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概要編集

MARVELコミックに登場する異星人種族の1つ「クリー人」。

1967年の『Fantastic Four #65』にて初登場。


特徴編集

  • 文化

本星は大マゼラン雲の「パマ(Pama)星系」にある惑星「ハラ(Hala)」。


地球人と同じ二足歩行の人型宇宙人で、多くは肌の色が青い「ブルースキン」。帝国の拡大に伴って他種族との混血が生じ、「ピンクスキン」(地球でいう白人)の同族も生まれているが、二等市民、あるいは人間以外として扱われている。


過去、一部のクリー人がプロジェニターズによる遺伝子操作を受けており、その際に原初のインヒューマンズが誕生した。

またセレスティアルズによる遺伝子操作も受けており、クリー・エターナルズ、クリー・ディヴィアンツが生まれている。


人工知能スプリーム・インテリジェンスによって種族の意思決定を行なっている。

生物としての進化の可能性(突然変異)がなく「遺伝子学的に行き詰った種族」と言われており、他の星との交配を進めている理由の1つである。


スクラル、シーアーと並ぶ銀河三大列強の一角であり、特にスクラルとは100万年に渡る長き因縁を持つ仇敵の間柄。

その因縁は、まだクリー人が科学文明を発達させる以前に始まっている。


かつてクリーの母星には、クリー人の祖先と植物から進化した種族コタティの2種類の知的生命体が原始的な文明を築いていた。

そこに、スクラルからの使節がやって来て「2つの種族の内、優れた方に自分達の科学文明を授ける」と宣言する。

クリー人の祖先は自分達の方が優れていると自負していが、スクラルが科学文明を授ける事にしたのは、平和的なコタティだった。


クリー人は激怒した。かの邪智暴虐のスクラルとコタティどもを除かなければならぬと決意した

そして、スクラルの使節とコタティを皆殺しにして、スクラルが乗って来た宇宙船から科学技術を学び……やがて、クリー人は極めて科学技術を重視すると同時に、極めて軍国主義的な種族と化し、他星の侵略へと乗り出した。


もちろん他星人の中でも最も憎む相手は当然ながら、自分達の祖先を「劣った存在」認定したスクラルである


関係者編集

ストーリー上で初めて地球と関わったクリー人。

法を執行する「アキューザー(Accuser:告発人)」の最高位。


  • マー・ベル(Mar-Vell)

諜報員の男性。交配とは別件で地球に派遣され、初代「キャプテン・マーベル」として現地のスーパーヒーローたちと関わることになる。

また彼が途中から扱う「ネガ・バンド」は、元は「クァンタム・バンド」のレプリカとしてクリー人が作ったもの。


マー・ベルの上官。


  • コラス(Korath)

「パーサー(Pursuer:探究者)」の二つ名を持つ遺伝学者。


  • スターフォース(Starforce)

特殊部隊、いわばクリー版アベンジャーズ

ロナン、コラス、ドクター・ミネルヴァなどがメンバーとして知られる。


  • アエル・ダン(Ael-Dan)、ダー・ベン(Dar-Benn)

それぞれブルースキン、ピンクスキンの将軍。軍事費を削減してさらに私腹を肥やそうとした当時の皇帝をクーデターで処刑し、共同統治者になるが、その次の登場話で暗殺された。


  • ノー・ヴァー(Noh-Varr)

【アース200080】から来たクリー人。名前が似ているヒーローとは共演もしている。


  • マリ・エル(Mari-Ell)

最近後付けされた、現「キャプテン・マーベル」ことキャロル・ダンバースの実母

交配目的で地球に派遣されたが、故郷との関係を断ち地球人として余生を送ることを決意。しかしクリーからの報復を恐れた夫ジョセフは酒に逃げ、娘を虐待するようになってしまう。


MCU編集

映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』にて初登場。

徐々に各星に侵略の魔の手を伸ばしており、抵抗するなら軍事的な手段もやむを得ないという強硬派もいる。


ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー編集

ロナンがメインヴィランとして、コラスが彼の副官として登場。オーブを狙い、サノスと手を組んでノバ帝国の本拠・ザンダー星を攻めた。

なおロナンたちは「暴走した裏切り者」として追放された身であり、ノバ政府が協定に反しているとして抗議しても帝国は「自分たちには関係ない」と傍観を決め込んだ。


エージェント・オブ・シールド編集

シーズン1においてコールソンやスカイ(デイジー)を生き返らせたT.A.H.I.T.I.計画の血清において、その持ち主となったG.H.(ゲストホスト)と呼ばれるクリー人の死体が登場。ただしこの時点では種族は不明であった。(シーズン1でシフがコールソンに青い肌の宇宙人の存在について聞かれた際にクリーの名前を出す場面はある。なお容姿の登場自体は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」よりもこちらが先である。)


シーズン2でクリー人であると判明し、体液には死んだ人間を蘇生させられるほどの強力な生命力を

持っていることが判明した他、太古の地球においてプエルトリコに地下都市を築きそこで自分たちの遺伝子を用いて特殊能力を持った地球人インヒューマンズを生み出していたことが発覚した。


シーズン3では史上最初のインヒューマンズであるハイヴを生み出した二人のクリー人が登場。太古においてインヒューマンズたちに反乱を起こされポッドの中で仮死状態になって太陽系を漂っていたが、現代においてハイヴがインヒューマンズの兵士を作りだすための血液を手に入れるために手に入れていたクリーオーブを起動、発信されたクリーの援軍を呼ぶためのビーコンによって覚醒し地球に降り立つ。


シーズン5では2091年の地球が崩壊した未来において逃げ延びた人類が暮らすシェルター「ライトハウス」を支配するクリー人カサイアスとその側近シナラ、カサイアスの兄フォールナク、マストン・ダーを始めとした彼らの配下のクリー人たちが登場。由緒ある家柄らしく他のシーズン/作品のクリー人とは異なり顔や手に白い化粧を施しているのが特徴。

カサイアスは人類を増やさないよう妊娠の自由を奪ったり「リニューアル」という殺し合いをさせる、インヒューマンズ同士を戦わせて勝利した者を他の異星人に売るなど非人道的な行為の数々を行っていた。普段は高貴かつ尊大な振る舞いをしているが、本質は自分を見下す家族へのコンプレックスを持ち、権力や名誉に縋っている小物である。

シナラは二つの鉄球を自在に操って相手の体を打撃したり貫いたりする力を持つ。カサイアスに忠実であるが心酔してるというわけでもなく、フォールナクの言いなりになってることに必死に言い訳をする彼に見苦しいと言い放つ場面も。

コールソンたちが現代に戻ってきて以降のストーリーではカサイアスの父であるタリアン・カサイアスが登場。サノスに地球が襲撃される前にグラビトニウムを回収しようとやって来た異星人による連合の一人であり、強大な力持つ相手でも恐れる素振りを見せず社交的に振舞う冷静さを持つ。連合の宇宙船に乗り込んだところを暴走し始めたある人物の命令で囚われてしまったデイジーを自分の手土産として連れて行こうと目論む。


本作はあくまでスピンオフドラマのため、本編にどれだけ反映されるかは現状不明。


キャプテン・マーベル編集

マー・ベル(女性)、ヨン・ロッグやミン・エルヴァたち「スターフォース」、若い頃のロナンとコラスが登場。

惑星ハラやスプリーム・インテリジェンスの存在、スクラルとの因縁が描かれた。


なおスターフォース隊長のヨン・ロッグがピンクスキンであるが英雄として扱われているなど、明言はされていないものの設定変更されていると思われる。






※ネタバレ注意!






マー・ベルはスクラルを庇って地球に潜んでいた裏切り者で、S.H.I.E.L.D.の協力者ウェンディ・ローソン博士として四次元キューブを用いたエンジンの研究を行っていたがヨン・ロッグたちスターフォースに見つかり、マー・ベルは抹殺したものの、アメリカ空軍のパイロットだったキャロル・ダンヴァースがキューブの力を獲得。記憶喪失になったキャロルをハラに連れ去り、クリー人「ヴァース」として洗脳、戦力に加えた。

しかしスクラルとの紛争中にキャロルが記憶の一部を取り戻し、地球に帰還。スクラル側に味方し、結果としてスターフォースはヨン・ロッグを残して全滅した。


マーベルズ編集

ダー・ベン(女性)がメインヴィランとして登場。

ロナンと同じハンマー、そしてカマラ・カーン / Ms.マーベルの用いるものと似たバングルを持っており、部下からはスプリーマー(Supremor:至高の者)と呼ばれている。





※ネタバレ注意!






これまでの出来事が過去回想で補完された。

『キャプテン・マーベル』から数年後、ハラに来襲したキャロルによってスプリーム・インテリジェンスが破壊されたため、内戦に発展。太陽も死滅し、30年経った現在では絶滅に瀕していた。


推測に過ぎないが、おそらく『ガーディアンズ』一作目の作中において1000年以上戦争を続けてきたザンダー星と平和条約を結んだのも、内戦による母星の荒廃の影響で他星と戦争を行っている余裕がなくなったから、ロナンの暴走行為を半ば黙認しているのも、『ロナンがザンダーを滅ぼしてくれるなら万々歳、失敗したとしても『ロナン個人の暴走』という事にしておけば自分達に不利益はかからない』という思惑があったためだと思われる。

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