概要
裁定者、あるいは調停者の英霊。いわゆるエクストラクラスの1つ。
聖杯自身に召喚され「聖杯戦争」という概念そのものを守るために動く、絶対的な管理者。部外者を巻き込むなど規約に反する者に注意を促し、場合によってはペナルティを与え、聖杯戦争そのものが成立しなくなる事態を防ぐためのサーヴァント。
そのため現界するのにマスターを必要とせず「中立の審判」として基本的にどの陣営に組する事もない。
裁定の基準は召喚されたサーヴァントに完全に委任されているためその基準はまちまちで表沙汰になろうがなるまいが、無関係な人間を巻き込んだ時点で対象者にペナルティを与えるルーラーも存在する。当然ながら、ペナルティや違反者の排除を実行する際の考え方もサーヴァントごとに異なる。
このクラスに関する情報は大聖杯で厳重に秘匿されているため、他のマスターやサーヴァントには「ルーラー」のサーヴァントが如何なる存在なのか正確に把握している者は存在しない。
また聖杯戦争がどれほど大規模化しても基本的にルーラーのサーヴァントは一人しか召喚されない模様。
しかし「Fateシリーズ」において基本的なルールは破られること自体がお約束となっており、事実『Fate/Apocrypha』には二騎のルーラーが登場している。大体はアインツベルンのせい。
『Fate/Grand Order』では、舞台が聖杯戦争ではないためか、通常のサーヴァントと同様にマスターを必要とするようになっている。また、ジャンヌ、天草四郎、マルタを除いて、『FGO』に登場するルーラーは、クラス別能力である『真名看破』『神明裁決』を持っていない。
『Fate/Grand Order material Ⅳ』のマルタによると、「聖杯戦争ではない以上、ルーラーの役割も自ずと変わってくる、ということなんでしょうね」と推測しており、2014年7月の竹箒日記で公開された『FGO』トレーラーのカットされたジャンヌのセリフにも、「調停者(ルーラー)のクラスですら、もはや一介の英霊にすぎないのです」というものがある。
この通常時との違いについては、ノウム・カルデアに課せられた『オーディール・コール』奏章Ⅳでより詳しい掘り下げがされると予想される。
最も清廉なエクストラクラスであるはずが、「聖杯戦争の審判」という本来の役割を無視した運用をしている、最も歪んだエクストラクラスであることから、オーディール・コールの中でもかなり重要な意味を持つであろう。
召喚条件
本来、通常の聖杯戦争で召喚される事は無い。召喚され得る事態は大きく分けて2つ。
1つは「その聖杯戦争が非常に特殊な形式で、結果が未知数なため、人の手の及ばぬ裁定者が聖杯から必要とされた場合」。もう1つは「聖杯戦争によって、世界に歪みが出る場合」である。
「ルーラー」は勝利者が叶えようとする願望にたとえそれが我欲による物であろうとも干渉しない。だが「世界の崩壊を招く」願いは絶対に許容せず、聖杯戦争によって世界の崩壊が理論的に成立すると見做された時点で召喚される。
このクラスの選定条件はいくつも存在するらしく「現世に何の望みもない事」「特定の勢力に加担しない事」が分かっている。この条件のため、ルーラーのクラスで召喚されるのは「聖人」と認定された英雄が多いという。
しかし、アインツベルンのルール違反召喚やカルデアでの召喚などイレギュラーなケースにおいてはこの条件が当てはまらないことが多い。
「ruler」の本来の意味には「支配者」という意味もあるので、王などの統治者の英霊(特に「後世に雛形となった」と目される法的統治を発案・実施した者)もこのクラスに該当する者が多いと思われる。
実際に『EXTELLA LINK』ではカール大帝が、『Grand Order』では始皇帝がそれぞれ特殊な条件下ではあるがこのクラスで現界した。
なお、治世の方向性の善悪は問わないようで復讐者に相応しい逸話を持ちながら裁定者として喚ばれた英霊が存在する。
またホームズやモリアーティがルーラークラスとなっているのには何かしらの重大な理由があるとされる。詳しくは彼らの項目にて。
クラス別能力
対魔力 | 魔術に対する抵抗力。 |
---|---|
真名看破 | ルーラーとして召喚されることで、直接遭遇した全てのサーヴァントの真名及びステータス情報が自動的に明かされる。ただし、隠蔽能力を持つ相手には幸運判定が必要。 |
神明裁決 | ルーラーとしての最高特権。命令やペナルティを執行するため、管理を担う聖杯戦争に参加するサーヴァントへ絶対命令を下せる特殊な令呪を、全員に対し二画ずつ保有する。 |
※厳密には上記3つのスキルがルーラーのクラス別能力と明言されたことはないが、
- 「対魔力」については『Fate/Grand Order material XIV』にて水着ダヴィンチがルーラーとなって「対魔力」を得た、『Fate/Grand Order material Ⅷ』にてサンバサンタが元々あった高い抗魔力がルーラー化でさらに向上したと解説されていること。
- 「真名看破」「神明裁決」については、ルーラークラスとして召喚されることで付与されるという趣旨のスキル説明文となっていること。
等から、それぞれルーラーのクラス別能力であると推測される。
またスキルとしては表記されていないが、10キロ四方に及ぶサーヴァントに対する知覚能力が与えられる。この知覚能力はサーヴァントの生存・消滅を確認するためのもので、霊基盤を上回るほどの精度があるが、「気配遮断」を持つアサシンの場合、存在することは分かっても具体的な座標を掴むことはできない。
基本ステータス
聖杯戦争の運営役として、戦いに秩序を持たせられるだけの力を与えられているからか、パラメータはおそらく全体的に高い。
筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|
?? | ?? | ?? | ?? | ?? | ?? |
Fate/Apocrypha
聖杯大戦
トゥリファスの聖杯大戦にてルーラーとして召喚されたサーヴァント。「オルレアンの乙女」と呼ばれた救国の聖女。
詳細はジャンヌ・ダルク(Fate)を参照。
第三次聖杯戦争
冬木の第三次聖杯戦争にてアインツベルンが召喚したイレギュラーなルーラー。島原の乱の指導者である若き聖者。
詳細は天草四郎(Fate)を参照。
Fate/EXTELLA LINK
12人の精鋭騎士を率い、西欧の統一を成し遂げた覇王。
詳細はカール大帝(Fate)を参照。
Fate/Grand Order
Observer on Timeless Temple
『神聖円卓領域 キャメロット』
誰もがその名を知るベイカー街の名探偵。
第六特異点、第一亜種特異点での邂逅の後、カルデアの協力者となった元キャスター。
詳細はシャーロック・ホームズ(Fate)を参照。
Cosmos in the Lostbelt
『人智統合真国 シン』
中国の初代皇帝。
世界征服を成し遂げ、恒久の平和を築いた異聞の真人。
詳細は始皇帝(Fate)を参照。
『星間都市山脈 オリュンポス』
ギリシャ神話における天空の神にして全能神。
数多のギリシャの英雄の父であり、ローマ神話においては三大主神の一角と同一視される。
NPCとしてのみ登場。
詳細はゼウス(Fate)を参照。
『死想顕現界域 トラオム』
復権界域
中世ヨーロッパの伝説的な女教皇。
実在を否定された奇跡の担い手。
詳細はヨハンナ(Fate)を参照。
犯罪界のナポレオンの未熟な若き日の姿。
詳細はジェームズ・モリアーティ(ルーラー)を参照。
イベント限定サーヴァント
水着サーヴァント
夏の無人島にてライダーからクラスチェンジしたマルタ。開放的になったせいで素が出ている。
詳細はマルタ(水着)を参照。
夏のラスベガスにてクラスチェンジし、バニーガールとなったランサーのアルトリア。水着剣豪の頂点にしてカジノキャメロットの支配人。
詳細は水着獅子王を参照。
カリブ海の島にてライダーからクラスチェンジしたダ・ヴィンチちゃん。自作のメカ恐竜をお供にしている。
詳細はレオナルド・ダ・ヴィンチ(水着)を参照。
北極のテーマパークにてキャスターからクラスチェンジし、極北女王として特異点に君臨するスカディ。水着はやっぱり恥ずかしいらしい。
詳細はスカサハ=スカディ(水着)を参照。
ハワトリアの地にてランサーからクラスチェンジしたメリュジーヌ。人理に干渉して適性をぶん取った。やべぇこいつ。
詳細はメリュジーヌ(水着)を参照。
クリスマスイベント
4度目のクリスマスにてクラスチェンジしたケツァル・コアトル。サンタでサンバな4代目サンタクロース。クリスマスを色々と勘違いしている。
詳細はケツァル・コアトル〔サンバ/サンタ〕を参照。
コラボイベント
「レディ・ジャスティス」の異名を持つ、ギリシャ神話の正義を司る女神。とある淑女を依代とする疑似サーヴァント。
詳細はアストライア(Fate)を参照。
『盈月剣風帖』
“転輪聖王”の称号を持つ、覇王にして聖王たる王。
NPCとしてのみ登場。
詳細はアショカ王(Fate)を参照。
ぐだぐだイベント
『ぐだぐだ邪馬台国』
邪馬台国の初代女王。
神秘の拳で敵をぶっ飛ばす最強巫女。
詳細は卑弥呼(Fate)を参照。
卑弥呼の後継者たる二代女王。
華麗な足技で敵を蹴っ飛ばす月夜の巫女。
詳細は壱与(Fate)を参照。
『ぐだぐだ超五稜郭』
戦場の裁定者にしてかの毘沙門天の化身。
越後の軍神の、ありえたかもしれない姿。
詳細は上杉謙信(Fate)を参照。
バレンタインイベント
キューピッドの起源である愛の伝道師。とある修道女を依代とする疑似サーヴァント。
詳細はカレン・C・オルテンシアを参照。
Fate/Samurai Remnant
本編
あの人物がまさかの掟破りのルーラーとしての登場。
詳細は若旦那(Fate/SamuraiRemnant)を参照。
慶安神前試合
慶安神前試合にて召喚された伊吹童子。
神霊としての側面がより強くなっている。
詳細は伊吹童子(ルーラー)を参照。
氷室の天地 Fate/school Life
西洋哲学の礎を築いた哲学者。レスラーとしての顔を持つ文武両道の賢人。
詳しくはプラトン(Fate)を参照。
その他適性があると明言されている英雄
殴ルーラー
上記の通り、聖杯戦争における中立の審判・調停者という立場であり、分類されている面子も聖職者や祖なる王、探偵といったおおよそ殴りあいとは程遠いイメージを持つ人物ばかりであるがFateシリーズにおける彼らは何故か揃いも揃って武闘派ばかりとなっており、誰が呼んだか「殴ルーラー」。一部型月ファンからは、『FGO』での性能などからゴリラのクラスとさえ評されている。
関連項目
セイヴァー:上司と言えるクラス。
アヴェンジャー:復讐者の英霊たち。ある意味ルーラーの対極に位置づけられたクラス。