概要
1966年、任天堂が発売したパンタグラフタイプのいわゆるマジックハンドの玩具。
トランプ、花札以外で任天堂が初めて製造した玩具でもある。
誕生のきっかけは横井軍平が入社後に機器の保守作業を担当していた頃にそこら辺にあった材料を使って暇つぶしに作った物から生まれた。これで暇つぶしに遊んでいたら任天堂社長(当時)の山内溥に見つかってしまう。横井はサボってると怒られると思ったら、なんとこれを山内は商品化する事を決定する。
これが横井イズムすなわち「枯れた技術の水平思考」の原点ともされている。
構造
プラスチック製のパンタグラフ状に複数のパーツが構成されており、掴む部分は吸盤が左右に付いている。グリップ部分を閉じると伸び、開くと縮む構造が単純なので割り箸等の物でも作る事が可能…だが、このウルトラハンドではさらに工夫がされている。なお、プラスチック製である為あまり重たいものは持つ事はできないので注意。
掴んだまま手元に
伸びると確かに掴む事はできるが縮むと先端は開く為、掴んだ物は落ちてしまい手元に持ってこれない。だが、このウルトラハンドはその欠点を解消している。掴む部分にクラッチ機構なるものがあり、手元まで伸びている紐を引っ張ると掴んだまま縮ませる事ができるようになっているのだ。
その後の登場
その後、メイドインワリオシリーズやスプラトゥーン3などの任天堂のゲームソフトに登場したほか、マリオカート8では、GBAマリオサーキットの反重力ゾーンを巨大なウルトラハンドが持ち上げている。
クラブニンテンドーの特典としてWiiウェア『Wiiでウルトラハンド』としてゲーム化。ハンドを伸ばして肉を取るという内容であった。
ニンテンドーミュージアムでは復刻版が販売されている。
余談
パッケージの「ウルトラハンド」のロゴが某特撮番組を想起させるすごく見覚えのあるフォントだが、気にしてはいけない。
関連項目
ウルトラマシン …任天堂の玩具「ウルトラ」シリーズのひとつ。こちらもメイドインワリオに登場。
ティアーズオブザキングダム ……主人公のリンクが使用する能力のひとつに同名の能力が登場する、任天堂が後に制作するゼルダの伝説シリーズのゲームソフト。
こちらのウルトラハンドは物体を移動させるだけでなく接着まで出来る優れもの。