CV 山本麻里安
人物像
オタコンの妹。彼の父が再婚したジュリー・ダンジガーと言う女性の連れ子であり、オタコンとは血は一切つながっていない。オタコンからはエマ・エメリッヒのイニシャルを取ってEEと呼ばれている。
性格は内向的だが芯は強く、自分の意思を曲げない面もあるなど本質的には義兄に似ている。
オタコンとはだいぶ年齢が離れていたが、オタコンは良く彼女の面倒を見ており、また彼女も彼に懐いていた為、兄妹仲は良かった模様。というより当時の彼らは、両親を含めた他人から全く愛情をかけてもらえないという悲惨な家庭環境に置かれていたせいで他人からの愛情に飢えていた結果、互いを癒す為に2人で擬似的な恋人関係まで築いており、そしていつしかエマは義兄のことを異性として意識するようになっていった。
だが、6歳の時に継父のヒューイの自宅のプールでの事故死に巻き込まれて溺れかけたことが原因で(実際はこれは事故ではなく彼女を道連れにした継父のヒューイの入水自殺だった)、水に対して重度のトラウマを持つようになる。
さらにその時にオタコンに助けを求めた(彼の部屋からはプールが良く見えた)が助けてもらえず、そのあとすぐに家を出たため「自分を見捨てた」として彼を恨むようになったという。
その後は母と共にイギリスに帰り、母は再び再婚したが、そこでも新しい継父から暴行を受けそうになって逆に怪我を負わせたことが原因でオタコン同様に家を出る。
結局オタコンと暮らしていたのは2年ほどで、それから十数年もの間会うことは無かった。
なおコンピューターのプログラミングスキルについてはオタコン以上であるという。
その後は、ハッキンググループに所属していたようで、オタゴン側もFBIに所属してたとき、ハッキンググループにE.Eの名前があり、それが彼女なのか単に同じH.Nの誰かなのかを確かめようとしてそのグループと関わりを持った結果、FBIを追われている。
また、この件でエマ自身も、『愛国者達』からその能力に目を付けられ、ハッキングを行った件や義兄の件を交渉材料にされた事で、アーセナルギアに関わる事になったらしいので本人だった模様。
来歴
MGS2での活躍
タンカー編では、名前のみの登場でオタコンにアメリカ海兵隊が新型メタルギアを開発しているという情報を流したとされているが、こちらはリボルバー・オセロットがスネーク達をおびき出し、沈没事件を仕組むためのでっち上げだった可能性もあり本人はどこでなにをしていたか不明。
プラント編にて本人が登場、アーセナルギアに搭載された愛国者達の代理ニューロAI「G.W」のプログラマーとして、ビッグ・シェルに勤務していて同時に『G.W』を無効化できるコンピューターウィルス「ワームクラスター」もプログラミングしていた。
アーセナルギアを起動させるために、ソリダス達に捕らわれた後、シェル2中央棟の地下1階のロッカールームに閉じ込められて、ロッカーに入っていたのを雷電(バンドデシネではスネーク)が救出しシェル1中央棟地下2階の電算室まで護衛される形で行動を共にする(電算室はアーセナルのセキュリティー制御も兼ねているため)。
シェル1へ向かう最中にスネーク(オタコン)へ無線を繋げると兄への恨み節を吐いて口喧嘩を巻き起こすが、スネークにはその真意を悟られている。
しかし、シェル1とシェル2を結ぶオイルフェンスを渡っている途中でヴァンプに襲撃され致命傷を負う。
電算室まで辿り着いてウィルスを流し込んだところで倒れ込む。死を悟ったエマはアーセナル計画に参加した本当の理由や兄への本当の想いを告白、そしてハルに本名で呼んでほしいと頼む。が、それが最期の言葉となった。
オタコンは彼女が死ぬ原因となったヴァンプを憎み、5年後にヴァンプとシャドーモセスで再戦した時には怨嗟のこもった声で「エマの仇を、どうか!」と発言している。
しかし実際にナオミからヴァンプのナノマシンを停止させる薬を渡されて直接介錯をするように促された際は葛藤の末に結局できず、ヴァンプの最期を見届ける。そして、こんなことがいつまでも繰り返されていることへの悲嘆に暮れていた。
スネークテイルズにて
『BIG SHELL EVIL』に登場。
本編同様ビッグシェルに勤務しているが、何をしていたのかは不明。
ビッグシェルを占拠した武装集団に命を狙われシェル1のC脚の食堂に隠れていたのをオタコンに依頼されたスネークが発見し、彼にセキュリティーキー(ビッグシェルのコントロールキーと嘘をついた)を渡した。
スネークテイルズは(Eを除き)ゲーム中の行動によって物語が様々に分岐するが、Bシナリオの場合は事件の真相が分かるか否かという違いだけで結末は変わらず、エマは必ず生還する。
本編もどうしてこうならなかった。
MGS4
既に死亡しているので本人の登場はないが、MGS2で彼女が『G.W』破壊用に開発したワームクラスターが思わぬ形で用いられる。
ナオミ・ハンターが開発したウイルスプログラムをサニーが彼女のワームクラスターに落とし込む事で、対愛国者用ウイルスプログラム『FOXALIVE』を完成させたのである。(オタコン曰く、プログラムの構想に彼女の面影が残っているとの事)
そしてそのウイルスプログラムをオタコンが『G.W』に流し込んだ事で、中枢である『J.D』を始めとした愛国者達の代理AIネットワーク全体が完全に崩壊し、彼らの支配は終わった。
かつて自らの計画の為に利用したエマと彼女のワームによって最終的に愛国者達はトドメを刺され、彼女の遺志は義兄やその仲間達によって無事果たされたのである。
余談
オイルフェンスでの護衛中に彼女へ指向性マイクを向けると、雷電のことを手つきがイヤらしいだの服装が変だの、男前だのといった独り言を聞ける。でも、あの髪の毛はなんか怪しいな・・・w
このあと警備中のジョニー佐々木とも鉢合わせるが、「戦場で可愛い女の子に近づくとロクな目に合わない」と言って下痢を催しつつ見逃してくれる。
初登場時には前作をプレイしていると「血は繋がっていなくても、オタコンの妹だ」と思わせる演出がある。