概要
競走馬時代
アメリカ生まれでフランスのレボルド厩舎に入厩。2歳9月にデビューし、2着。次走で勝ち上がり。しかし、3歳はリステッド競走2勝にとどまり、重賞勝ちはなかった。しかし、古馬になってから活躍。
4歳時は春にエクスビュリ賞(G3)で重賞初勝利。その後、秋の凱旋門賞で13番人気の低評価からホワイトマズル、オペラハウスらを倒してG1初制覇。5歳時にはアルクール賞(G2)を1勝したほか、その凱旋門賞で17番人気から2着に来たホワイトマズルらとともにジャパンカップに出走してライスシャワーやメジロパーマー、レガシーワールドと戦った。
繁殖牝馬時代
彼女の実績はGⅠ1勝、それも低人気からのGⅠ勝利で一発屋の印象があった。しかし、アイルランドで繁殖入りするとその仔が次々と実績を残す。初年度にいきなり重賞馬を排出すると、3番仔のガリレオ、10番仔にはシーザスターズが活躍して種牡馬入りした。
20歳で亡くなるまで仔は11頭。うちデビューした9頭のうち、8頭勝ち上がり、重賞馬6頭、G1馬4頭(勝ち上がり馬からG1未勝利の馬4頭中3頭がGⅠ2着経験あり)、カルティエ賞(日本でいうJRA賞)受賞馬2頭と繁殖牝馬として超一流の名馬に君臨。
さらに、その産駒も繁殖で大活躍。ガリレオは8年連続リーディングサイアーに君臨、シーザスターズも所々でG1馬を輩出しており、彼女の血は欧州に広がることになった。それが大きく現れたのが2018年の凱旋門賞。1着のエネイブルから8着馬までアーバンシーの血が入っているという状況になった。
データ
子孫・近親馬
アーバンシーはヨーロッパの大種牡馬であるガリレオの母としても知られた他、シーザスターズが凱旋門賞の親子制覇を達成して種牡馬入りしている。
子孫以外でも8歳下の半弟にこちらも種牡馬入りしたキングズベストがいる他、1歳下の半妹ターベンの子孫からも凱旋門賞馬トルカータータッソなどが出ている。
近年はガリレオやシーザスターズの子孫が拡大したため、アーバンシーのクロスを持つ馬も増えており、日本にもスターズアラインド(G1馬テオレーマの母)などのアーバンシークロス持ち馬が輸入されている。
牝系図
アレグレッタ
→アーバンシー(父:ミスワキ)
↓→ブラックサムベラミー(父:サドラーズウェルズ)
↓→チェリーヒントン(父:グリーンデザート)
↓↓→ブレスレット(父:モンジュー)
↓↓→アテナ(父:キャメロット)
→Turbaine(父:Trempolino)
↓→Tertullian(父:ミスワキ)
↓→Tucana(父:アカテナンゴ)
↓↓→Tijuana(父:Toylsome)
↓↓↓→テュネス(父:ジュリアーニ)
→アレレトロワ(父:リヴァーマン)
↓→Al Ishq(父:ヌレイエフ)
↓↓→タマユズ(父:ネイエフ)