プロフィール
概要
アオギリの樹幹部の一人で、小柄な喰種。女性。
普段から全身に包帯を巻きその上からローブを身に纏い首元には花柄のスカーフを巻いている。
非常に優れた洞察眼を持つが、その用途は総じて他者の心を執拗に抉り玩具のように弄ぶことに用いられ、それを嘲笑うことを好む悪辣な本性を隠し持つ。
真っ直ぐ正義感溢れる者を「だからこそ折れた時が見物」と評し、子供が玩具で遊ぶような感覚で複数の人間や喰種の人生を壊している。
他者を嘲笑う時は「あんよがじょーず」 「くすくす ケタケタ」などの言葉と作った笑い声を良く用いる。
創世記が好きだと語っており、彼女の信奉する神とは全知全能の父などではなく、とてつもない力を持った子供。
東京喰種
CCGを11区に陽動した後、タタラ率いる本隊と共に23区の喰種収容所を襲撃。
半年後は嘉納の地下研究所に現れ、安久姉妹を翻弄した万丈に全く気付かれずに彼の肋骨を切断する。
東京喰種:re
オークション編にて登場。アヤトにフロッピーを処分するよう指示を出し、そして白滝を世に解き放つ。アヤトのヒナミに対する思いに気づいており、「憂い(初い)なあ」と嘲笑っている。(憂い(初い)=アヤトの初恋は失恋に終わることを既に読んでいると思われる)
正体(無印・:reのネタバレを含む)
「おと~~~さん♡」
芳村エト/隻眼の梟
Rate:SSS
Rc type:羽赫
Unique Status:赫者、半喰種
梟掃討戦にて、巨大な怪物のような見た目をした隻眼の梟として突如現場に現れ、捜査官達を一掃。有馬貴将との戦闘中、隙を狙って偽の隻眼の梟を呑み込みアオギリの樹に持ち帰ると、彼を赫包のドナーとして嘉納に提供した。
彼女の正体は「隻眼の梟」であり、喰種組織「アオギリの樹」の創設者。
CCG上層部からアオギリを率いるリーダーとされる「隻眼の王」と見なされているも、真相は不明。
小説家高槻泉としても活動しており、人間社会にも浸透している。
人間と喰種の間に産まれ落ちた天然の半喰種であり、父は喰種である「あんていく」の店長芳村、母は憂那という人間。
本名であるエト(愛支)には父・芳村の「多くの愛がこの子を支えてくれますように」という願いが込められている。
赤ん坊の頃に母を亡くしており、自身の危険に娘まで巻き込まぬようにと考えた父・功善によって24区に住んでいたノロイ(後のノロ)の元に預けられる。両親の事は父が残した母の手帳でしか知らず、親の顔も知らないまま育つ。
その後、自身の境遇や育った環境からか世間を憎むようになり、14歳の頃には各地のCCG捜査局を襲撃し多数の喰種捜査官を殺害し続けた。
数度に渡る襲撃により、真戸暁の母や瓜江の父などを含む多くの捜査官を殺害し多大な被害を齎した。後の特等捜査官である黒磐巌によって赫包に致命傷を受けるも、驚異的な再生力で辛くも延命。彼女に成りすまし偽の梟となった父によるCCGへのミスリードもあってか、以後姿を晦ました。
敗北によって個の限界を悟った後、アオギリの樹を設立。表向きは包帯で全身を隠した謎の幹部エトとしてタタラ、ノロイと共に行動をしている。
その傍らで小説も執筆し、人気小説家・高槻泉としての顔を作り上げてきた。
歪んだ彼女の内面は小説にも現れており、高槻泉の長篇作品では主人公或いは大事な人が必ず命を落とすという共通点がある。
この点に気づいた人物は高槻について「正体不明の哀しみ、怒り、空虚、暗い感情を抱え、何にも期待せず、全てに絶望し、あらゆるものに対する強い破壊衝動が渦巻いているのでないか」と分析している。
上述した奔放な残酷さの一方で、「11区の仲間…何人死んだかな? ……200…… じゃあその200人のためにも頑張って殺そうね」など戦死した仲間を想う様子や、自身の小説家としての才能を見出したマネージャー・塩野が命を落とした際は「塩野は無駄にしねえ」と発言するなど、義理堅い一面も見せる。
また、エトの骨(赫子)には、身体に植え込むもしくは食べさせることで喰種の力(赫子の力、再生力)を飛躍的に向上させる力があり、『:re』ロゼ編では重傷を負った月山家の使用人・叶に己の骨を与えることで洗脳強化を施した。異常な再生能力、仮面のデザインといった共通点から、ノロも過去にエトから叶と同様の施術を受けたことが考えられる。
:reにおいて (ネタバレを含む)
月山討伐戦では、月山・叶を倒した佐々木琲世の元に隻眼の梟の姿で現れ、激しい戦闘を交わす。
彼を体力的にも精神的にも追い詰めるも、覚醒した琲世によって体を真っ二つに裂かれ、敗北する。
討伐戦の後、琲世と旧多二福の捜査によって高槻泉に隻眼の梟の疑いがかけられる。
そんななか最新作「王のビレイグ」を発表。琲世付き添いの元行われた記者会見にて、自身が喰種である事実を公表。今作が人間社会で抑圧されながら生きる同胞らへ向けた作品であることを明言した。
その後はコクリアに収監され、脱獄を図るも、旧多との戦いにより瀕死の重傷を負う。
自らの死を悟った彼女は、戦いの後に現れた琲世=カネキに、かつて有馬貴将と出会い、「歪んだ世界を滅茶苦茶に直したい」という信念で、彼と協力してアオギリの樹を設立したこと、有馬が隻眼の王であることを告白。カネキに対し隻眼の王=有馬の殺害を要求し、「有馬を殺した喰種」となり、喰種達の希望となって欲しいと託した。
そして···
先の旧多との戦いによって事切れたと思われた彼女だったが、物語終盤、全ての黒幕・和修家を倒すため手を組んだCCG捜査官と喰種の前にVとピエロが立ちはだかった際、ピエロのメンバー、ドナート・ポルポラに操られる形で隻眼の梟として再登場。ただしその際は頭部がなく、首までの彼女の体に、ドナートの分離式の十字架型をした赫子が突き刺さっている状態だった。
ドナート含むピエロが倒された後は活動を停止するも、しばらくすると復活し、平子と戦っていたVの芥子に一撃を浴びせ、共闘するCCGと喰種側の勝因を作った。この時には顔が復活しているが、使命は果たしたとばかりにすぐに力尽きた。その後の生死は明示されていない。