概要
植物の青色系の色を呈するもとになる一群の色素「アントシアン」の一種である「アントシアニジン」が、糖と結びついたことで出来る成分。
主に紫色の染料や食品の着色料として利用されているが、紫は中性での色調で、酸性域では赤み、アルカリ性域では青みが強くなる。濃度や他の分子との結合によって黒っぽく見えることもある。
アントシアニンを含む植物
アントシアニンを含む植物は非常に多い。花卉ではアサガオ、ペチュニア、パンジー、シクラメンなどの赤い色や、ツユクサ、キキョウ、リンドウ、ペチュニアなどの青い色はいずれもアントシアニン系色素によるものである。バラの赤い色もアントシアニンによるが、バラは花弁の細胞内の液胞が酸性に傾く傾向が強いため、青く発色させるのが難しかった。
アントシアニンを含む食材
食べ物ではブルーベリーやブドウの皮に含まれているのが有名で、他にカシス、桑の実、クコの実、黒大豆(皮の部分)、紫キャベツ、紫色のジャガイモやサツマイモなどにもアントシアニンが豊富に含まれている。