タニジーム
たにじーむ
データ
身長/46.5m(異常成虫時)
体重/371.0t(異常成虫時)
分布/トウフ(昼)
好物/焼畑農業
観察ポイント/レーザー砲は普段は胸の中に収納されているようである。
概要
地帝国バグナラクが送り込んだ、水中に生息する巻貝「タニシ」のBNAを備えた怪ジーム。
怪ジーム共通の素体と泥塗れな黒いタニシを融合させた事で、編笠を深く被った浪人の様なイメージに変容し、タニシの中身がまとわりついた胸部から大きく突き出た大型レーザー砲が目を引く。
顔に当たるタニシの頭こそ露出しているも、レーザー砲の照射レンズが一つ目に見える事からそちらを首長の頭部と勘違いし易くもある。なおレーザー砲は未使用時には胸部に砲身を収納出来るらしい。
また、ボディは黒い鱗状の防御外套・『カイギリースーツ』で覆い隠されており、これによる迷彩効果で隠密性も獲得し、多少の攻撃も気に留めずロングレンジ砲撃へ専念可能な仕様となっている。
一所に留まってのレーザー砲による狙撃を敢行、侵略先の国の土地や田畑を熱線で焼き払って奈落に落とす、昆虫界のシューティングキング。更に照準を合わせた敵へレーザー砲を連射するスクミリンゴビームを昆虫最終奥義としている。
これへ異常成虫による巨大化も加えれば、単騎で一国を焦土に変えられる生きた巨大砲台兼戦略兵器と化すが、レーザー砲は狙撃専用に連射能力を犠牲に一発の威力を引き上げた仕様らしく、無理に連発すると不具合を起こして発砲できなくなる欠陥も抱えるので、同等の狙撃能力を持った相手との撃ち合いは苦手としている。
それ以外でも本体の機動力がほぼ皆無、逆に自らへの直接攻撃の対抗手段を持たないといった、狙撃戦力として特化し過ぎた弊害も目立っており、これ単独での戦力運用には向かない尖った仕様の怪ジームとも言えよう。
活躍
ラクレスが操っていると思われるゴッドカブトの襲撃からシュゴットで逃げるギラ、ヤンマ、ヒメノの3人はトウフに飛ばされてしまう。そこで一人逸れたギラはカグラギから手厚い歓迎を受ける。
だが、そこをまたしてもデズナラク8世率いるバグナラク軍が襲撃。彼らの目的はチキューの秘宝の一つであるゴッドカブトで、それを手に入れる為の脅迫手段としてタニジームも異常成虫状態で同行。その場しのぎの約束でやり過ごそうとするカグラギの態度に対してカメジムの命令で田畑に威嚇射撃、何も実りはしない焼畑農業(焼き討ち)によりカブラギを折れさせて一日分の猶予後引き渡す様迫った。
しかしカブラギが黙って屈する訳も無く、一旦バグナラク軍が退いた後に巧みな話術でギラ、ヤンマ、ヒメノを扇動して彼らの協力を得る。
そして約束の日。タニジームとサナギム軍団を率いて現れたデズナラク8世に対し、黒子の手からゴッドカブトのコントロールに必要な琥珀=シュゴッドソウルを差し出したと思いきや、
デズナラク8世「さあ、チキューの秘宝を差し出せ」
カグラギ「どうぞ」
デズナラク8世「うん? ……トマト…?」
カグラギ「それが我が国の宝です。 ……豊かな実りの為に、害虫は排除させていただきます!!」
元より、自国への侵略者に対し交渉する気など無かったカグラギはハチオージャーへと王鎧武装、襲い掛かってくる大量のサナギムを歌舞いた立ち回りで華麗に倒してゆく。更にシュゴッドへ搭乗して地中で待ち構えていたギラ達3人も頃合いを見て参入、タニジームと相対する。
タニジームの砲撃を3体のシュゴッドは掻い潜っていたが、そこへ再びゴッドカブトが現れゴッドクワガタらに攻撃を仕掛けた事で三つ巴の戦いへと発展。
だが出現時、咄嗟にゴッドカブトがタニジームの砲撃から畑を庇った事でギラはゴッドカブトを操っているのはラクレスではなく、カグラギであると言う事実に気付く。
カグラギは国を守る為、ラクレスに組したのだったのだがギラは彼を説得、仲間に誘われ心を動かされた?のかキングオージャーへと合体、更にゴッドカブトを武装しカブトキングオージャーを完成させ、山の頂に陣取ったタニジームとの砲撃合戦に持ち込む。
敵が自身を狙っている事に気が付いたタニジームは、先制のスクミリンゴビームで激しい弾幕を形成するも、カグラギはゴッドハチのみ分離させ砲撃を弾き返し粘る。そしてその内にタニジームのビーム砲が不具合を起こし弾幕が途切れたので、その隙に狙いを付けたカブトキングオージャーの必殺の砲撃が放たれる。
タニジームも咄嗟で気が付いてクサギリースーツで防御するも、その火力の前に自身が立つ山の頂ごと跡形も無く吹き飛ばされ撃破された。
こうして戦闘が終わりカグラギと和解……かと思いきや、彼がゴッドカブトを動かしたのはギラ達を利用してバグナラクを排除させるのが目的であり、それをヤンマが察した時にはすでに遅く、カグラギによって呼ばれたリタ・カニスカの手によって、ギラはトウフへの侵略罪として連行されてしまう……。
余談
- タニシモチーフの戦隊怪人は、『魔進戦隊キラメイジャー』に登場する巨大戦力・シェルガ以来3年ぶりの登場。こちらは巨大戦力の素体に使われる生物の一種でもある。
- 一方、狙撃能力についてはタニシというよりはどちらかといえばイモガイの特徴に近い(イモガイは殻の中から管の様な器官を伸ばして獲物に毒針を撃ち込む)。
- 昆虫最終奥義の由来になってるスクミリンゴガイはジャンボタニシと呼ばれているがリンゴガイ科に属しておりタニシではない。
- 赤っぽい部位もある身体や鱗の様なカイギリースーツの造形、熱線を使うといった部分はウロコフネタマガイもモチーフとなっている様だ。
関連タグ
シャドン:3年前の幹部怪人(皇帝(王)を名乗る首領の別人格)で、遠距離狙撃のエキスパートにもして暗殺者。影から影へ移動出来る能力と頭脳戦のフル活用で敵を追い詰める戦術を確立しているも、反面近~中距離での早撃ちが苦手になっていた結果、同じく射撃と頭脳戦に優れたイエローに得意フィールドから引きずり出されての早撃ち勝負へ持ち込まれて敗北、戦死した。
ネッシーのウオボ渦:同じく巻貝の一種であるカタツムリをモチーフにしている他、胴体正面から長い首が伸びるシルエットが類似する。