概要
『星のカービィ 鏡の大迷宮』に登場した、メタナイトの「邪悪」の側面とも言うべき存在(これは、本来のメタナイトが高い騎士道精神の持ち主であるためと言われている)。
メタナイトを一騎打ちで倒し、彼をディメンションミラーの中に封印したことから、本物のメタナイトを超える実力の持ち主と見られることも多い。ただし、カービィに対していきなり不意打ちをかましたり、本物のメタナイトを装って近づくなどそれこそ騎士道精神の持ち主とされるオリジナルとは真逆の行為を見せているため、実力で真正面から打ち倒したのかは疑問が残る部分もある(作中では決着の一瞬しか描写されていない)。
プププランドに現れた際には、邪魔なカービィを倒してしまおうと斬りかかるが、ただでさえ厄介な存在を4人に増やしてしまうという大きな誤算を犯してしまった。
明らかに失態を犯しているが、近年のオリジナルのメタナイトの設定と照らし合わせると『強敵と戦うため、わざと敵の戦力を増やした』と言う見方もできなくはないが、真の元凶ダークマインドからすれば自らを滅ぼす一因に他ならなかった。
ステージ8「RADISH RUINS(ラディッシュルインズ)」のボスとして登場するが、このときはメタナイトの姿になっており、名前も「???」としか表示されない。
鏡のかけらをすべて集め、ディメンションミラーの内部に突入すると再び遭遇。
またもメタナイトとして襲い掛かろうとするが、本物のメタナイトが現れたことによって本来の姿を現し、カービィたちに向かってくる。
ドット状では単に灰色系統のメタナイトといった感じだが、公式アートワークでは色に加えて更に相違点が幾つか見られ、
- 仮面の切れ込みがメタナイトと比較して縦の間隔が狭く、角度が急。
- 仮面の左目の所に傷がある(この傷はメタナイトによって付けられたものらしい)。
- 目つきが悪い。
- マントは端がボロボロになったものを着用している。
- 剣の色が銀色になっていて、剣に埋め込まれた宝玉は青色(メタナイトの剣は金色で、宝玉は赤色)。
などと、まさに「悪」のメタナイトらしい姿をしている。
ラスボス戦の前に登場することから、恐らくはダークマインドの手先として暗躍していたものと思われる。
まさかまさかの再登場
まさか まさかの さいとうじょう。
さいきょうのせんしの さいきょうのカゲ!
カガミの中の めいきゅうに、とわなる年月を
ふういん されつづけていたあの黒きナイトが
リベンジするべく…よみがえる!
※ポーズ画面の説明
『星のカービィ トリプルデラックス』において、2004年以来実に10年ぶりの再登場を果たす。
この復活は多くのプレイヤーの意表を突き、公式でも「まさかまさかの再登場」と言われているほど。
前作『星のカービィWii』で再登場したギャラクティックナイトのように本編には登場しないが、クリア後に登場する「デデデでゴー!」のラスボスを務める。
『鏡の大迷宮』ではカービィに倒され、まるで鏡が割れるように消滅してしまっていたが、何故か絶命はしておらず、長い年月の間封印されていたようだ(一応エンディングでディメンションミラーの中にメタナイトらしき姿が見えたため、勘が鋭い人にはこいつか本物のメタナイトが出てくると予想できたらしい)。
今回はドット絵ではなくしっかりポリゴンでデザインされているため、傷や目つきの悪さなど、ドットで表現しきれなかった特徴がしっかり反映されたデザインとなっている。
しかし、ボロボロのマントに関しては『星のカービィWii』のメタナイトと合わせたためか、常時羽を生やしたデザインとなっているため反映されていない。
剣の色もしっかり銀色であり、『星のカービィWii』のメタナイトの剣は2対の枝分かれになっているが、こちらは枝分かれが3対(『鏡の大迷宮』当時の公式アートワークのまま)である。
本編で同様に再登場したマスクドデデデに合わせてか、名前が「ダークメタナイト リベンジ」となっている。
…が、「デデデでゴー!」において対峙するデデデ大王とはこれが初対面であり、見事なまでに名前と矛盾してしまっている。
デデデ視点からすれば矛盾はしているが、恐らくはプレイヤーに対するファンサービス、もしくはかつて自身を打ち倒した現実世界の存在への復讐といった意味合いだろうか。
ちなみに鏡の大迷宮は星のカービィシリーズで唯一デデデが出ていない作品である。
攻撃技は鏡の大迷宮における技や前作のギャラクティックナイトの技と共通するものが多いが、その技を画面奥や手前から発動するようにアレンジを加えた技から、
- 地に鏡を発生させ、そこから巨大な剣を突きだす「ミラーズエッジ」
- 自ら鏡に入り込み分身を作り出し、その分身らとともに襲い掛かる「ミラーズディビジョン」
など、鏡に関する独自の新技を習得し、強さに磨きがかかっている。
事実、前作のギャラクティックナイトよりも強いと評されることが多く、公式からも「最強の戦士の最強のカゲ」という大胆な二つ名を与えられているほど。
更に、ギャラクティックナイトのようにHPが半分近く減ると曲が変更され、鏡の大迷宮ダークメタナイト戦のアレンジ曲、「よみがえる最強の影」(作曲者:石川淳氏)をBGMに戦うという熱い演出が用意されており、まさに華々しい再登場と言える。
デデデに敗北した後は上空に出現した鏡の中へ再び封印され、さらに彼のハンマーの一撃によってトドメをさされて鏡ごと砕けて消滅した。
「真・格闘王への道」では13体目の相手でありラスボスの前座という立場で登場する。
後に復活に至った理由がMiiverseにて語られた。その内容は、「USDX、カービィWiiに引き続き、あの銀河最強の戦士(ギャラクティックナイト)の登場が予想されていたため、いい意味で裏切ろうとした結果ダークメタナイトを復活させることにした」とのこと。素晴らしい発想と言えるだろう。
更なるサプライズ
2018年の『星のカービィ スターアライズ』では第2弾のアップデートで、ドロッチェに続いて何とドリームフレンズ=プレイアブルキャラクターとして登場。
これによりカービィはもちろん、メタナイトやデデデとの夢の共闘が実現出来るようになる。
鏡の国出身なだけあってミラー要素が加わっており、ガードを含む一部の技には飛び道具を反射する事ができる。ミラーのように一定時間使用し続けるとバリアが剥がれて通常のガードになる事もないが地上では回避はできない。とはいえガード削りも無効化できるのでかなり固いが掴み技やガード不能技には無力。
『トリプルデラックス』で使った地面から巨剣を出すミラーズエッジやそれを派生したような技、分身もあるなどメタナイトとは大きく差別化されている。また、「3れんムーンショット」や「アッパーキャリバー」のダメタ版「ダークキャリバー」といったボス時のメタナイトの大技も与えられている。
フレンズ能力での属性受付も可能で、風属性を付けてダークキャリバーを当てると「マッハトルネイド」を彷彿とさせる竜巻攻撃に変化する。
このように演出面では本物と比べても相当派手だが、性能そのものは実際のところ一概に上位互換とも言えなかったりする。総合的には「機動性を犠牲にして防御面を強化したメタナイト」と言ったところ。属性は通常でも斬撃に対応しており、フレンズスター使用時も同様。
移動や回避に便利な下づきやシャトルループが別の技に置き換えられているため空中での機動性では特に劣る。また、ダッシュ攻撃もメタナイトのものと比べて移動距離が若干短い上に勝手に追撃が出てしまうため移動技としては劣る。
攻撃面については、全体的に効果範囲が広いためザコ敵の殲滅にはこちらの方が有利なことが多い。また各コンボのトドメの単発火力はかなり高いが、逆にトドメに至るまでの部分の攻撃力は割と控えめであるため、「対ボスのダメージ効率」という観点では下づきやスピニングナイトといった連射性に優れた技を持つメタナイトよりも落ちる。また足が長く止まる攻撃が多く、隙が大きめなのも対ボス戦でマイナスポイント、特に魂辛EXレベルになるとこれらがかなり響いてくる。
これらのこともあって攻撃に関しては本物との優劣は付け難いと言えるだろう。
兎にも角にもメタナイトとはまるで別物レベルで使い勝手が異なるためよく練習するべし。
ミスした時は他のキャラとは違い、原作での撃破時のように鏡が割れるように消滅する演出となっている。
なお、本編で何ひとつも台詞が存在していないせいか、サブモード「星の○○○○」での彼の説明文では、本来操作キャラの台詞が入る部分で「………。」と無言となっており、具体的な言葉遣いなどは不明となっている。ちなみに公式設定資料集では本当に無口な性格であることが判明している。
ただ、ファイル選択画面では他のドリームフレンズを鏡の大迷宮でカービィにしたように4分割したり、ブレイドナイトの前で剣を掲げていたら本物が現れた途端に逃げ出したりと、邪悪な彼の意外な一面も見れたりする。
因みにEDではアドレーヌ、リボン、ドロッチェと一緒に絵を描いているシーンがあるが、絵の才能は意外にもお子様レベルである事が判明した。自分の剣を書いているのだが、刀身がぐにゃぐにゃでぱっと見では何の絵なのかわかりにくい。
また、デザイン面では更にメタナイトと差別化され、仮面には左目の大きな傷の他に無数の小さな傷がつけられており、メタナイトには左肩についていた「M」のマークが右肩についていたり、手袋の色もメタナイトに比べて暗くなっている。また目の色がメタナイトは黄色なのに対し、こちらはオレンジ色である(同作でジャマハートに支配されているメタナイトの目に近い)。またスタアラでもマント姿はなく常に翼を出した状態だが、『トリプルデラックス』と違いマントと同じく翼の端がボロボロになっている。
その他、メタナイトの剣は近年でデザインが変わっているが、ダークメタナイトの剣は『鏡の大迷宮』の頃からほぼ変わっていない。
その他の作品
いずれも本人の登場ではない。
「バルーンアート」(サーカスの技)のパターンとして登場。『トリプルデラックス』で登場していたメタナイトの風船との差し替えになっている。
メタナイトのきせかえの1種類として登場。角度が急になっている仮面の切れ込み、剣の形状などもしっかり再現されている。
『カービィのグルメフェス』ではドリームフレンズの中で唯一着せ替えスキンが実装されなかったが、本作では無事に「わいわいマホロアランド」で入手できるなりきりおめんのラインナップに採用された。
他のドリームフレンズ同様通常版と派生種の2種類が実装されており、彼の場合は『スターアライズ』の技「ダークぶんしん」のカラーリング。また、装着して『鏡の大迷宮』初出繋がりの「ギガトンパンチ」をプレイするミッションも用意されている。
2023年5月29日~6月5日の計測では、最も使用されたなりきりおめんの第1位に輝いた。
描く際の注意
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズにおけるメタナイトのカラーリング変更で、5Pカラー(上のイラスト、『大乱闘スマッシュブラザーズX』では青チーム時もこの色)が「ダークメタナイトカラー」とされていることがよくあるが、見ての通りダークメタナイトを元にしたカラーではない。
確かに雰囲気はダークなイメージではあるが、こちらはオリジナル。混同しないように注意しよう。
ちなみに、『夢の泉の物語』の公式イラストに非常に似ているため、それを基にしていると思われる。
この影響か、ダークメタナイトの目が赤く描かれていることがよくある。
公式のデザインでは黄色なので、本物をそのまま描きたいユーザーは気を付けよう。
『大乱闘スマッシュブラザーズfor』では、前述のカラーとは別に彼を元にしたカラーが8Pカラーとして追加されている。前述の5Pカラーはイベント戦「ふたりで最終決戦」に登場している。
また、『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』では8Pのダークメタナイトカラーに更に磨きがかかっており、仮面の左目の傷や剣の色まで再現されるようになった。
呼び名についての注意
結構長い名前なので、ファンの間では略して「ダメナイト」、さらに略して「ダメタ」と呼ばれがち。
転じて、二次創作では本当にダメな人として描かれることも多々ある。
あくまで二次創作としての一面なので、使用する際には時と場所、機会をよく見極めることを心がけたい。
漫画では
『も~れつプププアワー!』では11巻に登場。設定が変わっており、シャドーカービィやブラックデデデは悪夢から抜け出した存在となっている(ただしダークメタナイトだけは鏡の中から登場している)。
マルクがギャラクティック・ノヴァの願いを独り占めにするためプププランド中の住民たちを眠らせてしまったため、現実世界と悪夢の境界が曖昧になったことで出現した。
リーダーであるシャドーカービィを筆頭にブラックデデデと組んで行動を開始。
手始めにシャドーカービィがマルクを一撃で倒し、ノヴァの願いを横取りしようとする。そうすることで現実世界と悪夢の住民を総入れ替えしようとしていた。
メタナイトと死闘を繰り広げ優位に立つが、鍔迫り合いの状態から放たれたマッハトルネイド(剣から竜巻を放つ)の前に敗北。
まだ余力は残っていたようだがメタナイトの健闘を称え、潔く剣を収めた。
黒幕であるシャドーカービィもうっかりノヴァの願いに「みんなでお祭りをする」を叶えてしまい、みんなで楽しんだ末に和解となった。
「悪夢は怖がられている。だから自分たちは嫌われている」という思い込みからの反乱だったが、別れ際にカービィから「怖い夢も楽しいよ」と告げられ、コンプレックスは解消された。
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