アゲタイ
あげたい
スネ夫は招いたのび太とジャイアンに親たちが買ってくれた新しいラジコンやゲームを自慢していたが、ジャイアンに使っていないものを試運転してやろうと迫られ渋々OKした。これにのび太も便乗して頼んでみたものの、下手で壊すからとOKしてもらえなかったので、スネ夫を真似て可愛い顔をしながらママを見つめたが、「熱でもあるんじゃない？」と言われてしまった。
そしてこのことをドラえもんに話すも、本人は道具の整理で話をちゃんと聞いておらず、近寄ると「アゲタイ」を渡された。とりあえず身に着けてみると、早速ママからお札ももらったが、それはお小遣いではなく来客用に菓子を買ってくるようだった。それでももう少し経てば効果が現れると考え、お使いを済ませゆっくり帰ることにし、その時ラジコンを持ったジャイアンとスネ夫が通りかかったが、結局ラジコンを渡す素振りは見せなかった。
それどころか、彼らがお腹を空かせていると分かると、自分がさっき買って来たまんじゅうを渡してしまった。急いで追いかけても既に姿は見えなくなっていて、その時川に靴を流してしまい泣いている女の子を見つけたため、今度は自分の靴をあげる羽目になってしまった。この時とうとうのび太はこの道具の本当の効果を知り急いで外そうとしたが、でたらめに結んだために解くことができず、そのまま帰宅することにした。
だがその道中でハンカチを忘れたために汗を拭くことができず、デートが台無しだと困っている男性がいたので、自分のハンカチを渡してしまった。しかしこれは、しずかが自分の誕生日に名前を刺しゅうしてくれたものだったため、急いで返してもらいに行ったがまたも手遅れで、更に噴水に落ちて服を濡らしてしまった子供がいたので服をあげることにしたが、これによりのび太はパンツ一丁になり、コンタクトを落とし代わりに眼鏡をあげた女性に逃げられてしまった。
更に多くの人々がこの場にやって来たため慌てて逃げたが、それからもアゲタイが反応しまくり、ついには大勢の人が野比家に押しかける始末となってしまった。そしてのび太が家具などを全てあげるとまで言い出したので、ドラえもんがハサミでアゲタイを切断し、何とか事態は収束したが、ドラえもんとのび太はママから説教を受けることになってしまった。
しかしその時チャイムが鳴り出てみると、そこには先ほどのび太が物を挙げて助かった人々が立っていた。そしてハンカチをあげた男性は無事デートができて晴れて彼女と結婚できることとなり、その他に人々からお礼の品としてまんじゅうなどをもらうことができ何とか事は丸く収まった。
