概要
石ノ森章太郎による創作童話で、1969年に盛光社から発売された絵本である。同社から発売された「創作SF絵本」全12巻のうちの1巻。
内容は「いじめられっ子の少年が、周囲を見返すために科学者の父親に頼んで動物の能力(鷹の目、鷲の翼、ゴリラの腕、チーターの脚)を移植しスーパーパワーを持ったサイボーグになるが、強大な力を得ると同時に異形と化したことで周囲から疎外されていく…」という石ノ森テイスト溢れるお話。
石ノ森作品の中でもかなりマイナーではあるが、2011年に放送された『仮面ライダー』生誕30周年記念作品『仮面ライダーオーズ』の主人公はこの「動物の能力を悪魔合体していく」というのが元ネタになったという噂が生まれ話題となった。
公式によると「全くの偶然の一致」「直接の元ネタではない」とのことだが、企画段階で石ノ森プロの早瀬氏がこの絵本の存在に気づき、「遠くまで見ることができる鷹の目」の能力(タカヘッド)に自信を持ったという。同時に氏は「こういうのを見ると、我々はいつまでも石ノ森先生の手の平で踊らされているだけなのでは、と考えてしまいますね…」ともコメントしている。
別の書籍では「オーズの原点はここに !!」と紹介される中で「発想の下地にした」というコメントもある。
なお、現在は学研から発売された『甦る!石ノ森ヒーローファイル』で読むことができる。
オーズ風にいうなら鷹の目、ゴリラの腕、チーターの脚だからタカゴリーターといったところか。
関連項目
ゲノミクスチェンジ、フルゲノミクス:『仮面ライダーリバイス』に登場する形態。これもモチーフの1つになっているのではないかと推測される。