キングマンボ
きんぐまんぼ
主な勝ち鞍はプール・デッセ・デ・プーラン(1993年)、セントジェームズパレスステークス(1993年)、ムーランドロンシャン賞(1993年)など。
引退後、アメリカに戻ってミスタープロスペクター系の主流種牡馬となった。産駒のステークスウイナーは86頭以上。近年は母父としての活躍が目立つ。
性別 | 牡 |
---|---|
毛色 | 鹿毛 |
父 | ミスタープロスペクター |
母 | ミエスク(母父:ヌレイエフ) |
生産者 | フラックスマンホールディングス(アメリカ) |
馬主 | スタブロス・スピロス・ニアルコス |
調教師 | フランソワ・ブータン(フランス) |
競走成績 | 13戦5勝 |
1990年
2月19日、ギリシャの海運王スタブロス・スピロス・ニアルコスが所有するフラックスマン・ホールディングス(ケンタッキー州)で誕生。
父は世界的大種牡馬のミスタープロスペクター、母は1980年代世界最強マイラーでニアルコス所有のミエスク、母父はノーザンダンサーの後継種牡馬の一頭であるヌレイエフという超良血であった。
半妹にイーストオブザムーン、全弟にミエスクズサンとミシックトライブがいる。
1992年
フランスへ送られ、ミエスクを手掛けたフランソワ・ブータン調教師に預けられた。
7月3日、メゾンラフィット競馬場(イル=ド=フランス)のシェーヌ賞(芝1200m)でデビューし、ディダイムの2着に敗れた。
7月24日、メゾンラフィット競馬場のサルディコーリ賞に出走し、初勝利を飾った。
8月2日、ドーヴィル競馬場(ノルマンディー)のカブール賞(GⅢ)で重賞初挑戦。セクラージュの2着に敗れた。
8月23日、ドーヴィル競馬場のモルニ賞(GⅠ)に出走。追い込みが不発に終わり、ザフォニックの6着に敗れた。
9月13日、ロンシャン競馬場(パリ)のサラマンドル賞(GⅠ)に出走。果敢に逃げを打ったが、残り300mでザフォニックに交わされ2着に敗れた。
10月3日、ロンシャン競馬場のグランクリテリウム(GⅠ)に出走。追い込みが不発に終わり、テンビーの5着に敗れた。
10月26日、サンクルー競馬場(イル=ド=フランス)のトーマスブリョン賞(GⅢ)に出走。ゴール前でミルフォイルに差され、半馬身差の2着に敗れた。
1993年
4月7日、メゾンラフィット競馬場のジェベル賞(リステッド)に出走。重馬場で無理をしなかったザフォニックを破り1着。
5月9日、ロンシャン競馬場のプール・デッセ・デ・プーラン(仏2000ギニー。GⅠ)に出走。中団に控え、直線で抜け出し1着。重賞初勝利となった。
6月15日、イギリスへ遠征し、アスコット競馬場(バークシャー州)のセントジェームズパレスステークス(GⅠ)に出走。残り1ハロンで抜け出し、ニードルガンに1馬身半差で1着。
8月15日、ドーヴィル競馬場のジャックルマロワ賞(GⅠ)に出走。キングマンボ以外はみな牝馬で、サイエダティの3着に敗れた。
9月5日、ロンシャン競馬場のムーランドロンシャン賞(GⅠ)に出走。残り200mからスキーパラダイスとの叩き合いとなり、ゴール前で差し返し頭差で1着。
9月25日、イギリスへ遠征し、アスコット競馬場のクイーンエリザベス2世ステークス(GⅠ)に出走。最後方待機から直線一気を狙ったが、ビッグストーンの3着に敗れた。現役引退となる。
1994年
アメリカに帰り、レーンズエンドファーム(ケンタッキー州)で種牡馬となる。
産駒が世界各国で活躍し、ミスタープロスペクター系の主流種牡馬と見做されるようになった。
1998年
初年度産駒のエルコンドルパサーが日本で活躍。翌年は凱旋門賞で2着となり、キングマンボの種牡馬としての評価が高まる。
2000年
産駒のレモンドロップキッドがイギリスで活躍。エクリプス賞最優秀古牡馬に選出された。
2004年
産駒のキングカメハメハが日本で活躍。JRA賞最優秀3歳牡馬に選出された。
2008年
産駒のヘンリーザナビゲーターがイギリス・アイルランドでGⅠを4連勝。
20010年
頸椎炎で交配が困難となり、種牡馬を引退してレーンズエンドファームで余生を送る。
20012年
産駒のエンケがセントレジャーステークス(GⅠ)に勝利。
20016年
エルコンドルパサー レモンドロップキッド キングズベスト ヴードゥーダンサー マルハブ ドバイディステネーション スターキングマン ロシアンリズム アルカセット キングカメハメハ ルールオブロー ディヴァインプロポーションズ ヘンリーザナビゲーター キャンパノロジスト マスターオブハンズ エンケ
産駒名 | 母父 | 備考 |
---|---|---|
エルコンドルパサー | サドラーズウェルズ | 輸入馬 |
キングカメハメハ | ラストタイクーン | 持込馬 |
アルカセット | ニニスキ | |
ヘンリーザナビゲーター | サドラーズウェルズ | |
アメリカンボス | 輸入馬 | |
レモンドロップキッド | ||
キングズベスト | ロンバード | アーバンシーの半弟/種牡馬入り後日本に輸入 |
父系図
キングマンボ
↓→ヴァーミリアン
→キングカメハメハ:NHKマイルカップ/東京優駿
↓→ロードカナロア:安田記念/スプリンターズステークス/高松宮記念/香港スプリント
↓↓→アーモンドアイ:桜花賞/優駿牝馬/秋華賞/ジャパンカップ/ドバイターフなど
↓↓→ダノンスマッシュ:高松宮記念/香港スプリント
↓→ドゥラメンテ:皐月賞/東京優駿
↓↓→スターズオンアース:桜花賞/優駿牝馬
↓↓→リバティアイランド:桜花賞/優駿牝馬
↓→レイデオロ:東京優駿
↓→ホッコータルマエ:チャンピオンズカップなど
↓→チュウワウィザード:チャンピオンズカップなど
↓→ジュンライトボルト:チャンピオンズカップ
↓→アパパネ:桜花賞/優駿牝馬/秋華賞
→レモンドロップキッド:ベルモントステークス/トラヴァーズステークスなど
↓→ビーチパトロール:アーリントンミリオンなど
→キングズベスト
↓↓→ヴェラアズール:ジャパンカップ
キングカメハメハ・ドゥラメンテ親子がリーディングサイアーになるなど日本では主流血脈と言えるほどに発展しているが、海外ではレモンドロップキッドは産駒のレモンポップがフェブラリーステークスを勝った事もあり代表産駒のビーチパトロールが日本に送られ、キングズベストも日本でエイシンフラッシュ→ヴェラアズールとラインをつないでいる一方で凱旋門賞を取ったワークフォースも日本に2012年に日本に輸入されており(活躍馬がディバインフォースぐらいしかいなかったのですぐ再輸出されたが)、日本ローカルの血統になりつつあると言えるかもしれない。