美しいものしか愛せないんじゃないよ
人間は、美しいものだって愛せるって話だよ
プロフィール
真名 | ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト |
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クラス | キャスター |
性別 | 男性 |
身長 | 180cm |
体重 | 65kg |
出典 | 史実 |
地域 | 欧州 |
属性 | 中立・善・星 |
好きなもの | 下ネタ |
嫌いなもの | シャルル=アンリ・サンソン |
設定担当 | 奈須きのこ |
ILLUST | PFALZ |
CV | 関智一 |
ひそかに、愛するひとと同じ属性であることを喜んでいる。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するキャスタークラスのサーヴァント。レアリティは☆1。
メインシナリオでは、第1部1章『邪竜百年戦争 オルレアン』にて味方の逸れサーヴァントとして登場する。主人公達のピンチをマリーと共に救っており、そのまま行動を共にすることになる。
第2部では第1章『永久凍土帝国 アナスタシア』で登場するが、どうにも様子がおかしく……?
奏章Ⅱ『不可逆廃棄孔 イド』では疑似東京の現地人である同位体の「天塚ヴォルフ」(テキスト上の表示は「天塚先輩」)として登場するが、どうにもただの現地人としては言えない部分が多い。
真名
世界有数の天才作曲家にして演奏家、『ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト』。
なお、一般的には「モーツァルト」と呼ばれる事が多いのだが、本作では「アマデウス」呼びを主としている。戯曲「アマデウス」由来かと思われるが、厳密にはもう一つある理由があり……
神に愛された子(ゴッドリープ)。揺るぎない才能と異常なまでの音感を有した、奇蹟の天才。そう呼ばれた彼は、「レクイエム」を始めとする多くの楽曲を後世に残したが、その音楽は、常に1人の女性へ捧げられる。彼の幼少時、ウィーンの宮殿に招かれた際に出会った、輝きを形にしたかのような少女、マリア。後年、フランス王妃となり、そして革命によって処刑台の露と消える、悲劇の姫君「マリー・アントワネット」である(なお、アマデウスはマリーより一歳年下であった)。
彼は、マリアがフランス革命によって断首するよりも先に急逝してしまった。故にこそ、悔いる。
もし自分が生きていれば。あのような惨い結末を、彼女に迎えさせることはなかったというのに。
その資格はないと弁えながら、しかし彼は願わずにはいられない。
輝くべきマリアに、幸せの日が訪れんことを――
人物
一人称は「僕」、または「ボク」。
黒服に身を包んだ音楽家。第三再臨では特徴的な目元のみの仮面を被っている。
音楽に対してはひたすら真摯、至高の聖人であり、なおかつ彼の奏でる音楽は最高のものであるが、人間としては自分のやりたい事しかやらない、他人の気持ちを分かっていながら汲み取らない、自由気ままに生きる、と大変困った人物であり、自他ともに認めているクズの部類である。
音楽は美しく人間は汚いと断じながら、しかし汚いものも大好きと語る(実際、史実においても『俺の尻を舐めろ』といった下ネタ満載の曲を残しており『ちびちゅき!』では型月学園の校歌の作詞・作曲を請け負った所、自主規制音多めの校歌と呼ぶにはおぞましき何かを作り上げていた)。
人と話すのが好きな社交性に富むタイプで、冗談も好む。真に大好きな冗談であるところの下ネタは意図的に(マリーに言われて)封印しているらしいが、怒った時や気が緩むとつい口にしていまう事も。音楽家という事もあってかインドア派のように見えるが、実際は旅好きで意外と活動的。
表向きの軽い態度とは裏腹にその言葉はどこか悟ったようであり、ストーリー中においては、独特の価値観と人生哲学で悩み迷う一同にしばしば助言を与えている。サーヴァントとして召喚された場合は、まるでその召喚された時代に実際に生きている人物であるかのように振る舞っている。
能力
生前は魔術の世界にも傾倒し、ある秘密結社との関係を有したとの伝説が存在している。英霊としての彼はオルフェウスに由来する音楽魔術をはじめとして、伝説通りソロモンの魔術にも縁深い。通常は、音を媒介とした音楽魔術で攻撃を行っており、曰く近接戦闘は不得意とのことである。
ずば抜けた音感は、サーヴァントとしても健在。世界に存在するあらゆる音を聞き分け、気に入ったものは音律(メロディー)として脳内に記録(レコード)するという変態染みた超人技を持つ。多少距離や遮蔽物を隔てようと耳聡く聞き分け、お気に入りの人物のモノは瞬発的に解析可能。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | D | E | B | B+ | D | B |
生前の身の軽さか、作曲速度が反映されたか、敏捷はキャスターらしからぬBランクを得ている。
魔力もB+と良好である。特に音楽魔術に関しては、並の魔術よりも突出した力を発揮する。
ただ真の意味で成熟を迎える前に没した生涯のせいか、幸運はDとなかなかに厳しい。
保有スキル
陣地作成(B) | キャスターのクラススキル。魔術師として、自身に有利な陣地を作り上げる。彼の場合は、陣地は「演奏会場」としての形態を有する事になる。 |
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音楽神の加護(偽)(EX) | 本来はローマ神話における芸術の女神・ミューズの加護を示すスキル。遍く音を聞き分けて、天才的な演奏を可能とする。更に、音楽魔術の行使にプラス補正が掛かる。アマデウスは生来の音感と才能、そして研鑽によって、このスキルと同等の効果を自分自身の力として発揮が可能となる。 |
芸術審美(B) | 芸術品・美術品への執着心がスキル化したもの。芸能面の逸話を持つ宝具を目にした場合、高い確率で真名を看破出来る。生来の耳の良さ由来か。 |
天使の調べ(A) | 「芸術審美(B)」が変化したスキル。詳細不明。 |
小さな夜の曲(EX) | 詳細不明。彼が作曲したセレナーデ「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を和訳したものを指す。史実では父親の死の2ヶ月後に作曲した。 |
宝具
死神のための葬送曲(レクイエム・フォー・デス)
- ランク:B
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~60
- 最大捕捉:500人
「楽しみ給え、公演の時間だよ!」
「聴くが良い、魔の響きを!『死神のための葬送曲(レクイエム・フォー・デス)』!!」
死の直前、死神に葬送曲の作成を依頼されたという伝説に由来する魔曲。
魔力及び幸運の抵抗判定に失敗した場合、身体系ステータスが強制的に二段階低下してしまい、さらには防御の魔術・能力・鎧を無視した強力な持続ダメージを受けることとなる。その本質は「無慈悲な死神を呼ぶ」曲ではなく「慈悲なき死神を労るもの」であることは公然の秘密である。
詳細は該当記事を参照。
ゲーム上での性能
最大HP | 7129(LV60) |
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最大ATK | 5195(LV60) |
コマンドカード | Buster:1 / Arts:3 / Quick:1 |
スキル1 | 音楽神の加護(偽)(EX) / 味方全体のArtsカード性能アップ(1T) |
スキル2 | 芸術審美(B) / 敵単体〔サーヴァント〕の宝具威力ダウン(1T) |
スキル2(強化後) | 天使の調べ(A) / 敵単体の宝具威力ダウン(1T)&Arts攻撃耐性ダウン&敵単体のクリティカル発生率ダウン(各3T) |
スキル3 | 小さな夜の曲(EX) / スターを大量獲得(20~50個) |
宝具 | Arts / 敵全体にそれぞれ確率で攻撃ダウン・防御ダウン・呪いを付与(各3T、<オーバーチャージで効果アップ>) |
Arts攻撃を軸にした所謂「Aパーティー」においては、瞬発力を活かしたサポートを可能とするが、低ステータスなのもあって長期戦には強い不安が残る。宝具のランダム性も気になるところ。そのため、普段は控えに置いておき、必要な時に「オーダーチェンジ」によって引っ張り出してからスキルをばら撒いて貰い、ターゲット集中効果があるスキルや礼装を利用してさっさと退場してもらうというのが主な運用法となるだろう。こう言った関係からArts中心且つ他者へのターゲット集中スキル持ちであるアサエミやクリームヒルトなどとは、コンビ相手として非常に相性が良い。
なお、こんな感じに若干へっぽこではあるものの、実は「星」及び「特別な星の力」の特性を持っており、ギルガメッシュの宝具による「対サーヴァント特攻」の対象外として認定されている……まあ、元々ステータスが低い彼が食らおうものならどちらにしても致命傷は免れないだろうが。
関連人物
生前
幼少期にプロポーズした、後のフランス王妃(史実である)。
その恋は既に終わっているが、彼女への愛は今も変わらず。
気に喰わない処刑人。ただし嫌いな理由は「素直じゃないから」と至ってシンプル。サンソンの方からも半ば嫌悪されているが「アマデウス仮面」時にはその正体を気付かれていないため、純粋に慕われており、内心は複雑な模様。尚、アマデウスの死の原因が感染症への不適切なオカルト医療にあるため、それを全く行わなかったサンソン家の治療に掛かっていたら命を繋いでた可能性も。
気の合いそうな倒錯趣味者と見做している。ただし本人からは変質者扱いされ嫌われている。
書籍マテリアルにおいては「マリーの友人」という認識だそうで、可愛いとは思っている様子。
アマデウスの人生を語る上では外せない存在である、同世代出身の音楽家でライバル。
彼の死の原因、宝具でもあるレクイエムを依頼したのは彼ではないかとすら噂された人物。
なお、本作中においてのこの2人の関係性はと言うと……そういう所だぞ、アマデウス。
同郷出身の音楽家としての先輩。そして2年間も同居していた、生涯を通しての親友でもある。
彼に送った「ハイドン・セット」はアマデウスにしては珍しく「他人のために作った曲」である。
マクシミリアン・ロベスピエール、ハンス・アクセル・フォン・フェルセン
書籍マテリアルで、言葉にならない(もしくは聞くに堪えない暴言)でコメントしている相手。
愛した者だけでなく国まで真っ赤な鮮血に染め上げたのだから、憎悪を抱くのも当然と言える。
同じくフリーメーソンに所属していたとされている、同世代のキャスタークラス仲間。
またマリーが失墜するきっかけとなった「首飾り事件」の首謀者ともされている。仮にそうなら怨敵の1人である。その後の彼が実装されたストーリーにおいて「本当に怨敵である」事が発覚した。
Fate/Grand Order
契約したマスター。面と向かって「どうしましたクズ」と言われるなど、彼/彼女からもクズ認定されているが、アマデウスの側は気に入っているようで人生を彩り豊かにするために尽力している。
マリー同様に気に入っている少女であり、度々コナをかけている模様。
自分のあり方に悩む彼女へと、彼なりの人生観を交えた助言を送った。
第1部1章で共闘したサーヴァント。彼女の殺人的歌を「音楽への冒涜」と称した。
また、自分以上に人の話を聞かない彼女とは気が合わないようで関わりたがらない。
佐々木小次郎、天草四郎、シャーロック・ホームズ、坂田金時、渡辺綱
アマデウスの第3再臨の目元を覆う仮面を着用したことのあるサーヴァント達。
元々の立ち絵に、コラ画像のように仮面が着いている姿は腹筋崩壊ものである。
余談
- 『FGO』のみならず『ちびちゅき!』登場時にもとんでもない歌詞の校歌を投下するなど下ネタ好きのイメージが定着してしまっているが、これは恐ろしい事に史実で、その最たるものが歌曲『俺の尻をなめろ』。とりあえずこれが宝具にならなくて良かった(ちなみに中の人もかなりの下ネタ好きで有名である)。
- インパクト絶大の「アマデウス仮面」の元ネタになったと思われるのは、1984年の映画『アマデウス』のポスターやビデオパッケージに使われたアートワーク……だが、ここで実際に仮面を被っている人物はモーツァルト本人ではなく因縁の相手アントニオ・サリエリだったり。
- この仮面『カルデアサマーメモリー』にて、☆1サーヴァント間で貸し出し出来る同盟が結成されているらしく、実際にNOUMINがこれを着用して登場する場面がある。さらに2016年のクリスマスではサンタ仮面を名乗る男が無断(?)で拝借し、2017年にはルチャ好き女神と勝負する為にマスクド・バリツが爆誕するなど、事あるごとに広まり続けている。
- イベント『ネロ祭 再び』にて「仮面キャスター・W」の名前で登場した事があるものの、そもそもクラスがライダーではないし、相棒と体を共有しているわけでもない。一応中の人は仮面のヒーローの大ファンではあるが、2人で1人のヒーローを演じた経験は……ないッ!!
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Fate/GrandOrder サーヴァント キャスター(Fate)
※ 以下、第1部最終章『冠位時間神殿 ソロモン』のネタバレ注意!
実は……(第1部最終章ネタバレ注意!)
最終章で主人公達を助けに現れた際に、彼自身が魔神柱に覚醒する家系(しかも発言内容から第一特異点の時代担当だった可能性あり)の人間だったというサラリととんでもない事実を語る。
しかし彼は、他の魔神柱となった魔術師達が紆余屈折の果てにその運命を受け入れたのとは対照的に「魔神柱の絶対尊厳?何ソレ?興味ナシ」とばかりにこれを拒否しており「自分は既に音楽に魂を売っていたから、なる筈だった魔神柱にはならなかった」と語っている。だが本当は、幼き日に出会った少女――未来の王妃殿下への想いこそが魔神の呪いを打ち破ったのだと彼は考えている。
これにより、プレイヤーの間でも長く疑問視されていた、幾ら高名であろうとも1人の音楽家でしかない彼がどうして星属性を有しているのか、そして何故『FGO』作中では有名な呼び名であるモーツァルトではなくミドルネームのアマデウスとしか呼ばれないのかという理由がある程度判明。
彼は人類を滅ぼす魔神柱とならず命を終えたため、結果としてその時代の人類全てを救っている。言うなれば、星属性と対立するカテゴリである「獣属性」に反したことが、彼に星の属性を与えたのだろう。彼がなるはずだったと思われた魔神柱はアムドゥシアスであり、アマデウスという名前は彼のソロモンに関する逸話を含めた伏線だったのだろう。☆2以下の低ランクに背景が設定された際、彼の第一霊基のカードの額縁には白と黒のユニコーン(≒アムドゥシアスの暗示)が存在する。
2章以降と違って、1章において魔神柱が現れなかったのは、そもそも仕掛け人であるレフが登場しないからというメタな事情もあるだろうが、その時代の魔神柱への変貌担当であったはずのアマデウスが、結局魔神柱にならなかったからでは?と一部のプレイヤーの間から推察されている。
第1部最終章においては、常のごとくあっけらかんと魔神の呪いを打ち明けた彼であるが、生前の彼にとっては何人も救えず理解しえない苦しみで有っただろう事が灰色の男の言葉からも窺える。
※ 更なるネタバレ
その後2021年6月のサリエリの幕間の物語で、とんでもない無茶をやらかして消滅の危機に陥る。
魔術王との決戦を終えたアマデウスだったが、喉に引っかかった魚の小骨のように、自身の霊基に紐付けされた魔神の存在を気に病んでいた。彼曰く「一発殴っておきたい」というのが動機。
そこで霊基の変質に一家言あるヘンリー・ジキルに協力を仰ぎ、彼の精製した霊薬を使って自分と魔神との紐付けの切断を試みる。しかし実験は失敗し、むしろ魔神と霊基レベルでの癒着を引き起こしたことで魔神の存在が表出仕掛ける事態に陥り、現世におけるアマデウスとしての存在そのもの、さらにはそれに引っ張られる形でカルデアの英霊サリエリのアヴェンジャークラスにおける無辜の怪物(灰色の男要素)まで薄まってしまい、両者共に概念消失の危機まで迎えてしまう。
最終的にはジキルのSOSを受けて駆けつけたサリエリとマリーとマシュとマスターの手により、無事仮想実体化した魔神は討伐され、間一髪のところで霊基の異常を収束させることに成功したのであった。当然だが、そのあとカルデアの管理者一同からこってりとお説教を受ける事になった。