概要
僕のヒーローアカデミア３２２話で大・爆・殺・神ダイナマイトもとい爆豪勝己の口からある人に向けて出た言葉。
詳細
| ※単行本３３巻までのネタバレ注意。 |
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３２０話（３３巻収録）でレディ・ナガンの一件からボロボロの姿になるまで人命救助を続けていた緑谷出久の下に駆けつけた雄英高校1年A組が緑谷にだけ重荷を背負わせない為に緑谷を止めるべく交戦に入る。
交戦に入れど緑谷を想う気持ちから敵意や殺意の類が１ｍｍも存在しない戦場で、口田が瀬呂が耳郎が尾白が常闇が砂藤が八百万が上鳴が障子が轟が蛙吹が峰田が麗日が芦戸が爆豪が飯田が切島が飛んで逃げようとする緑谷を地面に下ろす。
そして、緑谷の前でマスクを外した爆豪が自身の本音を語る。
「死柄木にぶっ刺された時 言った事 覚えてっか？」
緑谷「…覚えてない」
「「一人で勝とうとしてんじゃねェ」続きがあるんだよ…」
「身体が勝手に動いてぶっ刺されて…！ 言わなきゃって思ったんだ」
「てめェをずっと見下してた…………〝無個性〟だったから」
幼少期。天才少年だった爆豪勝己は無力非力な木偶の坊である無個性の緑谷出久の傍らで強力な個性が目覚めて『調子に乗り始めた』。
「俺より遥か後ろにいるハズなのに俺より遥か先にいるような気がして」
「嫌だった」
「見たくなかった」
「認めたくなかった」
水辺に落ちた時、周りは爆豪を買っていたから心配しないでいたにも関わらず緑谷だけが心配して駆け寄ってきてくれた時があった。しかし、心がプライドに支配されていた爆豪は『心配される』事を『見下されている』と感じる様になっていた。
「だから遠ざけたくて虐めてた」
「否定することで優位に立とうとしてたんだ」
「俺はずっと敗けていた」
緑谷の大切なノートを焼いて窓に放り捨てたり、面白半分で自殺を唆したりした。
「――――雄英に入って」
「思い通りに行くことなんて一つもなかった」
「てめェの強さと自分の弱さを理解してく日々だった」
「言ってどうにかなるもんじゃねェけど」
「本音だ出久」
「「今までごめん」」
最高のヒーローと最悪のヴィランから貰った言葉（次は君だ）が楔となり、１秒でも早く元の平和を取り戻すべく崩壊したヒーロー社会を駆けずり回ってボロボロの姿になった９代目ワン・フォー・オール継承者にしてオールマイトの後継者、緑谷出久。
その緑谷の行動を何も間違っていないと認めた上で共に戦うと決意した爆豪は やっと緑谷に対して素直になれた。呼び方も自身が勝手に付けた蔑称である『デク』から『出久』に変わっていた。
そこには最早 調子に乗ってたり、みみっちいプライドの事しか考えていなかったりしている甘ったれの姿はどこにも無い。
こうして、幼少期の頃から拗れに拗れていた緑谷と爆豪の関係性は解消されて真の意味で幼馴染になり共に巨悪に挑む仲になった。
余談
- 「今までごめん」のセリフに鍵括弧が付けられているのはセリフの強調を兼ねて本音である事を裏付けているのかもしれない。少なくとも括弧を付けると格好つけるを掛けている訳では無いのでそこらへんは勘違いしない様に。
- １巻から一貫して緑谷を『デク』と呼んでいたので『出久』呼びへの変更には嫌でも果てしない感慨深さと時間の経過を覚える。しかし、まだ慣れていないので ついついデクと呼びそうになってしまったり、心の中でデクと呼んでしまったりしている。故に緑谷からはデクのままで良いと言われたが、持ち前のストイック精神で断った。ちなみに出久呼びしているのは緑谷の母である緑谷引子を除けば爆豪だけ。
- 心境の変化で変動したのは呼び方の他に、何時もは外しているはずの制服のネクタイをちゃんと付ける様になっている点が挙げられる。
