私はシャーロック・ホームズ。世界最高の探偵にして唯一の顧問探偵。
探偵という概念の結晶、明かす者の代表――
キミたちを真相に導く、まさに最後の鍵と言う訳だ!
プロフィール
真名 | シャーロック・ホームズ |
---|---|
クラス | キャスター → ルーラー |
性別 | 男性 |
身長 | 183cm |
体重 | 65kg |
出典 | シャーロック・ホームズシリーズ |
地域 | イギリス、全世界 |
属性 | 中立・善・星 |
好きなもの | 捜査 |
嫌いなもの | さて、君は何だと思うね? |
設定担当 | 桜井光 |
ILLUST | 山中虎鉄 |
CV | 水島大宙 |
仮に彼が物語から発生したとすれば、ドイルの小説だけでなく
パスティーシュまでを含んでいる可能性がある……とカルデア職員談
概要
『Fate/Grand Order』に登場するルーラークラスのサーヴァント。レアリティは☆5。
当初はシナリオのみの登場だったが、リリース2周年記念キャンペーンより実装された。
初登場は第1部6章『神聖円卓領域 キャメロット』。ストーリー中盤にて、特異点に紛れ込んだアトラス院に辿り着いた主人公達の前に前触れもなく唐突に姿を現し「バベッジ卿から依頼され、人類史に例を見ない、霊長の全てを殺害した究極規模の殺人事件と呼べる『人理焼却』事件の真相を暴くために現れた」と語っている(第1部4章『死界魔霧都市 ロンドン』にも登場こそしなかったが召喚自体はされていた)。
そして、第1.5部の第1シナリオ『悪性隔絶魔境 新宿』にて再登場を果たす。登場当初はとあるサーヴァントに変装して黒幕に気取られないよう事件の捜査をしており、主人公達とは物語の途中で合流した。
ちなみにこの時第1部6章にて述べていた人理焼却の真相の他のもう1つの調べ事の内容は「仮に人理修復が完全に成された後、特異点が生まれる可能性はあるのか」というものだった模様。
その後は後述の能力を繰り返し使用していたことに加え、新宿で起きていた事件の解決間際に霊基に決定的な損耗を受けてしまったことにより事件が収束した直後のカルデアへの単独でのレイシフト後に、ダ・ヴィンチちゃんに今後に関わる重要な情報を与えており、自身は調べたいことがあると言ってそのままカルデアのメンバーとして居つき(本人曰く)安楽椅子探偵となった。
2017年の後半からは「新たな敵」の存在に備えて、ダ・ヴィンチちゃんと秘密裏に「ある物」の建造に取り掛かっていた。また、万が一に備えてホームズの存在は一切外部に伝えられておらず、彼の事を知るのは主人公を含めた旧カルデアのスタッフやサーヴァント達だけだった。
その保険は後に起きた最悪の事態の中で見事に功を奏し、主人公たちの危機を救う事に成功した。
その後は新たなるカルデアの経営顧問として、敗れ去った人類史による「地球白紙化,連続世界殺人事件」に挑む。
真名
言わずと知れた世界で最も有名な名探偵、「シャーロック・ホームズ」。
世界最高にして唯一の顧問探偵。探偵という概念の結晶「明かす者」の代表と言える。
19〜20世紀にサー・アーサー・コナン・ドイルが著した物語の主人公であり、あらゆる謎を解き明かす探偵であり、後年における数多の推理小説に登場する「探偵」たちの祖のひとり。
『FGO』の世界観では小説上の架空の人物ではなく、過去に実在した人物である可能性が強く示されている。しかし、その手の質問をされるとはぐらかす為、どちらとも言えない。
人物
一人称は「私(わたし)」。
紳士的で颯爽としていながら、イギリス紳士らしくユーモアに明るい天才肌。
探偵らしく「頭脳の怪物」とも言い得る超人的な思考回路を有し、あらゆる事象を鋭い鑑定眼と持ち前の推理力で見通す。推理小説に語られる名探偵の姿に相応しい、まさしく推理の天才。
Fate世界ではある意味で珍しい「読者や視聴者の一般的イメージに近いキャラクター」である。
容姿についてはかなりのイケメンで、アラフィフの宿敵が「私はアラフィフの中年なのに奴だけイケメン青年なのずるい!」とダダをこねだすほど。そこら辺は挿絵の関係であろうが……
ただ不確定要素についてはひたすら「今は語るべき時ではない」とはぐらかし、さらに自身の次元軸で話題を勝手に進めるクセがあり、常人には内容が飛躍しすぎていて理解に苦しむ瞬間が少なくない。そして自画自賛も稀によくある。つまりダ・ヴィンチちゃんと同類の類である。
ついでに本来の性格も、割と「真面目系クズ」に近いロクデナシ気質であるらしく、悪のカリスマで知られるライバル曰く「私とそんなに変わらんだろ」との評である。まあ、この辺りは原典小説中でも「問題人物」として扱われることが多いだけに、ある意味で納得ではある。
なおこれは、性格の問題だけでなく英霊としての有り様から「確証がない限りは推理を語れない」という制約がある事が北欧異聞帯で明かされた。その為に、話によって活躍具合の波が非常に大きいのだが、これもある意味原典通り(ワトソンからも容赦のないコメントを下されている話がある)。この点は、英霊化に伴い自由な立ち回りが出来る様になったライバルとは対照的。
しかしどんな時も全く聞かせてくれないわけではなく、説明を求めれられれば可能な範囲(情報が確定している範囲)でマスター達に説明してくれることはある。また制約と言っても絶対的なものではないようで、あまりに状況が逼迫すれば信条を曲げて不確定の事を語る事はある。
読書好きであるマシュからは「世界一有名な推理小説の主人公」という事もあって結構慕われている(ファンらしい)。その好意的な姿勢はホームズ本人もまんざらではない様子。
他の人達からも「慕われている」というほどではないが、頼りになる探偵として信頼されている。紳士らしく他人の名前に対しては「ミス」または「ミスター」といった敬称を使う(マシュは「ミス・キリエライト」など)。マスターに対しては「依頼人と探偵」のようなスタンスを取っているが、絆が上がっていくとマスターのことを「ワトソン役*」と評する程に認めてくれるようになる。
原作の小説ではコカインを使用して退屈を紛らわす描写があるが、カルデアに来た後も未だに薬をキメていることを自白している。食料に乏しい環境で腹が空いた場合、いざとなれば薬で紛らわせるとほざき、第2部3章ではある薬の気持ち良くなる作用を聴いたとたんご機嫌で食いついていた。
「宇宙が見える……今日は"まだ"服薬していないはずだが」
能力
本来のクラスはキャスターであり、ルーラーのクラススキルは有さない。
実装時の自身の体験クエストでは、自身のクラス変化について「世界から“真実を解き明かしてしまう者”である自分への抑制が働いた結果ではないか?」と推測している。
……というのも、彼の起源である「解明」を拡大解釈すると、世界にとって都合の悪い事を暴き立て、果ては魔術の行使に必要不可欠である神秘すらも丸裸にしてしまうという『Fate』シリーズどころかTYPE−MOON世界の根幹を崩しかねない事になる可能性がある為だと思われる。
放っておけばいかなる秘密も暴かれかねないジョーカー的な存在ゆえに、敵側も彼を特に警戒しており、メインシナリオでは何回かは行動に制限を受けている。第2部2章『無間氷焔世紀ゲッテルデメルング』では序盤で重傷を負わされ、第2部5章後編『星間都市山脈オリュンポス』では大神から呪いの雷を受けて思った事をすぐ口にしてしまう様にされていた。
どうやらレイシフトに類似した時空転移能力を持っているようだが、単独顕現スキルによってサーヴァントというくくりを無視して自らの意思による現世への現界ができるビースト達(一部例外あり)とは違い、彼はレイシフトをする度に霊基を損耗していくという欠点を有している。
モーション中では、ステッキを用いたフェンシング術やバリツによる格闘術、6本の機械脚を操っての連続打撃、機械脚の先端についたレンズから発射する光線などの攻撃手段を見せている。
エクストラアタックでは、相手を解析すると何故か相手に独りでにダメージが入る。
しかし、やはり戦闘は専門ではないため、生前から武勇を残しているようなサーヴァントには実力は劣る。自身も戦闘に関しては作家系サーヴァントより下の"三流以下"と評しており、以後は自分の用事に取り組む傍らにその頭脳をもって(シナリオでの解説役等の)サポートをする事が多い。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | D | C | B+ | B | A++ | B |
保有スキル
陣地作成(EX) | キャスターのクラススキル。通常のキャスターのように魔術工房としての陣地を作成する事は出来ないが、記憶の大図書館を頭脳の裡に常時展開させる事で、あらゆる知識系の判定に対してボーナスを得る。 |
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天賦の見識(A++→A+++) | 物事の本質を捉える能力。彼の鋭い観察眼はあらゆる情報を見逃す事が無い。原理は全く異なるものだが、千里眼による未来予知にも等しい先読みを行う。サーヴァントに対して用いた場合、幸運判定に成功すれば、魔術や宝具などによって厳重に隠蔽された真実をも見抜く。 |
仮説推論(A+) | アブダクション。論理推論、広義での帰納法の一種(結論から前提を推理する方法)。論理学に於ける推論そのものだが、時に消去法と共に用いられるホームズのそれは特殊能力の域。なお、ホームズは演繹法を用いる事もある。本スキルは彼の推理法のひとつに過ぎない。 |
明かす者(EX) | 「仮説推論(A+)」が変化したスキル。詳細不明。 |
バリツ(B+) | 生前に体得していたという実戦向きの東洋武術。ホームズはこのスキルとボクシングを組み合わせた打撃術を用いる他、カウンターや投げ技(生前は5m級のキメラですらも投げ飛ばせたそうである)も得意とする。条件が揃えば宝具の真名解放級の絶技としても用いられるが…… |
宝具
初歩的なことだ、友よ(エレメンタリー・マイ・ディア)
- ランク:B
- 種別:対人/対界宝具
- レンジ:0/−
- 最大補足:1人/−
「始めるとしよう……」
「初歩的なことだ、友よ――『初歩的なことだ、友よ(エレメンタリー・マイ・ディア)』」
自らの起源である「解明」を宝具として昇華させた物。立ち向かう謎が真に解明不可能な存在であったとしても、真実に辿り着くための手掛かりや道筋が「発生」する。鍵の失われた宝箱があったとしても、鍵は「失われていない」ことになり、世界のどこかで必ず見つけ出せるようになる。
常時発動型の宝具だが、『FGO』では真名開放を行う。
真名解放時には正体不明の「球体」が出現し、まばゆい光を周囲一帯に放出。敵陣を弱体化させ、自陣を強化する。倒せないはずの相手でも、倒すための道筋をホームズは見出す。
詳細は該当記事を参照。
空家の冒険(エンプティー・ハウス)
- ランク:B
- 種別:対人宝具
- レンジ:0/−
- 最大捕捉:1人
変装宝具。変装した本人の能力も模倣できるが、完全な模倣にはならない。サーヴァントを模倣した場合には自身のパラメータより上にはできず、スキルや宝具についてはコピーできない。
『新宿』では巌窟王へ変装しており、戦闘スタイルも完全に真似ていたが、そうして宝具を含め再現するには礼装を複数使い潰す必要があるなどコストが高く、万能ではない。
ゲーム上での性能
カードバランスは《Arts:2/Quick:2/Buster:1》。他のルーラーと比べるとATKが高い分HPが低めだが、ルーラーのクラス特性である程度補える。派手な攻撃宝具を持たないため、一見他のルーラーと見劣りする部分はあるが、彼の真骨頂は最難易度のクエストで発揮される。
宝具「初歩的なことだ、友よ」は上記の通りの補助宝具。
防御力Downは宝具Lv依存であり、Lv1の時点で30%、最大50%と非常に高倍率であることに加え、弱体無効がかかっている場合を除いて対魔力だろうが女神の神核だろうが問答無用で貫通する確実性を持つため、デバフにありがちな不安定性はほとんど度外視できてしまう。味方へのバフは無敵貫通・防御力無視・クリティカル威力Upを同時に付与するというもので、ごく一部のエネミーが持つ特殊なものを除いてありとあらゆる防御を無力化した上で、クリティカルの威力をさらに大きく底上げする。倍率はOC依存であり、OC1時点で50%、最大100%とこれまた非常に高倍率。
スキルとの相性も良く、「天賦の見識」でスターを手に入れ「仮説推論」でスターを自身に集中し「バリツ」でアーツカードの威力を上げれば単体でのサブアタッカーが完成する。宝具QAExのブレイブチェインがクリティカル込みで決まれば礼装やバフ次第でNP100%回収も可能であり、まさに難解な事件(敵)を解決(攻略)する名探偵といったところか。ただし、サブアタッカーとして扱う場合は、彼一人では決定打に欠けてしまうことがあるため、宝具アタッカーとサポーターを入れておくと更なる難解事件の解決に一歩近づくだろう。スターの供給が常時安定するようなパーティを組めば、宝具を短期間に連続発動させることも十分に現実的である。ただでさえ高倍率な防御デバフやクリティカル威力上昇バフが重複した状態となれば、クリティカルで下手な単体宝具を超えるダメージを平然と叩き出すこともザラとなり、元々高いNP効率やスター生産量がさらに向上する。また宝具のサイクルが縮まるという、敵にとって悪夢の循環が発生するため、組む相手や礼装といった下準備は必要となるが、メインアタッカー級のダメージソースとなることも可能。
難点は、スター供給に長けたサーヴァントや礼装といった下準備が必要となることと、弱体解除や弱体無効、強化解除を持つ敵に対して弱いという一面があること。前者は大きく運が絡むため、誰にでも用意できるというものではなく、味方や礼装の所有状況次第では真価を発揮しきれない。
組む相手として適しているのは、高いQuickカード性能やスター供給スキル等を有する、ある程度スター生産能力に長けたサーヴァントとなる。特に、スター生産からのクリティカル戦術を基本としながらも火力不足に悩みがちで、相性の関係でサポートに長けたキャスターを採用しづらいアサシン系パーティにとってはルーラーであるホームズは理想的なサポーターともなる。
ちなみにパーティ編成でのライバルとの相性はよくない。お互いにスターを必要とするので取り合いになる上に、あちらはホームズの宝具の「無敵貫通」を単独で行使できるので一部出来ることがかぶってしまう。宝具もチェインは有効なものの、カードの種別が違うためやや噛み合わない。
関連人物
生前
『シャーロック・ホームズ』シリーズの作者として有名だが、TYPE−MOON世界においての立ち位置は不明。ワトソンとの兼ね合いから、ドイルの存在は彼と統合されている可能性もある。
原典での相棒でありTYPE−MOON世界でも相棒であった。同世界でのシリーズは、ホームズとともに活動したワトソンの手記が編集・出版されたものであるということを示唆する発言がある。
最大のライバルにして最高の好敵手たる存在。ドイルの意向からライヘンバッハの滝へと共に落下し死亡するはずだったが、ファンの強い要望でホームズのみが助かったと言う結末になった。そして『FGO』では意外な形で再会し、本来決してあり得ぬはずの共同戦線を組む事になった。
相手からは蛇蝎の如く嫌われているが、ホームズ本人は此度の状況について、不思議な縁や感慨深いものを感じている様子。2人のやり取りでは一方的な嫌がらせや暴言もサラッと流す対応を努めている。その一方で彼が絡む案件(イベントシナリオなど)では、手の内を見せないように直接的な介入を避けて警戒している。なお、やりすぎるとバリツで直接制裁を加える。
グリムズビー・ロイロット
原作『まだらの紐』における殺人犯にして医師。
原作では財産の取り分を減らすために毒蛇を使って結婚しようとしていた義娘を殺していたが、型月時空では黒魔術による犯行であり、ワトソンにフェイクの内容を書かせていたらしい。
生前ホームズと面識があり、一時期手伝いをしていた青年。
モリアーティによってハイドになってしまったことに責任を感じているようである。
生前、放浪時に交流のあったオカルト学者。
とある事情から彼女の最期を看取っており、その際に告げられた言葉と表情を彼は今でも明瞭に記憶している。彼女の事は「イレーナ」と呼び、向こうからは「シゲルソン」と呼ばれる。
生前新聞で凶行の記事を見るも魔術絡みの案件ということに勘付いたため「犯行を遂げた人間の存在する犯罪」が自分の領分であるとして、超常的な存在を捜査する気はなかった。
Fate/Grand Order
契約したマスター。
カルデアに居着いてしばらくした後、正式に契約を結んだ。
幕間での発言から「正義の人」だと尊敬されている。
第1部6章にて彼女の中にいる英霊の正体について看破した。
マシュは筋金入りのシャーロキアンなため、初対面時からかなり懐かれている。
カルデアレギュラー同士。天才同士お互いの実力は認めあっている。
しかし、中々不確定情報を話そうとしない様には呆れている模様である。
話が合う相手。よくカルデアのロビーで話し込んでいる。
彼の魔術的な考え方には興味があり『ネロ祭 再び』では彼と協力して一連の騒動の黒幕を探し当てていた。彼もまた『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』では探偵役をつとめている。ちなみにホームズは推理の際に「ハウダニット=どうやってやったか?」を重点とするのに対して、Ⅱ世は「ホワイダニット=何故やったのか?」を重点として推理を行なっている。
彼女の幕間にてあの仮面を被り「マスク・ド・バリツ」を名乗って勝負を挑んだ。
これまでのデータを参考にすることで善戦したが、最終的には投げ技で敗れた。
中の人繋がりのイギリス出身の英霊同士。
実は本編において、第六特異点やブリテン異聞帯にてニアミスしている。
第四特異点にて、残っていた最後の理性で「人理焼却事件の解明」の依頼を受ける。
後の章で地球白紙化の脅威も想定していたことが明らかになる。
余談
プロフィール欄の「地域」が「イギリス、全世界」という独特の表記になっている。ドイルの原作にとどまらず、彼以外が作り出した世界中のホームズ派生作品もその存在に影響を与えているということなのかもしれない。仮に彼が物語から発生したとすれば、ドイルの小説だけでなく他作者によるパスティーシュまでをも含んでいる可能性がある……とは、カルデア職員談。
実装直前に「英霊正装:シャーロック・ホームズ」として概念礼装に出演していたが、クラス順に配置されているマテリアルにおいての位置はジャンヌの後ろで最後尾。単にまだ実装していなかったからその位置とも考えられるが、ルーラーとして実装される前触れだったのかもしれない。
他クラスの適性としては武術や射撃に関する逸話からセイバー、アーチャーの適性がある事が『TYPE−MOONエース』で仄めかされている。ファンからはヤクをやっている事からバーサーカー、スパイ活動などの逸話からアサシンの適性があるのではとも考察されている。
『FGO』五周年企画『under the same sky』では岐阜県白川郷を訪れている。おそらく合掌造りの家と宝具発動時のポーズを掛けた事による出演だろうが、白川郷が言わずと知れたあのミステリーの舞台のモデルなため、事件の匂いを嗅ぎつけて来たのでは?というネタ考案も上がった。
関連イラスト
【第一再臨】
【第二再臨】
【第三再臨】
関連タグ
Fate/GrandOrder サーヴァント ルーラー(Fate) キャスター(Fate)
以下、第2部6.5章『死想顕現界域 トラオム』 のネタバレ注意!!
ホームズの召喚者
ホームズにとって、誰が自分を召喚したのかわからないという謎があった。
また、第六特異点で出会ったホームズと、カルデアに居着くこととなったホームズは、クラス変更だけではなく、在り方にも差異が生じていた。具体的には、第六特異点では「善悪名誉関係なく解き明かす者」だが、カルデアに居着いてからは「正義のために解き明かす者」である。
そして第5異聞帯でも、カルデアの者と破神同盟のリーダー格であるアーチャーから「信用してはならない者」─────即ち裏切り者がいることを、カルデアの通信が途絶されてる状況を狙い主人公たちに指摘した。しかし主人公たちカルデアスタッフやゴルドルフ新所長は、そもそも地球の白紙化を行う異星の神に従う道理がない。アトラス院のシオンはカルデアに害を成すつもりならわざわざ彷徨海まで招く必要はない上に、異星の神の襲撃時には命懸けで助けていた(この時点で職員の可能性は除外)。
故に主人公とマシュはあえて忠告を無視し、その指摘をカルデアに報告・記録。
そして後の第2部6.5章にてカルデアに帰参したカドックは閲覧したそのデータから「信用してはならない者」が誰なのかを考察していき、次第にその候補は絞られていった。
ボーダー内に常駐しているサーヴァントに関しては、ダ・ヴィンチとネモには明確な召喚者がいる。しかしホームズの召喚者に関しては誰なのかわからなかった。本人始め周囲は、ロンドンの土地をマスターとした「はぐれサーヴァント」だと思っていたが、それならロンドンの特異点が解決された時点で退去している筈であり、幾つもの特異点を移動していた事に説明がつかない。
そのため、「信用してはならない者」の正体がホームズであることをついに突き止めた。
最後の真実
第2部6.5章終盤において異星の使徒として現れたライバルの若き日の姿との、再現されたライヘンバッハの滝での対決の果てに、とうとうホームズは推察の末「気づいてはいけない真実」「解いてはいけなかった『謎』」に気づかされた。それは、自分を召喚した者が「異星の神」であり、自身こそが真の異星の神の使徒の1騎目……そしてカルデアに送り込まれたスパイという事を。
その役割は「█████」である。
シオンはある程度予想していたらしく「異星の神」は彼の目的を遂行させるにあたり、カルデアに途中まで協力させた上でそれ以降は敵対させるつもりだったのではと仮説を立てている。
さらに、第1部6章にて「トライヘルメスと同期して情報を得た」という行動も正体看破のポイントになったようだ。なぜならアトラス院の頭脳であるトライヘルメスの容量は莫大であり、いくら稀代の天才と言えども一介の英霊がとても抱えきれる量ではなく、なんなら大き過ぎて霊基が破裂するので、通常のサーヴァントであればそのような大容量の情報にはアクセスできないのである。
それを成した以上は素性を疑うしかないのが根拠であった(似たような事例として第2部5.5章にてキャスター・リンボが「神霊の情報量に耐えられる人間など存在しない」と発言している)。
また、第2部2章冒頭でもラスプーチンは
「貴方はかつて、人理焼却を『神話級の殺人事件』と呼称した。であれば、この侵略も同じようにラべリングするがいい」
「これは『誰が、どのようにして行った犯罪』なのか。それが貴方の中で組みあがった時、もう一度お会いしよう」
「いったい誰に咎があったのか。それを貴方自身の口から聞き出す為に」
とコメントしたが、この「神話級の殺人事件」というフレーズは、かつて第六特異点で疑っていたロマニに知られないよう通信が及ばない状態で発したものであり、カルデアの記録には残っておらずラスプーチンが知れる道理はない。故にホームズが異星の使徒の一騎であるとするならば辻褄が合う(常時異星の神に監視を受けており、それを伝えたなどの理由で)。
その他、同章でシャドウボーダーへ急襲を仕掛けてきた赤い瞳のシグルドと相対した際、マシュと共に「混ざり物」という評価を受けていたのも、よく考えてみるとおかしい。マシュはデミ・サーヴァントなので頷けるが、ホームズは純粋なサーヴァントのはずだからである。ただ、この時点では異星の神の使徒が複数の神霊を混ぜられた改造英霊であるという情報は未出で、また、2部6章までに登場した使徒3騎が霊基改造の結果アルターエゴになっていたことから「使徒=アルターエゴ」という先入観が生まれやすかったことも踏まえると、「ルーラーのホームズ」と「異星の神の使徒」の2つを結びつける発想に至るのはやはりルーラーの使徒と対峙するまで難しかっただろう。
相対した異星の使徒の狙いはまさに、未だカルデアに協力し続けているホームズに気づくべきではない真実に気づかせてカルデアの戦力から引き剝がすことだった。なぜならホームズはその在り方故に「異星の神」の使徒である事を思い出してしまえばどうしてもそちらに協力するしかなく、本人も独白で「─────なるほど。その理由であれば、私は従うだろう」と認めている。
そこで彼はカルデア参入当時、自分が「異星の神」と契約した記憶を消し、自身の信条を裏切るために不細工なカバーストーリーを作り上げ、カルデアの仲間となる際に人格を作り変えていた。
シャーロキアンの人々なら違和感を抱くような、カルデアの人々が好むような「善」に寄った推理をするホームズになったのである。言うなればあえて善意寄りの行動をとる事で、自分が本来「名誉に興味が無く、善も悪も無い酷薄な探求者」だった現実に目を逸らしていた形に近い。
つまり「異星の神」の使徒として送り込まれた身ではあったが、主人公たちを助けてきたのは嘘偽りない本心であり、カルデアで出逢ったマスター、技術スタッフ、新たに出来た気の合う仲間、そして奇縁により再会した友人と共に過ごす日々は、あのベイカー街221Bでワトソンを相棒に、イギリス中を駆け回りながら難事件を解決していた時と同じくらい、本当に楽しく大切なものだった。
奇しくも自身にそれを突きつけたライバル同様、正義の味も存外悪くないと知ったのである。
―――とても楽しかったのだ。
この日々が。
立ちはだかる難事件。迫る危機。
ワトソン君こそいないが……
多くの仲間と共に、めまぐるしく駆け抜ける日々。
それが、あまりに名残惜しくて。
目を逸らして、共にあり続けた。
あえて「異星の神」の使徒という真実から目を逸らし続けることで「異星の神」を裏切り続け、カルデアをもある意味裏切り続けた。記憶の封を解いてもなおカルデアに刃を向けることはなく、相手の力の正体という対処法を教える形で、最後の最後までカルデア陣営への協力に尽くした。
しかし、上記の推察で記憶の封を解いたホームズはその影響で自己崩壊を起こし、消滅が始まっていた。だが、彼は目的を「█████」とするため、ここでの消滅は彼にとって最善のタイミングであった。かくして彼はライヘンバッハの滝へと落ち、最期に愛しくも素晴らしき友人たちに別れを告げながら、カルデアが勝つことを確信し微笑みながら、その霊基は消滅した。
さようなら、カルデアのスタッフたち。
さようなら、ミスター・ゼムルプス。
さようなら、ミス・シオン。キャプテン・ネモ。
さようなら、ダ・ヴィンチ。
さようなら、ゴルドルフ所長。
さようなら、イレーナ。
さようなら、ミスター/ミス○○(主人公)。
さようなら、ミス・キリエライト。
さようなら、私の、愛しくも素晴らしき友人たち
「ああ。素晴らしい、日々だったとも。」
ここに来て彼が脱落という展開にカルデアメンバー及び全マスターが呆然とする中、一人のシャーロキアンが静かに答える。物語の中でライヘンバッハの滝に落ちた名探偵が、何事も無かったかの如くワトソン(相棒)の前に現れたように、きっと彼は帰って来てくれると……
その言葉を拾ったダ・ヴィンチちゃんも胸を張って断言する。何故なら此処には「異星の神の正体」「地球白紙化の謎」「空想樹の本来の役割」やラスプーチンから言われた問いかけなど多くの謎が残されている。それら全てを解決するまで名探偵の退場などあってはならないし、彼の特性上有り得ない。だから彼が戻ってくる「その時」まで情報を集めて待っていようと、仲間(読者)達は固く決意したのであった。
ネタバレを踏まえた余談
実は項羽の幕間の物語にて項羽がホームズの捜査資料を破壊するという行動を取っていた事が判明しており、上記の顛末を踏まえるとホームズ自身の正体にまつわる捜査資料だった可能性が高い。
ファミ通で明らかになった情報では、もしホームズが第七異聞帯に同行した場合、最後のクリプターであるデイビットにその素性と正体を暴かれそのままカルデア陣営と戦わざるを得ない状況になっていたらしい。詰め込み過ぎて『トラオム』を入れておいて良かったと奈須きのこは語っている。
二部七章後編において黒幕の正体が明らかになり、そして2023年のクリスマスイベントの描写から黒幕が用意周到なアリバイ工作を行っており、ホームズが事件扱いするのも納得したという声も。