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概要
中性的な容姿とそれを裏切らない柔らかな物腰が特徴の少年。CV:瀧本富士子
特徴的な緑髪とエルフ耳は、彼がシルターンの鬼神とリィンバウムの人間の間に生まれた「響界種(アロザイド)」である事に由来しており、華奢な体つきの中には相当な膂力を秘めている。
怒りなどで感情が高ぶると鬼神の血が覚醒してしまい、普段の温厚さとはうって変わった狂戦士と化してしまう。
ストーリー中の立ち位置は更に外見からかけ離れる。彼はその性質が実の親からも嫌われ捨てられた孤児であり、そこを紡績都市サイジェントの北スラムを縄張りとする無法者集団「オプテュス」のリーダーバノッサに拾われ、「義兄弟」として右腕的存在に成長した。
このためチーマーの実質的なNo.2というバリバリの敵キャラであり、進んで蛮行を働きこそしないものの積極的に止める事も無く、バノッサの命令次第では加勢も厭わない。
厳しい見方をするなら、彼の「中性的」には「依存」や「迎合」といった悪い意味での「女々しさ」が多分に含まれていると言える。
オプテュス内でこそ献身的な働きによって人間不信気質なバノッサから唯一無二と言える信頼を勝ち得たものの、その先に待つ運命は破滅主義的言動を繰り返すバノッサをただ一人後追いするという絶望の末路であった・・・
『サモンナイト6』にて
謎の「糸」によって鬼神の血を引き出され、ネスティらを襲うよう仕向けられるという最初からクライマックス状態で再登場を果たす。
当初は始末する方向で話が動きかけるも、紆余曲折の末にクノンによる治療が行われ、その力を活かして出撃メンバーに組み込まれる事となった(この時点でクノン以下多くの登場人物が戦える状態に無く、彼は貴重な戦力であった)。
『サモンナイト』当時はストーリー性を重視して味方への引き抜きやプレイアブル化の選択肢を排除したと言われるカノンだったが、それらが15年越しに形を変えて実現したわけである。
わかりやすい鈍足重火力アタッカーで、素早さが低くHPと物理系ステータスが伸びやすい。
射程こそ最短だが、迎撃用の「カウンター」やダメージを軽減する「反撃封じ」「鉄壁」といったスキルを備えるため、インファイトには目法強い。
ただしこれは、今作の最適解と言われる素早さと魔法攻撃力を上げていくスタイルの対極を行くものであり、高評価クリアを目指すのであれば厳しい役回りとなる(ダメージ量以前に被弾回数自体が評価の対象となっているようで、アウトレンジ戦法が強く推奨される)。
もっとも、隠しクラスとして魔法系ステータスを大幅に伸ばす「魔戦鬼」を持っており、それを利用すれば召喚師に伍して戦っていく事も可能になる。
バノッサと引き離されて「繭世界(フィルージャ)」に呼ばれた事、主人公クラスが複数集う豊かな人間関係に組み込まれた事から、必然的に主体性を持って行動する場面が多くなってもおり、特にアムで夜会話を進めていくと最終的に告白じみた台詞を吐き出すまでになる(あくまで本人は「盟友」と言っているが)。
総じて、今作の環境の恩恵を最大級に受けたダークホースであったと言えるだろう。