青木れいか
あおきれいか
「寄り道、脇道、回り道……しかしそれらも全て道!」
CV:西村ちなみ
概要
スマイルプリキュアの登場人物。11月18日生まれ。水・氷の力を持つキュアビューティに変身する。
名前の漢字表記は「麗華」。
「花のように麗しく美しい心を持った子になるように」という思いが込められており、名付け親は祖父・曾太郎とのこと。
学級委員長及び生徒会副会長(第37話終盤からは会長)も務める。クラブ活動は弓道部。
入学から現在まで学年上位の成績を維持し続けている。反面、自分の思っていることを他の人(プリキュアメンバーを除く)にどのように伝えたらいいのか分からないという弱点があるが、それは後述する37話で克服する。
花が大好きで、学校の花壇に水やりをしている姿から星空みゆきからは、「水の妖精さんみたい」と評された。本編でも、第14話にてちょうちょデコルによって羽を装備したビューティは「水の妖精」そのものであった。
第5話にて生徒会業務の多忙を理由に、プリキュアに加入して欲しいというみゆき達のお願いを一度は断るが、みんなで協力して作り上げた人形劇をマジョリーナに踏みにじられたことがきっかけでキュアビューティに覚醒した。
容姿
普段は姫カットのストレートヘアで両サイドの髪をヘアピンに固定しているが、部活やスポーツの活動、就寝時などは後ろで結んでポニーテールにしている。また、第16話の朝のランニングや第18話のリレー本番の際は一本結び、第26話では浴衣に合わせてアップ髪と、髪型のバリエーションが多い。
夏服の時は素足に水色のストラップシューズを履いている。第27話では白い帽子をかぶっていた。
桃太郎れいか
劇場版にて、桃太郎の姿となったれいか。またしても男装である。
ポニーテールに陣羽織、リボンまでつけているので少し分かりにくいのだが、
胴鎧(剣道の防具みたいなもの)を着込んでいるなど、少女ながらにしっかりと桃太郎になりきっている。
れいか姫といい、この桃太郎といい、和装すると役になりきれるのも魅力的だ。
性格
責任感が強く、礼儀作法が正しい上品な振る舞いが特徴。常に自分に厳しく一生懸命、「一度決めることは最後までやり遂げる」のがモットー。
しっかりしていて、自分の主張や態度を変えず、他人の気持ちを察する思いやりがある。芯のある、本当の優しい心の持ち主。一歩下がって空気を先に読み、周囲に気配りもできる。5人中では、いつでも冷静で、頼りがいがあるお姉さん的存在。
正義感が強く、卑怯なやり方を嫌う。友達思いで、仲間や努力を侮辱することに対しては凄まじい怒りを見せる。
しかし、真面目すぎて一度気になることがあると深く考え込む傾向がある。
家庭環境のせいなのか実世間に疎い一面も多々あり、第14話で食べるまでたこ焼きを一度も食べたことがなかった。
キャンディを初見で「からくり人形」と表現するなど、古風な一面も持つ。また、人気お笑い芸人として登場したFUJIWARAのことを知らず、初めて聞いたときには「どちらの藤原さんですか?」と言い、本物の藤本と原西を見た時にも「どなたですか?」と言って周囲をズッコケさせた。黒電話を使用しているといい、かなり古風な家庭である。
そんな非の打ち所がない彼女なのだが、物事に真面目に取り組む性格と世間への疎さも相まって、他人の目を気にしない、時折ズレた行動を見せる天然な一面もある。マヌケではなく所謂ゴーイング・マイウェイタイプ。
第23話ではジョーカーの性格を見抜いて足止めした他、ポップとの見事なコンビネーションを見せるなど、状況判断が鋭く、他者との連携も巧い。結構な策を練ることもある。
「道」という言葉がお気に入りのようで、事あるたびに「道」について説いている。
時には歴史上の偉人の言葉を引き合いに出して「人の一生は重荷を負うて遠き道を往くがごとし、急ぐべからず」(第7話・徳川家康の遺訓とされている)
「僕の前に道はない、僕の後ろに道は出来る」(第16話・高村光太郎『道程』より)
などと説くことも。
なお、祖父も筆で「道」と書くシーンがあった。
家族構成
祖父:青木曾太郎
父:(作中未登場)
母:青木静子
兄:青木淳之介
- 家族は16話で初登場している(厳密には母親は15話時点で登場していたが、名前が判明したのは16話のEDクレジットが初)。
- 父親は画家らしいが劇中で具体的な描写は無い。
- 祖父は書道、兄は柔道を会得している模様。
- 42話では、青木家は2012年現在でも黒電話を使用している事が判明した。
トリビア
声優について
担当声優の西村ちなみ女史は、過去に『映画Yes!プリキュア5鏡の国のミラクル大冒険!』でのゲスト出演を経てTVシリーズ初出演となった。
各話ネタ
- 第5話
初変身回。
弓道部に専念したいれいか。みゆき達に「プリキュアになって下さい」と土下座されるも「お断りします」と拒否。
分身した鏡型のアカンベェの本体を一目で見破り、勢い重視の他のプリキュア4人に比べ、非常に知的な戦いでデビューを飾る。
- 第7話
秘密基地の場所を選ぶ際に、相応しいと思ったのが富士山の山頂。寒さに震える他の四人を尻目に「道」と書かれた掛け軸を掲げてプリキュア道を説き、みんなを唖然とさせる。
- 第10話
お好み焼きの資料として、巻物と古文書を持ってくるというボケをかます。しかし、プリンを鉄板で焼いたりするそれ以上のボケの子がいた。
- 第11話
小さくなった状況で窓から降りるのにカサデコルを利用し安全に降りる考えを思いついて成功(結果的にはキャンディが歩いた衝撃で吹き飛ばされてしまったが)。
- 第12話
戦闘中にキャンディを罵倒したウルフルンに「お黙りなさい!」と一喝した。
- 第13、14話
修学旅行の行先である金閣寺や大阪城を下調べして解説するなど、とある先輩みたいな説明したがりぶりを発揮。なおいわく「もはや歩くガイドブック」。
まくら投げ(これは一度はしたないと咎めたが流れ弾をぶつけられたことで火がついた)や恋バナに嬉々として参加するなどノリもよく、歳に見合う少女チックな面も披露。
- 第16話
主役回。
みゆき達からの「どうして頑張って勉強するのか」と言う質問に対し答えられず、自分が本当にやりたいことが何なのかを見失ってしまう。しかし、他のメンバーの普段の生活(道)に触れて今までと違った考え方を学んだことから、「勉強や経験からより多くのことを学び、そこから自分が本当にやりたいことを見つけたい」という自分なりの「道」を見出した。
- 第17話
5人で出場したお笑いコンテストで、他の4人が緊張でしどろもどろになっている横で一人毅然と立ち、みゆきの好きな人(このときは桃太郎)ネタを真面目に解釈してしまい「みゆきさんの好きな人はピーター・パンです、修学旅行の夜に教えてくれたじゃありませんか…あれは嘘だったんですか!?」と少々立腹しながら真偽を追及するというツッコミと言う名の『天然ボケ』を堂々とかました。
- 第18話
リレーの練習の際、速く走るために「足は高く上げる、腕は大きく振る」というアドバイスを受けるが、そのアドバイス通りの動きを意識し過ぎた結果、足を高く上げて腕を大きく振りながらその場で足踏みするというシュールな行動をとっている。ひとつのことに集中しすぎると他の部分がお留守になってしまうタイプらしい。
- 第26話
祖父直伝の金魚すくいの腕前を披露し、一人で何十匹も捕まえてしまった。水風船釣りも得意であるらしいが、輪投げだけは苦手なようである。
- 第28話
数々の超常現象にも全く動じないばかりか、校舎内でお化けアカンベェに驚いて逃げ回るみゆきとなおに向かって「廊下は走ってはいけません!」と微妙に的外れな注意をする始末(しかも2人を止めるために自分もしっかり走っている)。
この回は肝だめし回だったのだが、怪奇現象にも驚かず冷静に起こった事を解明しようとし、ラストでは夏休みの宿題の自由研究で今回の超常現象をテーマにすることに決めるなどの余裕を見せる。しかし、この時夏休みの宿題がまだまだ残っている他の4人にそのことを思い出させてしまい、大いに慌てさせてしまった。ただし当然のことながら、これはやっていない方が悪いので、れいかに罪は全然ない。れいかもこの時点で自由研究は残っていたようだが、続く29話ではしっかり終わらせていた。
- 第29話
そして夏休み最終日、「遊んだ時間も勉強のうち、決して無駄ではない」「失敗は反省して、次から気をつければいい」と言い、宿題がまだ片付かず、夏休み中怠けていたことの後悔に絶望していた4人を立ち直らせ、宿題を手伝った・・・だが、れいかの想像を「はるかに超える」量の宿題が残っていたので、結局間に合わず4人は補習になった。
そして補習の様子を教室の外から見守っていたれいかは、4人から涙目で「助けて」との視線を送られていたのだが、「心配しないでと言ってくれているのですわね!」と間違って解釈してしまうという彼女らしいオチがついた。
- 第35話
ロボットアニメを全く観たことが無かったにもかかわらず、やよいの玩具購入に付き合った際に『鉄人戦士ロボッター』の本(推定600ページ)をやよいに見せてもらっただけで、ロボットの操縦方法や必殺技をほぼ完璧に覚えてしまい、他の三人が全く制御できなかったハッピーロボを見事に操縦してみせた。この辺りにも彼女の適応力と柔軟性の高さが窺える。
- 第37話
主役回。
最初は生徒会長への立候補の意思がなかったが、ルンタロー達が学校に乱入し、「宿題廃止」「お菓子食べ放題」「ゲーム、漫画持ち込み可」という、魅力的ではあるが不真面目な公約を掲げて生徒会長に立候補したのに対抗して立候補を決意。
このとき、「この学校をどうしたいか」という点で、自分の意見がなく、主張が的外れなのではないかと悩むが、みゆき達の言葉で答えを見つける。
悩みを解決した後の演説で、「この学校をどうしたいのか」についてれいかの「道」を示し、生徒たちの心をつかんで、生徒会長に当選した。
- 第38話
マジョリーナの「コドモニナール」で他の面々共々子供化してしまい、精神まで幼くなってしまうのだが、普段真面目な彼女が自ら率先して遊びたいと提案したり、鬼ごっこで逃げている最中にウルフルンとばったり出くわして怯えて逃げたり、変身時に吹いた風で寒がったりと、普段ほかのメンバーより大人びている分そのギャップが非常に激しく、その凶悪ともいえるギャップに悶えた視聴者も多かった。
- 第39話
みゆきが入り込んでしまった「はじまりのシンデレラ」のハッピーエンドをウルフルン達から守るため、あかね達と共に乱入。
その中で、れいかは王子様の役を演じ、シンデレラとなったみゆきと舞踏会でダンスを踊り、ラストでみゆきにプロポーズした。
- 第43話
1年のころに申請していたイギリス留学の選抜メンバーに選ばれるが、留学するとなるとプリキュアとしての使命を投げ出すことになり、どちらを選ぶのが正しい道なのかで思い悩む。みゆきたちからも留学を祝福され、よりどうしていいかわからなくなったところでジョーカーに遭遇。彼の空間に引き込まれ、精神的に甚振られて変身を強制解除されるまでに追いつめられる。
しかし後から引きこまれたみゆきたち、本当は留学してほしくないと泣きながら本心を晒したことで、「自分もみんなと一緒にいたい」という本音をさらけ出して号泣する。日頃穏やかな性格のれいかが感情をここまで表に出したのはこれが初めてであり、この時は敬語も使っていない。そしてキュアビューティに再度変身してジョーカーを退け、「みんなと一緒にいる今を大切にする」という道を選ぶため、留学を断ることとなった。
- NS2
プリキュアに変身する前にスマイルパクトを奪おうと背後から迫る影の気配を察知し、「曲者ッ!!」と一喝して払いのけるという、「プリキュアなんて変身できなければただの女の子」という影の寸評を速攻で疑問視させる活躍を見せる。しかしその後の戦闘で他の4人共々結晶化させられてしまう。