概要
オンボロ寮の監督生で、プレイヤー兼主人公。魔法の鏡に導かれ、異世界『ツイステッドワンダーランド』に召喚されてしまう。
グリムと共に魔法士養成学校NRC(ナイトレイブンカレッジ)へ通いながら、元の世界へ帰る方法を探す。クラスは1年A組で、エース、デュースと同じ。
グレートセブン及びこの世界に関する知識が無く、NRCで唯一魔法を使う事が出来ない人間。当初は学園長のディア・クロウリーから雑用係として扱われ、学園に住み込みで置いてもらっていた。プロローグの退学沙汰を乗り越えてからは、記録係として記録を残す為のゴーストカメラというアイテムと監督生の地位を与えられ、NRCの生徒の1人となった。
デフォルトネームは“ユウ”。英語の二人称である、「YOU」が由来ではないかと推測されている。
人物
容姿
ゲーム版の公式ビジュアルは存在しないため、詳細は不明。しかし、
- 男子校のNRCに違和感なく溶け込んでおり、周りの生徒らから性別を疑われた事なども特にない
- デュースは女性を前にすると緊張して一言も話せなくなる(イベント・『ゴーストマリッジ』参照)が、監督生相手には全く緊張せず普通に会話している
- クルーウェルのボイスでは監督生が「Bad boy」と呼ばれている
(※ただし、これらは全て外見云々の前に大前提として「男子校に女子生徒がいるはずない」。あくまで男子校在籍の生徒である為。グリムがある人物を美少女と見紛えたが、即エースとデュースに突っ込まれている。)
『ゴーストマリッジ』では花婿候補に選ばれなかった事から、少なくとも身長は180cm未満であると推測される。フロイドから『小エビ』呼ばわりされているため、彼よりは低身長であると思われるものの、そのフロイドの身長が高すぎるため基準としては今ひとつである。
また、脚の長さはグリム曰く「ヴィルより1メートルほど短い」らしい。流石にオーバーな表現だと思われるが、それだけ大きく差がある様子。しかしこちらもトップモデルが相手であるため、一般人との比較対象にするのは酷である。
性格
問題行動を起こしてばかりのグリム達に振り回される苦労人。
しかしツイステッドワンダーランドに召喚された当日から熟睡できたり、周囲を驚愕させる様な突飛な行動を起こしたりなど、肝の据わった一面も。度々キツく鋭い物言いをするのが持ち味である。
(4章までのキツイ一言集)
- 喧嘩を始めたエースとデュースを一喝して作戦を提案し、自ら囮となってモンスターを引きつける
- リドルの行き過ぎた振る舞いをはっきりと拒絶
- 自分の寮の問題を1人で何とかしようとするジャックや、とことん裏切られてもジャミルを恨まないカリムに鋭い意見(グリム曰く「グサッと鋭い一言」)を投げかける
- レオナに協力してもらうために、朝までグリムと大騒ぎして睡眠妨害をする
…などなど、その強かな言動を挙げればキリがない。ジャックなどから「この学校に染まってきた」と評価される程である。
優秀だがプライドが高く、それ故に協調性が無い事に定評のあるNRC生であるエーデュースを、一喝し協力させた監督生を学園長は「猛獣使いの才能がある」と絶賛した。
また、世界的にも有名人であるマレウスに対して、(知らなかったとはいえ)物怖じしない数少ない人物の1人でもある。彼の素性を知らなかった事から、グリムの発案で『ツノ太郎』と呼んでいる(また、唯一タメ口で話している先輩相手でもある)。その珍妙な名前で呼ぶ事を許可したマレウス自身、度々監督生を世間知らずであり恐れ知らずであると感心している。
他にも
- 不良だった時の癖が抜けずにいるデュースを励ます
- 反則スレスレの取引によってイソギンチャクになってしまったエースらを見捨てず、オンボロ寮を担保にしてまで助けようとする
- 過去に囚われていた自分を自嘲するアズールに対し、彼の”努力”という才能を認め称賛する言葉を送る
- 星送りの祭りの際、2人で1人の扱いのため1つしか与えられなかった願い星を(当人も元の世界に帰りたいという願いがあってもおかしくない所を)、グリムに譲る
- 攫われたグリムを助けるために、寮長達ですら敵わない謎の組織の元に向かう
……などと優しくお人好しな性格であり、他人を偏見なく見たままに評価する。
何かと面倒事に巻き込まれやすく、グリム達が起こす騒動以外にも、学園長から何かと仕事を任されたり(普通に考えて生徒に任せてはいけないような事柄まで任されている)、普通ならば滅多に起こらない筈のオーバーブロットに何度も遭遇したりしている。しかしそれらの面倒事は結果的に全て解決されており、それだけのトラブルに巻き込まれても怪我を負うことはほとんどないなど、悪運は非常に強い(7章にてエペルからもこの事について言及されている)。
備考
成績は不明。実技の方は魔法が使えないため測定不能だが、異世界出身故に他の生徒と比べて勉強面は大幅に不利であるにもかかわらず、諸事情により平均点が90点という凄まじい点数のインフレが起きた試験でも赤点を取らなかった事から、筆記試験の結果は悪くない方なのではないかと推測される。ただし全く赤点を取った事が無いわけではないらしく、クルーウェルのボイスでは赤点について言及され目を逸らしている。また、本編ではセベクからグリムと共にA組の劣等生と言われている(ただしセベクは関わりの薄い相手には基本的に辛辣な上に人間という種族を見下しがちなため、本当にそこまで劣っているのかは不明)。
身体能力は不明だが、グリムやエース、陸上部のデュースが(魔法を使いながらとはいえ)全力で走っているのに追いつけているので、足は遅くないと思われる。また、仲間のサポートがあったがハッピービーンズデーでも終盤まで残り、魔法薬をうまく利用してルークを倒している。6章や7章でも戦いには参加していないが長く険しい道のりに着いていけているため持久力はかなりのもの(特に7章は近衛兵やシルバーとセベクなど相当身体を鍛えた者たちと行動を共にしており、生まれる前のマレウスがいる大きな卵を抱えながら山を登っている場面も存在する)。
またグリムと合わせてとびぬけた問題児という扱いになっている(監督生自身は騒動に巻き込まれているだけなのだが、グリムの監督責任を問われていると思われる)。
元の世界からの所持品は皆無で、身元を証明できるものはない。スマホも財布もない状態。そのため第4章ではホリデー期間中の緊急連絡先として、学園長から(格安の)スマホを支給された。なお、フェアリーガラや第5章でもスマホを利用している描写があり、ホリデーが明けても返却していない模様。
文字通り無一文状態のため、衣食住を保証して貰う代わりに学園長の無理難題を解決する羽目になっている。ちなみにグリムによると、グリムと監督生の2人で1台のスマホを共有しているらしい(恐らく監督生が所持し基本操作をしている)。
部活動はグリムと共に美食研究会に所属している模様。
謎
時折、どこか現実とリンクした内容の“不思議な夢”を見ている。“夢”は自室の鏡に吸い込まれる様な演出で展開されることが多いが、全く別の場所で”夢”を見る事もある。何故その様な夢を見るのか、詳細は不明。第5章にて、その夢にグレートセブンが出ていた事に気付く。ただし、監督生曰く「伝説とは違う印象」だった。
またグレートセブンの出てくる夢とは違う、鏡が光って誰かが話しかけてくるという夢も見ている。第2章では影、第3章でははっきりとした姿が見え、第4章では会話をする。その時に相手の名前を聞きミッキーと名乗られた。
しかし、その夢の中でグリムの尻尾を踏んだと思ったら、翌朝グリムから文句を言われた事があった。どうやら“夢”は夢ではないようである。
第5章でエーデュースにこの夢について相談したところ、毎日グレートセブンの石像を見ているため彼らが夢に出てきてもおかしくはない、ミッキーは夢でないのならゴーストカメラで撮れば何か分かるかもしれない、とアドバイスを受ける。ちなみに彼らはミッキーという名前からには心当たりはないらしい。その後ミッキーと会った時には相手の姿が見えるようにまでなった。この時ミッキーから「この夢ただの夢じゃない気がする」と言われている。
また第5章後編では、ヴィルが(カリム曰く)思い詰めた表情をしているのを見て、夢の光景がフラッシュバック。嫌な予感を感じ取り、ヴィルの暴走にいち早く気づくこととなった。夢と現実が少しずつ影響しあってきている様子。更に終盤ではVDCが終了したその日の夜に、ミッキーと再会。監督生に会うために色々としたが狙って夢を見ることは不可能でありミッキー側にもどうやったら会えるのか不明であること、話すことができる時間も増えガラス1枚分くらいしか2人を隔てるものはなくなったことが明かされた。そしてゴーストカメラで写真を撮ることに成功したが、話の途中でグリムがいつの間にか寮から姿を消していた事に気付く。そしてその瞬間、学園へと向かう迎えの黒い馬車と、チュートリアルで登場する謎の怪物の姿が脳裏に蘇り……?
また6章ではVDCの会場でグリムに襲われてからの記憶は無いというのに、いつの間にか自室に戻っていたという謎現象が起きている。誰かが見つけて連れて行ったという訳でも無く(腕に怪我をしており運ぶ親切心があるならば、傷の手当てをしているはずである)気がついたらという謎も残している。
更に終盤では再びミッキーと話をするが、その時互いの姿以外のものが見えないこと、グリムにはミッキーを見ることも声を聞くこともできず、ミッキーからもグリムを認識できないことが発覚した。
7章ではジャック、エペル、オルトにもミッキーの存在を話し、写真も見せた。そしてオルトからはオンボロ寮の鏡が偶然ミッキーのいる世界と繋がる条件を満たしているかもしれないことと、その謎を解明すれば元の世界に帰る方法を見つけられる可能性があることを伝えられ、調査を行うこととなる。
そしてchapter3にてとうとうミッキーの夢の中に入り直接対面することとなった。だが、ここでも多くの謎が生まれている。
まず、ミッキーの夢の中の部屋がオンボロ寮の部屋とよく似ており、何故か部屋から出ることが出来なかった。加えてこの部屋に来た経緯はマレウスのユニーク魔法によって眠らされたことによるものだが、マレウスのユニーク魔法は相手をその者自身の夢の中に閉じ込めるものであるのにもかかわらず、監督生はグリムと共にマレウスが知りもしない存在の夢へと飛ばされている。更に他の者と違ってマレウスによる認識や記憶の改変を受けていない。同じくマレウスの魔法による改変を最初から受けていないのは「夢」に関わるユニーク魔法を持っているシルバーのみであり、何故魔法が使えない監督生がマレウスのユニーク魔法を逃れたのかは不明である。
更にミッキーが現実で目を覚ました結果、夢の崩壊に巻き込まれかけて追い詰められた時に、丁度夢を渡るユニーク魔法を持っているシルバーが助けに来るという、監督生にとってあまりに都合のいい展開になっている。シルバーのユニーク魔法は縁のある相手の夢に向かうことが出来る、そしてシルバーとの関わりが深い程渡れる可能性が上がるというもの(事実この後に向かった先はセベクにリリアなど非常に関わりの深い相手ばかり)なのだが、本編における監督生とシルバーの関係性は面識こそあれど直接会話した描写はほぼない。更にこの時いた夢は監督生やグリムではなくミッキーの夢であり、シルバーはそのミッキーに対しても、何故か一度夢の中で見かけたことがあるという程度でしかなった(シルバー自身も自分に何かしら縁がある相手の夢にしかいけないのに、ミッキーと会えたことを疑問に思っていた)。
しかもこの時はマレウスによって賢者の島の全員が眠らされた状態であるため、シルバーが渡る夢の先はいくらでもあった。その中で上記の通り関わりの薄い監督生の元に最初の夢渡りでピンポイントに来るというのは運がいいでは片付けられないレベルである。更にシルバーは「夢の中で虹色の不思議な光を放つ鳥を追いかけたらあの部屋に辿り着いた」と言っており、まるで何者かが監督生の元へ向かうように仕向けたようにすら見える。
監督生の謎は深まるばかりである。
他のキャラから見た印象
メインストーリー
- ま、どう見てもこのか弱さは猛獣使いでも猛獣にパックリとやられてしまい…何というかしかし女性(助勢?)的な感じもする…私の勘が…(プロローグ7話・クロウリー)※文章には表示されていない音声のみの隠し台詞
- 冴えない(プロローグ9話・グリム、プロローグ12話・エース)
- 平々凡々な普通の人間(プロローグ19話・クロウリー)
- 珍しい毛色をしている(真紅の暴君5話・クルーウェル)
- なんか抜けてて危なっかしい(深海の商人8話・ジャック)
- 美しい声もなく、一国の跡継ぎでもない本当にごく普通の人間(深海の商人10話・アズール)
- ボンヤリしてそうに見えて(深海の商人37話・マレウス)
- なんだかんだ流されやすいしお人好し、たまに急に怖いときも(熱砂の策謀家11話・グリム)
- アイツ(ヴィル)○○(監督生)より1メートルぐらい足が長げぇんだゾ(美貌の圧制者7話・グリム)(ただしこの台詞には、監督生は台詞コマンドでそこまでじゃないと否定している)
- いつでも物事を俯瞰できる(冥府の番人24話・ルーク)
その他
- 何を考えているかわからないところがある(制服ケイト)
- 音痴(制服アズール)
- 目の下の化粧オレ下手だけどお前はなんか上手そう(式典服カリム)
- 制服が大きすぎる(制服ヴィル)
- 陰キャ仲間(式典服イデア)
- 剣の才能がある(運動着シルバー)
- 細腕(式典服セベクエピソード)
- 皿に料理を盛るのが下手(おめかしバースデーフロイド)
キャラ特有の呼び方
基本的には“監督生”と呼ばれている。しかし、特別親しい人物以外を海洋生物に例えるフロイドや、キャラを一風変わった渾名で呼ぶルークなどといった例外もある。
監督生以外にも用いられている呼び名の場合は★印。
- 草食動物(レオナ★)
- 小エビちゃん(フロイド)
- 新ジャガor子ジャガ(ヴィル★)
- トリックスター〇〇くん(ルーク)
- 人の子/ヒトの子(マレウス)
- 人間(セベク★)
- 子分(グリム)
二次創作での描写
大きく分けて男監督生・女監督生(男装監督生を含む)・性別不詳あるいは中性など男女のいずれかに該当しない監督生の3種類。その中でも描き手の想像する監督生の容姿が仔細に描写されたものから、いわゆる『白ハゲ』状態の監督生、そして頭部がエビ状(フロイドによる渾名から)の監督生……などと多種多様な監督生が観測されている。プレイヤーの数だけ姿も設定もあるといっても過言ではない。
近頃は、後述のコミカライズ監督生のビジュアルで描かれることも多い。
また、原作ゲームには監督生とキャラ間にそのような描写は一切ないが、二次創作設定では恋愛関係が捏造される事も。詳細は下記のリンク先記事にて。
・監督生=キャラクターとして扱う場合→ツイ腐テ、twst_BL、twst_NLなど
〇〇が監督生だったら
「他作品のキャラクターが監督生だったら」という設定の作品もあり、ジャンルとしてはクロスオーバーに分類される。
また例外的に「他作品世界の創作キャラが監督生」という設定もあり、作品によっては特殊能力などを持っている事もある。こちらは多くの場合、混合夢に分類される。
メディアミックスにおける監督生
明確にビジュアルやキャラクターが設定されており、原作ゲームの監督生をベースにしつつも名前や容姿、性格や性別はそれぞれ異なっているが、共通点として名前に「ユウ」が入っている。
コミカライズ版は各章ごとに監督生が異なっており、名字があの世に関連した用語が由来となっているという共通点を持つ。
コミカライズ版
ノベライズ版
- 『黒木優也(くろき ゆうや)』
詳細はそれぞれのリンク先記事を参照の事。