「意地悪。」
曖昧さ回避
- 東方永夜抄で登場した鈴仙・優曇華院・イナバが月にいた頃の名前。(現在こちらの表記を使うのは正しくない。詳しくは → 鈴仙・優曇華院・イナバ)
- 東方儚月抄で登場した、１の名前を継いだキャラクター。本項ではこちらを解説。
- 林トモアキの小説。 → レイセン(林トモアキ)
概要
レイセンは月の都にすむ玉兎で綿月姉妹のペット兼部下である。鈴仙の名前を継いでおり2代目である。
東方projectの書籍作品である東方儚月抄にて初登場した。漫画版・小説版・4コマ版全てで活躍しており、小説版では彼女をメインに据えた話がある。
元々は月で餅を搗く役割に就いていた。これは嫦娥の贖罪のために行われる儀式的なもので、延々と続く無意味な単調作業に嫌気がさし、月の羽衣を使用して地上に逃亡。
博麗神社で意識を失っていたところ霊夢に介抱された後、八意永琳と出会ったが、月への未練を見透かされ綿月姉妹への封書を持って月に帰る事となる。
その後、逃亡の罰として兵士兼綿月家のペットとして住み込みで働くこととなり、豊姫によって昔地上に逃げたペット「レイセン（鈴仙・優曇華院・イナバ）」の名前を与えられた。(これ以前の名前は不明)
第二次月面戦争では依姫や仲間の玉兎たちと防衛の任にあたり、月に攻め込んだレミリア・咲夜・霊夢・魔理沙の面々を迎え撃った。また地上に降りていた豊姫とも合流し、月侵入を謀った八雲紫・八雲藍をフェムトファイバーの組紐で拘束した。
稽古を付けている依姫いわく、戦闘センスはイマイチで鈍臭い。代筆した手紙(本人は自信満々だった)は豊姫に酷評されるなど、いわゆるポンコツである。
種族
月の都に住む『玉兎』。基本的には月人の召使い・奴隷であり、薬搗きや兵隊などの仕事についている。ただ、余暇には将棋をしていたり噂話に花を咲かせたりと、地上の人間と大差ない暮らしをしている。
兵士として従事する玉兎たちも、監視の目のないところではサボったり力を抜いたりとのんびりしている。それでもメイド妖精を3タテする程度の実力はある模様。
能力
「程度の能力」としては不明。
だが作中において、霊夢に盗られた月の羽衣を彼女が気付かぬほどの一瞬で奪い返している。その際「瞬間移動」「高速移動」のような動きを見せており、何らかの能力を行使したと考えられる。
玉兎の種族固有の能力としては以下のものがある。
鈴仙ほど突出してないものの、一般の玉兎も姿を消したり人を惑わすことが可能である模様。レイセンがどの程度行使できるかは不明。
- 遠距離通信能力
同族同士ならばどんな距離でも通信が可能。例え博麗大結界を挟んでいても問題なく機能する。だが不正確な情報も混ざっており、それが生来のゴシップ好きに拍車を掛けているようである。
作中ではこの能力で永琳が地上にいることを知り、匿ってもらえることを頼りに逃げ出した。
弾幕
作中でレイセンが弾幕ごっこをすることはなかったが、他のモブ玉兎がメイド妖精相手に鈴仙のものと似た座薬型弾幕を展開しているため、同等のことは可能であると思われる。
容姿
水色(もしくは薄紫)のショートヘアに、ロップイヤーのうさみみ。
服装は白いワイシャツと紺のジャケットに赤いネクタイを着用。ジャケットのボタンは３つで全て留めている。下は丸い尻尾が飛び出た白のプリーツスカートに加え、黒のニーソを履いている。左胸に三日月のバッジを付けていることもある。
訓練時や有事の際は、銃剣を携行し耳の出る白いヘルメットを装着する。このヘルメットは後ろに黒いリボンが付いている。
また地上に逃げた際は妖怪兎に紛れる為に、永遠亭のモブイナバと同じ服装をしていた。
- カラーについて
底巻のアニメイト特典により、水色髪を始めとした公式のカラー設定が判明。
その後発売した『東方儚月抄 ～ 月のイナバと地上の因幡』(通称うどんげっしょー）下巻(通常版)の裏表紙においては薄紫髪で塗られた。
そのため2パターンのカラーリングがある。
2次創作作品では鈴仙との差別化もあってか水色髪になることが多い。
性格
玉兎の例に漏れず噂好きで臆病であり、調子に乗り易い。初登場時は永琳相手にゆすりを掛けるなど、なかなか肝の座ったことをしていた。
だが罰として兵隊に入ってからは浅はかな行動を反省したらしく、素直で従順になった。
餅つき兎という危険とは無縁の生活をしていたため恐怖や緊張に慣れていないようである。
4コマ版では、永遠亭の偵察を綿月姉妹から仰せ付かったのに鈴仙とてゐに一瞬でバラしてしまうなど、ドジっ子な面も。
他キャラとの関わり
脱走の罰として豊姫とともに月の防衛隊員に任命し、レイセンを匿った。その後戦闘の仕方や、勉学、作法、常識などを教授している。稽古は厳しいもので、さぼるときついお仕置きがあるらしい。
レイセンを私室に呼び出しては説教するなど、兵士の適正が低い彼女に気を揉んでいるようである。
しかし永琳への手紙の代筆を頼むなど、日は浅くも信頼はある様子。
依姫とともに匿い、レイセンの名を与えペットとして迎え入れた。妹とは対照的に兎たちに甘く、おもしろい話を聞かせたり桃やお菓子の差し入れをしているようである。
ファーストコンタクトは落下地点のレイセンを足に敷くという散々なものだったが、直後には打ち解け桃を分け与えていた。
レイセンをよく気にかけ可愛がっており、レイセンもそんな豊姫を慕っているようだ。
地上で行き倒れたレイセンを布団へ寝かし介抱した。このときは地上の兎に扮装していたためただの妖怪だと思われている。そのため月で再会したものの気づいていない。
霊夢に対しレイセンは助けてもらった恩を感じており、永琳への手紙に礼を伝えてもらえるよう頼む旨を書き足した。
なお霊夢は月面戦争後綿月邸に囚われたため、一ヵ月ほど同じ屋根の下で暮らしていたことになる。
月の民にしか発せない嫦娥の名を使い、脱走してきたレイセンを呼び出した。羽衣を使ったことから月の都の未練を見抜き、綿月姉妹への封書を託して月へ帰した。
このおかげでレイセンは綿月姉妹のもとで新たな居場所を得ることができ、感謝の気持ちを手紙で述べている。
その経緯から兎の間でささやかれる永琳の悪い噂も信じていない。
本編では永琳への手紙をレイセンから預かり、おどおどした姿を「なんとも頼りない」と評した。
4コマ版で再会した際はミスを犯したレイセンを即座にフォローするなど、持ち前の姉御肌を発揮している。
豊姫が紫を捕縛する際立ち会い、降伏した紫をフェムトファイバーの組紐を用いてノリノリで縛り上げた。
降伏した主人とともにレイセンに縛られた。
月の都に潜伏中、情報収集のため稽古中のレイセン達に話しかけた。
また、幽々子もレイセンの頭を撫でている。（垂れ耳の頭が撫でやすいのかもしれない。）
綿月姉妹配下の兎たち。
新入りのレイセンを直ぐに受け入れ、打ち解けた。
特にベリショの兎はレイセンの稽古相手を務めている。
4コマ版でのみ対面。
着いて早々に任務をばらしたレイセンをポンコツと評したが、そのマイペースさに翻弄されることも。
先輩と後輩の関係にあり、未熟者のレイセンを鈴仙が引っ張るといった描写がよく見られる。
レイセンにとっても脱走した兎同士で親しみやすいようである。
直接の描写は無いが、東方紺珠伝EDにて地上に行ったことのある兎が神社の話をしていて有名であると発言している。
月に住む兎で博麗神社を訪れたのはレイセンのみのため、この兎はレイセンだと思われる。
二次設定
多くの二次創作では、未熟でありつつも素直で頑張り屋な後輩キャラとして確立している。
そのためカップリングとしては先輩である鈴仙と組むことが多い。
原作では4コマ版儚月抄(月のイナバと地上の因幡)でしか絡んでいないものの、その際に見せた抜群のコンビネーションから二人の相性の良さがうかがえる。
月在住のため幻想郷の面々とは絡ませづらい側面があるが、逆に言えば地上来訪の際ならば誰とだって絡める可能性を秘めている。
導入は偶然月から降ってきたレイセンと衝突でだいたいOK。(親方!空から女の子が!)
テーマ曲
公式のテーマ曲がないため、既存の曲をレイセンのテーマとすることがある。
例として次が挙げられる。
「れいせん」繋がりで、先輩の曲をお借りする形。狂気の瞳は玉兎共通のため曲名とも矛盾はないか。
儚月抄付属CDより飼い主とテーマ曲を共有する形。月面戦争の際に依姫のスペルカードを観戦している。
- 『妖怪宇宙旅行』
同じく儚月抄付属曲より。作品のテーマ曲としての側面が強いため、同作キャラのレイセンに割り振るのは自然だろうか。
作中では妖怪兎の服装で宇宙を行き来しているので一応曲名通りではある。
- 『兎は舞い降りた』
玉兎繋がりから清蘭のテーマ。月の羽衣を使いレイセンは地上に舞い降りている。
この他、秘封倶楽部のCDシリーズでは「宇宙」や「月」をイメージした曲が複数あり、そこから選ばれることもある。
備考
鈴仙・優曇華院・イナバと同名であるため勘違いが起きやすい。
混同を防ぐため、基本的には「うどんげ」「レイセン」で呼び分けられている。
特にカタカナで「レイセン」と表記される場合はこちらのキャラクターを指す。
口頭の場合はより判別が難しくなるため、愛称より「レイセン2号」、もしくは単に「2号」などと呼ばれる。(決してそっちの意味ではない。由来的にはむしろこっち。)
なおカタカナは日本独自の文化であるため、他国語への翻訳は文語でも判別不可能となってしまう。
英語圏では「Rei′sen」(『′』=『プライム(もしくはダッシュ)』は類似を指す記号)や「ReisenⅡ」、中国語では「铃仙二号」と表記して区別されている。
関連イラスト
関連タグ
原作・本人関連
東方Project / 東方 東方儚月抄 / 儚月抄 月のイナバと地上の因幡
主な人間関係
鈴仙・優曇華院・イナバ / 鈴仙 八意永琳 / 永琳 因幡てゐ
二次創作関連
イラスト・デザイン関連
カップリング・グループ関連
