「貴公達に向けて放った殺気のみで目を覚ましてくれた」
「某の名はアース、戦える場へとおもむき願おう」
「ハッ! 某はエリーの意のままに!!」
概要
漫画「金色のガッシュ!!」及びアニメ「金色のガッシュベル!!」にて、「王を決める戦い」に参加する魔物の子(他作品における同名のキャラクター等については誘導記事のアースを参照)。
CVは梅津秀行氏。
本の持ち主はエリー(詳細は個別記事を参照)。
本の色に関しては、アニメ「金色のガッシュベル!!」DVD Level-3-1巻に収録された魔物百科にてマゼンタと判明している(実物ではなく映像特典なので、対象DVDを購入・レンタルすれば現在でも確認可能)。
「魔界の法律を守る一族」の代表あるいは末裔として戦いに参加しており、王族出身の魔物以外で魔界の行政に関わっていることが明示されているという珍しいキャラクターでもある。
法律を守るという厳粛な立場に違わず、ファウード編で登場した猛者達の中でも高い実力を持つ強者(ちなみに、ネット上で偶に書き込まれる「作者ブログでバリーとアースが互角だと回答されていた」という情報はデマなので注意。詳細はヴィンセント・バリーの記事を参照)。
その出自に違わぬ責任感や高い実力、そして原作終盤にて明かされる「本の持ち主との本当の関係性」等の要素からコアな人気を獲得しており、2023年7月にマイナビが開催したアンケート「金色のガッシュ!!で1番好きな魔物の子は?」でも19位にランクイン。
さすがに作中トップクラスの人気を誇る魔物達からは一歩劣るものの、一部のファンから現在でも根強い人気を誇る威風堂々とした剣士である。
人物像
容姿
太陽あるいは星を象ったような金色の仮面と、全身を覆う大きなマントが特徴的。
作中では何度かマントの下が露わになるシーンがあり、全身に金色の重厚な鎧を着ていることが確認できる。
また、魔物の子に共通した「目の下の線」に関しては、キースと同じように内側が渦巻き模様で埋められている。
- ヴァルセーレの剣
何よりアースの代名詞ともいえるのが、「ヴァルセーレの剣」という特殊な剣。
二等辺三角形が何層にも分厚く重なったかのような両刃の剣であり、その見た目通りに相当な重量を誇るのか、作中では「斬る」というより「叩き付ける」ような使われ方をされている。
そしてこの剣は「攻撃そのものが効いているか否かにかかわらず、相手の魔物が触れる度に力を吸い取る」という非常に強力な性能を有しているため、単純に近接戦で打撃を打ち込み続けるだけで強制的に隙を生み出すことすら可能。
性格
- 厳粛な面
「魔界の法律を守る一族」らしい実直さや責任感を持つ、質実剛健な剣士。
上記のように、どちらかといえば西洋風の容姿をしているのだが、「某(それがし)」「貴公ら」等の侍じみた口調で喋る(ただ、ネタバレのため後述するが、本来の一人称は「某」ではないことが原作終盤で判明する)。
原作283話では「王になった際には魔界が平和になる法律を作り上げたい」という目標を持っていたことも明かされており、おそらく魔界にいた頃から明確な目標を抱いた上で戦いに臨んでいたのだと思われる。
現に「魔界の脅威」たるファウードやバオウ・ザケルガの存在を以前から知っていたようであり、作中でも決して野放しにはできないと厳格な対処へ動いているため、その博識さや責任感は「法を守る一族」という肩書に相応しいものである。
- 義を重んじる面
とはいえ、決して「ただの堅物」というわけではなく、恩のある相手には心から信頼や感謝を示し、時には熱い言葉で励ます情に厚い面も持ち合わせている。
現に原作244話にてエリーが負傷し、サウザーが責任を感じて自棄になりかかった時には、
「素直に感情を出せなかったが、貴公らがついてきてくれることが、どれだけ救いになってたと思う!?」
「『共に生き残り、この装置を守りきる』」
「この約束は、コンビネーションを上手くするためだけにしたのではない」
「貴公らに生き残ってほしいというエリーの本心そのものだ!!!」
「だからヤケになるな!!!」
と力強い言葉をかけ、勝利へ大きく貢献した。
意外な一面(?)
このように「真面目な堅物」であるような印象が強い一方、原作29巻の中扉では夜中にエリーが入院している病室の窓の鍵を外から無理矢理こじ開けて侵入しようとしていたことが明かされており、場合によっては強行手段も辞さない面もある模様(?)。
まあ、これに関してはエリーと面識の無い状態で真っ当に面会を申し込んでもまず断られてしまうだろうし、ある意味では仕方なかったのかもしれないが……。
他、完全版収録のオマケ漫画『ガッシュカフェ』においては、シスター・エルからの頼みでモモンのスケベを治すためにやってきたが、逆にモモンからパンツを差し出されるとウッカリ手を伸ばしかけてしまう(=むっつりスケベ?)等、本編外では意外な一面が描かれる魔物でもある。
術
登場時期の都合上、2024年1月現在でも公式情報として術属性は明かされていない。
なので、もし各種wiki系サイトやSNS、YouTube等に「アースの術属性:〇〇」のような書き込みがあったとしても、それは「いち個人の勝手な書き込み」でしかないので注意。
とはいえ、作中の描写を踏まえた場合、もしアース固有の属性だとしたら「剣」で間違いないだろう。
仮に公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」までに判明した属性に当てはめるとすれば「強化」や「はがね」だろうか?
剣自体の強化、中~遠距離攻撃、果てには幻の生成と多種多様な術を修得していることに加え、「3つの奥の手」としてディオガ級を3つも修得しているため、アース自身の素質や実力も相当に高い方だといえるだろう。
ソルド
剣にエネルギーを纏わせて強化するシンプルな呪文。
術そのものが判明したのは原作282話だが、術の力無しに戦っていたアースを助けるべくエリーが初めて唱えた呪文なので、第1の術であることは確定。
ソルセン
剣を振るい、剣と同じ二等辺三角形のエネルギー波(?)を飛ばす。
アースの術の中で最初に披露された術であり(原作170話におけるガッシュ戦)、カードゲーム版では第1の術として扱われていた。
ゴウ・ソルド
剣を更に強化する。
ソルド使用時と比べてエネルギー自体の見た目は変わっていないようだが、ゴウ級なので強化幅は相当に高いと思われる。
現に第1の術では力不足なのか、作中では主にこちらを多用している。
ジャン・ジ・ソルド
「ならばその姿に恥じぬ一撃にて、この勝負に決着をつけん!!」
数メートル以上もある巨大な剣型のエネルギーを出現させ、先端を相手に突き刺すようにして攻撃する。
おそらく威力はギガノ~ディオ級前後だと思われ、威力や使い勝手の良さからか作中ではそこそこ多用されている。
ボルセン
アースそっくりの幻影を発生させ、攻撃の回避やフェイントに用いるボル系の術。
ちなみにバランシャも似通った術である「ボルク」を修得しており、どのような性能差があるのかは不明。
外部サイトでは「バランシャのボルクは幻が自在に動くが、アースのボルセンは幻影を直線的に放出するだけ」と書き込まれている場合もあるが、原作171話では「アースが勢いよくテッドに飛び掛かる」ような幻としても使用されているので、おそらく幻の使い勝手に関しては特に差が無いと思われる。
ウルソルト
「迅速の剣にて引導を渡さん!!!」
剣速を上げ、高速の斬撃を繰り出す術。
おそらく術名は「ウルク+ソルド」の語感変化だと思われるのだが、ウルク系にしては珍しく「魔物自身」ではなく「剣=武器の速度」を上げる術である(アニメ「金色のガッシュベル!!」DVD Level-3-1巻に収録された魔物百科でも「剣を振る速さを上げる」と明記されている)。
一応、原作171話ではアース自身の移動速度が向上したような描写だったが、原作281話では「剣を周囲に当てて高速移動する」という描写になっている。
テッド戦でも「パワーではなくスピード」として発動しているように、剣が分身したかのような連撃を繰り出し、一瞬で8つ以上の斬れ込みを大地に残すほどの性能を誇る。
ジェルド・マ・ソルド
「某の剣のとどく範囲に結界を張り、その結界に踏み込んだ者を瞬撃の速さにて斬り捨てん」
「日本の剣術では… これを『居合い』と呼ぶらしいな…」
いわゆる「元となった術の基本的な性質や挙動を強化・拡大・発展させる」タイプのマ級であり、瞬間速度であれば作中最速クラスと思われるほどの非常に強力な術(そのようなタイプのマ級に関しては「術(金色のガッシュ!!)」の記事を参照)。
術を発動した瞬間、(おそらく術の効果として強制的に)アースがその場にしゃがみ、剣を左腰の辺りに隠したような姿勢を取る。
アースの四方には他者からは見えないような結界(=射程範囲)が張られており、間合いに入った対象をまさしく「瞬撃の速さ」たる超高速の居合で斬り伏せる。
その威力と速度は非常に高く、サーズ・ナグルによって攻撃力と速度が大幅に上昇している状態のテッドですら全く回避も防御もできず、一撃で吐血するほどのダメージを負わせられてしまったほど。
また、相手が警戒して間合いに入ってこない場合でも、(術の効果ではなくアース自身の技量によって)摺り足を使い、姿勢が固定されたままでも移動可能。
尚、この術は厳密には「術を発動した瞬間に特定の構えをとり、何かしらの対象が間合いに入った瞬間に一度だけ居合抜きをする」という一連の動作を強制させる術だと思われる。
現に作中でも、
- 上記の摺り足を用いた際も、ガッシュのザケルガが間合いに入った際には電撃を弾いただけで術の効果が切れてしまったような描写がある(テッドが突っ込んできた際には、もう一度ジェルド・マ・ソルドを唱え直している)。
- 原作243話では「空中に飛びながら術を発動→空中で姿勢が固定されるが、結果的に間合いに入れた心臓魔物の目を切り裂く」という描写もある。
等の点から、やはり「剣で相手を斬る」という挙動そのものが強化・発展されているタイプだと考えられる。
ゴディマ・ソルド
剣にオーラを纏わせる強化呪文。
「ディマ=ディオ+マ」を冠するため相当に強力だと思われるが、作中の描写が少ないのでどのような強化が成されているのか曖昧な部分もある(おそらく威力や範囲が強化されている?)。
ファウードの心臓魔物のエネルギー補給パイプを切るために使用された。
以下は作中でもアースとエリーが「3つの奥の手」として使い時を選んでいる上級呪文。
作中ではそれぞれの効果が語られるシーンは一切無いが、作者ブログの質問コーナーにて各術の詳細が明かされている。また、3つ全てがディオガ級相当だとも明言されている。
バルバロス・ソルドン
「我が封神の型をとりて、一心に彼奴の術を打ち破らん!!!」
アースの「3つの奥の手」の一角。
丸みを帯びた渦巻き模様の鍔が特徴的な巨大な剣と、手甲を装備し柄を握り締めている両腕を召喚して攻撃する。
作者ブログにて「オウ系の呪文を相殺する力に優れている」と回答されているため、ガッシュとの初戦でバオウに対して発動したのはその性質が故だったのかもしれない。
尚、外部サイトでは「オウ系の術に対して特に威力を発揮する」と書き込まれている場合もあるが、これは厳密には誤りである。
上記の通り、作者ブログでの回答はあくまで「相殺する力に優れている」という内容であり、「威力を発揮する」等というあたかも「威力が上昇する、特攻を発揮する」ような表現とはやや異なっているので注意。
ギャン・バギャム・ソルドン
「一打粉砕に怒喝の心力を込め、万物を叩き割る剛剣の刃を生み出さん!!!」
同じくアースの「3つの奥の手」の一角。
棟の部分に巨大な噴射口のような物が2つ付いた巨大な剣と、柄を握る巨大な拳、棟の後ろから剣を押し出すかのように付随した巨大な拳を召喚。
アースの動きに連動させるように振り下ろし、前方の対象を叩き割るような強烈な一撃を繰り出す。
ちなみに上記のように口上は基本的に「怒喝」なのだが、原作208話でファウードの封印を破壊するために使用した時だけ「怒渇」となっている(おそらく単なる誤記であり、深い意味は無いと思われる)。
作者ブログでは「単純に攻撃力のみ。攻撃力だけなら(バルバロス・ソルドンより)ギャン・バギャムの方が強い」と回答されている。
あくまで「バルバロス・ソルドンとの比較として」威力が高いというニュアンスであり、「ヴァルセレ・オズ・マール・ソルドンをも超えてアースの術の中で最強」とまでは言い切れないので注意。
とはいえ高い威力を持つのは確かであり、「ファウードを魔界に帰す装置」を守る際の戦闘では、数メートル以上もの巨体を誇る心臓魔物の肩口からあばらまで一撃で深い切れ込みを入れて絶叫させ、初めて膝を突かせたほど。
ヴァルセレ・オズ・マール・ソルドン
「ヴァルセーレの剣に吸い込みし、よろず魔物の魔力を放ち、万物を砂塵へと変える千手剛剣とならん!!!」
同じくアースの「3つの奥の手」の一角にして、最後に披露された術。
術を発動した瞬間、ヴァルセーレの剣の刀身が5つに分離し、それらが一気に増幅するかのように大量の「巨大な剣とそれぞれの柄を握る腕」を出現させ、一斉に振り下ろす。
原作283話の発動シーンでも非常に数が多いため、正確な総数は不明だが、おそらく100以上もの剣が一斉に出現しているのだと思われる。
作者ブログでは、
- ヴァルセーレの剣が吸い取ってきた魔物の力を吐き出す術。
- よって、発動までにどれだけの魔物の力を吸い取ったのかが強さの分かれ目となる(素の威力がバルバロスやギャン・バギャムと比べてどうなのかは回答されていない)。
- 作中でゴームと戦った時にはディオガ級×3~4もの威力があった。
と回答されており、魔力の蓄積度合いによっては作中に登場するディオガ級の中でも最上位レベルの強さを誇ると思われる。
シン・ヴァルセレ・オズ・マール・ソルドン
「その尻尾は邪魔でござるな…」
クリア完全体との決戦において、ガッシュの「金色の本」を介して発動されたシン級のヴァルセレ・オズ・マール・ソルドン(この術は一応「3つの奥の手」そのものではないのだが、説明の流れ上ここに記載する)。
ヴァルセレ・オズ・マール・ソルドンとの違いとして、出現する剣が全て同じような模様と形になっており、総数は減っているようにも見える(発動シーンを見るに15~20本前後?)。
ただ、全ての剣の刀身が光輝いているような表現がなされているので、おそらく1本ごとの威力が大幅に強化されているのだと思われる。
現に作中ではクリア完全体の巨大な尻尾を消滅の力に負ける様子もなく一方的に細切れにしており、シン級に相応しい活躍を見せた。
活躍(クリア編のネタバレ注意!)
初登場は原作169話(本格登場は原作170話)。
「魔界の脅威」の一角である「バオウ」がどれほどのものかを見定めるべく、夜更けにガッシュと清麿の家を訪れ、決闘を申し付ける。
「ウマゴンとテッドに助太刀を頼めば家が戦場になる」と脅した上で、河原にてガッシュと1vs1で戦闘。
魔力を吸収するヴァルセーレの剣によってガッシュを追い込むが、応援に駆け付けたテッドによって一時的に場を乱されたが、それでもテッドに重傷を与えるほどの実力を見せる。
最終的にはザグルゼムで強化されたガッシュのバオウ・ザケルガを受けるも耐え、「バオウは今のところ脅威とは言えない」と判断し撤退。
その後はエリーがリオウによって「呪い」を受けてしまったことが明かされ、ファウードの転送装置の部屋においてカルディオと共に再登場。
「今すぐ転移装置を作動させ、ファウードを魔界に帰す」と発言。
呪いをかけられた本の持ち主達を見捨てるかのような言い回しであり、それではリィエン達が救えないためガッシュ達と戦闘。
だが、これは前述の通り、アース自身の本の持ち主であるエリーも呪いを受けており、それでも尚「エリーの命令だから」と自分の主を犠牲にする苦渋の決断をしていたためであった。
そんな真意を知り、まだ幼いエリーが自ら命を捨てる選択をしたことに清麿は怒り、「呪いを受けた本の持ち主達を救いつつ、ファウードも魔界に帰す方法はある」とアースに告げ、その方法を実現するために協力関係となる。
その後は清麿に魔界の文字を教えたり、「ファウードを魔界へ帰す装置」がファウードの体内魔物に破壊されないようカルディオと共に一同から離れて防衛に向かう等、要所要所で活躍を見せてくれた。
心臓魔物との戦いで転送装置は一時的に半壊してしまうが、カルディオの渾身の一撃によって心臓魔物を倒したことで全壊は免れ、以降は修理を担当。
最終的にはガッシュの極大バオウ・ザケルガがファウードを倒したタイミングで装置が正常に機能し、ファウードを魔界へ帰すことにも無事成功した。
クリア編では残りの魔物が10人になったところで、ゴームから奇襲を受ける。
戦闘序盤こそやや優勢に立っていたものの、エリーが持病の発作を発症したことで一気に形勢不利に陥ってしまう。
加えて、ゴームはワープゲートによる長距離移動も可能なため、発作により逃走すら難しくなったエリーを守るため本を差し出そうとするアース。
「この本を奴らに渡し、燃やさせます!」
「そうすればもうエリーを深追いすることもありません!!」
当然ながらエリーはアースを止めようと、いつものように「オレが許さん」「オレの命令が」と反論するのだが、ここでアースは、
「もう『侍ごっこ』は終わりなんだよ!!!」
「エリーの生きる道が開けた今、死なすような真似はできんのだ!!!」
と、作中で初めてエリーの胸倉を掴んでまで意志を通し、初めてエリーを「お前」呼ばわりした。
戦闘中でも発作が出ていたように、エリーはかつて「治らない病気によって、あと2年で死ぬ」ような状態で入院生活を続けていた。
そんな時にアースと出会ったのだが、当初は「私は生きていても意味がない」とまで言い切るほどに精神を疲弊しており、共に戦うことを拒んでいた。
だがある雨の日、病院の外から轟音が聞こえ、気になって外に出るエリー。
そこではアースが魔物と戦っており、術も使えないためか一方的に重傷を負わされていた。
そして相手の魔物がトドメをさそうとする瞬間、エリーは咄嗟に術を用いてアースを助ける(相手の魔物の本も燃えているので、そのまま戦闘して勝利したのだと思われる)。
この経験を経て、エリーは「私の命でもできることがあった」と実感し、アースに寄り添いながら涙を流す。
その後、アースはエリーに一人称を「オレ」にして男勝りな喋り方をするよう提案し、アースもまた忠義を尽くす侍として「オレ」ではなく「某」と名乗り、口調も侍のようにした。
つまり、本編にて長らく描かれてきたアースとエリーの主従関係や口調は素ではなく、「アースがエリーを元気付けるために提案した」関係性であり、2人の絆の証ともいえるものであったことが明かされた。
そんな「生きる喜びを教えてくれた」相手であるアースを失うなどエリーは許せず、発作に耐えつつ渾身のヴァルセレ・オズ・マール・ソルドンを発動。
だが、それでもゴームの術に上回られてしまい、追撃によって本も燃えてしまう。
今魔界に帰れば肉体は無く、加えてゴームと手を組んだ魔物が王となれば全ての魔物が例外なく消されてしまう。
迫る「死」の恐怖に対し、
「二度と起きることのない眠りとはどういうものだ」「こんな恐怖をエリーはどのような覚悟で受け入れていたのか」「オレは恐い、助けてくれ」と恐怖を露わにして震えるアース。
それでもエリーは毅然とした態度のまま、
「『死』におびえ、恐怖するだけでは何も生まれん!! それはお前が教えてくれたことだろう!!?」
「『死』に負けるな!! まだ生きて何かを残すと思い、戦え!!!」
「オレが生きて、アースの思いをガッシュに伝える!! 必ず伝える!!!」
等、涙ながらも堂々と告げる(当記事では抜粋に留める。該当シーンは名言の宝庫なので、台詞の詳細はぜひご自身の目で本編を読んでいただきたい)。
最終的にはアースも穏やかな表情を浮かべ、エリーを優しく抱きしめたまま魔界へと帰っていった。
その後は「術」の項目でも述べたように、クリア完全体との決戦で登場。
エリーと交わした言葉によって死への恐怖に打ち勝ったのか、クリア完全体を相手にしても一切怯える様子は無く、クリア完全体の尾を微塵切りにする活躍を見せた。
そして原作最終回では、原作284話にてエリーがガッシュにアースの意志を伝えていた通り、新たな王に法律を教える家庭教師のような立ち位置として登場。1コマだけガッシュに法を教えているシーンがある。
また、「どうぶつの国」第6巻に収録された「外伝:友」でも、原作最終話と同じくガッシュに法律を教えている立場として登場(同エピソードは「金色のガッシュ!! 20周年ありがとうなのだ!ブック」にも収録されたため、現在でも確認可能)。
気紛れにザケルを放ったガッシュに対し、「王杖(ワンド)」の効果を解説しながら釘を刺していた(王杖の効果は「術(金色のガッシュ!!)」の記事内で解説しているので、内容の重複を避けるためにもそちらを参照)。
金色のガッシュ!!2にて(ネタバレ注意!)
現状では本人は未登場、かつ生死不明なものの、第13話の描写から他の魔物と同じように術を奪われていることが判明。
第13~14話にて、『カード』の一体であるポーラ王子&魔女が、ガッシュと戦闘する際に以下の術を使用した。
今作にて判明した術/使用された術
ウルソルト
前作から登場していた術。詳細は「術」の項目で述べた通り。
リゴウ・ソルド
今作で初登場となった新呪文。
作中では、ポーラの持つ剣とチャクラム(のような武器)が同時に強化されるような描写がなされた。
「術(金色のガッシュ!!)」の記事でも解説しているように、「リ+系統or等級」は「両手で同時に発動する」を意味するため、上記の描写を踏まえても「両手の武器を同時に強化する」効果だと思われる。
とはいえ、当然ながらアース自身は一刀流であるし、ヴァルセーレの剣も(おそらく)1つしか存在しないため、アース本人が使用した場合の性能は不明。
成長した現在は二刀流になっていたりするのだろうか?
ジャン・ジ・ソルド
前作から登場していた術。同じく詳細は「術」の項目で述べた通り。
関連イラスト
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同作者作品の関連キャラクター
- ロビン(どうぶつの国)
作者の雷句先生がガッシュ連載終了後に連載していた作品「どうぶつの国」に登場するキメラにして「バベル3」の一角。
こちらも質実剛健な剣士であり、剣術の技量ととあるトリッキーな技を組み合わせて戦う強者。