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お菊さん

おきくさん

「お菊さん」とは、主に愛称である。怪談・「皿屋敷」の登場人物である「お菊」への愛称などが有名。本記事はpixivにおける様々な「お菊さん」に関する適切な記事への誘導と個別の記述を平行するものである。
目次[非表示]

概要

2015年11月現在のpixivでは、「お菊さん」とは主に愛称として複数の人物・キャラクターが該当する。
その属性は主に次の二種類に大別される。

  1. 怪談・「皿屋敷」と同作群に登場する「お菊」と、同作群を源流とする各種創作に登場する「お菊さん」
  2. その他「」をその名前に持つなど形で「お菊さん」と呼ばれ得るキャラクターへの愛称。
さらに個別の要素から細分化すると、次のようになる。

上記1.のケース(特定のモチーフを源流とするもの)
  • 怪談・「皿屋敷」の登場人物
    • 上記作品群をベースとした戯曲落語演目に登場する「お菊」
    • 上記の「お菊さん」の要素を組み込んだり造形のベースとしたオリジナル作品としての「お菊さん」
    • 上記の怪談などにおける「お菊さん」の要素を織り込んだアプローチとしての二次創作など
    • 東方Projectに登場する個別のキャラクターとしての「お菊さん」

上記2.のケース(愛称としての「お菊さん」など)
  • ヘタリアに登場する本田菊(同作のキャラクターである「日本」の愛称)への呼称・愛称の一つ(キャラクターの詳細は「本田菊」記事を参照)
  • pixivの森の関連キャラクター(詳細はpixivにおいて「お菊さん」を検索ワードとした「部分一致検索」によってヒットする個別の作品を参照)

本記事では1.のケースにおける個別の事項を記述する。
2.のケースについては上記の個別の記事や個別の検索による具体的な作品を参照。

「皿屋敷」を源流とする「お菊さん」

複数の「皿屋敷」

「皿屋敷」には複数の作品があり、有名なものでは「番長皿屋敷」や「播州皿屋敷」がある。歌舞伎浄瑠璃などの様々な演芸・芸能の題材ともなり、今日でも怪談として継承される物語の一つである。

怪異として共通する点は何らかの形で「」の代償として責めを負わされた「お菊」がその死後(殺害、自害などのケースがある)にその怨念とともに亡霊としてこの世に現れ、夜な夜な「皿」を数え続ける、というものである。
「お菊」に浴びせられた様々な不条理とその不条理のためにに命を断たれた「お菊」が死してなお祟りとして顕現し、相手(または不特定の他者)を精神的に追い詰めていく姿が描かれる事が多い。

物語の結びとしては「お菊」の無念の元凶が別の人物によって討ち取られたり、あるいは「お菊」本人も神社に祀られその怒りを鎮めるなどのパターンや、あるいは謂れある人物が亡霊の「お菊」本人の鎮魂に向かうというケースもある。

「皿屋敷」の「お菊」はその後も何らかの逸話と結び付けられる事もあったようで、後話としては例えば「お菊虫」(特定の蝶の幼虫ともされる「虫」の大量発生を「お菊さん」の祟りや舞い戻りと結び付けた逸話)などがある。

「皿屋敷」を源流とする作品

戯曲・「番長皿屋敷」

岡本綺堂(1872-1939。劇作家、小説家。「狂綺堂」の号による作品発表も行う)による作品。
複数ある「皿屋敷」の作品の中でもタイトルの通り「番長皿屋敷」を作品のベースとしている。戯曲・歌舞伎脚本として制作されたもので、初演は1916年(大正5年)、本郷座(東京)にて。

「皿屋敷」をベースとしつつもその展開や登場人物の心理、結末に違いがあり、怪談としての要素ではなく悲恋へ至る恋愛の物語となっている。本作では愛を誓い合った男女の、時の家柄に翻弄された末の疑心暗鬼と裏切りへの憤怒、そして激情の末に互いの取り返しのつかない行動をとるという人間の有様が、アレンジとともに描かれている。今日で言うバッドエンド系列のアレンジ。

本作での「お菊」は腰元であり、自らが仕える旗本の男と身分違いの恋をする。
やがて男に縁談があると、自らへの愛を確かめるべく男の家宝の皿を割るという行動に出る。
これが後々の因果へとつながるのである。

お菊の皿 / 皿屋敷

上記の怪談をモチーフとした落語演目の一つ。「怪談噺」の一種。
皿数えをする美しい亡霊であるお菊さんがひょんなことから評判となり、お菊さんが出没する廃屋敷が次第に人でにぎわうようになった。やがて廃屋敷にはお菊さんを鑑賞するための客席が設けられ、出店のような商売をする者も現れだす。
お菊さん本人もまんざらではないようで、ノリも良くその盛況ぶりに応じていく。

しかし番長皿屋敷では皿を数えきるのを聞く死んでしまうというのがお菊さんの怪異であり、今日でもその要素がないという確認がある訳ではないため、このお菊さんの舞台では観衆はお菊さんが皿を数えきるまでに逃げだすというのが通例となっていた。

しかしとある日はその盛況ぶりが仇となり、出口に向かう人の波によっておしあいへしあい、逃げ出す事が出来なくなってしまう。

さて、お菊さんはいつもの通り皿を数え続けるが、観衆の命運や、いかに。


番長皿屋敷のモチーフを織り込みながらも落語演目としてその雰囲気をがらりと変え、お菊さんがもたらす怪異への恐怖もスパイスにしつつ亡霊となった今日でもなお美しいその姿に惹かれた人々の活気と粋とが描かれる。かつては悲しみを背負い恐怖をもたらしたお菊さんの華麗な転身と意外なかわいらしさも描かれるなど、「お菊さん」の新しいアプローチの一つでもあった。

落語演目には怪談の恐怖やそのバックボーンにある悲しみを独自のストーリーも付加しつつ笑いや人情といった温かみへと転じて新たな創作へと結んだ作品もあるが本演目もそういった作品の一つである。


関連タグ・外部リンク

関連タグ
怪談 皿屋敷 番長皿屋敷
戯曲 歌舞伎 落語 
pixpediaで分割された項目

人名一覧 愛称
 お菊

外部リンク


「皿屋敷」と関連したオリジナル・二次創作作品

pixivに発表された作品においても先述のような様々な「皿屋敷」に登場する様々な「お菊さん」をその創作の基盤にしたりモチーフとして織り込んだりした作品が発表されている。

例えば怪談に見られる皿を数える様子などは「お菊さん」に象徴的な点であり、この要素をベースとした作品も見られる。

関連イラスト

  • オリジナル作品
マーガレットの怨嗟


  • 特定の創作の二次創作

真夏の艦これ怪談!



東方Projectに登場する「お菊さん」

次の記述は上記の「皿屋敷」に登場する「お菊」の人物像や伝承をモデルとした、同人サークル上海アリス幻樂団の作品である東方Projectに登場する「お菊さん」にまつわるものである。東方Projectの作品の一つである『東方深秘録』に登場した。

『深秘録』時点で流行していた、関連するとその力を得る事が出来るという都市伝説・オカルトの一つであり、同作に登場する物部布都が関連を持った。布都は尸解仙として古代から現代へと蘇った存在であるが、その際の復活の依代として使用したものは「皿」である。

加えて布都はスペルカード戦における弾幕や弾幕アクションにも皿を多用し、後者の場合は皿を投げて攻撃したり投げた皿を媒介に攻撃したりする様子もあり、皿が割れるほどに力を増していくという要素も発揮している。布都とお菊さんは互いに「皿」という要素を通して共感し合う間柄で、布都もお菊さんは自分にぴったりだと感じ、喜んだようである。
本作における布都の二つ名も「番町!皿を割る尸解仙」と、お菊さんとも関連したものとなっている。布都に関連したステージタイトルには先述の「お菊虫」の謂れとも関連した「 空飛ぶお菊虫 」(『深秘録』、茨木華扇ルート対布都決闘シーン)というものもあり、お菊さん本人に加え後にお菊さんに付加された逸話にも関連している。

布都曰く、お菊さんは「 ハイカラ 」。

しかしお菊さんの「 呪い 」は布都の予想以上に強力なものであったようで、布都はお菊さんに取り込まれていく。布都は延々と皿を数え続け、どうしても一枚足りないということに頭を悩ませるようになっていった。そんな折、布都は「集めると願いをかなえてくれる」ものとしてのオカルトボールの噂を耳にしたのである。

なお、他の人物からのお菊さんの評価はいま一つであり、雲居一輪からは「古い」(「 ふっるー! 」)と笑われ、聖白蓮からは「 何でそんな悲壮感漂うオカルトを選んだのかねぇ 」と憐憫にも似た言葉をかけられている。

容姿・関連するスペルカード

東方Projectに登場したお菊さんの姿は白装束に三角の頭飾り(天冠額烏帽子などとも)という一般的な幽霊イメージにある死装束のもので、青白い肌と青色の長い髪をもつ。長い髪に目元が隠れている、所謂メカクレの状態であるが耳は見る事が出来る。身体部分については、シーンによっては二の腕付近まで見える一方で、足元は白装束の長さもあって不明瞭である(全身が飛び出す事もあるため、全身像そのものはドットなどで表現されている)。

本人のセリフやストーリー中での登場などは無いが、決闘中のシーンにおける布都のオカルトアタックである「お菊アッパー」や怪ラストワード<*死んでも一枚足りない!*>などに登場する。
「お菊アッパー」は布都が自身の全面に取り出した大皿から屋根付きの井戸(の地上部分付近まで)が突き出され、その中から勢いよくお菊さんが飛び出すというもの。その手にはお皿が備えられている。
ただし「お菊アッパー」は予め皿を割っておく(皿を使用する射撃等を使用しておくなど)必要があり、「皿カウント」が0の場合お菊さんは出現せず、不発に終わる。その際は布都が手にした大皿を眺め、首をかしげるモーションをとる。

<*死んでも一枚足りない!*>ではその演出の締めに布都とともにキャラクターカットインとして登場。井戸に吸い込まれた相手を元気よく井戸の外に叩きだす様子が描かれている。

また本人の登場は無いものの、CPU専用の怪ラストワードである<*仄暗い古井戸の底から*>では、お菊さんのものとも関連すると思われる先述のお皿が底面となった井戸が登場する。ただしこちらは屋根が無い。

この他では<皿符「自暴自棄のお菊」>にその名前がお皿という要素とともに登場している。

亡霊

お菊さんは先述のような多様な「皿屋敷」においてその怪異をとしては亡霊としてこの世に再び現れる存在である事も多いが、布都には作中において縁の深い亡霊がある。
それが蘇我屠自古であり、同じ時代から尸解仙として現代によみがえるはずだったキャラクターである。しかしその尸解の過程で屠自古のケースは失敗しており、屠自古は亡霊となった。その経緯には布都が関係している。

屠自古はその飛鳥時代に生があり、お菊さんは江戸時代にそのエピソードが生まれた人物である。布都は現代において異なる時代の、異なる亡霊・怨霊と現代で関わりを持つこととなった。
そして布都は両者いずれについてもその力等を使うこととなったが、屠自古は亡霊としての長所を見出し、お菊さんは布都を飲み込めるほどに強力であったりと、布都の預かり知らぬところでそれぞれなりの独立独歩の強い生き方を見出している。

二次創作

東方Projectに登場する「お菊さん」にまつわる二次創作としては原作における登場する機会の少なさもあって様々な想像が展開されている。その性格としては先述のメカクレの状態にある様子からその一般的なイメージとしての内気でかわいらしい性格が見出される事もある一方で恨みと祟りとを体現する怪談・都市伝説の権化にして人知れず布都の心をも掌握していたという恐怖を醸す姿が描かれる事もあるなど、二次創作において見出されるお菊さんのパーソナリティは多様である。
時には「お菊アッパー」などみるスポーティな躍動感から、亡霊にしてかなり健康的な側面が見出される事もある。東方Projectに登場する亡霊は割と健康的で生き生きしている事も多い。
原作でセリフが無いことから二次創作においても無口なキャラクターであったり、その一方でバンドサインやボディランゲージなどのノンバーバルなコミュニケーションスタイルに長けていたりと創作ごとに「お菊さん」は個性的である。

他のキャラクターとの関わりとしては、先述の『深秘録』での経緯から布都との関わりが多いが、『深秘録』において同じく女性が主たる怪異の象徴となっている「八尺さま」と関わる事もある。
『深秘録』においては八尺さまの都市伝説を行使するのは一輪であり、一輪は『深秘録』の以前から布都とのコンビ・カップリングが見出されているキャラクターでもある。布都と一輪は、『深秘録』で互いに関係した都市伝説同士についても二次創作的なコンビ・カップリングで捉えられる事もあるのである。
加えて一輪と布都の二人を見る時、『深秘録』では布都のルート・一輪のルート共にお互いがその初戦であり、互いのルートで「お菊さん」と「八尺さま」による「 新旧都市伝説対決 」が冒頭から繰り広げられることとなる。

なお、皿を数え求めるお菊さんと皿を割ることで力を増す布都の二人は、「皿」という要素を通してはそれが共通点でもある一方「皿」の取り扱い方を巡って真正面から対立するものでもある。この相違点が創作に織り込まれる事もある。

関連イラスト

  • 元気なお菊さん / 内気なお菊さん
お菊さん
【東方深秘録】きくちゃんふとちゃん


  • お菊さんと物部布都 / お菊さんと八尺さま

死んでも一枚足りない
オカルト達の夏



関連タグ

pixpediaで分割された項目

原作・本人関連
東方Project 東方深秘録 皿屋敷
都市伝説 / オカルトボール
物部布都

二次創作関連
お菊さんが好き過ぎる人
きくふと (お菊さん × 布都のコンビ・カップリング)
菊八 (お菊さん × 八尺さまのコンビ・カップリング)

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