オグリローマン
おぐりろーまん
※現役時代の馬齢は2000年までの旧表記にて記載。
伝説を超えてゆけ
いくつもの影が
威圧的な態度で
道をふさぐ
おあいにくさま
貴女たちなど
目には入らない
わたしが見ているのは
もっと遠くの光
あの伝説を超えることが
唯一の願いなの
〜名馬の肖像 2021年桜花賞より〜
父ブレイヴェストローマン、母ホワイトナルビー。
6歳上の半兄がオグリキャップ(父ダンシングキャップ)である。
笠松では安藤勝己(当時は笠松所属で後にJRAへ移籍した)を主戦騎手に7戦6勝の成績を残し、「怪物」と呼ばれた兄の後を追い、中央へ移籍した。(ちなみに、ゴールドウイング賞は安藤勝己の兄である安藤光彰が騎乗している。)
年が明けた1994年に中央へ移籍したが、初戦のエルフィンステークスは兄とコンビを組んだ武豊が騎乗したこともあって1番人気だったが、初めての芝に慣れなかったのか最下位の9着に終わる。
桜花賞トライアルのチューリップ賞(この年にGⅢに格付けされ、2017年よりGⅡに昇格)は田原成貴とコンビを組んでアグネスパレードの2着に入った。
そして、本番の桜花賞では、再び武豊とのコンビで臨んだ。
1枠1番の最内枠に入ったオグリローマンは、武豊のムチに応え、大外から鋭い末脚で逃げるツィンクルブライドと並んでゴールイン。
写真判定の結果ハナ差で勝利し、兄が果たせなかったクラシック競走を勝利した。
実は地方競馬出身馬の桜花賞優勝は史上初の快挙だった。
武豊は前年のベガに続いて2年連続の桜花賞勝利となった。
ウイニングランでは兄同様の「オグリコール」が阪神競馬場に響いた。
しかしその後、優駿牝馬はチョウカイキャロルの12着に終わり、秋では上村洋行と組んだローズステークス(GⅡ)は11着、武豊に戻ったエリザベス女王杯は15着(どちらもヒシアマゾンが勝利)、チューリップ賞以来となる田原と組んだポートアイランドステークス(OP)は8着、阪神牝馬特別(現GⅡ阪神牝馬ステークス)は13着と、一度も掲示板に入ることなく、翌1995年の1月に骨折し引退した。
引退後は生まれ故郷の北海道・稲葉牧場にて繁殖生活を送る。
2011年に繁殖牝馬を引退し、そのまま稲葉牧場で余生を過ごしていたが、2015年3月3日に心不全のため24歳で死去した。
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