概要
「鏡士なんていきなり言われても…俺には分からないよ。世界を救ってくれ…なんて──想像もつかない程、大きな話…」
『テイルズオブザレイズ』の主人公。ティル・ナ・ノーグに忍び寄る危機・滅びの影から世界を救うべく、魔鏡の力を操る鏡士となった。魔鏡は両親の形見で、左腕の手首に着けているが、前述の台詞からも分かるように本人は当初その事実に戸惑っていた。
ユニットとしてのタイプは「バランス」。
人物
5歳の時に両親を亡くし、島の人々に育てられた。そのため自立心が強く、人に迷惑をかけることを極端に恐れる所があり、つい強がるなど、必要以上の助けを拒もうとする。
先祖代々鏡士の家系だが、両親が魔鏡の研究で命を落としたため、「強すぎる力は禍を呼ぶ」と考え、魔鏡や鏡士に関わらないように暮らしてきた。
また、彼自身も過去に鏡士の力でミリーナにケガをさせたことがあるため、そのことを悔いている。
鏡士の得意な能力は家系によって異なり、イクスの場合は「創造と具現」。
イクスの家系はこの能力によって物質(魔鏡を含む)を生み出すことが出来る貴重な家系であり、ストーリー中のカレイドスコープを使った各大陸具現化にも一役買っている。
またティル・ナ・ノーグ中の住民たちが見る「滅びの夢」を何故か見ない。
頭が大変良く、特に本や書類等は一度見たものを完璧に記憶でき、状況観察力や推理力も高い。
そのため、スレイと出会ってからは「遺跡」にも興味を持つようになり、スイートピア遺跡探検の頃には自身で様々な本を読んで勉強していた。その後も勉強を続け、10章では具現化した大陸を、スレイとミクリオと共にアスガード統一期の頃のグリンウッド(ウェイストランド)だと突き止め、イベント「熱血! 遠泳メドレーリレー」では、リフィルも加えて遺跡談議に花を咲かせていた。
性格
何かあるとすぐに「最悪のパターン」を想像して行動する為、ややネガティブ思考で保守的である。また「迷惑をかける」をことを極端に嫌い、自分ひとりで解決しようとする傾向にある。
慎重な性格で、準備を万全にしてから行動するが、ミリーナに危機が迫ると焦って何も手につかなくなってしまいやすい。
しかしそんな性格も鏡映点たちとの交流で少しずつ改善していき、仲間を頼り勇敢さを見せるようになる。
容姿
※これらの色使いはミリーナの対になっている。
腰の左側に剣を装備している。
第1部
青色を基調とした服装でズボンは白色。
キャラカスタムでプリズムを消費することで、「鏡士の正装」を交換し、着せ替えることが出来る。
鏡士の正装バージョンでは普段の衣装よりも白色の割合が増える。
鏡士の力を使うための魔鏡の位置は左手首に装備している。
第2部
第1部と同様だが、とある事情で髪がかなり伸びてしまっている。
第3部~第4部
フェアリーズレクイエム編では髪が少し伸び(実際にはミラージュプリズン編で伸びきったのをカットした)、ミリーナが仕立てた衣装を着用。色は青と黒を基調としたもの。
三部第3章にて、精霊の力を身にまとう「精霊装」が実装される。精霊アスカの力を纏う光属性。
白を基調とした鎧衣装。右腕からはアスカの黄色のオーラが出ている。髪の毛は自身の髪色に合わせた発光がある。
戦闘スタイル
漁師として働く一方、剣術の稽古も行っていたため鏡士になってからも剣で戦っている。
「虎牙破斬」など歴代主人公の剣技が多く、「飛天翔駆」は回避技としても優秀。
魔鏡技は「緋閃鏡影刃」「閃光鏡牙斬」「ライドザサイトシーイング」「煌叢鏡裂閃」「瞬撃・幻魔真眼」「陽剣・至白刃」「眩桜鏡華斬」「暁光鏡創剣」「ブレインクラッシュ」、「フィート・メリティ・エールズ」「聖翼陣舞天翔」「ティル・ナ・ノーグ」、ミリーナとのクロスオーバー魔鏡技で「フューチュリティレイズ」、コーキスとのクロスオーバー魔鏡技で「夢現・灼鏡閃」。
「緋閃鏡影刃」はチュートリアル終了直後に取得可能であり、闇属性の攻撃。
「閃光鏡牙斬」はガチャで魔鏡を獲得することで使用可能になる光属性の攻撃。
「ライドザサイトシーイング」は水着イベントで追加され、そこのガチャで魔鏡を獲得すると使用可能になる。
「煌叢鏡裂閃」は2部開始時に実装、2部でのコーキスと共用。
「瞬撃・幻魔真眼」はオーバーレイ魔鏡技として実装、こちらも2部でのコーキスと共用。
「陽剣・至白刃」は精霊装をレアリティ3まで強化する事で使用できる。
「眩桜鏡華斬」は5周年記念イベントで追加され、そこのガチャで魔鏡を獲得すると使用可能になる。
「暁光鏡創剣」はラストクレイドル編終章で追加され、ガチャで魔鏡を獲得すると使用可能になる。
「ブレインクラッシュ」はSCARLET NEXUSとのコラボイベントで追加され、そこのガシャで魔鏡を獲得すると使用可能。
「フィート・メリティ・エールズ」はイクス役の花江氏が出演するテイルズオブフェスティバル2023開催記念ガチャで追加され、ガチャで魔鏡を獲得すると使用可能になる。
「聖翼陣舞天翔」はリコレクション組との共演イベントで追加され、そこのガチャで魔鏡を獲得すると使用可能になる。
「ティル・ナ・ノーグ」は12回目のザレイズオブフェスティバルで追加され、そこのガチャで魔鏡を獲得すると使用可能になる。
第6章『四英雄と神の眼の世界』にて、マークと戦う最中にミリーナを守りたいという気持ちから「オーバーレイ」と呼ばれる力を得る。
これは、外見が大きく変わると同時に、HP増加と自動回復が付くとかなり便利だが、1日に使用できる回数に制限がある。
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彼の成長と行く末(ネタバレ注意)
※以下、テイルズオブザレイズ第1部の物語の核心に迫るネタバレが書いてあります。閲覧注意。
この具現化の旅を通じて様々な鏡映点と出会ううちに彼は精神的に成長していき、未熟な自分なりに出来ることを考えて実行するようになった。
それは内面的な部分の他にも鏡士としての能力的にも飛躍的に伸びる。
その結果の一つとして、第12章で自身の鏡精コーキスを生み出すことが出来た。
これは自分が出来ることをやるという彼の決意と元々の努力家な部分が真骨頂を発揮して鏡士としての修行や勉強を彼なりに積み重ねた結果である。
そして第9章「二人の神子とマナの世界」でのリフィルとの出会い、「具現化が本当にオリジナルの世界に影響がないのか、自分の目で確かめたのか」と指摘された事で自分が無責任だったことを実感し、アイギス計画についても自分自身で向き合って納得するまで調べて考えるようになった。
※更なるネタバレ
自分なりに調べた結果、彼は「アイギス計画」の真の目的と万が一計画が失敗した時のための策についても密かに練り始める…。
救世主軍に追われたりたくさんの謎を抱えつつもファントムとの最終決戦に向けて一行は準備を整えている中、ゲフィオンがさらわれる。
彼女を救出した後に彼にまつわる衝撃の事実が語られた。
何と、イクス・ネーヴェという人物は、セールンドとビフレストとの抗争に巻き込まれて数十年前のオーデンセで既に亡くなっていたのである。
イクスだけでなく、元々オリジナルのティル・ナ・ノーグはゲフィオンが開発したカレイドスコープの暴発により、王都セールンドとその周辺以外は消滅していた。今の世界はゲフィオン…オリジナルのミリーナ・ヴァイスによって具現化された世界だった。
鏡士の力を使って同じモノを具現化することは3回までが限界である。
それ以降はアニマの波長がずれるため、正確に具現化できる保証が無いのだ。
上でも書いたとおりオリジナルのイクスは既に数十年前の戦争で亡くなっており、更に2人目のイクスは物語冒頭のオーデンセにアイギスの破片が落ちてきた事故で亡くなっており、現在のイクスは3人目にあたる。つまり具現化できるチャンスがもう無い。
ちなみにイクスが滅びの夢を見ないのは、オリジナルのイクスが世界の滅びよりも前に死亡していた為。
これらの事実を知った彼は当然落ち込むが、ロイドを始めとした鏡映点達や今まで一緒にいてくれた方の…2人目のミリーナの励ましによって改めて覚悟を決める。
「ごめん、ミリーナ、みんな」
「コーキス、後は任せた…」
ファントムとの決戦後、ゲフィオンはアイギス計画を始めようとするが「死の砂嵐」に妨害されて光魔となってしまう(この光魔化したゲフィオンが第1部のラスボスである)。
何とか鎮めるものの、彼女一人では背負いきれないため…
「スタック・オーバーレイ!!」
創造の鏡士の家系であるイクスは、想像の鏡士の家系であるミリーナやゲフィオンよりも自分の方がアイギスの盾の代わりになられる可能性があると判断し、ゲフィオンの負担を和らげて彼女を消滅の危機から守りつつ自らも一緒に死の砂嵐を抑えるために飛び込むのだった。
スタック・オーバーレイを行ったことで決戦の地’’セールンド城’’を始めとした周りは「魔鏡」の結晶に覆われてしまった。
当然イクス本人も例外ではない。
彼は、内側で常に「死の砂嵐」に蝕まれる『鏡の牢獄』に囚われることとなる。
第2部「ミラージュプリズン」は、そんな彼を救うためにミリーナと後を託されたコーキス達が奮闘する話である・・・・。
オリジナルのイクスはゲフィオンの目の前で死んだが、遺体はビフレスト軍に回収されていたらしく(ミリーナの中のゲフィオンの記憶はこの前後が曖昧らしい)、後に思いもよらない形でコーキスたちの前に現れる事となる。
その後(ネタバレ注意)
ミラージュプリズン編では、魔鏡結晶を通じて世界を見ていたが、体に痛みが来ており、コーキスにも反動が来ていたが、終章でコーキス・ミリーナ一行がナーザを倒した後、ファントムの体を器としていたバルドの魔鏡術によって救出される。その後第三部にて復帰を果たした。
しかし世界の仕組みや具現化について知っていく内に、今目の前にいるミリーナが自分の記憶の中のミリーナと性格がだいぶ違うことや、昔の記憶に行き違いがあることに疑問を抱くようになった。そして「具現化する時に鏡士はある程度具現化対象の記憶や性格を弄れるのでは」という結論に辿り着き、フィルに疑問をぶつけたところ、死期を悟っていたフィルはイクスに真実を話すことにした。
イクスの疑問の通り、現在のイクスとミリーナはフィルとゲフィオンによって具現化の際に弄られていた。オリジナルイクスが過去にミリーナを傷つけたという力の暴走-オーバーレイを引き起こした真相は、力の練習中ではなく魔物に襲われたミリーナ(ゲフィオン)とフィルを助ける為だった。しかしフィルはその時にイクスへの嫉妬から気を失ったイクスを殺そうとし、未遂に終わったものの罪悪感からセールンドに引越しした。一方のゲフィオンも言いつけを守らずにイクスを危険な目に合わせてしまった後悔があった。フィルは過去の罪をもみ消すため、ゲフィオンに提案する形で具現化したイクスの過去のオーバーレイに関する改竄することにした。
その結果、二人の思惑通り「力を暴走させてミリーナを傷つけた記憶を持つイクス」は、慎重ではあれど勇敢だったオリジナルイクスと違い、危険な事を極端に嫌う心配性で臆病な性格となった。ただし何だかんだで覚悟を決めると勇敢になるのはオリジナルと変わらなかったらしい。
その事実を知ったイクスは、自分が具現化された存在だと知った時以上の喪失感-「自分」というものは存在せず、記憶も感情も他者によって弄られた存在だと思い悩むようになってしまう。主人の感情を察する鏡精のコーキスは問い詰めるもイクスははぐらかすばかりであり、それがコーキスとの間に徐々に溝を生み出す事となってしまった。
一方でフィルはオリジナルイクスにも二代目イクスにも鏡精はいなかったと語っており、現在の三代目イクスだけがいるコーキスの存在が、イクスにとって支えになることを願っている。