ニコ(わんだふるぷりきゅあ!)
にこ
「初めまして!ニッコで~す!ニコー☆」(第29話)
概要
『わんだふるぷりきゅあ!』における神様的な存在。
ニコアニマルやキラリンアニマル達が暮らすニコガーデンの創造主であり統治者。メエメエが仕えている主人にしてニコダイヤを祀る巫女存在。
メエメエ曰く、ニコはダイヤモンドユニコーンという種族であり唯一無二の存在であるということ(つまり、ニコ以外の他にダイヤモンドユニコーンはおらず、世界でたった一頭しかいない希少動物とされる)。
いつとも知れぬ時代にニコガーデンを創り出し、人間界から一部の動物たちをそこへ導いたとされる。その動物達の子孫が現在のニコアニマルやキラリンアニマルである。
創造主だけあって、キラニコトランク無しで自力で人間界とニコガーデンの行き来が出来る。また、飛行能力も持つ。
本編第1話直前の時間軸においてニコガーデンでガルガルが大量発生した際にその全てを卵に封印した。この時に力を使い果たして姿を消す。
本編では長らく名前のみ言及されていたが、第24話で全てのキラリンアニマルの力が解放されたことで、卵の姿になって転生した。第29話で卵が割れて本格的に再臨する。
なお、こむぎ達がプリキュアに選ばれたと初めて聞いた時は怪訝な表情を見せており、本作におけるプリキュアの誕生にニコは関知していないようだ。
更に初登場してから二話目で何とチーム全体の合体技の要の役割を担う等、この手の統治者キャラとしては今までに無い破格の扱いを受けている。
容姿
淡い菫色を基調とした所謂ゆめかわいい系の配色のユニコーン型の妖精で、体躯はキラリンアニマルとほぼ同程度。角の前には金色に輝くダイヤモンドを備えている。
その外見は5年前に登場した驚きの進化を遂げた妖精に似ている。
ただし第30話の冒頭で、一瞬だけシルエットが変化するシーンが存在しており、ザクロが「小さくなっちゃって」と発言している事から、現在の姿とは異なる真の姿が別にあるものと思われる。
(第29話で描かれた第1話以前の回想シーンでは、ニコガーデンに大量発生したガルガルを卵に封じる時点ですでに今の小さい姿であったことが判明している)
人物像
一人称は「ニコ」。明るくてノリの良い性格の持ち主で、まるでアイドルのように愛想を振り撒く等、おちゃらけた言動が目に付く。
だが、シリアスな状況では一変して、一人称が「私(わたくし)」且つ、落ち着いた敬語口調で話す等、統治者らしい厳かな性格になる。こちらの方がニコの素の性格らしい。
アイドルっぽい仕草は、(ニコガーデンの住民たちを含む)他者から好意的な反応を得られるように意図的にそういうキャラを演じているようである。
加えて『プリキュアシリーズ』のこの手の統治者キャラとしては珍しく規律等に関してはかなり厳しく、ニコガーデンの事を秘密にする様に釘を刺していたメエメエが、いろは達にニコガーデンの事を話したり、キラニコトランクを無断で使用したりと言った失態を犯した際には、彼に対して烈火の如く怒っている。
更にはプリキュア達がガオウ軍団を止められない場合、彼女達から力を没収し、ニコダイヤの分身である鏡石を取り込んで完全体となり、自らがガオウと向き合う事も辞さない等、ニコガーデンの主らしい威厳と謹厳さを持ち合わせている。
とはいえ、事情を知った人間がプリキュアで、キラニコトランクもガルガルから元に戻ったニコアニマルやキラリンアニマルを送還する為に使用していると分かった時には、納得して矛を収めている他、メエメエの訴えに耳を傾け、プリキュアを信じてダイヤモンドリボンキャッスルの力を貸し与える等、決して杓子定規な堅物ではない。
また、ガルガルにされた動物達の行方を案じる等、動物達の楽園の創造主らしい慈悲深い心も持ち合わせ、全ての動物が笑顔で暮らせる未来を願う人格者である。
本作の敵勢力であるガオウ軍団とは複雑な因縁があるようで、彼らの過酷非情なやり口と主張には怒りを見せることなく静かに深察する様子を見せている。この点に関しては第30話で鏡石を齎したのが彼女である事が明かされ、人間がその力を独占しようとして動物達を虐げる様になり、狼を絶滅させてしまった過去に起因している。
ニコはガオウのように人間たちに憎悪を抱いているわけではないが、「ニコガーデンの秘密を人間に知られてはならない」という厳しい掟はニコが種としての人間を警戒していることの裏返しなのかも知れない。
登場までの経緯
ニコ様はこのニコガーデンの統治者として長く君臨していたが、第1話でニコガーデンの住民のほとんどがガルガル化したときに行方不明となった。
メエメエは「ニコガーデンの精霊的存在であるキラリンアニマルが全員ニコガーデンに帰還し、彼等の力を集結させることで傷ついていたニコガーデンが盛期の姿へと修復されたならば、ニコ様も戻って来られるはず」と語っている。
そして第24話でキラリンアニマルが全員ニコガーデンに帰還し、彼等の力で傷ついていたニコガーデンが盛期の姿へと修復された際、頂点に角のような突起を持つ『謎の卵』が`ニコダイヤより生み出された。メエメエとキラリンアニマル達はこの角の形状がニコ様にそっくりだと証言しており、このことから「ニコ様が卵の姿で帰還したのではないか」という仮説が立てられることになった。
なぜ卵の姿になったのかは誰にもわからない。メエメエがこの卵を育ててニコ様を復活させると宣言して独占しようとしたが、なぜかこの卵はいろはの部屋にいつの間にか転移するという異常現象が起こっておりいろは達も困惑、メエメエも諦めて卵の管理をいろは達に委託した。
ある暑い夏の日、台所仕事をしているいろはの父・剛が冷蔵庫を開けると、中には作り置きのタッパーを押しのけ『でん』と鎮座している卵の姿が。どうも自発的に入っていたらしく、流石の剛もこれには「…なんで?」と困惑するばかりだった。
第27話において、ユキが洞穴にニコの卵を落としてしまい、偶然にもガルガルの卵の隣に落下。ガルガルの卵はツチノコのガルガルと化し、ニコの卵を呑み込んでしまったエピソードもある。
ニコ様の性別や外観については長らく描写されなかったが(メエメエやキラリンアニマルたちは「ニコ様はニコ様であり唯一無二」として他の何かに例えて描写することを不敬として避けている)、第15話で語られたアニマルタウンの鏡石の伝説に出てくる「動物の神様」のシルエットが「角が生えた馬」だったこと、そしてニコ様の卵にツノが生えていることから、その正体はユニコーン(又は麒麟)ではないかと推測されていた。第29話の放送に先駆け、バンダイから新玩具の発売が発表されると共にその容姿も公開された。
大方の予想通りユニコーンであったのだが、大柄かつ荘厳な容姿を想像していた視聴者も多く、キラリンアニマルと同等の小さくファンシーな姿に驚いた者も多かった模様。
だが、30話の描写から小さくファンシーな姿は仮の姿であり、本来の姿に戻るためにはプリキュアたちから力を返してもらう必要があることが判明した。(プリキュアたちの変身能力は鏡石がもたらしらものだが、その鏡石自体がニコの分体であるため、プリキュアたちはニコの力をハックしたような形で変身能力を得ている)
玩具展開
本作における女王様ポジションに当たる存在ながら、チームの強化フォームと合体技に直接関わるという事から、女王様ポジションにしては珍しくバンダイによって商品化がなされており、2024年8月24日に「ニコさまのふしぎなたまご」として本体のぬいぐるみと卵が発売されることになっている。
演者について
演じる植田佳奈氏はGo!プリンセスプリキュアの古屋りこ以来のプリキュアシリーズ出演で、本作は重要キャラクターでの再登場となる。
ザクロ役の中原麻衣氏や猫屋敷すみれ役の斎藤千和氏とは同じ所属事業所かつ同学年の友人同士であることがファンには知られている。
注意
プリキュアシリーズでは12作前の単独映画のゲストキャラクターとして、「ニコ」という同名の少女が登場している。
「プリキュア」のタグをつけたとしてもヒットするのは彼女の方である。
したがって本記事のニコについて検索したければ作品名の『わんだふるぷりきゅあ!』(あるいはそれに関する単語)を付加するか、「ニコ様」と様付けで検索する事が推奨される。