銃(ガン)ではありません。薬(メディスン)です。
プロフィール
真名 | フローレンス・ナイチンゲール〔サンタ〕 |
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クラス | アーチャー |
性別 | 女性 |
身長 | 165cm |
体重 | 52kg |
出典 | 史実 |
地域 | 欧州 |
属性 | 秩序・善・人 |
好きなもの | 清潔、行き届いた衛生管理、健康 |
嫌いなもの | 病気、不衛生な環境、不健康 |
設定担当 | 桜井光 |
ILLUST | 高橋慶太郎 |
CV | 沢城みゆき |
概要
2019年クリスマスイベント『ナイチンゲールのクリスマス・キャロル』に登場するナイチンゲールのサンタ版。レアリティは☆4。
2代前のサンタに単体Quick宝具アーチャーが既に着任しているため、イベント配布サーヴァントには珍しいシリーズ内でのクラス被りサーヴァントでもある。
2023年11月22日の『巡霊の祝祭 第6弾』にて恒常での入手が可能となった。
人物
人物像はバーサーカー時と「ほぼ」同じ。
疾病、負傷、不健康とそれを誘発する習慣、それらを徹底的に撲滅し、地上から病理を根絶すべく戦う「鋼鉄の天使」である。銃にも傘にも注射器にも見えるやたら厳めしい宝具をぶん回し、甘いお菓子や楽しい玩具に代わって明日への健康を届けに東奔西走する。
大きな蝦蟇口式の旅行鞄には、多数の医薬品と診断カルテを収納し、留め具には柊の葉をあしらった変わった形の金の鐘を飾っている。
元が赤い衣装なので、サンタクロースとなって霊基が変化しても印象はさほど変わっていない。
しかしながら、その端々にバーサーカーの時とは違う、幾らか「淑やか」言動がさりげなく増えている。この状態のナイチンゲールは、クリミア半島の地獄を垣間見る前の、まだ資産家令嬢だったころの「夢見る少女」としての部分を大きく残した状態である。
兵士を「兵隊さん」、薬品を「お薬」など柔らかく言い回し、ティータイムでの休息を許容して自ら紅茶を淹れるなど、よく窺えばかなり柔和な部分を見せてくれる。
普段に比べると、「すべてのお薬がお菓子のように甘かったらいいのに(例えば子供用風邪薬のような)」と、ちょっとファンタジーな思考も持ち合わせているものの、「薬が!菓子になって!どうするんですか!」とそこにはちょっとこだわりがある様子。
実際、本当に薬がお菓子になってしまうと、本来なら毒でもある薬物を誤って過剰に摂取し、健康を害する危険があるので、至極まっとうな拘りともいえる。
そしてそれを聖杯に願うのではなく、自ら叶えようと動くのがナイチンゲールである。
今回、霊基が変質した理由はナーサリー・ライムの干渉によるもの。
一連の事件を経たアーチャー・ナイチンゲールは、少女であった自身を受け入れ、新たなサンタ系サーヴァントとして活動するだろう。具体的には……聖夜に祈りながら……
衛生と看護を向上させるため、あらゆる疾病を打ち倒すため、戦うのである。
いつも通り?
たしかにそうでもあるし、でもそうでないかもしれない。
能力
バーサーカークラス特有のステータスの増強補正を失い、腕力は大きく低下している。
しかし以前のパワフルさこそ失われたが、自身の理念が宝具として顕現したお陰で、むしろ以前にも増して治療効率を上げることに成功している。
その在り方が相変わらずスパルタンなのは、彼女らしいというべきか。
モーション中では、傘型の銃による射撃を主体としつつ、傘に取り付けられた巨大注射針を突き刺してゼロ距離射撃をしたり、針先で斬りつけた後に先端から光線を放ったり、拳大の錠剤を投げつけたり、鞄から爆発するプレゼントをばら撒いたりと変わらずアグレッシブな戦闘を見せる。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | D+ | B+ | B+ | D+ | A+ | B |
肉体面はバーサーカー補正が無くなったことで低下。特に筋力の衰えは顕著に出ている。
その分、宝具ランクが向上し、一度により多くの患者を治療可能となった。
保有スキル
対魔力(C) | アーチャーのクラススキル。魔術に対する抵抗力。Cランクなら、二節以下の詠唱の魔術を無効化。大魔術・儀礼呪法などは防げない。 |
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単独行動(A+) | アーチャーのクラススキル。マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。Aランクならマスター不在でも数日以上は現界を維持可能となる。使命の為であれば彼女は一人で傷病と戦う。 |
狂化(EX) | 本来はバーサーカーのクラススキル。理性と引き換えに驚異的な暴力を所持者に宿すスキル。本来の霊基であるバーサーカーとしての性質が残ってしまったのか、英霊ナイチンゲールの特徴として残されたのかは不明。バーサーカー時よりは幾分か柔和な言葉が出ることもあるが、会話の基本スタイルはさほど変わらない。つまり、話す言葉は基本的に全て自分に向けて話している為、意思疎通は困難となる。 |
天使の雫、悪魔の涙(C+) | アサルト・メディスン。後述する通り本来は宝具。 |
鋼の看護(聖夜)(A) | 魔力で形成されたメスや薬品を使用して仲間の治療を行う。人を救う逸話により強化されている為、重症でも治療可能である。また治療対象は人間もサーヴァントも問わない。クラスの変動で(若干だが)柔和な気質を取り戻しているサンタの姿でも、彼女がやるべき事はただ一つ。「目の前にある多くの命を救う」事こそ彼女の本分である。 |
天使が聖夜に鳴らす鐘(EX) | クリスマスという事象そのものに興味が薄い反応を見せるアーチャークラスのナイチンゲールであるが、そのあり方は聖夜に深く結びついている。真紅の衣装と、そして――旅行鞄に括り付けられた黄金の鐘がその証である。尤も、どちらにも彼女自身は心当たりを持たず、「いつの間にかこうなっていました」と語っている。旅行鞄から響く黄金の鐘の音はサンタの到来を告げ、人々は夢と希望に心躍らせる。 |
宝具
天使の雫、悪魔の涙(アサルト・メディスン)
- ランク:C+
- 種別:対人宝具
- レンジ:0~30
- 最大捕捉:10人
除去すべき病原であれば地上から消し去り、治癒すべき傷病者であれば癒やしてみせる、ナイチンゲールの精神性が射撃型宝具として昇華されたもの。常時発動型の宝具。
銃に似た形態を取っているのは、彼女の従軍経験が影響しているためと思しい。
一見すると傘、よく見れば銃、さらに先端に注目すると注射器と、常人には理解不能な混合物。
傘を広げて飛び上がれば、そのままフワフワと空中を漂いながら飛行することも可能。
アーチャー・ナイチンゲールの所持する「銃のような注射器」は、さまざまな薬効をもたらすアンプルを遠距離武器のようにして射出する。秒間20発射出する。
直撃を受けた治療・看護対象はたちまち回復するだろう。
直撃を受けた殺菌・滅菌対象は撃滅されるだろう。
本作ではスキルとして表現されている。
天使は叫び、悪魔は影の中に消える(アサルト・メディスン・フルバースト・パーティー)
- ランク:B
- 種別:対軍宝具
- レンジ:0~60
- 最大捕捉:50人
「それでは、始めましょう。」
「疾病、負傷、地上の害……全てを許さじ!参ります!『天使は叫び、悪魔は影の中に消える(アサルト・メディスン・フルバースト・パーティー)』!!」
『天使の雫、悪魔の涙』を用いての全力射撃。
除去すべき病原であれば即刻消し去り、治癒すべき傷病者であれば即刻癒やす。
詳細は該当記事を参照。
ゲーム上での性能
ざっくり言えば歴代サンタを全部乗せしてバランスを取ったと言い得る高性能アーチャー。
HP:1772〜11080/ATK:1643〜9858の攻撃寄りのステータスに、高性能の全体回復&全体バフで固めた、歴代稀に見る当たり配布サーヴァント。
カード配分は《Quick:2/Arts:2/Buster:1》のアーチャーらしいバランスに、〔Q:4/A:2/B:3/Ex:5〕と全体的にヒット数も多めと、攻撃面は優秀。
Qカードを軸にNPとクリティカルスターを稼ぎつつ、それを自己消化してさらにNPとスターを生産できるという稀有なタイプの自己完結系の支援型サーヴァントである。
スキルも全体回復+味方全体の弱体状態を1つ解除&敵全体の強化状態を1つ解除する「アサルト・メディスン(C+)」味方単体にガッツ(1度だけ戦闘不能から復活)付与(1回/3T)&強化解除耐性アップ&宝具威力アップ(各3T)の「鋼の看護(聖夜)(A)」味方全体の攻撃力アップ&クリティカル威力アップ(各3T)の「天使が聖夜に鳴らす鐘(EX)」の3つ。
全体回復は最大3,000HPを最短5ターンでリカバリー可能な上、弱体解除と強化解除をそれぞれ1つだけとはいえWでこなす優秀なスキル。解除するのは、それぞれ最も新しいもの(=右端にあるもの)が対象。ガッツ付与は復帰時の回復量が1,000固定な分、強化解除耐性は最大100%の鉄壁の加護を与え、宝具威力も最大30%と高い補正値を保証してくれる。
全体攻撃バフは、攻撃力アップこそ平凡な補正に留まっているが、クリティカル威力補正が高めに設定されており、味方全体の攻撃のキレに磨きをかけてくれる。
宝具は上記の通り。カードの種類はQuickで効果は【敵全体に強力な攻撃&防御力ダウン&敵全体の攻撃強化状態を解除&敵全体の毒・火傷・呪い状態を解除〔デメリット〕】
全弾7hitの多段Q攻撃とあって、かなりの数のクリティカルスターを生産する。
オマケに優秀なのが「攻撃強化状態の解除」で、クリティカル関連のバフをガンガン盛ってくる敵が多い昨今の『FGO』の環境では、一発刺さるだけでもダメージの軽減に寄与してくれる。
反面、防御力ダウンの補正は高いとはいえず、バステ解除のデメリットもほぼノーリスクに等しいとはいえ、それを戦術の鍵に組み込んだタイプのサーヴァントと共闘させる場合には注意が必要。
同クラス内だと、ロビンフッドやアーチャー・インフェルノが該当する他、汎用性の高いサポーターである諸葛孔明も引っ掛かる。
このように周回要員に組み込むも良し、高難易度で耐久性と攻撃性を補強するも良しのサブアタッカー兼万能サポーター。
ただこれだけ優秀な見返りとして、NP関連の補強能力が皆無であるため、Quick全体攻撃に期待される「スカスカシステム」への適性は低めで概念礼装を厳選して補強すればギリギリ可能という厳しい状態。もっともこれでシステムまで組めたら、割と本気でバランスブレイカーに成りかねないので、ゲーム的にもこれくらいが妥協点と言い得る。
もう一つ難儀なのが、Lv7〜9での「魔術髄液」と「励振火薬」を3スキル合計で各180個消費と、競合先の多い低ランク素材を多数要求される。
スキル育成の理想形が全スキル完ストと言われるため、とりあえず「天使が聖夜に〜」を優先的に強化し、あとは素材の使い道とマスターの好みで判断していこう。
関連人物
原形である狂戦士クラスのサーヴァント。
アーチャーとしての彼女は、この状態よりも精神的に幼く、まだ夢見る心を忘れていない。
契約したマスターにして司令官。
例によって振り回しているが、通常時に比べると彼/彼女への気遣いや信頼が分かりやすい。
ナイチンゲールを2019年のカルデアサンタ候補に推挙した張本人。
子供の味方である童話の化身ゆえに、ナイチンゲールが置き去りにした「子供心」を捨て置けず、今回のサンタアイランド島のサバイバルマッチを裏で仕組み、ナイチンゲールに自らの童心を省みて欲しいと願った。
今回のサンタ騒動をややこしくした元凶。
一応、ナーサリーの想定内の配役だったとはいえ、いつも以上に理性がぶっ飛んでいるせいで、カルデアのサーヴァントたちを手当たり次第にサンタ化させる傍迷惑さを発揮。
最後はブラダマンテを巻き添えにして、ナイチンゲールと交戦。
一度はクリスマスセイバーとしての霊基を失うも、正式にサンタとなったナイチンゲールから、感謝の印として聖杯の力でセイバーの霊基を再獲得した。
アストルフォ暴走劇の犠牲者。
調子に乗るほど後が怖いアストルフォを心配して、朋友としてブレーキ役を買って出るも、お人好しの性格に加えていつも以上に爆走するアストルフォに手を焼くことになった。
最後はサンタ決定戦に挑むアストルフォに、多勢に無勢と騎士道精神から助太刀し、まとめてナイチンゲールに治療される羽目となった。
サンタオルタ、JDASL、アルテラ・ザ・サン〔タ〕、ケツァル・コアトル〔サンバ/サンタ〕
歴代カルデアサンタクロース。
先人としてサンタとなったナイチンゲールの成長を見定めた。
ただジャンヌ・リリィは先に帰ったため、お師匠が代打を務めている。
なお、本イベントでは配布礼装「クリスマスの軌跡」で4騎とも集結。
効果(Quick性能アップ&NP獲得量アップ&初期NP30【最大50】%獲得)もサンタ婦長には最適装備の一つとなっている。
マイルームの会話で、サンタ化したナイチンゲールに「残酷なことだ」と常套句を投げかける。
おそらく「心を躍らせることの出来た若い頃」の彼女を見て、元の「鋼鉄の天使」と化した彼女へと変貌した過程を思って零したもの考えられる。
巌窟王自身、それは己が身にも顧みられる事情があるからだろう。
アーケード版の3代目サンタサーヴァント。元々のクラスがが同じバーサーカーで火力で攻めるタイプが酷似している。但し、今回のクラスが歴代サンタサーヴァントの設定を覆した。
余談
最終再臨時のセイントグラフはナイチンゲールの異名として有名な白衣の天使を意識してか白衣を着ている。そのうえ、縁無し眼鏡をかけて網タイツを履いている。
ちなみに、白衣の色は上記イラストのような薄ピンクではなく白である。
イベント時のボックスガチャを引く際のボタンの位置が胸に重なっている。
そしてイベントストーリーの最後に特別萌え療法を処方し、多くのマスターたちが心停止を起こしかける事態に……