データ
概要
「バイタルブレスデジタルモンスター:ハーミットインザジャングル」にて初登場した民族のように群れで棲息する完全体の植物型デジモン。ジャガモン、ヤキイモン以来となる非常に珍しい植物型のワクチン種でもある。
大木さえも切り裂いてしまう切れ味を持つ曲がりくねった万能鉈と、左腕にシールド代わりにしたパラサウモンのものと思われるデジモンの頭蓋骨で武装している。
ジャングルの奥深くに細やかな文明を築いている。基本的に無口であまり喋らず、群れで行う狩りの際にはハンドサインでコンタクトを取り、優れた連携で獲物を仕留める。短気で気性が荒いが、狩人としての誇りを持つ純粋な心の持ち主である。
必殺技は万能鉈で切り裂く「アサルトハチェット」、後頭部のツタを伸ばして攻撃する「タイドアップアイビー」、頭の毒草を発射する「ショットガンモス」。アサルトハチェットを除いてパルモンやトゲモンといった植物型デジモンの強化版といった感じの必殺技が多い。
名前の由来はフィンランドに伝わる悪魔「アヤッタラ」と思われる。
森の女精霊で、ドラゴンの姿に変身したり、蛇を育てるなどして人々に病をもたらすとされた。
ただし、ドラゴン要素は腕のパラサウモンの骨ぐらいしか反映されていない。
『バイタルブレス』での進化元はパラサウモン(接点は頭骨)、スナイモン(接点は鎌)、サンフラウモン、ベジーモン。進化先はスピノモン、ヒュドラモン、ブルムロードモン、ラフレシモンとなっていた。
作品での活躍
デジモンゴーストゲーム
「諦めなければ…必ずうまくいく!!」
「私はあの瞬間、恋というものを理解したの。こんな素敵な気分は初めてだった。この素敵な気分のままずっといたい。その為には優人……“私と同じになって”」
CV:本田貴子
第24話に登場。デジモンアニメシリーズでは今作が初登場となる。
男性的な容姿とは裏腹に、この個体は女性寄りの人格。
過去作ではガルダモン等、「女性的な人格で男性的な容姿」のデジモンはいたが、デジモンに生物学的な性は存在しないという設定もあってか、彼女らは声優が中性的な演技をしているのに対し、今作のアヤタラモンは成人女性と言っても差し支えない声である(尚、声を演じた本田貴子氏のデジモンアニメシリーズへの出演は、意外にも本作が初)。
天ノ河宙の知り合いである、花屋を営んでいる人間の青年"小鳥遊優人"に接触した人物に毒針の毒を飲ませ、手足や身体を蔦に変質させ回っていた。
立て続けに起こった怪現象に不審がる優人の相談を引き受けた宙は瑠璃と清司郎共に調査を決行。だが清司郎がアヤタラモンに襲われ、前日には宙も寮内で襲撃されていたことから、キャンプを構えて正体を暴こうと夜中に交代制で見張りをする事に。
しかし、優人が幼い頃から使っている旧式ロボット「GW-1」から突如出現。清司郎と優人を捕縛し素早い動きで宙達の追尾を巻き、人気の無い施設の地下へと誘拐して拘束。そこに無数に転がるカメラアイを起動させると今まで記録した優人の姿が投影され、アヤタラモンは事の経緯を話し始める。
元々アヤタラモンは人間界に来た時からGW-1に潜んでいて、姿が見えないまま優人と過ごしていた。
次第に心優しい優人に恋心を抱くようになり、そして彼が口にした「諦めなければ、必ずうまくいく」という言葉に強く心を打たれ、人知れず実体化。
初めて知った「恋」の感情をいつまでも感じたいアヤタラモンは、優人も自分と同じ姿に変貌させようと考え、優人の知人を被験体にした非人道的な実験を繰り返していたのだ。また、襲う度に対象が優人と話していた時間を口にしている事から独占欲も孕ませている(ただ、最初から愛する優人の両親には手を出さないつもりでいた)。
自分の目的を明かし、清司郎に毒を飲ませ左腕以外の四肢を蔦に変え、漸く理想の毒の効能に近づけたと確信、その毒を3回飲ませようと優人に迫るも駆けつけた宙達と交戦。
俊敏な動きと複数の蔦を生かした高い戦闘技術で圧倒するが、宙が優人のホログラムを見せたことで隙が出来、反撃を許してしまう。そしてベテルガンマモンとジンバーアンゴラモンの攻撃を捌いている内に手数を封じられ、最後は背後からテスラジェリーモンの『ボルスプライト』を受け、戦闘不能になった。
それでも諦めずに毒を飲ませようとし、優人から「僕は君のようにはなれない」と突き放した上で説得を受けるが、「もうGW-1の姿では満足できない」「ならば自分が人間になれば良い」と自身の体に毒針を突き刺してしまう。
しかしその姿は彼女の思う「人間」とは大きくかけ離れ、更に毒で身体が変色して朽ち始め、両腕が崩れ落ちて身体がふらつき、みるみる衰弱していく。人間になれない事に理解できず涙を流し、優人が駆け寄る前に消滅。その儚い恋心は叶わぬまま、近い部分もあったパンプモンらと比べるとあまりにも哀しい最期を迎えた。
因みにアヤタラモンが倒れても半デジモン化した人物は元には戻らず、マミーモンが毒針を解析して作った解毒剤を使う必要があった。
過去のデジモンアニメシリーズではデジモン同士での恋愛描写は幾度か描写があり、『ゴーストゲーム』にもパートナーの清司郎をダーリンと呼ぶジェリーモンがいるが、「デジモンから人間への恋愛感情」が明言された初の事例となった。
この悲恋のエピソードはファンの間でも大きな話題となり、本作の13~28話のゲストデジモンを対象とした『第55回デジ民投票』ではアヤタラモンが1位に輝いた。
進化ルート
ユラモン→タネモン→アルラウモン→ザッソーモン→アヤタラモン→ブルムロードモン
関連タグ
レディーデビモン・リリモン・ミネルヴァモン…ゲーム作品で人間に恋したデジモン達
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