概要
「おかえりポリゴン」とは、ポケモンショックの事後処理によって名誉を不当に傷つけられ、アニメへの出演が叶わなくなったポリゴン一族に「救いの手を差し伸べたい」、「早く帰ってきて欲しい」、「君は何も悪くない」、などといった想いが込められた画像群に付けられたタグ。
それに関連した生㌔P氏を中心に製作されたVOCALOIDソングとその動画、並びにその企画の名称でもある。
事の発端
1997年12月16日に、アニメ「ポケットモンスター」放送中に発生した事件。
「ポケモンショック(別名「12,16事件」)」。
これは当時は比較的ポピュラー(実は現在でもそれに準ずるエフェクトが偶然使用されることがある)二色の色の高速点滅による演出技法「パカパカ」によって運悪く多人数の「光過敏性発作」発症者を生み出してしまった事件なのだが、この時たまたまポリゴンを取り扱ったストーリーだったのだが、あろうことか「電脳ポケモン」というだけでポリゴンに実質的に全ての罪がかぶせられ、同話は欠番扱いになり公式からも半ば抹消扱いされ、後のアニメにもポリゴン一族が出演できなくなってしまったというとんでもない冤罪事件でもある。
ポケモンショックについての詳しい説明に関しては該当ページの方が詳しいのでここでは割愛するが、この「パカパカ」はアニメ内のストーリーで事件がほぼ解決した段階でポケモンセンター側が事情を知らないまま使用したワクチンソフトの動作の演出で使用されたのであり、ポリゴンはただそこにいただけなのである。
もっとつっこんで言えば、全ての責任はパカパカを過剰に使いすぎた制作側にあり、非を咎められるべきは彼らである。
機動戦士ガンダムで有名な富野監督は光を利用した効果エフェクトの使用によってセル枚数の削減が可能なために安易に使われ過ぎていると指摘し、制作側の姿勢に批判を寄せている。
また、このシーンでのパカパカに使われた色の組み合わせが、運悪く補色関係(補色同士の色の組み合わせ方次第では目に大きな負担がかかる)だったことも原因であると述べ、その点を触れなかったマスコミのことも批判している。
それから早15年以上、ポリゴン一族の名誉は回復されないまま、製作からも何一つ説明も何も無いままである。
もういい加減いいんじゃないのか?
日本だけでなく海外でも、当時ポリゴンのファンだった子供達や、今ポリゴンたちのファンである様々な人たち、そして、不当に名誉を傷つけられたポリゴンたちを可哀想と思った人々は願った。
「またアニメの世界で会いたい」「早く帰ってきて」「おかえりと迎えたい」
そして、その想いをある人は絵に込めて、ある人は文字に込めて、ある人は歌に込めてそれぞれ願った。
そして、それらはやがて一つの企画となった。それが・・・
「おかえりポリゴン」
そして、ポリゴンショックの丁度15年後、2012年12月の15日と16日にある動画がアップされた。
それから更に時がたった現在も未だに彼らの名誉は回復されていなかった。
しかし、2020年9月20日、あの出来事から22年後の21時58分、アメリカのポケモン公式Twitterにおいて、それは突然起こった。
「Porygon did nothing wrong.」(ポリゴンは何も悪い事をしませんでした。)公式Twitter
とうとう公式がポリゴンの無実を認めたのである。
アニメには未だ出演していないものの、まさに画期的な出来事であった。
とは言え、日本のポケモン業界からは一切発言がされておらず、まだまだ先は遠いが…
皆で「おかえりポリゴン」と迎えられる日がくるのはそう遠くないかも知れない。
僕たちはずっと待ってるよ!
ゲームでの「おかえりポリゴン」
アニメでの扱いとは対照的に、ゲームでは特に何の制限もなく、ポリゴンは出現し続けてきた。
(これは本編に限った話ではなく、ポケモン不思議のダンジョンといった派生作品でも同様である)
が、ポケモン剣盾にて起こった一部ポケモンのリストラには引っかかってしまい、ポケモン剣盾のソフト内にデータ自体が存在しないという事態に。
この時はリストラという行いそのものに批判が集中したためポリゴンがどうこうという声はあまり聞かれなかったが、もちろんポリゴンファンたちは剣盾にポリゴンを連れていけない悲しみを背負い、先行きを不安視していた。
が、2020年6月17日のDLC配信に伴いデータが追加され、進化形共々念願の再登場を果たした。
おかえりポリゴン。