やりたいこと全部やる!
概要
サンデーGX(小学館)にて2018年11月号から連載されている、原作:麻生羽呂×作画:高田康太郎による青春ゾンビ活劇。
単行本は2023年5月時点で13巻まで発売中。
作風
いわゆるゾンビ映画やポストアポカリプスの世界観。知り合った生存者がゾンビ化する等容赦ないハードな面もあるが、特筆すべきは『ゾンビになるまでにやりたい事をやり遂げる』点。
絶望的な世界で欲望全開にして前向きに突っ走り、全力で青春を謳歌する作風。
またゾンビ溢れる世界で逞しく生きる人間達のコミュニティも登場するが、欲望にまみれた人間達と敵対する場合もあり、全体的に『やりたいこと』とは何かを問いかけている。
原作者の麻生羽呂氏も、『俺たちの命があと1日だろうが60年だろうが、やりたいことをやれる時間は余りにも短い』というメッセージを、この作品を通じて伝えたいとコメントしている。
画期的で斬新な作風から、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督からも絶賛されている。
理論を用いて「運」を科学的に説明できるなど、現実世界よりも科学が進んでいる。
登場人物
- 天道輝(てんどう あきら)
主人公、24歳。「元」ブラック制作会社社員。
入社3年目で汚部屋でゾンビ映画を観て「会社に比べりゃ天国だよな」とつぶやく程心身共に追い詰められていたある日、マンションの管理人がゾンビになっているのを皮切りに世界がゾンビで溢れた地獄絵図を目の当たりにして最初に思ったのが『今日から会社に行かなくてもいいんじゃね?』。
以後、明日にも噛まれてゾンビ化する脅威を目にした事で、どうせゾンビになるなら悔いの無いよう『やりたい事』をやり遂げたいと考えるに至る。
ノートに「ゾンビになるまでにしたい100のこと」としてやりたい事を書いているが、100まで埋まっていないため旅の中で随時書き足している。
ちなみに、実写版で輝を演じる赤楚氏は、ロサンゼルスで開催された「Anime Expo 2023」のステージで、「人生でやってみたかったのはゾンビに追いかけられる事」とコメントしている。
- 三日月閑(みかづき しずか)
ヒロイン、26歳。「元」外資系金融マン。
世界規模でのゾンビパニックに対して、『ゾンビにならないためにすべき100のこと』として計画的に行動するプランを練る等冷静沈着なリアリスト。一方で一代で大企業を立ち上げた父親からの徹底した支配に等しい教育の影響で、高圧的な人間に対して強い嫌悪感を抱く。
当初輝の事を典型的な『リスクヘッジもまともに出来ない人間』、としてLINEの交換も拒否していたが、紆余曲折あって旅の仲間となる。それ以降は感じた事を素直に言える輝を次第に意識し始める。
かつて諦めた医者になる夢を『やりたい事』として思う様になる。
- 竜崎憲一朗(りゅうざき けんいちろう)
愛称はケンチョ、24歳。「元」不動産営業マン。
輝とは大学時代からの友人で、イケメン・コミュ力高め・モテる上に料理の腕も高く、就職後は輝に身の上自慢ばかりしていた。しかし本心は人を楽しませる事の方が好きで仕事に関しては虚しさしか感じていなかった。
ゾンビの脅威に晒されていたところに助けに来た輝によって、本当はお笑い芸人になりたかった本心を吐露。その後輝の最初の仲間となり芸人を目指そうとするが、箍が外れた輝に呆れる事も。
よく脱ぐ羽目に陥っている。
CV:髙橋ミナミ
ドイツ人、21歳。「元」大学生。
幼少期より日本に憧れており、バイト貯金で念願の日本に渡った矢先にゾンビに出くわす。
キャンピングカーを入手した三人が輝の実家を目指していた道中、彼女が乗るトラックがゾンビの群れに襲われているのを発見されるが、甲冑姿で日本刀に薙刀、弓矢で武装した姿で一同を唖然とさせる。
トラックを運転していたのは、本場の寿司を食べる為に寿司職人に魚を運搬中だった為。これを聞いて食い意地を優先した輝が協力した事で以後旅のメンバーに加わる。
AI搭載型ロボット執事。「元」ホテルマン。
AIによる完全無人経営ホテル、『リゾートホテルAI』で接客を担当していた羊頭のロボ。
ホテルのオーナーにしてAI研究の権威、江戸川勝一郎博士が完成させた、心を持っているに等しいレベルで気配りができる最先端のロボットだったが、博士がある理由から暴走した際に輝達を罠に嵌める。
しかし、博士の暴挙に思うところがあったのか、命令は絶対だと言いつつ、ゾンビが侵入したら脱出を優先して行動する事を説明する等、ホテルからの脱出に協力。
ホテルの半壊に伴い、迷惑をかけたお詫びとして輝達の身の回りの世話を申し出たので、旅に同行する。
彼の「AIとして人間にどう関わるべきか」、という信念は必見。
用語
ある日突然世界規模で起こった災厄。
噛まれた者は新たなゾンビとなって感染を広げていき、大抵のゾンビは走る。
音や臭いに反応するようで、人間を見つけると容赦無く襲い掛かる。更に人間以外の生物もゾンビ化し、凶暴な野生動物の場合は危険度が跳ね上がる。
地域によって個体差もあり、基本噛まれたら死ぬのだが、噛まれても変異しなかった人間がいるらしいく………
輝が作ったやりたいことリスト。このリストの存在を基準に物語が進行する。
作中では似たようなリストがいくつか登場する。
そのまんま非常食の缶詰。しかし、大阪では実質通貨に等しい価値となっていた。
アニメ
2023年夏アニメという形で、MBS・TBSほか(日5枠)とAT-Xにて放送。
また、アニマックスでも1ヶ月遅れて放送されるほか、AmazonプライムビデオやNetflixなどによる配信も行われる。
しかし、制作側の都合により第10~12話の放送予定が見送られることになった。
スタッフ
原作 | 麻生羽呂・高田康太郎 |
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監督 | 川越⼀生 |
副監督 | 上田華子 |
シリーズ構成 | 瀬古浩司 |
キャラクターデザイン | 田中紀衣 |
ゾンビデザイン | 福地純平 |
音楽 | 宮崎誠 |
選曲 | 合田麻衣子 |
⾳響制作 | dugout |
アニメーションプロデューサー | 児島宏明 |
アニメーション制作 | BUGFILMS |
アニメーション制作協力 | シャフト(2話以降) |
制作 | 小学館集英社プロダクション |
主題歌
ED:jon-YAKITORY feat. シユイ 「ハピネス オブ ザ デッド」
実写映画
Netflixの手によって実写化されている。2023年8月3日に全世界で配信開始された。
主演は赤楚衛二で、その他白石麻衣、栁俊太郎、北村一輝、市川由衣、川﨑麻世、早見あかり、筧美和子が出演している。
また、実写版公開記念としてアニメに赤楚氏と白石氏、栁氏が第7話に声優としてゲスト出演した。
スタッフ
原作 | 麻生羽呂・高田康太郎 |
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監督 | 石田雄介 |
脚本 | 三嶋龍朗 |
音楽プロデューサー | 千田耕平 |
撮影監督 | 河津太郎 |
撮影 | 田中悟 |
編集 | 臼杵恵理 |
製作 | 森井輝(ROBOT) |
製作総指揮 | 高橋信一(Netflix) |
プロデューサー | 森井輝(ROBOT) |
制作協力 | プラスワンエンターテイメント |
企画・制作プロダクション | ROBOT |
関連映像
関連項目
個別 | 麻生羽呂 高田康太郎 サンデーGX 2023年夏アニメ |
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カテゴリー | ポストアポカリプス ゾンビ |
評価タグ | ゾン100100users入り→ゾン100500users入り→ゾン1001000users入り→ゾン1005000users入り→ゾン10010000users入り |
その他
- 古見さんは、コミュ症です。 / サマータイムレンダ - 本作と同様に小学館集英社プロダクション制作でアニメーションプロデューサーが同じの作品。両者のどちらかに一部スタッフが関わっている。
- モブサイコ100 / 君のことが大大大大大好きな100人の彼女 - 本作と同様にタイトルに『100』が付く漫画作品群。前者はサンデー系統繋がり、後者は後時期にアニメ放送される。
- 青のオーケストラ - 同じくサンデー系統繋がりで本作の裏番組。
機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2(2023年春)→本作(2023年夏)→シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~(2023年秋・2024年冬)