商品情報
機種 | プレイステーション3・Xbox360 |
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ジャンル | 体験型連続活劇アクション |
発売日 | 2012年2月23日(木) |
価格 | 税込6,990円 |
販売元 | カプコン |
開発元 | サイバーコネクトツー |
CERO | C(15歳以上対象) |
序幕
…それは、遥かな未来か…太古の昔か…。
"神"が実在し、人間を支配し守護する世界…。
魂に宿る真言の力"マントラ"を用いた高度な科学技術と精神的な宗教文化を併せ持つ、
この世界における地球上唯一の巨大国家「神国トラストリム」。
この国は"神人類"と呼ばれる上流階級の支配の下、
厳格ながらも文明的な階級社会を作り万年の繁栄を謳歌していた。
だが、この世界には神人類すらも手を焼く程の問題があった…
大地の穢れから生まれるとされる、不浄なる魔物"ゴーマ"である。
ゴーマは本能的に人や文明を襲う習性を持っており、何の力も持たぬ下級の人類は日々ゴーマの脅威に怯えながら神にすがって辛うじて生きている有様だった。
ゴーマに対抗する為、神々はマントラ技術の粋を結集した軍隊を組織し、より強くマントラに適合した八人の選ばれし"八神将"と、マントラの力をより高める"巫"の力を以ってゴーマの浄化鎮圧にあたっていた。
しかしゴーマの出現は絶える事はなく、さらに数万年周期で姿を現すゴーマの親玉"ゴーマ・ヴリトラ"のもたらす天災級の被害と犠牲に、神々は頭を痛めていた。
時は流れ、第128代神皇ストラダの代に至り、神国軍は史上最大規模の戦力を投入しゴーマ・ヴリトラとの決戦に挑む。
八神将の一人"アスラ"もこの戦いに臨み、同胞達や実の娘である巫女"ミスラ"と共にゴーマの大群を迎え撃つ。
戦いは熾烈を極めたが、アスラの活躍によってヴリトラは見事鎮圧され、神国軍は辛くも勝利を収める。
こうして神国トラストリムは、束の間の平穏を得た…はずだった。
血戦の翌日、神皇ストラダが何者かに暗殺され、偶然その場にいたアスラが犯人と見なされてしまう!
反逆者として神国兵に追い立てられ混乱するアスラは、家族にも危機が迫っている事を知って追っ手を蹴散らし家へと急ぐ!
しかし時すでに遅し、愛娘ミスラは誘拐され、妻ドゥルガも殺されていた。
悲しむ暇も無く、ミスラの後を追い辿り着いたアスラの目に入ったのは、ミスラを捕まえどこかへ連れ去ろうとしている八神将達。
愛する娘を取り返さんと同胞達に跳びかかるアスラだが、その前に八神将筆頭"デウス"が立ちはだかり、アスラに語る。
「世界を救う為の、犠牲になれ」と・・・。
全ては、同胞である彼らの企みだったのだ!
デウスにトドメをさされ、天から地へと堕ちてゆくアスラ。
薄れゆく意識の中、アスラは誓った。
自分を裏切った同胞達へ復讐し、娘を取り返すことを…!
…そして、一万二千年の時が流れた…。
キャラクター
アスラとその家族
アスラ
本作の主人公。CV:安元洋貴
かつて八神将の一人として武勇を振るった漢。
同胞の裏切りによって反逆者の汚名を着せられ、娘と妻、そして自身の命まで奪われるも、死すとも尽きぬ怒りを魂代わりに、一万二千年の時を越え現世へと甦る。
そして何度殺されても、怒りが尽きぬ限り死なない不死の存在と化して、未だ魔物ゴーマが闊歩し、七星天が支配する世界に文字通り殴り込んでいく。
適合したマントラの属性はズバリ「怒」。
直情径行という言葉そのままの性格をしている血気盛んな激情家。
戦い方にも性格が出ており、とにかく力任せでがむしゃらに敵に殴りかかるパワーファイター。
だが逆境に対する強さは八神将の中でも随一で、その迷いの無い拳は最強のゴーマ・ヴリトラすら一撃で黙らせる程の強大な力を秘めている。
常に態度が突っ張っており生前でも人付き合いが苦手な不器用な頑固者だったが、家族の前では打って変わって優しい笑顔を見せることもあった。
その実、彼の怒りの根幹は不条理や理不尽を憎む義憤であり、人の泣き声が何よりも嫌いで且つ人を苦しめ泣かせるものが何よりも許せないという熱い優しさを秘め持つ。故にその怒りは、不器用がゆえに人に手を差し伸べて救う事ができない自分自身にも、理不尽な苦しみが繰り返される世界そのものにも向けられている。
だが・・・そんな難しい事は、どうでもいい!!ミスラを泣かせるクソッタレがいるなら、神だろうが世界だろうが、ぶっ壊してやる!!!!
六天金剛アスラ
アスラの怒りが心頭に達した時に顕現する、所謂パワーアップ形態。マントラを第二第三の腕として具現化する事で世に言う阿修羅と同じ六本腕の姿となり、戦闘能力も倍増する。
本来これは巫女の力で増幅されたマントラを得て初めて発現できる能力だったが、復活後はアスラの怒りそのものが無尽蔵にマントラを生み出すジェネレーターと化している為、自在に発現出来るようになっている。
ミスラ
本作のキーキャラクター。CV:釘宮理恵
アスラの実の娘であり、マントラを操り神の力を高める役割を担う巫女。
歴代の巫女の中でも飛び抜けて優れた資質を持っている事から"奇跡の巫女"と呼ばれ、その力に目を付けたデウスに"世界を救う計画の要"として誘拐され、両親を目の前で殺されるという悲劇に遭ってしまう。
天真爛漫で健気だが、甘えん坊な所が抜け切っていない泣き虫さん。
生まれて間もない頃アスラの前ではいつも泣いてばかりいたせいで、アスラは泣かせまいと気張った結果かなり彼女を甘やかしてしまった様子。
ミスラが食わず嫌いで食べようとしない野菜をドゥルガの目を盗んで食べてしまったり、ミスラが巫女に選ばれた時には猛反対した挙句家を飛び出してしまう等、父親としてのアスラの様は完全に親バカ丸出しだった。
しかしそれ故親子としての絆は深く、ミスラは父の助けになる為に巫女となり、アスラも娘の未来を造る為に戦うという、決して切り離すことのできない関係になっていた。
ドゥルガ
アスラの妻でありミスラの母(画像右)。CV:井上喜久子
物語の冒頭からデウスのクーデターによって帰らぬ人となってしまうが、劇中のアスラの回想シーンで度々登場する。
おっとり大らかで心優しく、いつもにこやかに笑っているその様は、まるで母性という言葉そのものに命が宿ったかのよう。
時には不器用なアスラを茶化したり、ミスラを甘やかし過ぎるさまに怒る事もあったが、アスラという一人の漢を誰よりも理解し支えていた人物である。
暗殺されたが、当事者である七星天らの事も全く恨まず、終盤では同じく魂だけとなってとなっていた彼らと共にアスラを笑顔で見送った。神人類とはいえ、本来は生者には知覚できない領域での出来事であったが、事情の地平すら干渉可能となったアスラは彼女の事に気が付いていた様であった。
七星天
↑イラストのアスラの後ろの七人。アスラを裏切り神国を乗っ取った八神将の七人が新たに結成した組織。
デウスの掲げる"世界を救う"という大義の元に世界を牛耳り意のままに操る。
ゴーマを完全にこの世から消し去る"大廻転"という計画を進めており、計画の為に人々から魂もろともマントラを奪い貯め込んでいる。
世界を救うが故に、ゴーマ同様に人の命を奪う矛盾を抱える事になったのは実に皮肉である。
ヤシャ
アスラを裏切った同胞の一人。CV:諏訪部順一
アスラにとってはかつて修行時代を共にし、八神将となった後も競い合いつつ、共にゴーマと戦ったライバルにして友。かつてはアスラとともにオーガスに師事していたが、デウスに引き抜かれ彼の弟子となった。
また妹であるドゥルガがアスラと結婚した為、実は義理の兄でもある。
アスラが拳と力でがむしゃらに真っ向から戦うのに対し、
ヤシャの武器は洗練された技と速さ。
文字通り神速の脚さばきで敵を翻弄しマントラを込めた手刀や蹴りで切り裂き貫く、まさに七星天最速の戦士であり、その実力は七星天の中でも抜きん出て優れている。
適合しているマントラの属性は「憂」。
真面目で正義感が強く非常に思慮深いが、故に悩みがち。
考えるより先に拳が出るアスラとは正反対の性格で言い合いや衝突が絶えなかったが、心の底にある情の熱さだけは同じものを持っていた為に不思議と息が合い、何だかんだで良いコンビだった様だ。
それだけに、敵として再会した時のアスラの憤りも一際大きかった相手である。
現在はデウスの掲げる大義に奉じ、大廻転の成就の為に尽力し冷酷に振舞っているが、大を救う為に小を殺す七星天のやり方に内心疑問を抱えており、払い切れぬ迷いを押し殺す為に独特な形の仮面(サンバイザーの一種)を被っている。
デウス
↑イラスト上中央。かつては八神将を指揮し、現在は七星天を率いる頭目。CV:江原正士
神皇ストラダを暗殺し、アスラをその犯人に仕立て上げた張本人である。
マントラの持つ八つの属性の中でも最も強力な「我」のマントラに適合し、強い精神力とカリスマ性で神国軍を動かす司令官であると同時に、ヌンチャク型法具「ヴァジュラ」を用いた優れた技と力を持つ武人でもある。
言動や態度は物々しく尊大だが、 世界を救うという強い決意に満ち、後の世の泰平の為に自らを必要悪と割り切るその振る舞いには迷いや邪念が一切無く、気品すら感じさせる。
大廻転の成就の為、ゴーマと同じく屍を重ねる罪を七星天全員に背負わせた張本人だが、それは他に案が見つからなかったが故の決断だった。
ワイゼン
アスラを裏切り七星天となった神の一人。CV:茶風林
でっぷりとした一回り大きい体格と、その身体すら隠せるほど巨大な右手の篭手が目を引く巨漢。
復活したアスラに対し、ミスラの力でパワーアップした自身の能力を惜しげもなく見せびらかす様に戦い、最後には地球と等しい程の巨体を誇る大権現ワイゼン入道に変身して指一本でアスラを潰そうと迫る。
「暴」のマントラの適合者であり、自分の力を誇示する事にこだわっている為とにかく横柄であつかましい。
何かと小難しい言い回しを好んで使うが、デウスの様な重みや気品は微塵も無く、ただただ慇懃無礼で小物っぷり丸出し。
アスラが八神将に加わったばかりの頃も先輩風を吹かせていたがまるで相手にされず、復活後のアスラと対峙した時も、甦ったばかりでアスラの記憶が多少ぼんやりしていたとはいえちっとも思い出せなかったほどの小物。
挙句七星天の内輪でも「かつて実力でアスラに負けていた」「あやつは我らの内でも一段劣る」などと散々な言われようである。
カルロ
アスラを裏切り七星天となった神の一人。CV:大塚周夫
知略を巡らせ策によって戦わず勝つことを本分とする老将。
"魂の救済"と称した虐殺によって大廻転に必要なマントラを効率良く確保する事、その為に"命は神に差し出す物"だと人間に刷り込む事等、七星天の行動基盤を発案した。
「怠」のマントラの適合者で、極度の面倒くさがり。
歩く事も煩わしいらしく、車輪の付いた杖に鳥が木の枝に掴まる様な恰好で常に乗っている。
挙句には得意分野である筈の頭脳労働すらも面倒くさがっており、デウスに頼まれる事がなければ知恵を働かせることがない。
実は居合の達人でもあり、杖は仕込み刀となっている。
オーガス
かつて師としてアスラを鍛えた、七星天きっての猛将。CV:石塚運昇
その強さにおいてはデウスと肩を並べる実力者である。
適合マントラは「欲」。
豪放磊落で己の欲にのみ従順な享楽主義者。中でも闘争欲に常に飢え、戦い愉しむ事こそ生きる事と豪語する戦闘狂である。
アスラを弟子として迎えた時点で"こやつはいずれ我と戦う運命にある"と目を付けており、アスラの復活を喜んで一対一の決闘を挑んでくる。
腰に"無明鬼哭刀"という刀を携えているが、オーガス自身が認めた"戦うに値する敵"相手でなければ抜くことはない。
知られている限りでも、過去オーガスにこの刀を抜かせたのはデウスだけである。
因みにデウスが率いる以前にも八神将はいたが、「強さを試してやろう」とオーガスは戦いを挑み、挙句の果てに先代八神将全員を皆殺しした。なお、新たに八神将に加わったデウスはその事を全く咎めておらず、むしろヴリトラを倒すのに必要な力が見つかったと喜んでいた。
七星天にいながら実は大廻転計画にはまるで興味が無く、ヴリトラとの血戦という一大イベントを待ち望むが故デウスに協力しているに過ぎないという少し特殊な立ち位置にいる。
事実ミスラがさらわれた際にも、興味が無かったのかオーガスだけどこにも姿がなかった。
セルゲイ
アスラを裏切り七星天となった神の一人。CV:飛田展男
他の幹部と比べると華奢で、ミュージカルでも踊っている様にクネクネヒラヒラと動きながら喋る姿が目に残る「虚」のマントラの適合者。
虚栄心が強いナルシストで、何事もまず美しいかどうかで考える芸術家肌。
元々音楽家だった様で、創作のインスピレーションを得る為に八神将となったというこれまたの変わり者。
命ある物の死の間際にこそ美はあるという歪んだ美意識を持ち、その様を見る為ならゴーマだろうが人間であろうが微塵の情も無く殺せる、冷酷でアブナイ人物である。
コミック版「アスラズラース~廻KAI~」では、カルロの知性・オーガスの力・ヤシャの速さを分析し自ら開発した人型擬神兵器「ラクサーシャ」を駆りアスラ達を葬らんとする。
オルガ
デウスの側近を務める七星天唯一の女幹部。CV本田貴子
立場で言うなら七星天のナンバー2であり、神国軍の中でも最大規模の艦隊火力を保有する。
「色」のマントラに適合しており、非常にヒステリックでヤシャとは別の意味で真面目、アスラとは別の意味で苛烈な性格。 デウスに心酔しており、その妄信ゆえデウス以外の幹部を見下していて何かにつけ文句を言う為やたらと口うるさい。
本編では艦隊指揮を執る場面しかなかったが、コミック版「アスラズラース~廻KAI~」では、部下の姿をミスラとドゥルガに偽装し心理攻撃と共にアスラ達を追い詰めるというえげつない作戦を仕掛ける。
七星天も神国軍も人間も、全てはデウス様の大義の為の駒としか考えておらず、同時に自分こそデウス様にとって一番使える駒と自負している様なのだが・・・肝心のデウス様はというと、誰が一番働きが良いかなど気にも留めておらず、むしろ何かと出しゃばるオルガを邪険にする場面もあり、一途な想いが完全に空回りしている。
が一方で、まだデウスの心中にしかなかった大廻転の概要や、作戦に挑む覚悟を真っ先に知らされる等、部下としてはこれ以上無いまでに信頼されているようであった。加えてデウスとの縁も決して切れることなく、死して魂となっても、8億年後に転生してもずっと彼に寄り添っていた。
その他のキャラクター
金色の蜘蛛
アスラが死後に目覚めた狭間の世界という謎の空間で出会う、機械仕掛けの蜘蛛。
アスラに生前の記憶を呼び起こさせ、復讐を諭し現世へと導く、所謂水先案内役。
が、その言動にはアスラへの情等は特に感じられず、むしろ別の何かの目的の為にアスラを戦いへ誘っている様にも見える。
少女
アスラがとある村で出会う、ミスラと瓜二つの人間の少女。
劇中では人間は神人類と違う独自の言葉で喋る為分からなかったが、公式資料によればアスラと出会った際自らを「アーリャ」と名乗っており、これが本名である。(アスラが少女の姿を見て思わず「ミスラ?」とつぶやいた際、よく聞くと「ミスラ?●●(独自の言葉)、アーリャ」と言っている)
性格もミスラによく似て天真爛漫で明るく健気。だが幼少期に神国軍に父親の命を奪われた事がきっかけで、今の世界の神という存在に、またそれに縋って平気で命を投げ出す村の人々に強い疑問と怒りを抱いている。
自分と同じ理不尽に対する怒りを抱くアーリャにアスラは共感し、やがて二人の間には、ある種の絆が芽生え始めたのだが・・・。
ウパラ
神人類の下級神民。ゲーム本編ではキャラクターとしての詳細は不明で、ゲーム中のショートエピソードにて、力が暴走し行方知れずになったアスラを追跡する調査隊の隊長という設定で登場したのみ。ゴーマや神国軍兵士を相手に暴れる虚無アスラを発見したのもこの人。
が、コミック版「アスラズラース~廻KAI~」では、ミスラと同じくらいの金髪の少女の姿で描かれている。こちらではアスラの復活を目の前で目撃し、その後アスラの反逆劇を通して七星天の治める世界に疑問と怒りを抱いていく・・・という、上記の"少女アーリャ"に替わるもう一人のヒロイン(というか最早主人公)として活躍した。
ストラダ
神国トラストリム第128代神皇、人類側では最年長者であり既に老齢にある。
自身の保身しか考えておらず、現状維持の政策ばかり行っていたため、人類の存続に危機を募らせていたデウスの反感を買い謀殺された。
しかしながら、8億年後に転生した時代においては、曲がった腰で横断歩道を渡りかねていた所を見かねたデウスに助けられていた。デウスも記憶が無くとも、転生したストラダとの主従の繋がりをどこかで感じていたのかもしれない。
用語、解説
注)筆者の勝手な解釈も多少含みます
マントラ
本作の物語のキーワードとなる、人の魂に宿る真言の力。魂と常に共にある、あるいは魂という物を形作る生命エネルギーそのものと思われる。
感情の高ぶりや祈り、死などの要因でエネルギーとして発現、発散され、神人類のみがこれを力として行使する事が出来る。
この世界の業とされる「我」「色」「欲」「怠」「虚」「暴」「憂」「怒」の8つの感情に特に反応しやすく、このいずれかの性質を強く持つ神人類が八神将に選ばれ、属性として代々受け継いできた。
エネルギー物質としての性質は電気に近いらしく、力を使わずとも伝導物質によって制御や蓄積が可能。神国の至る所で、我々の世界で言う電力と同じ様な使われ方をしている。
神人類
この世界を支配する上流階級の人類。本作における"神"とは彼らの事を指すが、英語訳では"Demigod(擬神)"と訳されており、厳密には彼らも人間の一種と言える。
マントラをただ発散放出する事しかできない普通の人間と違い、神性細胞という変異細胞で構成された肉体によってマントラを吸収し、制御や増幅、エネルギーとして発現する事が可能となっている。
その能力ゆえ彼らは正に神の如く長命であり、短くとも千年、長ければ数十万年の時を生きる事ができる。
また神性細胞には神体化という特殊な性質があり、マントラと反応させる事で金属の性質を得、ある種のバイオメタルに変質する。
一部の神人類、特にアスラを含めた神国軍に所属する兵士等は、高い戦闘力を得る為にこの性質を利用し肉体を機械化、再構成したサイボーグとなっている。
また彼らがその力を行使する際、後光を象ったシンボルが背後に現れる。この後光に関しては詳しく触れられていないが、これも恐らくは、オーラとして体外に放出された神性細胞が潜在能力や人間性をイメージ化し形を成したものと推測される。
ゴーマ
この世界の不浄から生まれるとされる魔物。人類と神共通の天敵。
姿はゴリラや猿、象、亀、魚など様々な種類があり、全ての個体に共通して黒い体表に紅い血管のような紋様が浮かんでいる。体内には血液の代わりにマグマが流れており、個体によってはこれを弾丸や熱線として吐き出して攻撃してくる。
大きさは人間大のものから山一つ分のものまであり、ゴーマの親玉であり根源でもあるヴリトラに至っては、大陸一つ分の地殻を食い破って出てくる程の巨躯を持つ。
その正体は、本来魂の輪廻転生に深く関わるマントラをエネルギーとして浪費し続ける人類と神の存在を憎む地球の意思(怒り)そのものであり、神人類の営みで滞った輪廻の淀みを正す為に文明を襲う、云わば星の免疫抗体。
そのため、本当にゴーマの存在を完全に消滅させたいのであれば、マントラの浪費をやめる、すなわち神人類の存在も消滅させる必要がある。
即ち神人類とゴーマの戦いは、実は神人類がマントラの力を行使してゴーマと戦う程、ゴーマの勢力は衰えるどころかより凶暴に、より強力に、より頻繁に出現するようになるという矛盾を孕んでいたのである。
大廻転
七星天筆頭となったデウスが指揮する、世界を救う為の計画。
ゴーマの項で述べた通り、神とゴーマは決して断ち切る事の出来ない因果にあった。
デウスはその因果を断つ事が出来なければ、その為の変革を起こさねば真の平穏と安寧は訪れないと主張し、神皇ストラダにも直談判したが、「何もしないことこそ政だということもある」として、聞く耳を持たれなかった。
神皇は革命を起こした結果国民の不満が噴出し、それによって自らの権力の座が危うくなるという事態を恐れて、保身の為の現状維持しか考えていなかったのである。
これが後にデウスがクーデターを起こすきっかけとなり、同時に大廻転計画を実行に移す引き金にもなった。
まず権力に腐心するストラダを廃し、その殺害の罪をアスラに負わせる事でミスラを奪う事に最もたる理由を作ると同時に、自らが神国を自由に動かせる立場となる。
続いて次のヴリトラ出現までに可能な限り多くのマントラを回収し、神国軍の切り札である因果要塞とその主砲ブラフマーストラを完全に完成させる。そして歴代最大の力を持つ巫女ミスラの力で集めたマントラをさらに増幅し、恒星一つに匹敵するエネルギーを得たブラフマーストラでヴリトラを地球の意思もろとも完全に破壊する。
これが大廻転計画の全容である。
デウスの名誉のため付け加えておくが、次の戦いでヴリトラに勝利できる見込みがほとんど無い事はデウス自身がよく分かっており、時間も手段も限られていたため追いつめられていた。
無論、大廻転以外の方法で世界を救える見込みがあるのなら、真っ先にその道を選んだとデウスやヤシャも言っている。他に方法がなかったが故に大廻転が行われ、アスラは殺されたのである。
一連の作戦と政権の転覆も野心的なものではなく、あくまでも人類の存続を心から願った最後の覚悟であり、ヴリトラとの戦いに勝利した後は歴史の舞台から完全に去る事まで心に決めていた。
以下ネタバレ
否天アスラ
アーリャとの間に絆が生まれつつあったのも束の間、アスラを滅せんと現れたオルガの艦隊が村を空爆。アスラの奮闘も空しく、アーリャは爆撃で命を落としてしまう。
アーリャとミスラを重ねて見ていたアスラは、まるでミスラを殺されたかのような絶望と悲しみと大きな怒りに飲まれ、その肉体は大きく変貌してしまう。
後に否天と呼ばれるそのアスラの姿は、云わば自身の怒りを制御できなくなった"暴走状態"。
髪の先まで含めた全身が禍々しい金色の神体と化し、背から生えた腕は湧き出る怒りのマントラで紅く、自身の体を覆うほど巨大に膨れ上がり、まるで人型のゴーマと言っても差し支えない姿に変貌している。
否天と化したアスラは、吐けども尽きない怒りを撒き散らすかのように暴れ、オルガの大艦隊をあっという間に壊滅させてしまう。
焦ったオルガは、あろう事かブラフマーストラを起動しアスラを葬ろうとする。ヤシャが止めるがオルガは聞く耳を持たず、ブラフマーストラを発射。ヤシャが力ずくでこれを止め最悪の事態は免れたが、貯め込んでいた七兆人分のマントラの3割を浪費し、アスラもまだ死んではおらず暴走したまま行方をくらます。
オルガの暴挙、そして1万2千年掛けて得た筈の自分達の力を、怒り1つで容易く上回ってみせたアスラに、ヤシャは押し込んでいた迷いを殺しきれなくなっていく。
虚無アスラ
セルゲイと共に街に迫るゴーマの浄化に向かったヤシャ。しかし街もろともゴーマを空爆した上、ついでで死んだ街の人々のマントラを取り上げるセルゲイの振る舞いに、いよいよ七星天の大義に対する疑念と反感を募らせていく。
とその時、セルゲイの目の前に突然”黒い鬼”が現れ、爪一振りでセルゲイを両断してしまう。
そして鬼の正体は、行方知れずになっていたアスラだったのである!
虚無。
否天アスラがブラフマーストラにより傷ついた後の姿。背の腕は無くなり、ブラフマーストラを中途半端に浴びたのに加え、自身の怒りのマントラの影響で全身が真っ黒に焼け焦げている。
続けてアスラはヤシャに掴み掛かり、ヤシャも応戦。迷いながらも「全ては大義の為」と、アスラと自分双方に言い聞かせるように語るヤシャだったが、アスラは知ったことかと言わんばかりにヤシャを殴り飛ばす。ついにヤシャも感情を爆発させ、積年の苦悩と葛藤と怒りを全力でアスラにぶつける。
その時、ヤシャの中に奇妙な感覚が芽生える。それは”力”。大義をかなぐり捨て自身の感情にのみ従った結果生まれた、確かな力。
とその時、アスラの体がとうとう内なる怒りに耐え切れず砕け始める。が、それでも尚戦おうとするアスラ。
ヤシャは迷う。奴は敵・・・ここで滅しても構わない筈・・・
「だが俺の体は・・・俺の、魂が・・・ヤツを死なせるなと叫んでいる!!!!」
湧き上がる想いを拳に込め、再び飛び掛ってきたアスラにヤシャも全力の拳を叩きつける!!
そして奇跡が起こった・・・虚無と化していたアスラの体が、砕け散ると同時に元の姿に戻ったのである。
ヤシャはアスラの怒りに、屍を積み続ける以外の道・・・その確かな可能性を見出し、自我を取り戻したアスラと共にデウスに反旗を翻す。
光臨アスラエル
デウスを打ち倒したのに続き、復活したヴリトラに挑むアスラとヤシャ。
その勝利と無事を願うミスラの強い祈りに感応したマントラをアスラが浴び顕現した最終形態。
優しくも力強いマントラによってアスラの背に生えた千本の腕、その全てを織り束ね形成されたその剛腕は、六天金剛の数十倍、あるいは数百倍の戦闘能力を秘め持つ。
肘にはマントラの加速排出口(要はエルボーロケット)があり、これを噴かしてパンチを加速させ威力を増したり、長距離から敵の懐へ一気に飛び込む事が出来るようになっている。
またアスラエルの”エル”は、旧約聖書の神ヤーウェを指す言葉であり、漢字に直すとアスラエル=阿修羅神となる。これはつまり反逆者として堕天したアスラが、天にまします神として完全な復活を遂げた事を意味している。
補足するとヤシャもこの時外見の変化こそ無いが能力は同レベルまで引き上げられており、初めは耐えきれなかったヴリトラの熱線をアスラと二人掛かりではねのけて見せた。
噴帝ヴリトラ
ヴリトラの猛攻を退け、その口から地球の核へ突入したアスラとヤシャの前に現れたヴリトラの本体。
ゴーマの根源にして地球の意志の具現たる存在、マントラの濫用で輪廻をせき止められた地球の怒りそのもの。
その体はマグマと溶岩で構成され、「怒り」という共通点からか、皮肉にもアスラの否天形態によく似た姿形をしている。
その4本の巨腕を力任せに振り回し、かと思えば掌の穴から鋭い熱線を放ち、また今度はその穴をブースター代わりにして突進して来たりと、アスラとヤシャへ向けて苛烈な攻撃を次々繰り出す。
しかし、アスラとヤシャもこれに負けじと挑み、終わらぬ戦いと因縁と不条理に決着を付けるべく拳を重ねる。
「もうこの世界に、貴様は要らん!!!!」
「母なる星よ!!我等は貴方を超えていく!!!!」
とうとうアスラとヤシャは、ヴリトラを、地球の怒りを砕き、戦いは終わった…。
……かに思われたその時、復讐に狂ったオルガが、ミスラを捕らえる。
自らが語り続けてきた輪廻転生論も、倒すべきヴリトラも、世界のすべても、オルガにとってはデウスといる為の道具に過ぎなかったのである。
デウスを失った悲しみをアスラとヤシャにも思い知らせるべく、オルガの凶刃がミスラに迫る。
が、その時、金色の蜘蛛が放った糸がオルガの刃を絡めとり、オルガ自身をも裂き殺してしまう。そしてその光の糸がミスラをつつみ込み、真なる神がその姿を現した……。
ちなみにオルガ逆ギレから先の展開は有料DLCとして配信。
ストーリーの完全完結が有料配信…これがこの作品の評価を下げる一因となってしまった。
転輪王チャクラヴァルティン
ミスラの体と力を器に姿を現した金色の蜘蛛の正体、この世界の創造主である"真なる神"。
苦難を試練として人々に与え成長を促し、救世神を誕生させ世界を導く役割を担わせる事を目的として世界を操っていた。
そしてアスラこそ、その力を持つ者だとして導いてきた。
…が、裏を返せばつまり、ゴーマを生み出したのも、その根本的な原因でもあるマントラ、それを操れる神人類を創造したのも、その矛盾から起こったゴーマとの戦いも、ひいてはアスラの家族に起こった悲劇も、デウスの大義と覚悟も、七星天の所業も、ヤシャの苦悩も、それに伴う七兆人の犠牲も…
全ては転輪王の手の平の上での出来事だったのである。
この真実にヤシャは絶句するが、アスラは何かすっきりしたかのように爆笑し、その体に再び怒りの炎が灯る。
そう…ヴリトラを倒しても尚アスラの怒りはくすぶっていた。そして今初めて、その怒りの正体をはっきり理解した…!
今更ノコノコ出てきて救世神だの世界を導けだの偉そうにほざいてるコイツこそ、理不尽と悲しみばかりのクソッタレな世界を創った張本人……
つまりアスラが"こ の 世 で 一 番 ぶ ん 殴 り た い 相 手"だったのだ!
「そのツラ…殴 ら せ ろ ぉ ぉ ぉ ぉ ! ! !」
だが、創造主とだけあり簡単にはその拳は届かない。ヤシャも動揺を抑えて参戦し、さらにアスラエル形態も開放して挑むもまるで手ごたえがない・・・!
その最中、転輪王に取り込まれていたミスラが目覚める。気づいたアスラは今度はミスラを助けんとして迫るが、転輪王は寄せつけない。
アスラの体が今にも砕け散る寸前で、ミスラは波動を放ってアスラを弾き飛ばし逆に助ける。
ヤシャがアスラを受け止め地上へ逃げ延びる様を見た転輪王は、アスラを諦め、念一つで因果要塞を破壊。金色の糸を操り、地球へ逃げ延びたアスラとヤシャ、そしてミスラを除いた全ての神人類を皆殺しする。
こうして、ミスラを連れたまま宇宙の中心に飛び去り"世界のリセット"を始める。
それもまた転輪王が今まで何度も繰り返してきた、とるに足らない事なのである…
八極炉
傷付き意識を失ったアスラを連れ辛くも逃げ延びたヤシャ。だが、デウスにヴリトラに転輪王にと度重なる激戦に、その体は限界を迎えつつあった。
しかしヤシャは、怒りとミスラへの想いに任せがむしゃらに転輪王に挑むアスラを見て、ある決意を固めていた。
再び現れたゴーマを退け、眠ったままのアスラを抱き上げやって来たのは、破壊され地上に落ちた因果要塞の中枢。その中心部からヤシャは黄金色のお椀の様な機械を取り出す。
その小さな機械の正体は、因果要塞を稼働させる大量のマントラを制御する為に開発された特別なマントラ制御装置"八極炉"。
我・色・欲・怠・虚・暴・憂・怒の全属性のマントラを一度に操る事が可能な、マントラテクノロジーの結晶とも言うべき装置。
ブラフマーストラやワイゼンの入道形態は、ミスラの力とこの炉心があって初めて使う事が出来たもの。
これをアスラの尽きぬ怒りの器とする事で、転輪王に対抗出来る力を与えようとヤシャは考えたのだ。
アスラの胸を開き、朽ちかけているマントラ炉を八極炉に交換すると、次にヤシャは自身の胸から炉心を無理やり引きずり出し、残っているマントラの殆どをアスラに分け与える。
仕上げに八極炉をアスラの体に馴染ませ完全に起動させる為、胸の傷と顔を隠し炉心の事を秘密にして、目覚めたアスラを挑発して決闘を持ちかける。
キャパシティがあまりに大き過ぎるこの炉心を動かすには、アスラを怒らせ、無尽蔵に湧き出るマントラを直接送り込むのが最も早く適切な方法だったのである。
これが最期のタイマン勝負とは露も思わず、何も知らぬまま闘うアスラ。その体と八極炉はうまく適合し、体に纏うオーラが赤から虹色へと変わっていく。
ヤシャはその威力を身をもって味わいながら、これなら転輪王に勝てると確信し笑みをこぼしながら、命が尽きる瞬間まで闘い続けた……
ついに八極炉の起動が完了し、アスラがその事に気づいた時には、ヤシャは既に事切れていた…
アスラに向かって拳を突き出したまま、見たことも無い優しい笑顔のまま…
そして、アスラに吸収されていくヤシャのマントラが語りかける。
「ミスラ様を奪い返せ…そして、神を、壊してこい…!」
輪壊者アスラ=マズダ
炉心を八極炉に換えられた事で、その体自体がマントラの永久機関と化したアスラ。
転輪王が座す宇宙の中心へ旅立つ最中、転輪王が地球目掛けて放った光線を受け止め、その全てをマントラへと変換し吸収、その力によってアスラは真の究極最終形態へと変貌した。
"輪廻を破壊する者"アスラ=マズダ。
ワイゼン入道や因果要塞すら上回る巨躯に、アスラエル形態の剛腕をさらに背中に4本備え、より荒々しくも勇ましい姿に。
月一つ分はある巨大な拳は恒星すら砕き、その手から放つ光弾は数光年先まで届き、さらに後光はウィング形態に変形し光さえ追い越す速さで飛び、転輪王のみがいる事を許される宇宙の外、"事象の地平線"に立つことも出来る等、規格外な存在と化している。
またアスラ=マズダ(アフラ=マズダ)という名は、実在のインド神話におけるアスラ族の最高神の名であり、アスラが真に神に値する力を得たことを表している。
転輪王とミスラの元にたどり着きサイズが戻った後も、姿はそのままに転輪王と対峙する。
転輪王ア・スラ
アスラの拳に顔面を歪めさせられとうとう崩折れた転輪王は全力でアスラをねじ伏せんとして、もう一つの姿"転輪王ア・スラ"に変身する。
体を飾っていた服も後光も千の手も捨て、全身の皮膚がアスラの腕と同じ銀色の神体に変わり、鼻から胸にかけては皮膚が切り開かれ、真っ黒な骨と筋肉が覗いているという、即身仏にも似た不気味な威圧感に満ちた姿になっている。
チャクラヴァルティンの時と打って変わってこの形態では非常に素早く柔軟に動き回り、さっきまで通じていたアスラ=マズダの拳が全く効かず逆に指一本でアスラの剛腕を砕き、どす黒いマントラを自在に操って槍やエネルギー弾を放ち、時すら止める事も出来る完全な戦闘形態。
それはアスラが転輪王と手を組んだifの世界の姿でもあり名前のア・スラは命(スラ)を否定する(ア)モノ、つまり完全に目の前のアスラを消すために悪神であるこの形態を取った訳である。
その圧倒的な力を以て、しかしそれでも残った腕と体一つで立ち向かうアスラを相手に激しい肉弾戦を繰り広げる。
ついにアスラの拳が転輪王を弾き飛ばし、拍子に取り込まれていたミスラは開放される。が、アスラがトドメを刺そうとするのをなぜかミスラが止める。
ミスラは転輪王に真実を聞かされていたのだ。
彼を倒し、この世界の摂理を破壊すれば、マントラという概念そのものが消滅する。するとゴーマは消える代わりに神人類も力を失い人間となる。
さらには、マントラだけでその存在を保ってきたアスラも共にこの世から消えてしまうと・・・。
だがアスラは・・・既にそれを知っていた。いや、直感的に分かっていたのだ。
同時にミスラが、本心では世界がこのままである事など望んでいないことも・・・!!
生まれ変わったその後の世界に、たとえ自分がいなくても・・・
「お 前 が 、 い る ! !」
アスラは走り、最期の雄叫びと共に転輪王を殴り砕き、ついに神を・・・世界を破壊した・・・!
マントラの消滅による事象崩壊が始まる中、泣きじゃくるミスラをアスラはなだめる。
彼女が泣いてばかりいるこの世界が、どうしても耐えられなかった・・・そしてたった今、望みが叶った。遠い昔ドゥルガと約束した”ミスラが幸せに生きられる世界を作ること”が、やっとできたのである。
「怒りは・・・尽きた。・・・満足だ・・・!」
そう語るアスラの眼に、もう憤怒の光は宿っていなかった・・・
「ドゥルガ・・・今から・・・帰る」
アスラは消え、一人になってしまったミスラ・・・
だが、アスラの意志の残滓だろうか、ミスラは消えかけているマントラの波に抱かれる様に運ばれ、その波に乗って事象の地平を離れ、彼女があるべき宇宙へと飛び立つ。
そして、宇宙そのものが世界の再誕を喜ぶかの様な美しいビッグバンを見届け、地球へと還っていった・・・。
「これが・・・父の生き様でした・・・!」
この後書きでは年代が現代になり、ワイゼン似のチンピラがミスラ似の女の子にちょっかいをだそうとしてアスラ似の父親にブン殴られ(初代アケ版ストⅡのOPの構図そのまま)、カルロ似のじいさんは婦警から心配されてるにもかかわらず説明を面倒がったり、セルゲイ似のダンサーが街一面にポスターを飾られるほど大成していたり、オーガス似のヤクザが恰腹のいいヤンキーに絡まれてたり(温泉で覗きをしてて自滅した奴らそっくり)、オルガ似の秘書を連れたゼウス似の男がストラダ似のシェフを労ったり…。
〆はアスラ似の家族がヤシャ似の義兄との待ち合わせの際、巨大な隕石が突如として落下!アスラ似の父親は家族を守る為に隕石の前に立つ…!
…アスラ似の父親は普通の人間のハズなんだけど、拳一つで何とかしてしまいそうな雰囲気の中で物語は幕となる。