概要
2015年12月から連載開始。
オーバーラップノベルスから出版され既刊17巻。イラストは片桐。
内容はweb版と書籍版は別のストーリー展開で書籍版は大幅加筆修正されているとのこと。
2019年1月からコミックガルドより糸町秋音作画でコミカライズ開始。単行本は既刊10巻。(メイン画像はコミカライズ版)
漫画版は書籍版をベースとしながら、主人公夫妻の心境や絆を主軸とした形にアレンジされている(後述を参照)。
2024年4月からアニメ版がTOKYO MX他より放送された(後述を参照)。他版に比べて体格が若干大きめ。
略称は『Lv2チート』。
登場人物
主要人物
元の世界での名はバナザ。本作の主人公である魔法国クライロードに勇者候補として召喚された商人見習いの青年。クライロードのぞんざいな対応のせいで元の世界に帰れず、用済みとして魔族の支配領域に放逐されたが、皮肉にもそれによって規格外の能力を開花させる。
本作のヒロインにして魔族の一種族「牙狼族」の女性。巨大な狼に変身できる。魔王四天王の1人『フェンガリル』の妹で、自身も魔王軍の実力者だった。
- サベア(メイン画像上)(CV:井口裕香)
狂乱熊(サイコベア)という高レベル魔獣。フリオとリースが狂乱熊討伐の時降参の意思表示をしてきたためペットに。
人前ではフリオの魔法によって一角兎(ホーンラビット)の姿に変えている。
光と闇を司る魔人。封印を解かれフリオを襲うが返り討ちに遭い、彼に従うようになる。
暗黒魔法を使う魔法使い。数百年前に肉体を滅ぼされ、残った精神体もヒヤに紐づけられる形で封印されていたが、ヒヤの封印が解かれたことで復活し、ツーヤに憑依し金髪勇者を魔物化させる。王族への恨みからホウタウ滞在中の第一王女を襲うも、ヒヤに倒され精神世界に閉じ込められる。
女騎士一行
全員魔法国クライロードの騎士団所属の新参者だったが、フリオに1度目は魔王軍配下だったフェンリースの威圧の前に竦んでいたところを、2度目は狂乱熊の集団に囲まれた所を助けられてからフリオ・リース夫妻の所で居候しながら腕を磨くことに。
後にある一件から騎士団と決別し、フリオ夫妻と共にホウタウに移住。それぞれの得手を活かした仕事を始める。
没落貴族の長女で騎士。ホウタウに移動後は家の周囲の森を中心に狩猟をする。
剣士。騎士学校でバリロッサの同期。農家出身であり、ホウタウに移動後は家の裏手にある農地の世話をする。
弓士。ホウタウに移動後は農地の横に放牧場を作り、馬や牛を飼育。
魔法士。ホウタウに移動後は街の魔法学校の先生をしながら、自らも魔法を学ぶ。
魔法国クライロード
- 国王(CV:志村知幸)
クライロードの王。そこそこの力を持つ魔法使いであり、魔族との戦線を長らく維持するなど為政者としての功績はあるが、その実態は「異世界召喚を繰り返して少しでも腕のたつ者を勇者に任命し、魔族領に人間兵器同然に送り込む」というもの。加えてステータス至上主義者であり、勇者失格となったバナザを厄介払いで王都から追い出し間接的に殺そうとする、金髪勇者に手を焼きながらも「国が保護しているから」と放置するなど、人格的には問題がある。
金髪勇者が動いてくれないため止むを得ず浄化魔法で魔王軍を追い払ったが、代償に魔力枯渇による昏睡状態になってしまい、その間にエリザベートに実権を握られる。
その後、国王の座を追われ「闇王」を名乗り暗躍する。
- 第一王女→姫女王/エリザベート・クライロード(CV:川澄綾子)
国王の娘。
国王のやり方に度々苦言を呈していたが相手にされていなかった。
先王一派が国を逃げ出した後は女王に即位し、建て直しと魔王軍との衝突防止のため奔走する。
魔王軍
魔王。フリオに興味を抱き、「ゴザル」の偽名で会いに行ったところ、バリロッサに出会い、彼女に好意を抱くようになる。
内心では終わりの見えない人間との戦争を終わらせたいと考えている。
魔王ゴウルの側近の1人である地獄猫(ヘルキャット)。ゴウル配下の諜報機関『静かなる耳』の長。
諜報機関『静かなる耳』の一員。
魔王ゴウルの弟。野心家。
ユイガードの配下。痛めつけられることに至上の喜びを感じる。
- ヨルミニート(CV:能登麻美子)
四天王。蛇姫。
- スレイプ(CV:小松史法)
四天王。死馬。
- フギーとムギー(CV:福島潤)
四天王。双頭鳥で、人間に化けると2人に分離する。
金髪勇者一行
バナザと同時に勇者候補として召喚された騎士。
Lv1ですべての能力値が999だったため勇者として祭り上げられるが、いくらレベルアップしてもそれ以上のステータス上昇やスキル習得ができず、度重なる問題行動の末に勇者の称号を剥奪される。その後は逃亡生活を送りながら勇者へと返り咲くことを目論む。
金髪勇者につき従う女性。間延びした口調が特徴。
テレビアニメ
J.C.STAFF制作のテレビアニメが2024年春アニメとしてTOKYOMX、サンテレビ、KBS京都、AT-X、BS11にて放送。また、G123でゲーム『リバースダイブ』も配信されている。
監督(岩崎良明)と音響監督(明田川仁)、制作会社(J.C.STAFF)が『ゼロの使い魔』を手掛けているためか、主人公とヒロインのキャストが共通しており、他のキャストにも同シリーズ出演経験のある面々が起用されている。このため、この手のアニメでは珍しくベテラン声優でメインキャストを固めている事が往年のアニメファンの間で話題になった。
主題歌
「ユートピア学概論」
DIALOGUE+によるエンディングテーマ。作詞・作曲は田淵智也、編曲は瀬尾祥太郎。
フェンリースが主役のOP映像に対し、こちらのED映像はバリロッサをはじめとする女騎士一行が主役である。
両曲ともコミカルなテイストだが、スタッフの拘りなのか、本編がシリアスな局面でも問答無用で流れることで密かに話題となっている。
余談
作者の鬼丿城ミヤ氏は、巨大国家パルマが支配する世界の物語「world of Palma」シリーズを小説家になろうに掲載していた。
そのうち出版されているものは次の通り。
- フロンティアダイアリー ~元貴族の異世界辺境生活日記
一二三書房 「サーガフォレスト」より既刊3巻、コミカライズ化もされている。
- 異世界コンビニおもてなし繁盛記
ツギクルブックスより既刊1巻。
- 異世界酒場のおっさんと美女 ~元傭兵のおっさんが若い奥さんと一緒に酒場を切り盛りするお話
ツギクルブックスより既刊1巻。
ただし、現在は鬼ノ城ミヤ氏のなろうでのアカウントが規約違反により削除され、本作を含めたこれらの作品も全削除されてしまっている。
その後『フロンティアダイアリー』『Lv2チート』はノベルアップ+に、
『コンビニおもてなし』『異世界酒場』はツギクルに掲載されている。
また、アルファポリスに異世界居酒屋さわこさん細腕繁盛記を連載、既刊1巻。
作品中それぞれのキャラがクロスオーバーして登場したりしている。
ネタバレになるが、『Lv2チート』も主人公はパルマ出身で繋がっている。
また、TVアニメ第1話では『フロンティアダイアリー』に登場するクロ(CV:山本祥太)とクイン(CV:長谷川育美)がバナザの仕事仲間として登場する。
関連動画
PV
OP
ED
関連項目
狼と香辛料:商人と狼娘がメインの作品繋がり。偶然だがアニメ放送時期も被っている。