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曖昧さ回避編集

ニンテンドー詰め2014


概要編集

江東自動車営業所が担当する路線の一つで、錦糸町駅を起点に、亀戸駅通り・境川・東陽町駅木場駅を経由して門前仲町までを結ぶ。江東区をコの字を描くように路線が走っており、門前仲町、東陽町、砂町、亀戸、錦糸町と江東区内の主要拠点を結ぶ大動脈、および錦糸町へのアクセス路線として機能している。門前仲町、東陽町~錦糸町を結ぶ系統は他にも同じく江東所管の【東22】があるが、【東22】が東陽町~錦糸町を四ツ目通り経由で直線的に結ぶのに対し、本系統は江東区の重要拠点を結びながら走るため、やや遠回りかつ、東陽町~錦糸町間は時間がかかる。


この路線も前身の【錦14】、その先祖に都電38系統を持つ系統である。都電時代の終点は日本橋で、【東22】の門前仲町以西をくっつけたような路線だった。本数は意外にも少なく、他路線の補完という側面が強かったそうで、運行形態も洲崎を境に系統分割される傾向にあったらしい。また一部便は日本橋から東京駅丸の内口を経由し都庁前【現、東京国際フォーラム】まで運行するものもあった。その後は東西線が開業すると東陽町から先の輸送は東西線に取って代わられるようになり、次第に洲崎からの区間便も門前仲町打切便が増えるようになり、1971年には正式に門前仲町が終点となり、並行する都電28系統に移管する形で門前仲町以西は廃止とした。

東京都内の都電が大量に廃止となる中で本系統を含めた江東区内の都電は長らく生き残ったが翌年1972年の江東区内都電大量廃止の際に本系統も廃止されバス代替となった。代替路線は新番号(起点の漢字1文字+2桁番号)になった後に設定されたため【錦14】と名付けられた。経路は門前仲町までとし、専用軌道だった水神森~西大島と南砂付近は明治通り、永代通り経由とした。営業エリア的に所管は江東になるはずなのだが、ここで問題が発生する。

同時期に江東区内では都電が大量に廃止され、それに伴い代替バスの本数も爆発的に増加した。江東はすでに他の系統の代替でキャパがパンク寸前になっており、とても【錦14】を受け入れることはできなかった。そのため交通局は沿線の境川にある都電車庫跡地に新たな営業所を設置しようと画策するが都電廃止による沿線住民の反対運動から境川営業所計画は頓挫、仕方なく付近でまとまった土地が手に入りそうだった葛西に本系統向けの営業所を設置した。これが葛西営業所、現在の江戸川営業所である。路線は江東区ながら営業所は川向こうの江戸川区という状況になってしまった。境川には営業所は作れなかったが操車所を建設し葛西営業所における江東区の拠点として使われた。

こうした苦悩の末に【錦14】は運行を開始した。路線形態はこの時点で現在の形となっており、短縮もなく半世紀以上この形を保っている。都電時代は他系統の補完がメインといったがこれはバスになってからも変わらず、まとまった本数があり使いにくくはなかったが明治通りでは【草28】(葛西橋~神田駅)の混雑緩和、永代通りでは【東22】の補完がメインの役割となり、本系統は長年脇役として日の目を浴びることのない不遇な時代を過ごした。回送も葛西への入庫は錦糸町からは直接葛西車庫行きとして入庫できたが出庫は混雑の激しかった葛西橋での遅延を考慮したのか【錦14出入】として葛西車庫~境川を運行して境川操車場に一旦入庫、そののち境川始発として営業入りという手間のかかる方式をとっていた。

その後も環境に変化はなく、江東区内では東西線の全通、新宿線の東大島開業などで地下鉄路線が整備されていき本系統は地下鉄開業の波に呑まれてこのまま脇役として朽ち果てていくのかと思われた。何もイベントが起こらないまま昭和が終わり、平成も4年目に入った1992年本系統の運命を左右する、想像もしていなかったビッグニュースが飛び込んできた。


なんと万年脇役と思われていた【錦14が】交通局7本目の都市新バスとして大抜擢されたのだ。


万年脇役で何も起こらなかった本系統だが、取り巻く環境は目まぐるしく変わっていた。まず明治通りの主力だったはずの【草28】新宿線開業で西大島~岩本町間が路線と被ってしまい乗客が流出、年々本数を減らしていた。永代通りの【東22】は東陽町以西の東西線並行区間で本数が落ち込んでしまっていた。その反面【錦14】は起終点が繁華街に挟まれ沿線も集客の見込める個所が多く全線に渡って乗客も多く、永代通りも明治通りも道幅が十分にあり渋滞も少なかった。路線長も長すぎず短すぎず、長年見落とされていた本系統の長所がかつての主役の没落という形で発掘された。すでに好条件がそろっていたことから交通局は都市新バス化を行いこの路線を一気に基幹路線に昇華させようと目論んだのだった。

こうして目立たず地味な脇役だった【錦14】は1992年の3月、長年担った脇役という役柄と決別し【都07】という新たな名で明治通り、永代通りの主役として歴史をスタートさせた。担当は引き続き葛西が担当し、入出庫方法も変わらなかったが本数が大幅に増強された。

以降は江東区の大動脈としての地位を確固たるものとし、1日当たりの輸送人員数が全都営バス中1位を取るほどに出世した。沿線には中小の病院や江東運転免許試験場、江東区役所などの行政の要が存在するほかアリオ北砂や錦糸町、門前仲町などの生活拠点もあり、老若男女問わず終日に渡り利用者の多い大幹線となった。車両もリフト付き低床バスが1995年のB代から、ノンステップバスも1998年のD代から導入されるなど、常に最先端の車両が運用に投入されてきた。

路線の性格はこの時から現在に至るまで30年以上一切変わっていないが、先述の複雑怪奇極まりない所管に関しては21世紀に入ってから動きがあった。

先述の通り本系統の出庫は境川で一旦入庫となっていたが都市新バス化によって本数が増加するとその非効率な運行形態では限界が見えてくるようになった。2001年に清砂大橋が開通してからは葛西橋の混雑が緩和されたが、回送距離が長く非効率な運行形態はどうしようもなかった。変わった点といえば、入出庫の番号が【都07出入】となったことくらいだった。

しかし2003年、翌年の臨海営業所はとバス化を控えた江戸川区内では大規模な所管入れ替えが敢行され、葛西営業所と臨海の間で不採算路線の交換や江東との間で運行路線の適正化による移管、共管が行われ、本系統もこの年から段階的に江東へと移管されることとなった。これを機に境川の操車場は閉鎖、葛西からの出庫は門前仲町や錦糸町まで回送されるようになり、逆も同様だった。従来境川で行っていた食休は江東車庫に変更された。

しかしこれまで【都07出入】を利用していた江戸川区民はその影響をもろに食らう事となった。また錦糸町から葛西橋、葛西方面への終バスを繰り上げないために最終の葛西車庫行きは葛西担当のまま引き続き運転されることとなった。同時に早朝深夜は葛西車庫行きと引き換えに東陽町駅止まりが増加、東陽町到着後は四ツ目通り経由で江東に戻す運用となった。なお、早朝深夜の東陽町止まりは入出庫絡みのため、全便江東が担当していた。

葛西から江東への移管は段階的に行われ翌2004年、葛西が江戸川営業所に改称されたタイミングで江戸川(旧葛西)が完全に撤退。本系統は江東単独所管になり、都電代替から実に32年越しに担当すべき営業所へと所管が落ち着いた。また懸案事項だった最終葛西車庫行きはこの時に臨海へと移管【両28出入】に名前を変え、臨海への回送経路簡略化の都合から江戸川車庫には乗り入れず、行き先を江戸川営業所至近の第六葛西小学校行に変更して運転を継続している。乗り場は通常【両28】が使用する京葉道路沿いの停留所ではなく本系統と同じく錦糸町駅正面の乗り場から発車。第六葛西小学校到着後は道なりに南下して臨海へと戻る運用となり以降20年間変化はない。

この変更を以て完全に現在の形となった。本数も現在にしては珍しく増加傾向にあり、それだけ利用客が定着していることだろう。この先も末永く、城東の大幹線として活躍してほしいものだ。


都市新バスには専用のサボ、ヘッドマークがあるが本系統はヘッドマークが白鳥座天の川をイメージしたもの、サボは緑と白のツートンに「グリーンスター」と書かれたものを使用する。他系統のサボが軒並み青系の中で本系統は唯一サボの色が青ではない。

車両はいつしか新車固定ではなくなり江東の一般車なら年式問わず入るようになった。新車メインの都市新バスにしては珍しくどちらかといえば古参車主体であり、江東管内の新車は【東22】に回されるイメージである。数を減らすS代、T代も運用入りすることが多く、マニア的にうれしい路線でもある。






余談編集

錦糸町駅と東陽町駅との間は他にも、【東22】(東京駅丸の内北口〜永代橋・門前仲町・東陽町駅〜錦糸町駅。江東自動車営業所担当)、【錦22】(錦糸町駅〜東陽町駅〜臨海車庫。江戸川自動車営業所臨海支所担当)が四ツ目通りをショートカットする形で運行しており、中でも【東22】は正月三が日には通常の東陽町駅〜錦糸町駅の折り返し便を、門前仲町発着に延伸して、富岡八幡宮・深川不動堂への初詣客輸送に対処している。


関連タグ編集

墨田区···本系統を担当する江東自動車営業所は、錦糸町駅の東側、墨田区江東橋に所在する。

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