概要
別名:イワサキセタカヘビ。
主に八重山諸島の西表島と石垣島に棲息する、爬虫綱有鱗目ヘビ亜目ナミヘビ科分類される小型(全長0.5~0.7m)の蛇の一種で、日本固有種である。胴が縦に平たいことから「背高蛇」の名が付けられた。体色は褐色ないしは淡褐色で、頭部から尾にかけては波状の暗褐色の縦縞が見られる。但しこの縞は尾部に近づくほど不明瞭になる。
カタツムリだけを食べて暮らしているスペシャリストで、カタツムリが出す粘液の跡を辿り、ひっそりと忍び寄る。そして後ろから噛み付くと下顎を中に潜り込ませ、身の部分を器用に引き出して食べる。右側の顎の歯は24本。左側は16本。何と左右で歯の数が異なる。日本に生息するカタツムリの殆どが右巻きである。その際、殻の中に顎を奥まで入れるには左側の方が便利。顎をスムーズに差し込むためには歯が少ない方が有利である。左右で歯の数が異なるのは、右巻きのカタツムリを食べるための驚くべき適応である。