概要
ドイツのヴッパータール出身。
ハンス・ウルリッヒ・ルーデルの相棒として有名。
「スツーカ・ドクトル」という異名を持ち、これは彼が医師で、もともとは軍医として従軍していた事に由来する。
左の頬に大きな古傷があるが、これは決闘の刀傷と思われる(ドイツの大学では真剣で行う『メンズーア』という決闘文化があり、この傷があるとドイツ人社会では何かと有利になるらしい。ナチス政権下では禁止されたが、戦後復活した)。
ルーデルの相棒
ルーデルの相棒となった人物は合計5人おり、ガーデルマンはその中では4代目にあたる。
ガーデルマンはルーデルの相棒の中でも特に付き合いが長く、ルーデルの相棒の中で最も有名である。そのため、「ルーデルの相棒」と言えば、だいたいガーデルマンの事をさす。
ガーデルマンは第二次世界大戦にて、ドイツ空軍の軍医としてルーデルらの部隊に配属された。ルーデルとガーデルマンは趣味の一致から親友の間柄となり、よく一緒に訓練を受けたりしていた。
ガーデルマンは、戦闘に際しては後部機銃手となった。機銃手としての高い技量に加え、医師として怪我の処置ができる事から、味方から絶大な信頼を受けていたとされる。
一方ルーデルは爆撃機のパイロットだったが、何度も敵に囲まれたり、何度も敵地に墜落したりしても平然と基地に戻ってくる男だった。
しかし、ルーデルの相棒たる後部機銃手はそうもいかず、ガーデルマンまでに後部機銃手を3代に渡って変えていた。
そのルーデルが4人目の相棒に選んだのが親友のガーデルマンだった。
ガーデルマンは、ルーデルとはぐれるまで1年弱に渡りルーデルの相棒を務めた。
とにかく精神肉体ともに恐ろしく丈夫な男で、ただでさえ不死身のルーデルに、それに比肩する不死身の相棒が備わった後のルーデルの戦果は多くが知る所である。
また、医師としてもルーデルを助けており、ルーデルの不死身伝説に大きく加担している人物である。
ルーデルが対空砲火で片足を吹き飛ばされた際には、気絶しかける彼を大声で叱咤して意識を保たせ、不時着後には応急処置を行って命を救った。
その後ルーデルは義足をつけて戦線復帰するも、ガーデルマンは別の場所にいたため終戦まで再会することはできなかった。
それ以降ルーデルの相棒は5代目のエルンスト・ニールマン(本業は従軍記者)に引き継がれる。
戦後は本業である循環器科の医師に戻り、ミュンヘンオリンピックでも西ドイツのチームドクターを務めていた。
ルーデルとの関わりがどの程度あったかは不明だが、少なくとも1972年には再会しているらしい。
ガーデルマンの伝説
- ルーデル共々撃墜されたあげく、撃墜の際に機体が空中で粉々になって体が投げ出され、ルーデルより遥か向こうに落ちた。即死でもおかしくない状況ながら、肋骨を三本折る重傷を負った程度で命に別状はなかった
- 重傷を負い、なんとか陣地に戻って手当てを受けていたが、同じく重傷を負って戻って来たルーデルが「休養などはとっていられない。すぐに出撃だ!」などと言って彼を連れ出して再出撃という暴挙に出る。が、彼も彼でその後も平然と後部機銃手をこなす。
- ソ連軍エースパイロットのレフ・シェスタコフが搭乗する戦闘機を後部機銃で撃墜。
- ルーデルは「ガーデルマンが撃墜したか、あるいは私が急旋回したときエンジンから発生した余波でバランスを崩したか」と語っている。余談だがルーデルは「私は彼(シェスタコフ)に名誉を与えるべきだろう。優秀なパイロットであった」と珍しく敵を賞賛している。
- ルーデルが敵の対空砲によって右足を吹き飛ばされて意識を失いかけている上、機体の左翼が燃えている状況下、ルーデルに対して冷静に指示を出して不時着を成功させる
- 不時着して炎上する機体からルーデルを引っ張り出し、応急処置を施してルーデルの命を救う
フィクションにおけるガーデルマン
『ストライクウィッチーズ』にルーデルが元ネタのキャラクターが登場するが、その仲間に「アーデルハイド」なる、ガーデルマンが元ネタと思わしきキャラクターが登場する。
iM@s架空戦記シリーズの著名作にもルーデルと共に登場。このうちドイツ第三帝国を舞台とした『千早の第三帝国興亡記』では未来情報により、大戦勃発と同時にイキナリルーデルと組まされる。最新話の軍用機シミュレーションIL-2を使ったダイナミックなシーンは必見。