演:吉高由里子
概要
2024年度NHK大河ドラマ『光る君へ』の主人公。下級貴族・藤原為時の娘。
後に一条天皇の中宮となる藤原彰子(藤原道長の長女)の家庭教師となり、「源氏物語」の作者となる紫式部の若き日の名前。
幼いころから、官職に就けぬ父・為時に「おまえが男に生まれていたら」と認められるほどの学識と詩歌の才を誇っていたが、目の前で母・ちやはが右大臣・藤原兼家の次男・道兼に刺殺されるのを目撃、父に仇を討つよう願い出たが、時の権力者に逆らうことができない為時に
「母上は不慮の病で死んだから、おまえたちも早く忘れろ」と言われ、
それまでなついていた父と不仲になる。
15歳ころになると、小銭稼ぎのために京の街中で恋文の代筆をしていた。
その帰り道に幼きころに知りあった少年・三郎と再会、「字が書けない」と語ったことから低い身分のものと思いこんでいたが、花山天皇が催した五節の宴で右大臣・藤原兼家の三男・道長であることを知る。
一方で父・為時に左大臣・源雅信の屋敷に間者として入るよう命じられ、雅信の娘・倫子の催す貴族の娘たちのサロンで彼女の学識の深さを知り、見聞を広める。
道長に道兼の悪行を伝えたのち、為時から「もう倫子のサロンに行かなくともよい」と言われるが、権力者に逆らうことができない為時の無念と苦悩に父と和解、勉強会のおもしろさに間者をつづけることを希望する。
道長とは相思相愛の関係であったが身分の差や生き方で共に歩むことはできないと思い道を分かつがその後も関係は良好で度々顔を合わせている。
越前の守護を務める事になった父に着いて行き実質的にその補佐を務めている。
父が学者で父から学んだ学問で生き生きと生きることが出来るため学問が素晴らしいものだと考えており周囲に対してその意見を押し付けがち。
余談
紫式部の本名は分かっておらず「まひろ」の名は本作オリジナルの創作である。彼女の本名としては「藤原香子」であったとする説がよく知られており、これを踏まえた作品も多いが、確実ではない。紫式部に限らず、平安時代の皇族を除く多くの女性の名は、貴族と庶民の別を問わず現代に伝わっていない(数少ない例外として紫式部の娘の大弐三位こと藤原賢子がいる)。