「負けちゃいましたね カネキくん」
CV:岸尾だいすけ
プロフィール
概要
喰種対策局の一等捜査官であり、キジマ式准特等捜査官の部下兼補佐としてキジマ班に属する。
目元のほくろが特徴。
残虐非道なキジマとは違い、物腰が低く穏やかな人物。
キジマからは、捜査における囮役が上手いと評される。
また、上井大学にてトーカからカネキと間違えて声をかけられる人物として、無印作品でも一度登場している。
月山討伐戦以降
(以降、ネタバレ注意)
「ごめんね MMさん」
演:???
これまでキジマの腰巾着として見なされていた彼だったが、月山討伐戦にて、キジマが死亡すると直後に本性を現す。
月山家の使用人、松前に追い込まれるも、彼女の攻撃を共闘した捜査官を盾にして防ぎ、彼女を指で目潰したのちキジマのクインケを使って殺害。居合わせた別の捜査官も口封じに殺害した。
同討伐戦にてキジマが殉職したため、その後はクインクス班を離れた佐々木琲世の部下として活動。隻眼の梟としての疑惑のかかる高槻泉の捜査を進める。
本性を現してからは、上司である琲世とも「上官ってマジで社会人失格…」と発言するなど、軽口を叩くような仲になる。
また、彼の正体は喰種集団ピエロに所属する宗太である事が発覚。
カネキとリゼの元に鉄骨が落ちた事故の際、ビルの上からそれを眺めていた人物でもある。
また琲世により捕らえられたエトに、隻眼の王について尋問した際には冗談交じりの会話をするも逆に煽られ突如「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね…」と激昂。
その後の差し入れに彼女の恩師である塩野をパテにして御馳走するというイカれたジョークを披露して彼女をドン引きさせるのであった…
流島編以降
(以降、ネタバレ注意)
「最後に笑わせてもらいましょーか クラウン(王冠)も "V(勝利)"も 「和修の王(ぼく)」の手にある」
流島編にて彼の出生が判明。和修家の分家である和修旧多家出身であり、本名は和修旧多 宗太。
父はCCG総議長である和修常吉。CCG局長和修吉時とは異母兄弟の関係にあたる。
有馬ら白日庭出身の捜査官と同じく先天的に半人間である上、カネキと同じく嘉納によりリゼの赫包を移植された後天的な半喰種でもある。
本来の力を十分に発揮できていない状態だったとは言え、赫者状態のエトを一方的に蹂躙する程の力を持つ。
流島上陸作戦の終盤、コクリアを脱走したドナート・ポルポラや彼の配下のピエロと共に和修家を襲撃すると、父である和修常吉を殺害。その他一族の者も皆殺しにする。
同作戦において局長和修吉時が何者かによって殺害され、息子である和修政が局長を後継するも、彼も旧多からVの刺客を向けられ、消息不明に。
局長空席となったCCGにおいて、旧多は和修吉福と改名し、局長の座に就任。
黒山羊掃討戦
「コード名は『こうりゅうぎ』」。
瓜江や黒磐巌らのクーデターに合うも、ロマや死堪を利用しクーデター組を壊滅状態にするが、丸手らの応戦を受け失踪。その後、しれっとCCG局長の立場で、ジューゾーらS3班とともに行われる黒山羊(ゴート)掃討作戦に参加。
「"敵対勢力の完全駆逐"」を概要とするコウリュウギ作戦を、事前にシノハラの容態をチラつかせ、モチベーションを上げておいたジューゾーを筆頭に遂行。大量の黒山羊を駆逐し、トーカとヒナミを追い詰める。そこにカネキもが乱入し、S3と熾烈な戦いを繰り広げる。
だが、ここまでが旧多の計画であり、追い詰められたカネキは、周囲のオッガイを喰らい巨大な姿に変貌。次々にCCGの構成員が喰われる中、旧多は叫ぶ。
「たんとお喰べ!!!! 赤ちゃん!!!」
その直後旧多自身も喰われ、『コウリュウギ(降竜儀)』は完遂と相成った。
「僕の勝ちだ」
「かわいいかわいい、僕の竜。」
が、その後あっさりと再び姿を表した。
よく見ると目元に傷を負っているが。
以下、ネタバレ↓(未読者注意!)
「・・・おまっ!まだ生きてんの!?ヒクわ~!」
「言っておきますが僕ねぇ 意外と強いんですよ」
地上の残党をVとピエロにまかせ、自らは地下の竜の核の近くにいた旧多。
「はぁ…糞嘉納…」となにやら毒づいていると、竜の贄として死んだはずのカネキが出現。殺る気マンマンのカネキに驚いたフリをしつつも、いつぞやのエト戦の如く、巨大赫子でダマシ討ち。黒刀状のクインケを持ち出し、Vの面々と同じ、脱力したような独特の型で、カネキに襲い掛かる。
「なんでもかんでもセーフティがあっちゃあ詰まらない」
「どいつもこいつも所詮は盤上の駒」
「さぁ 世界(おままごと)しましょ」
しかし、一度カネキに食べられている事によるダメージ、そもそも『半人間の半喰種化』という極端に負担のかかる人体改造。さらには、一度竜に取り込まれたカネキの想定外の強さ。これらの要素が重なり、徐々に追い込まれて行き、精一杯カネキを罵るも、逆に同情されてしまい、強がるように赫者化。
「ぜんぶ寄越せ‼」
輝く単眼の悪魔のような姿になった旧多は、髪を振りかざしつつ、極めて興奮した状態でカネキを手数で圧倒する。
「もっとだ!!もっド!!! ぜんぶ!!! ぜんぶ!!! ぼくに―――――」
直後、一瞬のスキを突いたカネキに横っ腹を一閃され、ついに旧多は倒れる。その刹那、彼は伴侶とみられる女性とともに、子供を抱いて微笑む自身の理想の家族像を空想する。秘めたる彼の願望が開示される。
「……ねぇ准特等 『普通に生きたかった』なんて言ったら 嗤いますよねぇ」
あれほどの規模の災厄を巻き起こし、人々に死と絶望を与えた彼だが、その夢は『普通に生きること』であった。
和修の人間として、生まれてから死ぬまで役割を与えられ、もはや一切の自由を与えられることなく生きることを強いられていた旧多。その鳥かごから脱出し、恋をし、温かい家庭を築き、普通に生きたい…。それだけが彼の願望であった。しかし、もはやそのすべてが叶わぬ夢と悟った彼は、『すべてを破壊する』という行動に帰着を見出してしまった。
敗北を悟り、全てを投げ出し、投げやりになっていた彼に、カネキは自らの想いを告げる。その言葉を受け取った旧多は、吹っ切れたように笑顔を見せ、今際の際、かつての幼き自らとリゼを走馬燈として垣間見て、満足そうに逝った———。
———わたし おばあちゃんになんて なりたくないよニムラ
———そう?たのしいよ きっと
「……うん きっと そうさ」