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文章表記ではA/T、ATと略記されることが多い。口語ではオートマチックないしはオートマが通用している。

オートマチックトランスミッションとは編集

狭義ではトルクコンバーター(トルコン)をクラッチ代わりに用い、減速比を段階的に切り替える方式を指し、無段変速機(CVT)やクラッチ操作のみを自動化したセミオートマチックトランスミッションは除かれる。しかし、法律上はクラッチ操作が自動化されていれば全てAT車である。


ATの機構部分は、自動車部品の中でも特に複雑で高度な技術を要する要素であり、ここに企業秘密を持つ会社も多い。


大型車や業務用車では信頼性・耐久性・燃費の面からマニュアルトランスミッションがほとんどで、近年までAT車は敬遠されていたが、MTベースのセミATが徐々に普及している。例えば10式戦車高機動車など近年の陸上自衛隊の車両はAT仕様のみが納入されている。


四輪車に関するAT限定免許は制定当時の普通免許と、それを引き継いだ8t限定中型、5t限定準中型免許、現行の普通免許にしかない。2024年5月時点では新規に大型自動車免許を取る場合、AT限定免許はない。基本的には乗用車やそれベースの貨物車を動かす程度の前提のものである。


種類編集

遊星歯車式編集

複数の遊星歯車+トルクコンバーターによる変速。中身が単純なのでATの主流だが、段数を増やすと変速ショックが小さくなる代わりにコストや重量がかさんでしまうのが欠点。

平行軸歯車式編集

常時噛合ギア+トルコン+油圧式の湿板クラッチによる変速。遊星歯車式よりギア比を自由に選択しやすい。

無段変速機編集

CVTのこと。歯車ではなく、プーリーとベルトの摩擦によって変速を行う。近年の日本の乗用車では最も普及している形式。

セミオートマチックトランスミッション(セミAT/機械式AT/2ペダルMT)編集

MTをベースにしたAT。ギア変速を運転手が手動で行う。2ペダルMTとも呼ばれ、AT限定免許でも運転できる。

大型車やスポーツカーで使われ、三菱ふそうのINOMAT、いすゞのスムーサー、日野自動車のプロシフト、UDトラックスのESCOTなどがある。

デュアルクラッチトランスミッション編集

トランスミッション内に奇数段と偶数段のクラッチがあり、それが変速時にすぐ切り替わるようになっているのが特徴。セミATに含まれることもある。

YCC-S(ヤマハ電子制御シフト)編集

2006年発表のFJR1300ASに装備された新機軸。

クラッチレバー操作せずにギアシフトを変更出来るためAT扱いされるがAT限定免許だけで運転可能になるのは2019年12月の排気量条件(650cc未満とする元々不可解な代物)が撤廃されるのを待たねばならなかった。


操作方法編集

ATの操作レバーはセレクトレバーまたはセレクターと呼ばれ、複数の操作位置があり、前進や後退を切り替えるほか、運転者の任意で駐車時に駆動系の回転をロックする機能や、変速段を制限する機能を持ったレンジに切り替えられる。


セレクトレバーの配置は車体中央の床に配置するフロアAT、ステアリングポストの横に取り付けられたコラムAT、インストルメントパネルに配置されたインパネATがあり、大型車向けのATではボタン式もある。

Pレンジ編集

駐車する時に使用する。変速機内部で駆動軸が固定されて車両を動かせなくなる。ただし外部から大きな力が加わると、変速機内のストッパーとなる部品が破損する危険がある。大型車用の場合、Pレンジがない物が多い。パーキング。

Rレンジ編集

後退時に使用する。PレンジとNレンジの間に位置するものが多い。リバース。

Nレンジ編集

俗にいうギヤが入っていない状態。アクセルを踏んでもエンジンが空ぶかし状態になるだけで加速しないが、外部から力が加わると動く。ニュートラル。

Dレンジ編集

通常走行時に使用する。アクセルの踏み込み量・車速に応じてギヤ段数を自動で切り替えていく。ドライブ。

Bレンジ編集

坂道走行の時に使用する。ブレーキ。

ギア固定レンジ編集

1速・2速・3速など特定の段数にギアを固定する。下り坂などで強力なエンジンブレーキを使う時に選択する。


操作時の注意編集

アクセルとブレーキの踏み間違い編集

AT車にはクラッチペダルが存在しない。そのため右足だけでアクセルとブレーキを操作するが、ブレーキと勘違いしてアクセルを踏み込んでしまい、衝突事故を起こす例が多発している。勘違いをなくすのが肝心だが、踏み間違い防止のために左足でブレーキを踏む人もいる。メーカーも誤操作防止のための技術を開発しているが過信はできない。

エンスト編集

AT車でもエンストする。国土交通省のプレスリリースによると、Dレンジのまま坂道を惰性で後退、Rレンジのまま坂道を下るなどの行為でエンストし、事故に繋がるとしている。もしエンストした場合、ブレーキを1度に強く踏み込んで停車し、エンジンを再始動すること。

クリープ現象編集

トルクコンバーターの作用により、DレンジやNレンジ以外のポジションに入った状態ではアクセルを踏んでいなくとも、ブレーキがかかっていなければ勝手にゆっくりと動く。そのため停車中はブレーキを踏んでいないと衝突のおそれがある。逆にこのクリープ現象を利用し、渋滞時や車庫入れ時の微速進行に活用する事で運転が楽になる。DCTは(トルクコンバーターが無いので)本来はクリープ現象を生じないが、AT車に慣れたドライバーのためクリープを擬似的に再現しているものが多い。


鉄道においては編集

気動車及びディーゼル機関車において、「液体式」(流体式)と呼ばれる変速機がこれに該当する。機械式とは異なり複数のエンジンの総括制御が可能であることから国鉄時代に重宝され、分割民営化でJRに移行しても変速機の主流であり続けた。

自動車用と大きく異なるのは、MT自動車の1・2速に相当する「変速段」のカバー領域が極端に広く(最高速度が95~100km/hなのに45~60km/h辺りまで負担)、大半の形式では下位互換の関係上変直切り替えは手動スイッチ操作、また変速・直結の二択だけの時代が非常に長く続いた。また特に高出力なエンジン(1基1,000PS以上)を用いるDD51DE10といった形式のエンジンの変速機は自動車用と完全に異なる、機械的な直結段が存在しない変速機を用いていた。

平成以降、直結段を2・3段に細分化し、ここの切り替えだけは自動化したものも出だしたが、変速↔直結の切替速度が高めのまま維持され、それが過負荷をもたらし車両寿命を縮めてしまったキハ8500系のようなケースもある。

1990年代以降はエンジンの小型高出力化とパワーエレクトロニクスの技術が向上し、軽い交流発電機・誘導モーターを用いることで国鉄時代には半ば諦められていた電気式(ディーゼル・エレクトリック方式)への回帰が行われるようになり、更に21世紀以降は蓄電池を搭載したハイブリッド方式の車両も登場しており、2020年代以降は徐々に数を減らしていくものと思われる。

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