概要
1997年12月16日に、テレビアニメ版『ポケットモンスター』において放送されたエピソード。
エピソード内容自体は「主人公達が問題解決のために奔走し、原因となっている悪を懲らしめる」という王道ものだが、後に別の意味で有名になった回でもある。
あらすじ
サトシたちは、マッチャシティのポケモンセンターに立ち寄るが、そこではポケモン転送システムの障害で、パニック状態になっていた。
そこで転送システムの製作者のアキハバラ博士(CV:島田敏)によりポケモン転送システムに人間を送り込む装置(人間転送システム)に連れられ、電脳空間に送り込まれる。
そこではロケット団が電脳世界でバリケードを築くことでモンスターボールの流れを阻止し、ポケモン伝送システムを機能不全に陥れていた。
サトシたちはロケット団をみつけ、悪事を阻止したが、時を同じくしてポケモンセンターでは転送システムにワクチンソフトを打ち込んだからさあ大変。
ポリゴンに乗ったサトシたちはワクチンソフトの攻撃から逃れたものの、ロケット団はワクチンソフトの攻撃でバグの穴に落ちてしまい、あわやこの世から消滅する所でフシギダネのつるのムチに助けられる。
転送ポイントから外界に逃げようとするサトシたちとロケット団であったが、ポリゴンは重量オーバーで速度が出ずワクチンソフトに追いつかれてしまうも、ピカチュウがミサイルを撃破し間一髪で元の世界に帰還した。
放送後に発生した問題
本放送の終了後、全国的に多数の当エピソード視聴者が体調不良を起こしていた。
事態の深刻さを確認したテレビ東京、および同系列は当番組のテレビ放送を一時取りやめ、更に制作体制の見直しも行った。
上記の「ピカチュウがミサイルを撃破した」瞬間に、「閃光が放たれるシーン」の演出の一環として当時の特殊な技法(いわゆるパカパカ)を採用しており、このことが問題点として取り上げられた。
より詳しい説明は「ポケモンショック」のページを参照。
当然、再放送やVHS化・円盤化もされていないため、現在では当エピソードを視聴することはほぼ不可能である。
余談
ポケモンショックのインパクトが先行しがちだが、電脳世界での戦闘という『[[電光超人グリッドマン]』 のような展開は異例すぎる展開であり、ポケモンのストーリーの中でもかなり浮いている回でもある。
機械に関する展開ではロトムのように電子機器に入り込んで姿を変えるポケモンや、未知の技術でタイムトンネルを完成させる事案はあるものの、(幻や夢の世界ならともかく)電子の世界の存在やそこに人間が行く展開はポリゴン回以降はアニメでは勿論、ゲーム本編やメディア作品でも見られない。
話の中でロケット団が盗み出し悪用したポリゴンは劇中で零号機と呼ばれているが、言うまでもなくムサシを演じる林原めぐみ氏と声優が同じである『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイがEVA零号機のパイロットから来ている声優ネタである。
なお、それを示すかのようにサトシ側のポリゴンはご丁寧に初号機呼称がなされている。