プロフィール
真名 | ヨハンナ ※ |
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クラス | ルーラー |
性別 | 女性 |
身長 | 163cm |
体重 | 51kg |
出典 | 伝承 |
地域 | ヨーロッパ全域 |
属性 | 秩序・善・人 |
好きなもの | 祈り、読書、鳶のお世話(第1、2再臨)、生きること(第3再臨) |
嫌いなもの |
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ILLUST | 武梨えり |
CV | 日岡なつみ |
※ セイントグラフの表記は「女教皇ヨハンナ」名義。
具体的に彼女が記述された例には、1250年代に執筆された『メッツ世界年代記』などがある。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するルーラークラスのサーヴァント。レアリティは☆5。
第2部6.5章『死想顕現界域 トラオム』にメインキャラクターの1人として登場する。
三勢力の中でも品行方正な「復権界域」の中心人物として教皇を務め、他大多数のように変質したサーヴァントでは無かったが、下記の理由から汎人類史への叛逆に同意していた。
初登場から約8か月後、2023年バレンタインイベント『ヨハンナさんと未確認の愛』にて期間限定☆5ルーラーとして実装。
真名
中世ヨーロッパの伝説に登場する女教皇、「ヨハンナ」。
一説ではタロットカードにおける「女教皇(ハイプリエステス)」のモデルともされる。
男装しローマ教皇の座に上り詰めるほどの聡明さを有していたが、子供を身籠り生んだという伝説が伝わっている。しかし女性には基本的に教皇に選出される資格はない(現在では慣例的に枢機卿の間から選ばれるが、男性でさえあれば一般信徒でもなることは可能)上に当時の背教行為である男装を行っていた為、出産し女性だと発覚した後は不名誉な扱いを受けたとされる(諸説あり)。
しかし「教皇」という立場故、一般的な歴史研究よりも徹底した精査が行われ、現在では実在した人物ではないという定説が盤石となった。それ故本記事の彼女も、数多の祈りにより顕現した伝承に寄る所が大きいサーヴァントとなっている。
人物
一目で女教皇とわかる衣装に身を包んでおり、両サイドが三つ編みリングで青いメッシュが入っているのが特徴。後ろ髪は立ち絵を見る限りではそれなりに長い模様。
一人称は「私(わたし)」。
教皇の称号を冠することからもわかるように、聡明かつ穏やかな性格。
真摯に祈ることも、真摯に神と宗教に関して議論することも、真摯に生活を営むことも、全てをよしとする大らかな器の持ち主。同時にふんわりとした感じの雰囲気が抜けきらないので、多少真剣味に欠けるところは否めない。
しかし、根っこは某聖女よろしく意外と荒っぽい一面を持っており、仲良くなるためには遺恨なしで殴り合うのもまあよしという、割と凶暴かつ大雑把な言動もちらほら見られる。
幻想の存在とされた先述の経緯には、自嘲とも怒りともつかぬ複雑な感情を秘め、己が儚さを理解している彼女は、少しでも長く、そして強く自身の証を現世に刻もうと心に決めている。
このように、素は元気快活な等身大のお姉さんといった人柄で、外面を気にする必要がない相手には砕けた口調で接してくる。強者に屈することはよしとはしないが、弱者のためなら迷いなく命を懸けるなど、神を信じる者としては正しい在り方を体現しており、架空であったとしても、彼女は教皇に相応しい精神性を有していると言えるだろう。
能力
聖なる光属性の魔力照射で戦うが、戦闘の逸話はないので、基本的には後方支援型。
自身を偽物の存在と思っているが、起こす奇跡は偽りのない本物。同郷の者は当然、同じ信仰をもつ者ならば教派も問わずに言葉一つで行動不能にでき、門を触れる事なく開ける芸当も可能。
そもそもカトリック信徒にとってもローマ教皇は絶対的存在ではなく、伝統からみて間違った事を実行・主張しているなら正式な手続きを経て着位した教皇であっても否定・拒絶の対象となる。
それを無視し、しかも自分が女性と知っている相手にも強制力を伴う能力な時点で、教派の違いすら既に問題ではないと言える。
故に後方支援でありながら、相対するサーヴァントの出身次第では、彼女が前線に出るだけで致命的な打撃を受ける。
モーション中では、杖を振って地面から光柱を上げたり、敵の頭上に光球を作り散弾で攻撃したり、梟(本人は鳶と呼ぶ)を体当たりさせたり、全身から浄化の光を放ったりしている。
エクストラアタックでは、梟と合体して突進し爆発を起こす。
第3霊基では、三日月を模したエネルギーを放ったり、それをカードのように裏返したり、円形カッターに乗って斬り裂いたり、十字架のエフェクトと主に光柱を立ち上らせたり、自身の周囲に円形カッターをフラフープの形で形成したり、背中から光の散弾を放ったりしている。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | D | C | C | A | EX | EX |
保有スキル
対魔力(EX) | ルーラーのクラススキル。魔術に対する抵抗力。汎人類史において実在を否定されたとは言え、教皇である為、特級の「対魔力」を誇る。 |
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陣地作成(A) | 本来はキャスターのクラススキル。自身に有利な陣地を作り上げる。教皇の玉座に座った瞬間、彼女は紛れもない最高権力者となる。 |
幻想の聖人(A) | 歴史的資料から、女教皇ヨハンナが実在しないという事は明らかになっている。だが、13世紀頃から発祥したこの伝説は800年ほど経った今もなお、人々を引きつけて止まない。聖人が関連するスキルを擬似的に獲得する事が可能となる。Aランクであれば、ほぼ聖人と変わりない。 |
忌避されし祭礼行列(C) | ヨハンナの逸話の一つ。後年の教皇達は宮殿へと向かう際、彼女が出産し、死亡したとされる通りを忌避していたと伝えられている。「陣地作成」と組み合わされる事で、敵対する者への簡易かつ堅牢な結界を構築する事が出来る。西洋の反英雄であれば、近付く事も難しい。 |
教皇論議(EX) | ヨハンナの存在は実在するかどうかだけでなく、彼女を通した教会の腐敗問題や思想に関連する主義主張、あらゆる面において議論の俎上に載せられ、その度に彼女の実在が囁かれた。それら全てが彼女の力と信仰の源泉となる。「幻想の教皇」である故に獲得したスキルと思われる。 |
宝具
祈り捧ぐは輝きし栄光の玉座(レジェンダム・パーパ・トロヌス)
- ランク:A
- 種別:対人宝具(自身)
- レンジ:0
- 最大補足:1人
「どうか我等を救い給え。」
「真理はなく、時の娘は幻に……我は玉座で神の栄光を指し示す。『祈り捧ぐは輝きし栄光の玉座(レジェンダム・パーパ・トロヌス)』!!――それでも永遠に祈りましょう。」
「宝具開放。神の恩寵を与えた給う……」
「この玉座に座る限り、我が言は絶対なり。我は教皇ヨハンナ。誓言を以って証明する。『祈り捧ぐは輝きし栄光の玉座(レジェンダム・パーパ・トロヌス)』!!――許しは請いません。」
教皇に就任した幻の時間を作り上げ、降臨する。
その強化は凄まじく、ただの聖言ですら物理的に強固な干渉力を持つようになる。西洋、特に彼女の信奉する宗教に関連するサーヴァントは、その場に居るだけで圧倒的な重圧を感じる。
レア演出でカットインの目が閉じることがある。
ゲーム上の性能
HP | 15592 |
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ATK | 10126 |
カード | A:2(3hit)/B:1(3hit)/Q:2(4hit)/Ex:5hit |
宝具種別 | Arts |
クラススキル |
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スキル1 | 幻想の聖人<A> / 味方単体のアーツのスター集中度アップ(3T/3000〜5000%)&アーツのクリ威力アップ(3T/50〜100%)+自身に毎ターンスター獲得を付与(3T/5〜10個) |
スキル2 | 忌避されし祭礼行列<C> / 味方全体のアーツ性能アップ(3T/10〜20%)&弱体無効を付与(1回/3T)&ダメージカットを付与(3T/500〜1000)+自身のNPをチャージ(20〜30%) |
スキル3 | 教皇議論<EX> / 味方全体に毎ターンNP獲得を付与(3T/10〜20%)&攻撃力をアップ(3T/10〜20%) |
宝具 | 自身に悪特攻を付与(1T/50%)+敵全体に強力な人属性特攻攻撃(OC:150〜200%)&強化無効を付与(1回/3T) |
アペンドスキル3 | ライダーに対する攻撃力アップ |
HPに多く振られた耐久型のサーヴァント。スキルには味方のArtsカードを強化する内容がふんだんに盛り込まれているほか、彼女は2024年現在においても唯一無二の全体毎ターンNP20%付与の持ち主。これによりキャストリア、レディ・アヴァロンに次ぐArtsシステムのサポート候補としても活躍することができる。
またS1はArtsのスター集中及びクリティカル威力アップを3Tずつ付与に加えて3Tのスター生成もあるため、Artsクリッターとして名高いランスロットや自己スター獲得を持たない始皇帝とも抜群の相性を誇る。
さらにS2には、3T継続するダメージカットが付随。味方全体で尚且つ3T継続するのはイキったクソガキや水銀の乙女も同じだが、あちらよりもカット数値が多いため、より長く味方を存命させられるサービスポイントを持つ。
宝具「祈り捧ぐは輝きし栄光の玉座」は50%固定の悪特攻に加え、OCで変化する人属性特攻攻撃となっている関係上、悪属性持ちの人型ザコ及びサーヴァントに大ダメージを与えることができる。特にアサシンクラスには悪属性が数多くいるため、基本等倍運用なのを逆手に取りアタッカーとして編成に組み込むのもアリ。強化無効もなかなか腐りにくいため、オマケ効果としては嬉しい次第。
だが彼女には致命的な弱点が存在する。それは防衛手段が皆無レベルに等しいこと。
関連人物
Fate/Grand Order
復権界域における協力者。同じキリスト教ではあるものの、ヨハンナの属するカトリック(西方教会)と対立する宗派である東方正教会の教徒の1人。属する宗派は違っているものの彼とは気兼ねなく話せる間柄であり、素が出る事もしばしばである。
協力者。ロジェロがイスラームの戦士であったため、トラオムではヨハンナと同じく「対立するべき存在」と信頼しあう関係になった者という共通点がある。
契約したマスター。
第1、2再臨では形式張っているが、第3再臨からは対等な友人関係となる。
教皇としても友人としても彼/彼女の人生の祝福を願っている。
同じく男装して手柄を立てた逸話があるが、教皇と認められなかったヨハンナとは異なり、こちらはカトリック教会から実在と聖人認定がされている人物。
なお、ヨハンナ(Johanna)をフランス語読みすると「ジャンヌ」になる。
歴代聖人・聖職者系サーヴァントの中でも恐らく一番性格が似通っている御仁。
尤も、後方支援タイプのヨハンナとは違って、こちらの場合は前線に出て殴るタイプなのだが……
偉大な聖人ということで挨拶するが、写真撮影をさせられて困惑することに。
しかし、第3再臨ではすっかり慣れてマスターと一緒に記念撮影している。
同じ聖職者サーヴァント同士だが、性根が正反対なため苦手な相手。
強烈な人生を送っているからというのもある模様。
こちらの大元は実在した人物だが、あくまでも最初から実在しない「シャルルマーニュ伝説」の登場人物としての側面が召喚されており、ヨハンナとは似た立ち位置にある。
鳶(?)
第1、2再臨時に傍らにいる鳥。体当たりなどでヨハンナをサポートする。
ヨハンナ自身は「鳶(とんび)」と呼んでいるのだが、その見た目はどこからどう見ても梟。しかし、ヨハンナは頑なに鳶と呼ぶ……と思いきや「梟」と呼ぶボイスもある。どっちだ。
タロット関連
「吊るされた男(ハングドマン)」のモデルになったとされる神。
「正義(ジャスティス)」のモデルになったとされる女神。
「死神(デス)」のモデルになったとされる病魔。
関連動画
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関連タグ
Fate/GrandOrder 死想顕現界域トラオム ルーラー(Fate)
以下『死想顕現界域 トラオム』の中盤&『ヨハンナさんと未確認の愛』のネタバレあり
後世の人によって「不名誉な教皇」として作り上げられた幻想である彼女は、その記憶も曖昧なところがあるようで、上記で言及されている子供を出産するに至った理由である「愛人」に関しても、元ネタである伝説では「彼の服を借りて男装していた」「彼の子を産んだ」とある他は特に詳細な設定がないからか、愛人がいたということは覚えているがどんな人物なのかは覚えていないらしい。彼女自身が言うには「自分は幻想で作られた偽物の教皇だし、"女教皇ヨハンナの愛人"も設定だけで実在しないのでは?」とのこと。
このため「恋愛をしたという設定はあるが実質的には恋愛経験ゼロ」の状態である様子。
言ってみれば「二次元の顔も知らない恋人が設定として存在する」という事なので、考える程闇が深くなるためブラダマンテから「これ以上はやめましょう」と言われる事に。
また伝説によると彼女は教皇に選出されるほど非常に聡明であったとされているが、同時に自身が妊娠しているという認識が無く出産時期の予想がつかない程度の知識でもあったという。
なお、髪色はトラオムクリア後に手に入る礼装「燈る祈りを胸に掲げて」では栗色になっていた。トラオムでは銀髪であったためどちらが地毛なのかは謎だったが、霊基再臨で礼装と同じ服装(第一再臨)⇒一臨と同じ赤系統の服装&髪色、帽子あり(第二再臨)⇒トラオムでの服装&髪色(第三再臨)の順に変化した。結論としては「どちらも正解」ということだろう。
そして本格的な実装となった『ヨハンナさんと未確認の愛』では、特異点で色々あって「らぶらぶはぁとヨハンナ様像」が爆誕。おまけに百年前に悪魔から町を救い、奇跡の業をもってこの像を建てた挙げ句、住民達に「らぶらぶ」「はぁと」という語尾を付ける風習を定着させる。
結果、恋人設定と同じく、自分の知らないところで変な設定を盛られた、まさに悪夢の様な状況に追い込まれる。恋人設定の件と異なりこちらは羞恥&憤死モノなので、ヨハンナへの心的ダメージはトンでもない事になっている。
余談だが、クラスがルーラーだと判明した当時は(細かい話はこちらに譲るが)、エクストラクラスの濫用が問題だと本編で指摘された直後であった。しかし指摘後に最初に実装されたサーヴァントがいきなりエクストラクラスだったという事実により、「カルデア一泊二日の女」を超える「人理出禁の女」というあんまりなネタが発生する羽目になった。
更には、奏章Ⅰのシナリオ内において、とある食うも作るも両方やるランサーと主人公が初対面ではないことを示す回想にて明らかに件のシーンが使われ、当人にとっては死ぬほど恥ずかしいアレが、カルデア正史年表(便宜上そう呼ぶ)の一部に組み込まれてしまったのである。