エッグヘッド(ONEPIECE)
えっぐへっど
※この記事は単行本未収録のネタバレを含みます。
概要
未来島とも呼ばれ、人類が500年をかけて到達する域にある頭脳を持つとされるDr.ベガパンクの研究所がある。
近海には海軍本部G-14支部があり、海軍中将ドールが基地長を務めている。
エッグベッドは本来冬島であるが、ベガパンクが島エアコンを開発したことで気候を自在に調整出来るようになっており、現在は島全体が南国の環境になっている。また、巨大ロボが浮遊可能になる空調に調整されている他、建築物や地面もSFを彷彿とさせる、正に未来を感じさせるデザインになっている。
ただし気候を人工的に変化させた影響は大きく、島周辺の海域は通常の冬島の特徴である吹雪の勢いが増し、巨大な暖水渦が発生するなど、船の舵が効かなくなる程の厳しい環境になっている。また、ベガパンクが開発した海獣兵器(シービーストウェポン)も多く解き放たれており、通常の船なら尽く沈められてしまう。
島内の雲より上の空間は研究層(ラボフェーズ)と呼ばれ、ベガパンクが海楼石の研究を続けたことで再現された空島の島雲と海雲に囲まれている。中心部には卵の殻のようなシルエットが特徴の研究所がある。
この最上部は「パンクレコーズ」という装置で、彼の知識の保管や自身の活動方式の補助を担っている。
また、層全体を「フロンティアドーム」という防御システムに囲まれており、侵入者は雲にかかる2本の線を越えると撃ち落とされる。
地上は工場層(ファビリオフェーズ)と呼ばれ、作業員及び研究員たちが暮らしている。また、ベガパンクの研究成果であるホログラムや無人調理器などが設置されている他、警察仕様のパシフィスタが巡回しているのも確認されている。
2つの層の往来は「真空ロケット」と呼ばれる、張り巡らされたパイプ内を走る乗り物で行う。
原作との関わり
ワノ国を出航した主人公モンキー・D・ルフィ率いる麦わらの一味が、荒れる海の中でジュエリー・ボニーと出会い、彼女と共に成り行きで到達。
一味はそこで海軍の科学者ベガパンクと出会い、彼を通じて900年前に存在した高度な文明の存在と、オハラの意志を受け継いだ者たちの存在を知る。そして、自身の死期を悟ったベガパンクの頼みでルフィは彼を海へ連れ出すことを決めるが、そこにロブ・ルッチ率いるCP‐0がベガパンク抹殺の為に上陸。更にベガパンクが四皇となったルフィを味方にした事実は海軍本部及び五老星のジェイガルシア・サターン聖と共にエッグヘッドに向かっていた海軍大将“黄猿”にも伝わり、事態は大きく動き出す。
一方、ワノ国で麦わらの一味と共闘したハートの海賊団やキッド海賊団もそれぞれ別の島に到達し、黒ひげ海賊団やモンキー・D・ガープも各々の目的の為に行動を開始。更に革命軍によって天竜人から解放されたバーソロミュー・くまも自我が無い状態で謎の行動をとり始める。
最終章の幕開けにふさわしく、これまで度々名前のみ出ていたベガパンクがついに登場し、作中最大の謎の1つである空白の100年の一端や革命軍結成の経緯、そしてボニーとくまの関係について明かされた。
また、一味だけでなく他の勢力の動向も同時に描写されており、扉絵ではある人物が黒ひげ海賊団に加入していた事実や、かつてベガパンクも所属していた無法な研究チームMADSの過去も明かされつつある。
『未来島』の真実
エッグヘッドは島の気温を制御する事が出来る島エアコンや立体映像技術など、島外とは比較にならない高度な技術を有していることから、『未来島』と称されているが、ベガパンク曰く900年前には現在の科学を遥かに凌ぐ高度な文明があったとされ、エッグヘッドを築き上げた技術はその文明の科学の再現であるという。つまりベガパンクにとって、この島の正体は『過去』ということである。
その文明が存在していた時期は空白の100年と重なっており、この事からもその正体は「歴史の本文」の中にも登場し、かつ世界政府が特に秘匿にしたいであろう巨大な『王国』の可能性が非常に高い。
また島の地下には900年前に造られ、さらに200年前に聖地マリージョアに現れたという巨大なロボットが保存されていた。
ベガパンク曰く政府からは処分命令が下されていたが、当時の科学者たちはその性分故に処分できなかったという。また、その動力はベガパンクも未だに解明できておらず、謎が深まっている。
この島は現在、世界政府の所有・管理下に置かれている。仮にこれらの事実が何らかの形で、世界に知れ渡ると、当然ながら政府にとって大変不都合な事になる。政府が所有しているのも、これら真実が明るみになるのを防ぐ目的があるのかもしれない。