概要
2021年(令和3年)、11月27日(土)放送。
脚本:根元歳三
監督:田口清隆
第19話予告
ナレーション:マナカ・ケンゴ(寺坂頼我)
精神に作用する未知の宇宙線。その影響で、闇の巨人たちが争いを始めた!
そんな中、ユナに迫る謎の男……。
悪魔の揺さぶりがユナの心を試す時、奇跡の光が降臨する……!
次回、ウルトラマントリガー「救世主の資格」
スマイルスマイル!
STORY
前話の「スマイル作戦第一号」で、タツミ隊長が「GUTS-SELECTアジア」総司令官任命という辞令が下されたのをきっかけに、ユナを除いた他のメンバー(※監獄されてたイグニスも同様)にも次々と良いことが起こっていたのだが、それは何者かによる精神攻撃であり、全て幻覚であったことが判明した。
そこへ、火星から地球へ戻ってきたであろうシズマ会長がナースデッセイ号の指令室を訪れ、みんなが幻覚を見たのは、欲望の精神に作用する未知の宇宙線・モルフェウスRの影響だと説明する。
その中で、なぜユナだけが影響を受けなかったのかと、他のメンバーは疑問を持つが、ひとまずモルフェウスRの分析を始め、ケンゴとユナは地上で調査を開始した。
ユナがモルフェウスRの影響を受けなかったのは「ユザレのお陰だろう」とケンゴが思う中、ユナの視線の先に、自分を見つめる謎の男がいた。その謎の男がモルフェウスRの元凶かと思ったユナはその男を追いかける。
その頃、モルフェウスRの影響を受けたのは闇の三巨人たちも同様で、そうとはまだ気づかないカルミラやヒュドラムがついに仲間同士で争いを始めた。なんとか仲裁役を買って出たダーゴンだったが、2人は争う手を止めない。
そんな時、前話でユナからもらった花が消え、何者かによって幻覚を見せられたのだとダーゴンは理解した。
そして、カルミラとヒュドラムは地上にまで姿を現し、ダーゴンも駆けつけて、「自分達は何者かによる精神攻撃を受けたのだ」と説明したのだが……
ヒュドラム「では、その何者かに感謝しなければいけません……カルミラの愚かさを教えてくれたのですからねェ!!」
と、ヒュドラムがカルミラを煽りに煽って、さらに争いは激しさを増していった。
ケンゴは被害を出させないためにトリガーに変身、カルミラたちと交戦を開始するのだが、カルミラがやられるのを見たヒュドラムはまたしてもカルミラを煽っていた。
その頃、謎の男を見つけたユナは男に対して「何者なのか」と問い質す。
謎の男「私は試してみた……可能性がある者たちを。他の者たちは皆失格した。欲望に飲み込まれ、我を見失った」
ユナ「モルフェウスRは、やっぱりあなたが!?」
謎の男「理性を保ち続けたのは貴女一人、資格を持っている可能性があるのは貴女だけと判明した。“救世主の資格”を」
ユナと男が会話をしてる中、トリガーはグリッタートリガーエタニティへとパワーアップし、カルミラたちとの戦闘を再開する。
謎の男「貴女はこの宇宙の運命さえも左右する大いなる力を手にすることが出来る。だが、果たしてその力を使うに相応しい存在なのか……“救世主”と呼ぶに相応しい存在なのか」
最後に男はそう呟き、ユナの前から姿を消した。
カルミラ「お前ごときが、トリガーの体を……ッ!!消えろ!消えろォォオオオ!!!!」
カルミラと一対一になった時、カルミラがケンゴに対して憎しみと悲しみがこもった声で叫ぶと、それを見たケンゴは「泣いてる?」と見抜いた。しかし、その隙をヒュドラムとダーゴンが突き、劣勢へと追い込まれてしまうトリガー。
なんとかトリガーを助けようと、ユザレの力を使おうとしたユナだったが……
ユザレ「ごめんなさい……」
その言葉と共に、ユザレが消滅するビジョンを見たことにより、思うように力を使うことができなかった。
そこへシズマ会長が現れ、「ユナを戦いに巻き込むべきではなかった」と謝罪し、「お前は絶対に守る」と言ってトリガーを援護した。
そして、ナースデッセイ号の応急処置が完了したことで、ナースデッセイ号はバトルモードへと変形、マキシマナースキャノンでダーゴンとヒュドラムにダメージを与えた。トリガーも再び一対一でカルミラと交戦を再開した。
シズマ会長から、「今のうちに逃げよう」と諭されるユナだったが……
ユナ「お父様……私、怖い……死ぬのが……。戦うのも、痛いのもつらいのも嫌……怖い。でも……やっぱり守りたい!みんなの笑顔を!!そのために、今できることがあるなら!!!」
そう決意し、なんとかしてユザレの力を解き放とうとする。シズマ会長はその力に一度は弾かれるも、二度目はなんとかユナの手を掴み、
シズマ会長「分かったよ、ユナ。ただし、私も一緒だ」
ユナと共にユザレの力を解き放ち、その光をトリガー=ケンゴに与え、光を与えられたトリガーはグリッターブレードの必殺技で闇の三巨人を圧倒した。
ダーゴン「ユザレが、覚醒した……!!」
ヒュドラム「エクセレント……!今日のところは引き上げるとしますか」
ユナがユザレの力で覚醒したのを確認し、ダーゴンとヒュドラムはその場から消えた。しかし、一人残ったカルミラはユナに標的を変えて襲い掛かろうとするが、トリガーにグリッターブレードを突き付けられて止められる。
カルミラ「何故だ……何故!?」
トリガー=ケンゴ「トリガーと居る君は……幸せそうだった」
ケンゴにそう言われたカルミラは、図星を突かれたのか、そのまま自分もその場から消えた。
闇の巨人たちが消えたことで、トリガーはシズマ会長とユナの方へ向き、マルチタイプに戻って頷いた。
二人も頷き、戦いはひとまず終わったのだと安堵したその時……
※以下、ネタバレ注意
再び謎の男がユナたちの前に姿を現した。
謎の男「貴女も失格だ。貴女も他の者たちと同じように、一時の感情で動いた」
シズマ会長「お前は……!」
謎の男「そのような存在に、強大な力を手にし、“救世主”となる資格はない」
そう言い捨て、彼の立ってる地面にヒビが入り、左胸に炎を纏った謎のシンボルが浮かび、地面から溢れ出た炎に包まれた。
そして炎の中から、トリガーと同じ巨人サイズの炎魔戦士が現れた。
シズマ会長「キリエル……人間の心を支配し、揺さぶる……悪魔のような奴らだ。まさかこの地球にも……」
男は炎魔戦士キリエロイドとなり、トリガーに襲い掛かった。そう、男の正体はかつてシズマ会長の故郷の世界で『救世主』として君臨すべく人々の心を弄んだキリエル人。幻もトリガーの世界において自身の野望を果たすために仕組んだ策であった。
トリガーは必死に応戦するも、闇の巨人たちとの戦いの後の連戦状態ということもあり、最早限界寸前だった。そんなトリガーを援護すべく、GUTS-SELECTはナースデッセイ号の全砲門一斉射でキリエロイドに攻撃を与えるが、キリエロイドは一瞬怯んだだけですぐに立ち直り、火球を放ってナースデッセイ号に逆にダメージを与えてしまった。
シズマ会長は「いかん!」と焦りを募らせたその時、彼の体が一瞬だけ光に包まれた。
それを見たユナは、18歳の誕生日に教えてもらったことを思い出した。
自分の父親は元々別次元の人間であること、かつてその世界にはトリガーとは別のウルトラマンがいたということ、その彼と共に戦っていたということを。
その勇気と希望という光の輝きがシズマ会長の中に残っていることに気づき、ユナがユザレの力でその光を引き出したことで、あの光のアイテムに形を変えた。
それを天に掲げたことで光のアイテムはシズマ会長の手から離れ、ついに奇跡の光を身に宿した巨人が降臨した。
トリガーと戦っていたキリエロイドも、かつて幾度となく同族の野望を阻んできた彼が現れたことによりたじろぐ。
そう、彼こそが、シズマ会長が元いた世界で、かつて勇敢に戦い、未来を切り開いた者なのだ。
その名も……
アキト「あれは、ウルトラマン……!」
シズマ会長「ウルトラマン……ティガ!」
トリガーはティガの元へ駆け寄り、彼から光エネルギーを与えられ、カラータイマーも青に戻った。キリエロイドは激昂し、火球を放ったが、2人のウルトラマンはそれを防ぎ、パワータイプへと同時にタイプチェンジしてキリエロイドに立ち向かい、同じパワータイプの必殺技であるデラシウム光流を放つ。
しかし、キリエロイドはそれを火球で相殺させ、翼を生やした姿になって上空から火球を放つ。ティガとトリガーは怯んだがすぐに立ち直り、スカイタイプとなって激しい空中戦を繰り広げる。
テッシン「なんだありゃあ……!?」
ヒマリ「速い……!」
その目にも留まらぬスピード戦に誰もが2人の呟いた言葉通りの思考だった。
キリエロイドはなおも逃げ続けるが、2人のウルトラマンからのランバルト光弾によって翼を撃ち抜かれて墜落。2人のウルトラマンはマルチタイプに戻り、地上でキリエロイドからの格闘戦で巻き返しを測られるも、凄まじい攻撃の連続で次第に追い詰めていく。
最後は2大ウルトラマンによるゼペリオン光線によってキリエロイドは爆発四散、これによりキリエル人の野心は完全に潰えることになる。
戦いが終わり、トリガーは帰還するため空へ、ティガも役目を終え、星空に溶けるかの如く消えていった。
余談
キリエロイドが登場することは放送前から告知されていたが、ウルトラマンティガ登場は伏せられていたサプライズゲストであった(一応、協賛の紹介画面横のテロップ等で何かが起こるのを予感させる記載はあった)。
関連タグ
最後の勇者:前作にて、本作と同じ19話であることや、主役ウルトラマンと深い関係のあるウルトラマンが客演するという共通点がある。