概要
サーヴァントの情報を自身に取り込み、その能力を継承したもの。
人間がサーヴァントと憑依融合した半英霊であり「世界のシステムを盗用して人工的に受肉させられた英霊兵器」。
基本的には召喚し、契約したサーヴァントでしか成立しない。
疑似サーヴァントと似ているが、人間の肉体を依り代にしているため、ダメージによる消滅が死に直結する。
固有スキルとして憑依した英霊が持つスキルを一つだけ継承し、自己流に昇華する特殊スキル「憑依継承(サクスィード・ファンタズム)」を持つ。
依代にはサーヴァントの魂を受け入れやすい希薄な自我と、魔力供給を賄うだけの優秀な魔術回路が求められる為、優秀な魔術師の遺伝子を調整したデザイナーベビーに触媒となる聖遺物を魔術的に埋め込み使用する。
生まれながらに調整された存在であれば英霊の憑依にも耐えうるが、それ以外の者では自我が英霊の霊基に耐え切れず崩壊、あるいは英霊のものに上書きされて消失するという。
もちろん奇跡に近い英霊召喚、しかもその例外を利用したこの方法が簡単に成功するわけもなく、人理保障機関カルデアの公式記録ではマシュ以外の全員が死亡し失敗に終わっている。
また、依代は器としてのスペックだけを優先したため、サーヴァントとして力を振るうたびに寿命が磨り減る等して常人より遥かに短命であったり、英霊の能力自体が影響して依代を人ならざるものへ変質させていく場合がある。
デミ・サーヴァントを「作る」という行いは魔術師的に見ても相当問題があるようで、感性そのものは一般的な魔術師であるロード・エルメロイⅡ世は、知っていたらカルデアを潰すように提案していると発言し、『MBTL』ではあのロアですら呆れ、マシュに同情の表情を浮かべる程の内容である模様。曰く「それではいずれ■■として生きねばならなくなる。永遠を騙る死徒なんぞよりおぞましい結末だ」
ちなみに、一般的にサーヴァントはレイシフト適性が極端に低く、通常はレイシフトできないという制約を持っている。このために特異点解決などでレイシフトしたマスターは、現地でサーヴァントと契約を行わなければならない。
だがデミ・サーヴァントは依代のレイシフト適性を利用できるという特徴があり、マシュ・キリエライトのようにレイシフト適性が高い素体のデミ・サーヴァントはレイシフトを可能とし、レイシフト時の即時戦力の展開を可能とする。
カルデアの成功事例の他に、SE.RA.PHのある時間軸(Fate/EXTRA_Last_Encore)においても確認されている。これはムーンセルが暴走した際にフロアと一体化したマスターがかつて契約していた英霊の要素を自身の電脳体に植え付け融合させたもの。
また、第七異聞帯でダヴィンチがマシュに「成長は不可逆」「いま以上の力を求めるならキミはじき『デミ』ではなくなる」と話しているが……。