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名牝

めいひん

一般的には牝馬の名馬のこと。競走成績で優秀な成績を残したもの、繁殖で成功を収めたものとがいる。
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概要

名馬というのは一般には性質・成績が優れている馬のことを言い、牝馬の名馬を一般的に名牝という。


競走馬の世界において名牝と呼ばれる基準はまちまち。

競走で優れた成績を残したもの、競走で一定の成績を残し、繁殖でも優れた成績を残したものといる。


良血統の牝馬ほど繁殖の期待値は高く、競走で優秀な成績を収めていても早めに引退させられてしまうケースがある。

一方、トウメイのような無名・傍流血統からの成り上がりで競走で優秀な成績を収める牝馬もいるが、繁殖入りに問題が無い牝馬を無名の血統だからと長く走らせる(繁殖入りを遅くする)事には批判も出るため、「名牝をいつ引退させるか」は馬主の悩みどころではある。


70年程前までは牝馬が繁殖に上がるとき、競走馬名から名を変えて、新たな「繁殖名」をつけられるのが習慣とされていた。

例:クリフジ(競走馬名)→引退→年藤(繁殖名兼幼名)


また、70年程前までは「繁殖払い」といって、名を挙げた繁殖牝馬を地元の生産者に安い値で譲渡する習慣があったという。ときおり名を挙げた繁殖牝馬の没年が不明となっているのも、恐らくこの繁殖払いにより小さな牧場で余生を過ごし、さして記録を残さないまま没したからなのかもしれない。クリフジの様に没年や死没日まで明確に分かっているのは中々稀有な存在なのだ。


※以降の項目で上げる馬は一例かつ、執筆者の私見が入っていることを留意いただきたい。


日本の名牝

イギリス産の繁殖牝馬。1908年に岩手にある小岩井農場が輸入した20頭の繁殖牝馬のうちの一頭であり、多くの活躍馬を送り出し、日本の近代競馬の発展に大いに貢献した。子孫から三冠馬であるシンザンも排出している。


GIに相当するレースが9種類しかなかった時代に牝馬でダービーと天皇賞を制覇し、紆余曲折を経て子孫でトウカイテイオーを輩出した。


11戦11勝の無敗記録を持ち、東京優駿阪神優駿牝馬京都農林省賞典四歳呼馬の変則三冠を達成。引退後は年藤という名で繁殖入りし、史上4頭目の二冠馬・ヤマイチや、母が出走する事が叶わなかった春天の舞台で、菊花賞馬キタノオーと激戦を繰り広げたホマレモン、牝馬としては史上唯一クモハタ記念を制し、母に負けず劣らずの繁殖成績を収め、オオエライジンエンジェルツイート等を輩出した名牝系の祖であるイチジヨウ等その他5頭を世に送り出した。

繁殖成績・血統・戦績、このどれか一つだけをとってみても、当時としても今としてもトップクラスの名牝である為、彼女こそが最強馬との名声が今も絶えない。


函館記念を制しダービー2着、牝系の子孫でシスタートウショウマチカネフクキタルスペシャルウィークウオッカなど輩出。


天皇賞(秋)を制覇し、牝系の子孫でオグリキャップオグリローマンキョウエイマーチマルシュロレーヌなど輩出。


3歳牝馬として史上初そして史上唯一の有馬記念優勝馬、牝系の子孫でサクラユタカオーサクラスターオーウイニングチケットなど輩出。


牝馬として史上初の宝塚記念優勝馬、ナオキで宝塚記念親子制覇を達成。


牝馬として史上2頭目の天皇賞(秋)と有馬記念優勝馬、史上初の牝馬の年度代表馬。テンメイで天皇賞秋親子制覇を達成。


オークス馬。繁殖牝馬としてエアグルーヴを生み、きょうだいの子孫からも活躍馬を多数出して一代牝系を築いた牝祖。


姉にはオークス馬トウカイローマンがおり、五代母にはダービー牝馬のヒサトモ、六代母には下総御料牧場の基礎輸入牝馬「星友」がいる良血馬。

姉が現役を続行する事になり、その代わりとしてシンボリルドルフと交配。トウカイテイオーを世に送り出し、再びヒサトモと星の血を世に知らしめる事になった。

この記事に記載されている名牝の中では唯一の未出走馬。産駒の勝利数は驚異の52勝で、この記録は後述するダイワスカーレットの母スカーレットブーケを越える、(ある意味)不滅の大記録である。孫の代からはトウカイポイントヤマニンシュクル、ひ孫の代からはロバートソンキーを輩出している。

同じ頃ターフで活躍した史上初の三冠牝馬メジロラモーヌとは色々と対照的な点が多い。


1997年史上2頭目の牝馬の年度代表馬であり、上述のダイナカールの子。オークスの親子制覇を果たし、一流牡馬相手に互角以上に戦った「女帝」。繁殖でもG1馬2頭を生み、ダイナカール一族の中心的存在。


GⅠ2勝など重賞9勝を挙げ、一流牡馬相手に互角以上に戦った女傑。牝馬として16年ぶりの有馬記念連対、日本の牝馬として史上初のJC連対、史上1位タイとなる中央重賞10戦連続連対記録も持つ。


牝馬2冠、エリザベス女王杯連覇など牝馬限定GⅠを5勝。牝馬限定レースに強く牝馬史上初のGI5勝、史上2頭目の4年連続GI制覇、史上初の4年連続JRA賞受賞、と数々のライバル(シーキングザパール・キョウエイマーチ・エアグルーヴ)にリベンジしながら活躍した。


エイトクラウン以来39年ぶりの牝馬による宝塚記念制覇を達成、秋華賞とエリザベス女王杯も制しGI3勝。安田記念でも2着に入っている。


アメリカンオークスを快勝し日本馬で初めて米国G1優勝の偉業を成し遂げた。繁殖ではG1牡馬3頭を設けている。


2008・09年年度代表馬、早くから牡馬相手で使いこまれ、牝馬で64年ぶりのダービー勝ち、史上2頭目の安田記念連覇など常識を次々と覆した女傑。天皇賞(秋)もレコード勝ち、日本の牝馬として史上初のJC制覇も達成しGI7勝。東京巧者であった。


名マイラーダイワメジャーの半妹でこちらも牝馬で有馬記念を勝った超一流馬でありGI4勝、史上1位タイとなる中央重賞10戦連続連対記録も持つ。引退まで連対を外さず底を見せなかった「ミス・パーフェクト」。


史上初の三冠牝馬にしてトキツカゼクリフジに続く牝馬としては三頭目の顕彰馬。その美しい走りと容姿、均整の取れた神々しさすら感じる艶がかった青鹿毛の馬体から「魔性の青鹿毛」とも呼ばれ、名声が絶えなかった。直系子孫はひ孫の代で海外G1馬を輩出。


2010年年度代表馬、牝馬2冠を達成し、天皇賞(秋)とJCではスペシャルウィークとの親子制覇を達成しGI6勝。勝ち切れないレースも多かったが牡馬一線級相手で食らいつき続けた女傑。


2010年史上3頭目の牝馬三冠を達成、翌年ヴィクトリアマイルでブエナビスタを撃破、牝馬GI完全制覇まであと一歩だった、GI5勝。繁殖牝馬としてアカイトリノムスメを輩出し秋華賞親子制覇を達成。


「英雄」の異名を持つディープインパクト初期の最高傑作。トリプルティアラを達成し、その後は牡馬相手で戦い、ドバイシーマクラシックを勝ち史上初のJC連覇も達成など、当時世界最強クラスの優れた実力を発揮した。繁殖でもジェラルディーナを輩出。


牝馬で初めて春秋グランプリ連覇を達成。その間に豪コックスプレートも勝利。GⅠ4勝のうち3つが牡馬相手で、コックスプレートではベリーエレガントを、有馬ではアーモンドアイを下している。


近年を代表する歴史的名牝。トリプルティアラ達成しただけでなく、その後もマイル~中距離をメインにトップクラスの実力を発揮し続けて、牝馬初の秋天連覇など史上初の芝GⅠ9勝と史上初の中央GI8勝を挙げた。


牝馬の名マイラー。桜花賞馬だが古馬になって本格化し、安田記念でアーモンドアイを撃破するなどマイル戦線を2年にわたり牽引しG1を6勝した他、ディープインパクト産駒初のスプリントG1馬となった。


凱旋門賞馬バゴの代表産駒である芦毛馬。秋華賞で頭角を現すとリスグラシュー以来のグランプリ春秋制覇、ゴールドシップ以来の宝塚連覇、グランプリ3連覇と古馬王道路線の筆頭格として活躍した。


世界の名牝

ハンガリーの歴史的競走馬。54戦54勝という不動の無敗記録を打ち立て、17代目の子孫から英ダービー馬のキャメロットを出している。


当時のニューヨーク牝馬三冠を達成し、ラストランで予後不良となるまで勝ちっぱなしだったアメリカ東海岸最強牝馬。早々に殿堂入りしている。デビュー前に才能を見込んだ岡田繁幸氏にも大きな影響を与えている。


キングジョージを連覇しアイルランドオークス・マンノウォーS・ワシントンDC国際S・サンクルー大賞典などGI10勝、繁殖牝馬としてもダハールリヴリアなど輩出。


フランス牝馬3冠・凱旋門賞・ガネー賞を連覇などGI8勝、ダリアに8戦全勝。


アイルランド2000ギニー・コロネーションC連覇・イギリスチャンピオンS連覇などGI9勝、キングジョージ2年連続3着・凱旋門賞2年連続3着。元祖・本家である「鉄の女」。


ヨーロッパの歴史的名マイラーでGⅠ10勝。繁殖でも大種牡馬キングマンボを出し、米国や日本も巻き込む巨大なファミリーを構築した。


牝馬の凱旋門賞馬。繁殖で成功し大種牡馬ガリレオ・凱旋門賞馬シーザスターズを生んだ。


ナンソープSとアベイユ・ド・ロンシャン賞を制覇し1993年欧州年度代表馬、翌年もアベイユ・ド・ロンシャン賞を連覇し最優秀スプリンターに2年連続選出。繁殖牝馬としてもロックナンゲルでナンソープS親子制覇を達成。


2004年・2006年欧州年度代表馬

イギリスオークス・アイルランドオークス・ブリーダーズカップフィリー&メアターフ・香港ヴァーズなどGI7勝、繁殖牝馬としてもオーストラリアなど輩出。


2004年・2005年オーストラリア年度代表馬、メルボルンカップ3連覇・コックスプレート・シドニーカップ・オーストラリアンカップなどGI7勝。


2008年欧州年度代表馬、無敗でフランス牝馬3冠を達成し、3歳牝馬として26年ぶりに凱旋門賞を制覇。繁殖ではサンクルー大賞馬ザラックを輩出。


85年ぶり史上5頭目の牝馬によるプリークネスS制覇を達成しGI5勝。


デビューから19連勝・2010年アメリカ年度代表馬・史上初の牝馬によるBCクラシック制覇・GⅠ13勝。


イギリス生産、フランス調教の競走馬、繁殖牝馬。モーリスドゲスト賞を3連覇し、ジャックルマロワ賞ムーランドロンシャン賞なども制覇しGI6勝。


ヨーロッパの歴史的名マイラーであり、欧米をまたいでGⅠ14勝。


ヨーロッパとアジアでGⅠ6勝を挙げ、外国馬では唯一日本G1連覇を果たしている。


ドイツ最強牝馬。凱旋門賞やキングジョージを勝ち、凱旋門賞戦線におけるドイツの地位向上に貢献。日本では吉田照哉氏共同所有ということでも知られる。


デビューから25戦25勝し、1000メートル~1400メートルのGI15勝。


フランスで生産された競走馬。ディアヌ賞などG1・6勝。繁殖としてオークス馬ソウルスターリングを輩出。


  • トレヴ

凱旋門賞をコリーダ以来77年ぶりに連覇し、ヴェルメイユ賞やサンクルー大賞なども制覇しGI6勝。2013年凱旋門賞ではオルフェーヴルに5馬身差で圧勝している。



ヘニーヒューズの輸入前の代表産駒。


凱旋門賞馬ソットサスの半姉。ディアヌ賞2着後にアメリカへ渡ってGⅠ6連勝を含む7勝、エクリプス賞芝牝馬部門受賞。


遅咲きながらBCディスタフを勝つなどGⅠ11勝、エクリプス賞年度代表馬に。


近年のヨーロッパを代表する歴史的名牝。凱旋門賞連覇などGⅠ11勝を挙げた。活躍が同時期のアーモンドアイと比較されることも。


43戦37勝しGI25勝、世界歴代賞金王。


ニュージーランド・オーストラリアで活躍しメルボルンカップなどGⅠ11勝。


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