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CV:西尾徳

概要

第36話「歩く食欲!アリ人間」に登場。

バズーカの遺伝子が合わさって作り出されたバイオ次元獣で、制作者はトラン。右腕が巨大なバズーカ砲になっている黒い蟻の姿を持ち、両肩にも同じくバズーカの砲身が付いている。

蟻の姿で人間に噛み付く事で自身の分身と思しき蟻を体内に寄生させ、その人間を周りの物を手当たり次第に食い荒らす蟻人間へと変貌させると言うえげつない能力の持ち主で、トランの笛の音によって蟻人間共々、彼の意のままに操られる。

また、その名の通り身体のバズーカが武器であり、自力での巨大化も可能。

劇中では他の幹部達に馬鹿にされたトランが彼等を見返す為に生み出されたが、巨大戦を含めて約1分半しか出番が無い

活躍

バイロックでマリアグレイクラシック音楽の鑑賞をしていた所、トランが笛を吹いて邪魔をした為にグレイが怒ってグラスを投げ付ける。その投げつけたワイングラスをキャッチしたトランが「何をする!?」と怒ると、普段は無感情なグレイが珍しく「邪魔だ失せろ!」とトランを怒鳴りつける。するとマリアが「グレイまぁそう怒るな」とグレイを宥めるのだが、途中から「トランは子供なのだ。まだ芸術を理解できる年ではない」という侮辱に変わり、それを聞かされたトランは怒りでワイングラスを持つメタルトランサーを着けた右手が震える……そこへラディゲが現れ「笛や太鼓が欲しい年頃というわけか……」と便乗するようにトランを侮辱し、「フフ……」と冷笑する。それに怒ったトランは持っていたワイングラスとラディゲに向かって投げつけ、ワイングラスはラディゲの足元で割れて砕けるのだが、「トラン……ついでにママのおっぱいでもしゃぶっていたらどうだ?」と追い打ちをかけるように侮辱し、それにつられてマリアとグレイもラディゲと一緒になって嘲笑しながら去っていった為、とうとうトランは不満を爆発させる。

「見ていろ、今に見ていろ!僕だって、僕だって、子供のままじゃないんだ!」

そう言うとトランは『バイラムのボスの証』とも言える、かつてのバイラムの首領『ジューザ』が座っていた玉座を見つめるのだった……

三幹部を見返すべく、単身出撃したトランは小さな蟻となったアリバズーカを笛で操り、ジェットマンが休暇で来ていた長野県の山田牧場周辺の人間達を蟻人間に変えると、牧場の牛を筆頭に周囲の物を食い尽くさせてしまう。

更にすら毒牙に掛けて傘下に引き入れると、他の蟻人間と共にジェットマンの前に現れて「君達も同じ目に遭わせてあげるよ。皆で地球全土を食い尽くすんだ」と言って笛を吹いて蟻人間を彼等に嗾ける。

ジェットマンに変身して応戦する4人と小田切だが、トランの超能力の前に小田切を除く4人は翻弄され苦戦してしまう。そんな彼らを小馬鹿にしたように高笑いするトランに、ブラックは恋人である香をトランの傀儡にされた怒りから、「ガキだと思っていたがもう手加減はしねぇ! 罪を償え! 香をオモチャにした罪をなぁ!」と叫ぶが、トランが「黙れ!」の言葉と共にメタルトランサーを操作するとサイコキネシスが発生し、ドラム缶がブラックに向かって飛んでいくが、ブラックはウイングガントレッドを用いたパンチで打ち返し、それに当たったトランは倒れてしまう。そこからブラックがブリンガーソードでトランに追撃しようとした際に、レッドが「よせ! ! バイラムといえども、相手は子供だ!」とブラックを制止した為に、トランはバイロックでの三幹部とのやりとりを思い出してか「子供!? 僕を、僕を馬鹿にするのか!?」と逆上。

そしてトランは笛を吹いて人間に寄生した蟻達を集合させ、此処にアリバズーカが登場。それと同時に寄生していた蟻から解放された香やその他大勢の民衆は正気を取り戻す。

トランは「ジェットマン! 罪を償え! 僕を……僕を馬鹿にした罪だ!」と凱に言われたことの意趣返しな台詞を言うと共に、「やれ! アリバズーカ!」と命令するとアリバズーカは右腕のバズーカ砲で攻撃を仕掛け6人を吹き飛ばす。それでも怒りが収まらないトランは「一気に踏みつぶせ!」とアリバズーカに命令して巨大化させるも、ジェットマンの操縦するジェットガルーダには自身の攻撃が通用せず、そのまま肉弾戦で圧倒されてガルーダバーストで大ダメージを受けてしまい、ホワイトが「よくも乙女に恥をかかせてくれたわね!」の言葉に続けてレバーを操作してガルーダジャンプで跳び上がると、必殺技のガルーダクローで止めを刺されて爆散した。

「私! 本当は小食です!」

「えぇっ? 嘘ぉ~?」

アリバズーカが倒され、トランは悔しがり手に持つ笛を落としてしまう。

そこに仲間であるバイラムの三人の幹部が現れ、

「敵に情けを掛けて貰った上に……このザマとはな!」

「まさに蟻の様に踏み潰されたという訳か……」

「フン……所詮子供」

とボロクソに貶され、追い打ちをかけるように嘲笑までされてしまう。

そんな屈辱に我慢ができなくなったトランは「うわああああああああああああああ」と絶叫しながらその場から逃げるように走り去ってしまう。

その一方、アリバズーカを倒したジェットマンと小田切はそんな険悪ムードとは正反対に、のんびり和やかな雰囲気で草野球を愉しむのだった。

そして某所(少なくとも竜たちの旅行先である長野県内のどこかと思われる)の滝の洞窟でトランは「見ていろ! 今に見ていろ! 僕の…僕の怒りが成長を早める!」と言うやいなや、トレードマークゴーグルを外し、メタルトランサーを着けた右手を怒りで強く握りしめると、機械音と共にインナーで覆われた身体のあちこちが盛り上がり……それに合わせてトランはうめき声をあげ、「うわああああああああああああああああ」と叫ぶ、そして何故か着ていた服を脱ぎ捨てると、岩壁に写るトランのシルエットが急成長して声変わりと共に大人の身体に変化し、トランザへと変貌を遂げるのだった……

余談

生物モチーフはで器物モチーフはバズーカ

アリバズーカが登場した第36話は、トランがトランザへと成長する重要な回となった。

同時に今エピソードで達が来ていた山田牧場は、長野県上高井郡高山村に有る実在の牧場であり、更に「信州高山村観光協会」、「信州高山村山田牧場」、「ナガノシティ ヘリポート」、「ヴィラ ふじや」、「ロッジ レッドウッドイン」も撮影に協力している事がエンディングのテロップでも確認出来る。

声を演じた西尾氏は第15話でボイスジゲン、第38話でもレーザートカゲの声を兼任している。

ちなみに本エピソードのクライマックスである『トランがトランザに急成長するシーン』で流れるBGMは、後に再び使用されることになるなるのだが、それはジェットマン屈指のトラウマ及び、トラン(トランザ)にとって皮肉以外の何物でもない場面であった

関連タグ

鳥人戦隊ジェットマン 次元戦団バイラム バイオ次元獣

 バズーカ

ギョライピラニア:次の回で登場したバイオ次元獣。アリバズーカとは『複数の群れで襲う獲物に襲う生き物兵器がモチーフ』そして『せっかくの登場回なのに、トラン(トランザ)に注目を持っていかれてしまった』という点が共通している。

新型アマゾン…肉食の怪物へと変貌した人間のなれの果て。こちらは人間に戻る事ができない。

アナザーアギト(2019)…同じく噛み付いた人間を同族へと変える東映の怪人。

編集者:カピーフン
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