ウルトラザウルス
うるとらざうるす
曖昧さ回避
概要
ウルトラザウルスはヘリック共和国が開発した竜脚類型超大型ゾイドである。
中央大陸戦争中期に共和国の科学者、チェスター教授によって水陸両用型の前線指揮のための旗艦ゾイドとして開発された。
全長50メートル、重量500トン超という超大型ゾイドであり、やや動きこそ鈍重であるが、それを補って余りある凄まじい火力を持ち、登場当初は共和国軍最強のゾイドとして無敵を誇った。
36cm高速キャノン砲4門を主兵装に40mm連装対空砲・8連装ミサイルランチャー等といった重兵装を全身に装備しており、圧倒的火力を持って敵を粉砕する戦法を用いる。
また、背部と腹部に1人乗りの小型機を格納したカタパルトを備えており、小型ゾイドを搭載することも可能。
実在の竜脚類とは異なり尻尾は武器にならないが、バイトファングによる噛みつきと踏みつけができるため、仮に格闘戦に持ち込まれてもまったくの無力になるわけでもない。
その他、切り札として、機体を光り輝かせ、全武装を全方位に一斉射撃する必殺技を持ち、その破壊力は包囲していた帝国大型ゾイド部隊を一瞬で壊滅させ、地形をクレーター状に抉るほどの破壊力を持つ。
バトルストーリー
その活躍は目覚しく、一時はゼネバス帝国を中央大陸から追い出したほどである。
その後も無敵のゾイドとして君臨するが、帝国が開発した恐怖の恐竜型ゾイドデスザウラーに破れ、その座を引きずり落とされる。しかしながら、デスザウラーの苦手とする水上戦ではその優位は崩されておらず、制海権確保の立役者となっている。
ガイロス帝国との大陸間戦争時に訪れた惑星Ziの「大異変」によってそのほとんどが絶滅したが、奇跡的に大統領専用機である一機のみが生き残り、後の共和国軍の旗艦として活躍している。
アニメ
ゾイド-ZOIDS-
ヘリック共和国軍が、万が一の国難に備えて用意していた超巨大な最終決戦兵器として登場。
アニメ版の他の超大型ゾイドの例に漏れず、本機も設定を遥かに凌ぐサイズに巨大化しており、内部には大型ゾイド数十機分を格納可能なスペースを備える移動基地とでも呼ぶべき威容を誇る。
ウィンディーヌレイクという偽装湖の中に秘匿され、ヒルツの操るデススティンガーの侵攻で首都を壊滅させられた共和国軍の臨時拠点として起動が決定される。
起動した直後にデススティンガーの荷電粒子砲による攻撃を受けるも何とか回避、その後もデススティンガーやヒルツの部下たちに何度も襲撃されながら何とかガイロス帝国の基地へ到着し、内部重力を持つ「超重金属プラネタルサイト」を砲弾として使う「グラビティカノン」を受領した。
それまでは一部の火器を除きほぼ丸腰であり、襲撃のたびに格納していたゾイドでバンたちが出撃していた。その際、トーマのディバイソンが海中に落下しかけた。
CGモデルは劇中未装備の36cm高速キャノン砲も作成され、資料で公開されている。
グラビティカノンの搭載後は、バンのブレードライガー、アーバインのライトニングサイクス、トーマのディバイソンとの連携も合わせて、グラビティカノンでデススティンガーを一時的に戦闘不能に追い込んでいる。
最終回では、デスザウラーの荷電粒子砲で行動不能になりながらも、バンのブレードライガーをグラビティカノンの砲塔で撃ち出し、デスザウラーを撃破するなどの活躍を見せている。
バリエーション
ウルトラザウルス大統領専用機
ゾイドバトルストーリーに登場。背中にバックパックを装備しており、ヘリック大統領が搭乗する旗艦として位置付けられている。もっとも、作中では影武者がこれを使用しており、大統領本人は搭乗しなかった。
同一仕様が2機存在した。
ビッグマザー
バトルストーリーに登場。ニカイドス島最終決戦で使用された改造型ウルトラザウルスで、お腹にマッドサンダーを格納して運べる。ウルトラザウルスがまだたくさん暮らしていた頃の改造機なので200機も動員された。
その圧倒的な物量によって帝国軍を圧倒した。
ウルトラザウルス・ザ・デストロイヤー
バトルストーリーの西方大陸戦争時に登場した大艦巨砲主義の権化とも言えるバリエーション。
火砲としては規格外の大きさを持ち、一撃で都市を壊滅させる超兵器「1200mmウルトラキャノン」を搭載した決戦仕様である。発射時の反動軽減や弾薬の運搬と側面の防衛を兼ねた2機のデストロイドゴジュラスを随伴させた。
反動や機動力、メンテナンス性に問題があるウルトラキャノンなのだが、最大射程はなんと100kmで破壊力も有無を言わさぬレベルであり、事実、ウルトラザウルスの迎撃の為に100km先に布陣していた5000機の帝国軍先陣部隊のど真ん中にウルトラキャノンの砲弾をぶち込んだ結果、着弾地点から半径3キロ以内にいた300機が消滅、その外3キロの700機は爆発炎上、更に3キロ外では800機が大破、1500機が中破、1200機が小破すると言う全滅同然の損害を与えた。
そして、帝国軍ニクシー基地にも砲身が燃え尽きるまで10回近く砲撃して基地を壊滅状態に追い込み、帝国軍を西方大陸から追い出す事に成功、西方大陸戦争を終結へ導いた。
しかし、砲撃の反動がウルトラにダメージを与え、キャノンも砲身が燃え尽きたので撤去された。
この時代ではウルトラザウルスは絶滅寸前で1匹しか配備していないので、RZタイプの同機をこのデストロイヤーやザ・キャリアに更新しながら使い続けた。
ウルトラザウルス・ザ・キャリア
バトルストーリーの暗黒大陸戦争時に登場。こちらはゴジュラスキャノンを連装砲にしたり、アングルド・デッキを積載して飛行ゾイドの母艦としたタイプ。搭載可能な飛行ゾイドの数は10機ほど。占拠したニクシー基地でこれに改装している最中にザバット大部隊の襲撃を受けたがどうにか改装出来た。アンダー海海戦では当初こそ砲撃力で帝国海軍にダメージを与えたが空の守りが手薄になった隙を付かれてシンカー大部隊の奇襲による反撃で敗走、トライアングルダラスに逃げ込むが、そこは強電磁波で全てのゾイドを狂わせて死に追いやると言う超が付くほどの危険エリアなのでそれで暴走しかけたが突如出現したマッカーチスの誘導でトライアングルダラス内部の安全な回廊にたどり着き生還、そして暗黒大陸に到達した。その後の暗黒大陸戦でもエントランス湾橋頭保に接近した敵への砲撃を行ったりした。その後、鉄竜騎兵団に占拠された中央大陸を取り戻すべく残存部隊と共に暗黒大陸を出港している姿が見られた。
ウルトラデビルス
漫画『ゾイドバトラー雷牙』に登場。首が真っ二つになってそこから斧が振り下ろされるというヤバすぎる魔改造機。
ウルトラザウルスMoS(ムンベイスペシャル)
アニメ『ゾイド-ZOIDS-』に登場したウルトラザウルスをこう記述する事もある。媒体によっては「ウルトラザウルスMS」とも呼ばれる。
バトルストーリーの数十倍の大きさである全長数キロとかなり桁違いに大きく、ブレードライガーなどの大型ゾイドも多数格納可能な母艦としても機能する。
そのあまりの巨大さゆえ、7つの動力ブロックを稼働させることで起動させねばならい。当初、これらの動力ブロックはそれぞれ独立したものと思われていたが、実際は中枢部ですべてのブロックを繋げる必要があった。
上記の通り、超兵器「グラビティカノン」を搭載したことでも有名。
活躍の方はアニメの項目を参照。
余談
- モチーフは同名の恐竜だが、ウルトラサウルス(Ultrasaurus)ではなくウルトラサウロス(Ultrasauros)である。
- バンのブレードライガーをグラビティカノンで撃ち出す描写は、後のホバーカーゴのマグレブ式のカタパルトとどこか似ている。
- 『ゾイドバーサス』では、他の多くのアニメ由来のゾイドが再現された一方で、「MoS」も「ザ・デストロイヤー」も登場しなかった。流石に無理があったのだろうか。
- おそらく偶然だろうが、アニメのウィンディーヌレイクの呼称は、タイアップ作品である『機獣新世紀ZOIDS』に登場した超大型ゾイドのウェンディーヌと語感が似ている。
関連イラスト
関連タグ
ブラキオス・・・同じく竜脚類型のゾイド。サイズは中型ゾイドクラス。
セイスモサウルス(ゾイド)・・・竜脚類型の超巨大ゾイド。ウルトラザウルスと同様に、モチーフとなった「種」が消失する可能性がある。アニメ『ゾイドフューザーズ』では、ウルトラザウルスとは逆にラスボスを務めた。また、ウルトラザウルスと異なり、キャノピーを持たず、より後年の恐竜の復元図に近い姿をしており、外付けの大型武装を持たない代わりに口の中に荷電粒子砲を装備している。これらの点では、デスザウラーとゴジュラスの機体コンセプトの対比にも類似している。
ライジングライガー・・・令和のゾイドシリーズの主人公機で、「グラビティキャノン」という似た名前の兵器を搭載しオメガレックスを湖に沈めた。形と大きさこそ違えど、惑星Ziのそれを再現したものらしい。