曖昧さ回避
- アニメ『遊戯王GX』の斎王琢磨の切り札にしてスタンドであるモンスター「アルカナフォースXXI-THEWORLD」。
- ドバイに建設中の、世界地図を模った人工島群。
- 特撮番組『動物戦隊ジュウオウジャー』のジュウオウザワールドのこと。これは中黒の入らない「ザワールド」表記が正式。
- 『.hack』シリーズの主な舞台となる巨大MMO「The_World」。
- フジテレビで放送されていた番組「なるほど!ザ・ワールド」
詳細
【破壊力 - A / スピード - A / 持続力 - A / 射程 - C / 精密動作性 - B / 成長性 - B】
本体 - DIO
タロットの21番目のカードが名前の由来(⇒世界(タロット))。
別称・表記ゆれは「世界」「世界21」など。作中で数回この呼び名が使われている。
エンヤ婆が言うには「とてつもないスタンドのためDIO様の人生に影響を与えている」とのこと。彼の波乱万丈の人生はこのスタンドのせいだという。
外見は逞しい体つきをした人間型のスタンド。デザインの特徴としては三角形のマスクを被ったような顔、背中に付いたタンクのような物体、手の甲にはその能力を象徴するかのような時計のマークがある。
カラーリングは(基本としては)金色。
第3部時点と、後に描かれたものとでは、デザインが少し異なる。
第3部の主人公・空条承太郎のスタープラチナと同様の近距離パワー型で、高いパワーとスピードを有している。射程距離は10メートル(本体からその範囲だけ離れて攻撃できる)。
これは近距離パワー型としては特例的に長い(スタープラチナの2メートルなど、一般的に近距離タイプのスタンドの射程距離は数メートル)。しかも、同じ近距離パワー型でも「炎を飛ばす」や「殺人ウイルスを撒き散らす」といったスタンド能力の射程距離のことではなく、スタンドそのものを10m動かせるという意味である。
そのため中距離型や遠距離型のスタンドを髣髴とさせる本体がその場におらず、スタンドだけが出現しているというシチュエーションを作ることも可能。カーチェイス中でも車外に出現して攻撃したり、殴り飛ばした相手にザ・ワールドを接近させて追撃ということもできる。
OVA版ではスタンドが攻撃した後でDIO本体も追撃をするというコンビネーションを披露している(これを再現したのがpart3格闘ゲーム版の「タンデムアタック」である)。
ラッシュ時の掛け声は「無駄無駄」で、スタープラチナの「オラオラ」と突きの速さ比べを繰り広げた。
スタンド特有の能力として「時間停止」「止まった時の中を動く」ことができる。同じタイプのスタンドを持つ者以外は時が止まっている間のあらゆる動きを認識できないため、時が動き出した瞬間に自分が移動している、突然物体が出現する、瞬間移動をした…という錯覚に陥る。
DIOが能力に気づいた当初はほんの一瞬しか時を止めることができなかったが、首のキズがなじんで行くにつれて段々と長くなり、承太郎との戦いの際には5秒間まで伸びている(時が止まっているのに秒数を表現するのはオカシイが、とにかくその程度。ジョセフの血を吸った後は最終的に9秒まで伸びた。またDIO自身は11秒まで動くことができる)。
ゆくゆくは一分、10分、一時間……と時を止めていられる時間が長くなるだろうと予想していた。DIO曰く「まさに世界を支配する能力」。
作者によれば、これはDIOが心の奥底で持っていた「時間の束縛から自由になりたい」という願望の現れであるという。
OVAやTVアニメ版では発動の瞬間、DIOの周囲が一瞬だけネガポジ反転し、反転領域が広がっていくという演出が見られる。
止めていられるのはわずか数秒間であるが、こと白兵戦においてその数秒は絶大なものであり、相手に認識すらさせないままDIOの持つ凄まじい怪力で一方的にボコボコにすることができる。
さらに能力発動中は自身および周囲の物理法則の有無も任意になる。ジャンプで移動しながら空中で静止するというようなこともでき、承太郎の周囲に無数のナイフを投げつけ空中で静止→回避不能の状態を作り出したり、空中を移動し頭上からマカダム式ロードローラー(OVA版Part3ではタンクローリー)で落下→叩き潰したりするなど、数々の衝撃的な攻撃を繰り出した。どうも、DIOの手を離れた物はその瞬間に動けなくなるようである。つまり止まった時の世界で物体を動かせるのはDIOだけということになる。
エンヤ婆も「スタンドを操るということは出来て当然と思う精神力」と言っているので、これらの現象は「DIOができると思った結果できてしまった」ということである。
第4部以降では、承太郎のスタンド「スタープラチナ」の時を止める能力の名称に「スタープラチナ・ザ・ワールド」として名前が引き継がれている。
ジョジョベラーの作者コメントによると、「色味などがスタープラチナと対照になるよう、初期にボスとしてデザインした」「承太郎の超スピードに、時間を止めて対抗してくる、同質の能力者対決」とのこと。
超サイヤ人のごときオーラが出る。漫画表現の一種なのか、あふれ出るスタンドパワーなのか。このオーラはアニメ版では黄金色、デジタルカラー版では青色をしている。なお承太郎のスタープラチナのオーラは、アニメではDIO同様の黄金色、デジタルカラー版ではスタープラチナと同じ赤紫となっている。7部版ではみられない。
カプコンのゲーム版では、邪悪の化身ディオ!!(影DIO)のスタンドととして、なじみきっていなかった不完全なザ・ワールドが登場する。名前は「WORLD21」で、スタンド像もシルエット(影)のみで下半身が無い。時間を止めることも可能である。
平行世界から来たディエゴの「THE WORLD」
THE・WORLDの項を参照。
余談
劇中でもDIOのスタンド能力の不気味さを演出するセリフとしてポルナレフの某シーンが引き合いに出される事が有名だが、ザ・ワールドはあくまで上記のように時を止める能力であって、時を戻したり、能力の応用で空間移動したりする、またはさせたりするようなスタンドでは無い。その為、上述のシーンではわざわざポルナレフをスタンドで移動させている可能性が高い(ザ・ワールドの射程距離は10m)。
ラスボスとしての恐怖感と得体の知れなさを煽る演出としてはこの上ない物であるとはいえ、傍から見ると非常にシュールな絵面が展開されている事になる(DIOは後に某上院議員にも似たようなことを行っている)。
その為「DIOは悪役にしては割とお茶目」という評価としては誉め言葉なのか良く分からないものを付与される羽目にもなっている。