「ドーラキルケ！ う～…腹減った！なんか、食べたい食べた～い！」
バンドーラ「はぁ……何だこりゃ」
プリプリカン「言わんこっちゃない……」
CV:西尾徳
概要
豚の頭にそのまま手足が生えた様な外見をしており、頭には鉄兜、そして両手にはフォークとナイフで武装している。
当初作ったプリプリカンは失敗作と判断していたが、バンドーラに急かされて渋々焼き上げドーラモンスターとして完成させる。
その外見と言動からバンドーラはあきれ果て、プリプリカンも頭を抱えていた（上記のやり取りはそのシーンでのもの）。
強烈な食欲を持ち、人の目には視認も出来ない程の驚異的なスピードであらゆる物を食べ尽くしてしまう。また、爆発を起こす鼻息で攻撃する事も出来る。
劇中では減量するべく節食中だったバンドーラが、自身の腹癒せの為に好きなだけ食べる人間を苦しめるという、実に小さな目的のために地球に向かわせた。
持ち前の食欲で街中の食べ物を喰らい尽くし、モデルの2千年前のギリシャの怪獣キルケと同じく、被害に遭った家族の間に疑心暗鬼を生じさせ、その絆を引き裂くと言う悪逆の限りを尽くした。
活躍
その食欲で守一家を始めとした家々の食べ物を喰らい尽くす事で、嘗て2千年前にギリシャに現れて食べ物を盗み、そのまま内乱を起こさせて国を滅ぼした怪獣キルケ同様、その家の家族の絆を引き裂いてしまう。
駆け付けたジュウレンジャーの武器も飲み込んでしまい、爆発を起こす鼻息で攻撃。
すると突如現れた謎の老人の放つゴルフボールを喰らい、そのまま手玉に取られてしまう。老人の正体はノームと言う妖精で、ノームはそのままジュウレンジャーを連れて何処かへワープ。ドーラキルケはまんまと5人を見失う事となった。
ノームに妖精の森へ連れて来られたジュウレンジャー達は、嘗てオデッセウスがキルケを退治するのに使ったモーリュの薬草と引き替えに、彼の出した大量の食べ物を完食すると言う試練を課せられる。他の4人がギブアップして行く中、ボーイだけが諦めない。目が回る程嫌いな人参を出されても、知り合った守一家の少年・守を助けたい一心で見事に完食。見事モーリュの薬草を手に入れたのだった。
その頃、ドーラキルケは資材置き場でコソコソ食べ物を喰い漁っていたが、其処へ「ドーラキルケ！美味しい物があるぞ！」と言うティラノレンジャーの言葉が響く。
その言葉に釣られて姿を現したドーラキルケは、5人の放るサンドイッチ、ショートケーキ、寿司、ステーキ、ハンバーグと言った食べ物を次々と食べる。
最後に特別メニューとしてモーリュ入りのサンドイッチをジュウレンジャーが放ると、上記の台詞と共にドーラキルケはまんまと口にしてしまう。
モーリュを食べさせられた為に突如ドーラキルケは爆発し、その拍子に飲み込んだ伝説の武器も五つ全て吐き出してしまう。
すっかり痩せこけて足元が覚束ないドーラキルケをバンドーラは巨大化させようとするも……。
バンドーラ「もう、ドジマヌケ！ ようしこうなったら、ドーラキルケを大きくしてやるかな！ えー、大地に眠る悪霊たちよ、ど、ドーラキルケに……ち、力をあーたーえーよー……」
トットバット「バンドーラ様！？」
バンドーラ「も、もうダメ……お腹がすいて力が出ない……」
減量中の空腹の為に力が出ず、ドーラセプターを投擲できずその場でダウン。
結局巨大化と言うサポートが得られぬまま、ドーラキルケは5人の猛攻に圧倒され、そのまま止めのハウリングキャノンを喰らって爆散するのだった。
余談
尚、原典のキルケは人間を家畜に変える魔女だが、この作品では約2千年前のギリシャに出現し、仲の良い王と王子の食事を盗んで互いを疑心暗鬼に陥らせ、そのまま内乱まで発展させて国を滅ぼした豚の怪獣と言う事になっている。
ちなみに、バンドーラ役の曽我町子は、『天外魔境 第四の黙示録』でアリゾナの住人達を家畜みたいにブクブク太らせては缶詰に変えていったブタ女マダム・アペティを演じ、ドーラキルケの声を演じた西尾氏は後のエピソードに登場するドーラブーガラナンとドーラガンロックの声やナレーションの大平透の代表作『笑ゥせぇるすまん』のTVアニメ版(89~93年版)の第82話「点滴症患者」のお客様も担当している。
関連タグ
銀河超獣バルガイヤー：同じく特定の植物が打倒の鍵となった2年前のラスボス。ドーラキルケがモーリュの薬草なら、こちらはシドンの花。
ブタネジレ：5年後に登場した豚モチーフの後輩怪人。そして『登場するエピソードでは食事がメインテーマ』という共通点もある。
