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ジン(ガンダム)の編集履歴

2023-11-17 11:15:20 バージョン

ジン(ガンダム)

じん

ジンとは、「機動戦士ガンダムSEED」に登場するモビルスーツ。

pixivでは他のジンとの混同を避けるため、商品名の「モビルジン」タグも使われている。


諸元

機体名 ジン(GINN)
型式番号 ZGMF-1017
全高 21.43m
重量 78.5t
動力源バッテリー
所属ザフト
パイロットザフト一般兵

概要

ザフトが開発した量産型MSにして、コズミック・イラにおける世界初の量産型MS。


直系の前駆であるジョージ・グレンの宇宙船に搭載されたワークローダーの機構を受け継ぎ、神経接合による操作や、機体各部に点在させたモーターを分散同期させ動作する電力駆動方式など後のMSの基礎となる部分は既にここで完成している。

他方で、機体の基幹となるボーンフレームとソフトを除けば、工業部品は世界規格のありふれたもので固めてあり(そもそも開発したザフト-プラント自体が地球に工業製品を輸出する工場だった都合上、使用部品が同じだった)、解体すれば地球各国でもコピーモデルが簡単に作れるほど古典的な作りをしている。

OSをコーディネイターの神経接合にしか適合しないよう難しくする事で敵対勢力へのMSの普及を回避していたのだが、後にナチュラル用OSが導入されこれも崩れている。


その機体コンセプトは戦法が成熟される以前のものであったため、装甲・火力・機動性を両立した全領域兵器としてあらゆる戦局に対応する汎用性を付加されている。

当時連合軍のMBTにおける主兵装となっていたリニアガンさえも至近距離でないと受け付けない防御性能を誇り、加えて運動性では圧倒しつつ各種装備は連合製の在来兵器を容易く葬る攻撃力を持ち得ていた。

その性能は「戦艦に匹敵する火力」「戦車に匹敵する装甲」「戦闘機に匹敵する機動性」とも形容され、開戦当時は地球連合軍のMAメビウスと1:3、ともすれば1:5(乗り手の技能によってはさらにこれ以上)の戦力比を発揮。

G兵器が登場するまでシグーバクゥと共に猛威を振るい、連合軍を一気に不利へ追い込んだ。


ザフト製MSとしては第一期の機体にあたり、当初は地球侵攻やアップデート機種もこの機体をベースとしたバリエーションで賄うよう試案されていた。地上戦用のジンオーカーや装甲強化型のジンアサルトはその好例である。

もっとも、単一機種を流用する事での性能限界から、オペレーション・ウロボロスの折に発表された第二期のMS群(上位機種のシグー、地上戦用バクゥザウート、水陸両用機グーン、制空戦闘機ディン)は新規設計の機体となっている。


第1次連合・プラント大戦ではビーム兵器を装備したゲイツが開発され、旧式化が進んでいくが、近代化改修を施し性能を上昇させたジンハイマニューバが作られ延命策が施された。

しかし結局は制式な量産はされず、計画には至らなかったとされる。

ザフトの主力機がザクシリーズへ転換していく中でノーマル仕様機は退役が進んでいくが、偵察仕様や水中哨戒型といった派生機は一線で運用が続けられた。


武装

MA-M3 重斬刀

ブロードソード状の近接格闘武装。

重さで叩き切る実体剣であり、メビウスやストライクダガーの装甲を簡単に切断できる威力を持つ。

ただし刀身に耐ビームコーティング等は施されておらず、ビームライフルを受け止めたりビームサーベルと切り結んだりすることは不可能。

しかし「切り開く」「楔の如く打ち込む」といったビームサーベルには出来ない使い方が可能なため、ストライクガンダムのアーマーシュナイダーにその影響が出ている。


MMI-M8A3 76mm重突撃機銃

ジンが使用するアサルトライフル

ザフトの歩兵用制式アサルトライフルを基にジンでも扱えるサイズにスケールアップしただけの単純な構造。

セミオートとフルオートの切り替えができる。


M68キャットゥス 500mm無反動砲

戦艦や施設に対して使われる無反動砲(バズーカ砲とも)。

ジンのみならず、ザフトで制式採用された汎用機は基本的に使用している。その他、アストレイ ブルーフレームも愛用している。

水中でも使用可能で、『SEED DESTINY』においてはミネルバ所属のザクシリーズアビス迎撃に用いた。


M66キャニス 短距離誘導弾発射筒

要塞攻略用であるD装備に分類される大型ミサイル発射筒。

パルデュスとセットで使われることが多い。


M68パルデュス 3連装短距離誘導弾発射筒

D装備の一つ。

脚部ハードポイントに装備される3連装ミサイルポッド。


M69バルルス改 特火重粒子砲

D装備の一つであるビームランチャー。

ザフトが開発した最初期の手持ちビーム兵器だが、実質は戦艦用として実用化されていた収束火線ビーム砲をそのまま携行装備にしたような代物。

両手で保持してかつ肩越しか抱えて撃たなければ使えないほど大型であり、機動戦闘用としては取り回しが悪い。

また、ビーム投射に必要となるエネルギーと粒子パックは後のGAT-Xシリーズのような本体供給式ではなく銃尻に備えたカートリッジ式であるため、発射回数は三発程度と心許ない。

威力そのものも対ビームコーテイングを施したシールドに直撃を完全に防がれる程であり、少なくともCE71年時点のビーム兵器としてはライフルとさほど変わらない。

とはいえビーム故の弾速と熱エネルギーはあるので、D装備としてもっぱら要塞や砦を攻略する目的で使われる。

ザフトにおいては小型化の基礎研究もなされていたものの、MS用の後期携行装備としてはレールガンが予定されていたために先送りとなり、ビーム兵器研究資料の漏洩によってGAT-Xシリーズのビームライフルが実用化。MSの小型ビーム兵器実装には後塵を拝す事となる。

もっともバルルスで培われた技術は後にジャスティスのフォルティスやプロヴィデンスのユーキディウムに引き継がれており、完全に無駄にはならなかったようだ。


115mmレールガン シヴァ

後期用携行装備として開発されていたが、GAT-Xシリーズ奪取に伴い実現しなかった。

結局のところヤキン・ドゥーエ攻防戦においてもジンやシグーは初期から使い続けられる重突撃銃を使用しているし、同時代最後発のゲイツに至っては携行型ビーム兵器を実装してしまったため、実現しなかったのも致し方なかったと言える。


バリエーション

プロトジン

「YMF-01B Proto GINN」

ジンのプロトタイプ。性能は通常のジンより劣る。

頭部のトサカ状の通信アンテナがなく、黄緑色系のカラーリングが特徴。

通常のジンを世界で初めて実用化されたMSとするならば、こちらは世界で初めて造られた実用型MSと言える。

試作機ながらそれなりの数が量産されており、対連合戦争の初期の作戦行動では主力として運用され、退役後も訓練機として運用され続けた。


ジンオーカー

ジンの砂漠戦仕様。詳細はリンク先参照。


ジンワスプ

本機の水中戦仕様。詳細はリンク先参照。


ジンアサルト

増加装甲『アサルトシュラウド』を装備したジン。UC系における所謂フルアーマータイプ。

増加装甲には固定武器や増設スラスターが搭載されており、火力・装甲・推力の全てが強化されるため、増加した重量による機動性の低下も最低限に抑えられている。

アサルトシュラウド

ザフトが開発したMS用の増加装甲。

アサルトシュラウドと言えばデュエルが連想されがちだが、元々は防御力に難点のあったジンの性能強化を目的に開発されたものである。シグー用のものも開発されている。

しかし、ビーム兵器を主兵装とする新型機が登場したことで存在価値が薄まり、生産された数はごく少数に留まった。


ジンハイマニューバ

ジンの高機動型。詳細は『ジンハイマニューバ』の記事を参照。


ジンハイマニューバ2型

ジンの高機動型。詳細は『ジンハイマニューバ2型』の記事を参照。


ジン式典用装飾タイプ

式典などの際に用いられる、儀仗兵を模したデザインのジン。派手なエングレーブが機体各所に施されている。

装備も西洋のサーベルを模した模造剣(武器としての機能はない)、バイオテクノロジーによって巨大化させられた本物の木材を使用した銃床、同じく本物の革素材を使ったスリングベルト(流石にこれはディバイソンのように巨大な牛を加工したのではなく、組織培養によって造られたもの)、突撃槍のような銃剣などを増設された重突撃機銃などを用い、これらにも本体同様の装飾が施されている。

実質通常のジンの見た目を改装しただけのものに過ぎず、性能や型式番号も変わらない。


ジン長距離強行偵察複座型

偵察任務のために開発されたジンの亜種。両肩に増設されたレドームと黒系統のカラーリングが最大の特徴。

索敵・通信機能が大幅に強化され、更に通常のジンを遥かに上回る航続距離を誇るため、単独で広い範囲の偵察・索敵を行うことが可能となっている。

索敵精度向上のために操縦と索敵機器の操作を分担すべく複座型となっている。

ニューミレニアムシリーズが導入されジンシリーズが退役していく中、CE73年以降の大戦でも現役バリバリだった珍しい機体。


ジン戦術航空偵察タイプ

重力下での航空偵察任務のため、単独での飛行能力を付加された試験機。

しかし、期待されたほどの飛行性能を発揮出来なかったため、開発は中断された。

シグーと共にディンのベースとなった機体の一つであり、前者が機体の基本ベースとなったのに対し、こちらはエアロシェルシステムの雛形となった。

そのため、ディン同様背部に翼状ユニットとバイザーユニットが搭載されており、飛行形態への変形が可能。


ジンフェムウス(プロトグーン)

後のグーンの原型になった水中用の機体。

ジンをベースにしているが別名にプロトグーンとあるようにジン目ではなくグーン目に属する。

詳細はリンク先を参照


ジングラディエイター

漫画『機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE』に登場するジンのバリエーション機。

アンティ・ファクティスと呼ばれる組織が運用する機体として登場。

運用する機体は正規軍で開発された機体で構成されているため、本機もザフトが開発したMSであるとされる。


ジン タイプインサージェント

OVA『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』に登場するジンのバリエーション機。インサージェントは「反乱者」を意味する。

整備に劣る組織がジンの低光量テレビカメラの能力を十分発揮できないため、機体各部に夜間用の投光器が設置されており、左胸に「K」のマーキングが施されている。

水没した南米旧ブラジル地区のフォルタレザに出現しており、都市に無差別攻撃を仕掛けた。


主な専用機

クルーゼ専用ジン

『SEED Re:』において、ラウ・ル・クルーゼシグー受領前に駆っていた専用機(原作ではノーマルジンやハイマニューバ)。

彼のパーソナルカラーである白系統のカラーリングに、肩部アーマーには撃墜数マークやザフトのロゴがペイントされている。

ムウ・ラ・フラガの駆るメビウス・ゼロとは幾度も交戦した。


ミゲル専用ジン

ミゲル・アイマンが駆っていた専用のジン。

彼が尊敬するハイネ・ヴェステンフルスにあやかり、オレンジ系統のカラーリングに染められている。

高品質のパーツを選りすぐって組み上げられているため、通常のジンを上回る性能を有する。

ミゲルが『黄昏の魔弾』と呼ばれる由来となった数々の戦果はこの機体を用いて挙げたもの。

SEED本編序盤にあたるヘリオポリス襲撃作戦の前に叢雲劾との交戦し、右腕を破損。修理が間に合わなかったため、ミゲルは本編では通常のジンで戦うことになった。


元々はガンダムSEEDの本放送時に行われていたガンプラキャンペーン(1/144コレクションシリーズのバーコード複数をバンダイに送ると特別キットがもらえる)として誕生したもので、そもそも「ジン テストカラー」というミゲルとは縁も所縁もない機体だった(とはいえ模型誌での告知時点で例のドクロなパーソナルマークは付いていた。尚、キャンペーンではこのほかにレッドクリアーのイージスガンダムや、クリアカラーのランチャーストライクが用意されていた)。

その後ミゲルの中の人である西川貴教氏とのコラボイベント限定ガンプラや、ときた洸一先生の外伝コミックでミゲル・アイマン専用機という後付けがなされていき、イベント限定キットの好評からSEED MSVシリーズの一般販売キットとして発売されるに至る。


2004年当時のSEED MSVでは西川氏の人気もあり看板機体の一角としてプッシュされており、テーマソングである「Zips」のPVに登場したほかゲーム「ガンダムSEED 終わらない明日へ」ではMSV編OPのタイトルバックも飾った。

余談ではあるが、この際に装備したカッチョイイシールドは「機動戦士ガンダムF91」に登場するダギ・イルスのデザインを流用しているため、ガンプラでもちょっとした改造と塗装で再現できたりする。


後に2012年に制作されたHDリマスター版のOP1「INVOKE」で、レッドフレームと入れ替わる形で登場したが、なんとメビウスゼロにやられるジンとして登場した(2002年TV版では普通のジン)。


イライジャ専用ジン

イライジャ・キールが駆る専用のジン。青色のカラーリングに染められている。

性能は通常のジンと変わらないが、頭部のアンテナがバスターソードに換装されており、これを用いて接近戦で相手の意表を突く戦法が持ち味となっている。

イライジャ専用ジン改

グゥド・ヴェイアとの戦闘で損傷した機体を、後述のヴェイア専用ジンのパーツを用いて修理・改修したもの。

元々の青色のカラーリングとヴェイア専用ジンの赤色のカラーリングが継ぎ接ぎになった機体色が特徴。

原型より性能は向上しているが、それに合わせて操縦も難しくなっている。

後にブルーフレームを庇ってグレネードの直撃を受け、大破した。


ヴェイア専用ジン

グゥド・ヴェイアが駆る専用のジン。赤色のカラーリングに左右でデザインの異なるショルダーアーマーが特徴。

『英雄』と謳われた天才的技量を持つヴェイアに合わせ、操縦性を無視した魔改造とも言える徹底した性能向上が図られており、ジン系列の機体では最強のスペックを誇る。


ガイ専用ジン(ガイズジン)

叢雲劾が自身のクセと好みに合わせ造り出したジンの改造機。

彼は任務ごとにジンを調達してはその都度これに改造していたため、明確に使われ続けた専用機とは言い難い。

ミゲル専用ジンと交戦したものは一言で言えば機動性と航続距離に特化した機体。

スラスターやプロペラントタンクを増設、更にいたるところの装甲を外したり肉抜きしたりして徹底した軽量化を図っており、通常のジンを凌ぐ機動性と速力を有する。

反面、防御力の低さは正に紙装甲。


蘊・奥専用ジン

蘊・奥(ウン・ノウ)が廃コロニー『グレイブヤード』を守るため、廃棄されていたジンを修理した改造機。当初は各所に欠損部分があったものの、以後はジャンクパーツで補修されていた。

武装はMSサイズの大小の日本刀のみ。

パイロットの蘊・奥がナチュラルの民間人であるため精密な操縦など不可能で、お世辞にも十全な動きはできない。

そのため攻撃手段は『剣を振るモーション』を使用した斬りつけのみという、潔すぎるものとなっている。

しかしこの最低限の機動と数種類の斬撃動作しか出来ないこの機体で度重なる敵襲を追い返してきた実績は事実であり、驚嘆に値すると言えるだろう。


立体物

1/144コレクションシリーズ、HG SEED1/144にて「モビルジン」としてラインナップされている。いずれも重斬刀と突撃銃が付属しているが、HG版ではバルデュスも付属している。

バリエーション機「ジンハイマニューバ」、「ジンハイマニューバ2型」、「モビルジン(ミゲル・アイマン専用機)」、「ジン タイプインサージェント」はHG1/144シリーズにラインナップされている。タイプインサージェントには投光器が新規パーツとして追加されており、ジンの武装に加えてキャットゥスが付属している。

また、ミゲル・アイマン専用機のみ放送当時行われていたキャンペーンでコレクションシリーズにラインナップされており HG1/144は当時イベント限定販売の品物(パッケージはモビルジンのものをイベント用にしたもの)だったがSEED-MSVシリーズの第2弾として一般販売された。

D装備のキャニスは、B-CLUBの「ウェポンアクセサリー」、「HGカスタマイズキャンペーン2014 Summer」の限定ウェポンパーツEとして立体化されている。

2021年にMG化が決定した。


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機動戦士ガンダムSEED

シグー ゲイツ ザクシリーズ

ジンハイマニューバ バクゥ

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