データ
概要
パブリモンに続き、「デジモンゴーストゲーム」第46話にて登場した新デジモン。
ベジーモン、レッドベジーモン以来となる食虫植物型デジモンで、初の完全体。
赤黒い花弁を持つ黒い和服を着飾った女性の様な姿をしており、白い帯のような部位はたすき掛けをしているように見える。
デジタルワールドの森林地帯に生息し、花から発する香りは特に昆虫型デジモンを誘惑する。香りに酔った獲物に舌をからめて味見をして、花弁を大きく拡げた『ジャミール』で捕食する。捕食されたデジモンはゆっくり消化され養分となっていく。他の植物型デジモンに混じり生息するオウリアモンは、同じ地域で共生する昆虫型デジモンにとって、とても恐ろしい存在である。
名前の由来はオリーブ類を意味する「Olea」と思われる。
作品での活躍
デジモンゴーストゲーム
「さぁ、行きましょう…。“夢の楽園”へ…」
「あぁ、ついに待ちに待った時が来たわね…。デジタルワールドでは『グルメの女王』と呼ばれた私の、最高のディナータイムが!」
CV:池澤春菜
第46話「女王ノ晩餐」に登場。
元々はデジタルワールドの密林奥深くで暮らしていた料理好きなデジモンだが、所謂悪臭の強いものを好んで食し、逆に清涼感のある匂いを苦手としている。
狙いを定めた人間に長い舌を伸ばして種を埋め込み、風呂場や水たまりといった、ありとあらゆる水のある場所から"不気味な植物が絡みつく幻覚"を見せ苦しめる力を持つ。対象は埋め込まれた箇所にアザの様な赤色のバツ印が現れ、日が経つごとに種は成長・開花していく。
女の子見たさに区民センターのプールにやってきたコタロウが運悪くそのターゲットとなり、以降彼は恐怖で風呂に入る事も外出する事も出来なくなってしまった。
彼の異常と憔悴を見た宙は瑠璃と清司郎らと共に調査を開始。結果、瑠璃も種を植え付けようとするオウリアモンに襲われるが、化粧スプレーを吹き掛けて撃退した。
しかしその夜、首元の種がとうとう開花し、黒いドレスを着た赤い髪の女性の幻覚が見え始めたコタロウは催眠状態となり、声に誘われて寮から外出。
跡を追った一行は商店街の廃墟にてコタロウの行動を観察していると、雑草に擬態していたオウリアモン本体の不意打ちを受け、全員捕らわれてしまう。
「本当に良い香り…。幻覚を見せて水浴びさせず、じっくり熟成させた甲斐があったわ」
その目的はオウリアモン自身が人間を料理して食べる事であり、わざと入水させないよう仕向けて体臭を強ませ(本人曰く「熟成」)、自身が好む最高のコンディションにする事が目標であった。
そして一行にも種を植え付けた上で吊るし、コタロウを切り刻んで捕食しようとする。
ジンバーアンゴラモン「やっと、思い出した…。オウリアモン、デジタルワールドの辺境に住むデジモンか。それじゃあ、料理のなんたるかすら知らないのも無理はない」
すると、ジンバーアンゴラモンが「もっと香りを引き出すいい調理法がある」と彼女を挑発する様な物言いをしてきた。まんまと口車に乗ったオウリアモンは、要求通り彼を解放して植え付けた種を除去し、調理法を教えて貰おうとする。
しかし、すかさずドラム缶をぶつけられて宙達を解放させられ、更には擬似デジタルワールドに隔離されてコタロウを逃がされてしまう。
騙された事に気づいた彼女は激昂し、『リーフレッド』で皆を串刺しにしようとするも、弱点に気付いた瑠璃が前日に使用した缶スプレーを大量に浴びせられて動けなくなり、その隙を見逃さなかったベテルガンマモンの『ソルブロー』で周囲に充満したガスを引火させられ敗北した。
戦意を喪失し、「煮るなり焼くなり好きになさい!」と覚悟を決めるが、そうするつもりはない宙達はオウリアモンがこの事態を引き起こした訳を聞いてみる事に。
彼女曰く、デジタルワールドにて北斗に料理を振る舞ったことがあったらしく、その料理を嗅いだ北斗から「人間も長い間、風呂に入らないとこの料理のような臭いになる」と聞いて以来、人間を食べてみたいと考える様になり、人間界に飛ばされた事にこれ幸いと行動に移してしまったようだ。
事情を知った宙達は「変わった臭いの食べ物が好きなだけなら人間の世界でも普通に生活できるのでは」と提案し、クロックモンの協力を経て、以降は「オウリ女王」なる悪食系動画配信者として活動する事になった(アルケニモンのように擬態しておらず、デジモンとしての姿を晒して動画配信しているが、デジモンの存在を知らない視聴者達からは最新式のホログラムか着ぐるみとみられている)。
やろうとした事は洒落にならかったが、悪いデジモンではなく、取り返しのつかない事態に発展する前に共存の術を教えられたのは幸いだったと言える。
その後は第65話にも登場しており、デジモン達の集会に参加していた。