キャシャーンsins
きゃしゃーんしんす
原作の新造人間キャシャーンの内容を思わせる情報の断片も語られているが、その世界観やストーリーは原作とは異なる独自のものとなっており、まったくの別物というべき作品となっている。
実写映画「CASSHERN」や「宇宙の騎士テッカマン」に対する「宇宙の騎士テッカマンブレード」と同様のような新解釈となっている。ただ往年のタツノコ作品の名を冠する新作作品としては「宇宙の騎士テッカマンブレード」や後年に放映された「ガッチャマンクラウズ」に比べれば同名のキャラクターは元作品に近いデザインで描かれている。
キャラクターデザインは「おジャ魔女どれみ」や近年では「ハートキャッチプリキュア」を手掛けた馬越嘉彦が担当している。
聖闘士星矢を彷彿とさせるデザインは、以前に監督の山内重保が担当したOVA版での、荒木伸吾のデザインを参考にしたとのこと。
アクション要素もきちんと含まれているが、全体としては静かで憂鬱なファンタジー作品といった趣が強い。
本作で主演を担当したのは、実に17年ぶりの主演となる古谷徹氏。
当初は何故人気のある若手でなく、自分が指名されたのか分からなかったとのことだが、山内の「カッコよさと憂いを両立させた演技は古谷にしかできない」という声を受け、オファーを快諾。
「声優人生で培った全てをぶつける」と意気込み、鬼気迫る演技を披露した。
他のキャストも古谷同様、レギュラーからゲストまで、大多数がベテランで固められているのも、本作の大きな特徴である。
時流に真っ向から逆らった構成からか、商業的には振るわなかったものの、後続の作品に与えた影響は大きい。
星矢風のデザインは、巡り巡って本家星矢シリーズの作品「聖闘士星矢Ω」の成立に貢献することになり、またそのビジュアルや退廃的な雰囲気は、タツノコヒーローが一堂に会した漫画作品「Infini-T Force」のキャシャーン像にも、大きく影響を与えている。
世界は数百年を掛け、再生の出来ない「滅び」と呼ばれる状態にあった。荒廃した世界にて、長い眠りから目覚めたキャシャーン。目覚める前の記憶を失っていた彼は、何故か襲い掛かってくる敵と戦いながら自らの記憶を取り戻さんとしていた。荒野をさすらうキャシャーンは、やがて様々なロボットや人間と出会い、自身の背負った「罪」を知ることになるのであった。
荒廃した世界を流離う主人公。ブライキング・ボスによって生み出された人間とロボットが融合したような存在であり、同型のディオ・レダと本来の性能は同じはずであるが、ルナとの接触により不死身の存在になった。
キャシャーンを追うロボットの女性。ルナの警護をしていた姉を「滅び」の影響で亡くしており、キャシャーンを仇と付け狙うが……。
キャシャーンが旅先でよく出会う少女。キャシャーンを慕うも、その凶暴性に恐れを抱いても居る。
リンゴと一緒に旅をしている技師。キャシャーンの過去を知っている節がある。
人間・ロボットの区別なく「生」と「死」を与える謎の少女。劇中では既に死んでおり、彼女の死が「滅び」に繋がったと言われている。そう、彼女は死んだのだが……。
キャシャーンと同じくして生み出されたロボットと人間のハイブリッド。基本能力はキャシャーンと同じだが、キャシャーンのような不死身の再生能力は持っていない。打倒キャシャーンに燃えている。
ディオやキャシャーンと同じタイプの女性型ロボットだが、彼女は「生命を生み出す」という明確な目的を持って生み出されたため、命を生み出すことに執心している。ディオに付き添い、彼をサポートしている
かつて世界を支配していた独裁者ロボット。ルナが死んだことで世界が「滅び」とよばれる状態になったことに責任を感じており、隠者のような立場にいる。
オープニングテーマ
「青い花」
作詞 - 竹森マサユキ / 作曲 - 明石昌夫・カラーボトル / 編曲 - 明石昌夫 / 歌 - カラーボトル
エンディングテーマ
「reason」(第1話 - 第12話)
作詞・作曲 - 川江美奈子 / 編曲 - HΛL / 歌 - KΛNΛ
「蒼い影」(第13話)
作詞・作曲 - 世良公則 / 編曲 - 音屋吉右衛門 / 歌 - 音屋吉右衛門'寿(音屋吉右衛門&野村義男プラス)
「光と影」(第14話 - 第23話)
作詞・作曲・歌 - クノシンジ / 編曲 - クノシンジ・棚谷祐一