概要
『グレイトギフト』は、テレビ朝日系列にて2024年1月~3月に木曜ドラマ枠で放送。
主演は反町隆史。脚本は映画『キングダム』、『ゴールデンカムイ』など数多くの作品を手がけた黒岩勉。主題歌はJUJUの「一線」。
登場人物
- 藤巻達臣(演:反町隆史)
明鏡医科大学付属病院病理部の病理医。仕事一筋の人間で娘や病院内の人間からは「顕微鏡しか覗いていない」と皮肉混じりに言われている。院内で謎の不審死をもたらす殺人球菌「ギフト」を発見する。
その後、白鳥に球菌の提供を教授への昇進と心筋細胞シートの認可を条件に要求され、仕方なく呑む形となり、白鳥派に所属することになった。しかし、白鳥と郡司が容赦なく邪魔な人間たちを自身が培養した「ギフト」で毒殺し排除していく様を見て良心の呵責に囚われ培養した「ギフト」で自殺しようとしたが、久留米に止められた。そして、自ら危険な道へと突き進もうとする久留米を犯人ではないかと疑ったが、久留米から犯人では無いことと彼女が自身に抱いていた好意(というより、尊敬の念)を聞いたことで彼女に改めて協力を要請した。
その後、麻帆と郡司の不倫関係を知り、離婚を切り出されたことで自暴自棄になるが同じく郡司と麻帆の不倫関係を知った鶴下からの電話を受け、彼女の凶行を止めようとするが、鶴下の死を目撃してしまう。
その後、白鳥が久留米や郡司、本坊、安曇らを利用して「ギフト」の大量生産と闇ルートでの売りさばきに乗り出すことを宣言したため、嫌々ながらも承諾せざるを得なくなり、法外な金を貰う代わりに彼への忠誠心を示した。しかし、本心は「白鳥を打倒し、全てを終わらせる」ことを目指している。
しかし、神林に裏切られたことで目論見は頓挫。「これ以上人を殺したくない」と自身の殺害を白鳥に懇願するが、その矢先に「ギフト」の創造者が本格的に動き出す様を目撃してしまう。
白鳥が真犯人を暴くことにシフトしたため、表向きは彼に従いつつ、白鳥が真犯人ではないかと疑っている久留米を庇い、彼女が極秘裏に進めていた「ギフト」及び「オクトセブン」のカウンター球菌の培養を引き継いだ。
その後、神林によって暗殺されようとしていた久留米を庇い、「ギフト」を注入され死にかけるが久留米が持っていたカウンター球菌によって間一髪蘇生した。
その後、自身を殺そうとした白鳥にこれ以上殺人を犯さないように彼を止める決意を固め、久留米とともに白鳥と「ギフト」の創造者…もとい奈良の野望を阻止した。
- 久留米穂希(演:波瑠)
達臣と同じ病院の敏腕検査技師。以前勤めていた病院を辞職しており、明鏡医大付属病院内では上司との不倫関係が原因ではないかと噂されている。頭脳明晰だが一匹狼で必要最低限の会話しかしないなど他者と言動がズレているところがある。
達臣が「ギフト」に関して何かを隠していると察知し、問い詰める形で「ギフト」の情報を聞き出し、自身も培養に関わりたいと要求。達臣の培養の件をバラすと半ば脅す形で無理やり認めさせた。
その後、郡司と達臣の話を盗み聞きしたことで黒幕が白鳥であることも把握してしまい、野望を止めたいと申し出るが達臣から止められ、病院に残るよう勧められたため培養に注力することにした。
その後、自殺しようとしていた達臣を止め、彼を説得しようと試みた。その際に「ギフト」を最初に使用した犯人ではないかと彼に疑われたがそれを否定して自身の潔白だけでなく達臣への好意(本人曰く「あくまで人間性が好きであり、医師として尊敬する」だけとのこと。)と心配をはっきりと告げ、彼の協力者になりたいと改めて申し出た。
白鳥には郡司のせいで培養の件を把握されていたが、達臣が白鳥に忠誠心を示したため、被害が及ぶことはなかった。
その後、「オクトセブン」の存在を盗み聞きしたことで事態を把握、白鳥も彼女に協力を要請せざるを得なかった。
このことから白鳥も彼女に疑念を抱いていたようで、生命医科学研究所の名簿を強引に入手させ、本人に尋問したところ、彼女がかつて生命医科学研究所の研究員として所属していたこと、「オクトセブン」の誕生に関与していたことが判明した。後に、彼女の口から過去が語られ、「オクトセブン」が偶然の産物であること、上層部から培養するように圧力をかけられるがそれを拒否したため退職に追い込まれ、「オクトセブン」を滅却した上で生命研を去ったという経緯が明かされた。
自身が白鳥派の監視対象となることを察知し、自身の極秘ラボと極秘裏に進めていた「ギフト」及び「オクトセブン」のカウンター球菌の培養を達臣に託した。
その後、神林によって「ギフト」を打ち込まれ死にかけていた達臣にカウンター球菌を投与し、彼を蘇生させた。本人曰く「いきなり人体への治験となった」と不本意だったが、彼の蘇生によって特効薬としての効果が確立されることとなった。
その後、白鳥と「ギフト」の創造者…もとい奈良の凶行を止めるため達臣と協力して郡司、本坊、神林の説得を行い2人の野望を止めることに成功した。
明鏡医科大学付属病院
病理部
- 奈良茉莉(演:小野花梨)
検査技師。穂希の後輩。伊集院からアプローチされているが、あくまで仕事仲間としての認識しか持っておらず、本人曰く恋人以上の関係にはなりたくないらしい。
しかし伊集院が同僚として特別な存在だったことには変わりなく、彼の死を受け涙を流していた。
穂希と仲が良く、彼女の恋を成就させようと躍起になっている(が、上述の通り達臣に対する穂希の好意はあくまで尊敬に近いものであるため甚だしい勘違いである)。
細胞培養士の資格を持っていたことから、白鳥と神林に「ギフト」及び「オクトセブン」の培養を行うように要請された。しかし、彼女の培養株は全て本坊によって盗み出されていた。
そして、達臣たちの調査や麻帆への確認で彼女が「ギフト」の創造者だったことが発覚。元々、彼女は愛宕元総理や稲葉理事長の命令に従う忠実な部下の一人だったが、ボスである愛宕元総理が居なくなったことで暴走。自身の研究者としての性が勝り、「ギフト」及び「オクトセブン」の実験と称して患者の殺害を続けていた。
白鳥と手を組み、達臣と久留米を殺害しようとしたが、郡司、本坊、神林の裏切りにより理事長室の前で待機していた警察に追い詰められ、自ら「オクトセブン」を打ち込み自殺しようとしたが、久留米がカウンター球菌を投与したことで生存。そのまま殺人未遂罪で逮捕された。
本性は研究者としての自己顕示欲に取り憑かれたマッドサイエンティストそのもの。また、心の奥底に「ギフトの生みの親である久留米を超える」という久留米への嫉妬を抱いていた。それを考慮すると、彼女もまた「ギフト」の魔力に呑まれた被害者とも言える。
病理医。茉莉に好意を寄せており、機会を見つけてはアプローチしている。仕事中にスマホを触るなど医者としてはかなり不真面目。
実は、「ギフト」の存在に勘づいており、達臣と白鳥が結託して奥野元理事長を殺害したと疑い、達臣を脅す手紙を置いた犯人。元々自身の給料の少なさに不満を持っており、新理事長に就任した白鳥から1億円を巻き上げようと計画し、そのために達臣を脅して協力者に取り込んだ。
しかし、達臣が事前にこの件を白鳥に報告していたため計画は頓挫。こうなったら正々堂々脅し取ると息巻いていたが、持参していた中国茶入りの水筒に白鳥が「ギフト」を入れていたため、急性心不全により死亡した。
心臓外科
- 郡司博光(演:津田健次郎)
医師。白鳥派の筆頭。達臣の同期。達臣の教授への昇進を不審に思っていたが、不倫相手の鶴下から達臣の行動を聞かされ、「ギフト」の存在に勘づく。その後、達臣から真実を聞かされたことで達臣に対する疑念が晴れ、白鳥に「これ以上人殺しをしてほしくない」という一心で達臣とともに彼の野望を止めようとする…
が、それ以前から「ギフト」の存在を知っており、達臣が「ギフト」を培養していることを白鳥に報告し、しかも「自分が使えばもっと有効的に利用できる」と進言するほどの狡猾な性格を持っていた。白鳥にとって邪魔な存在だった医学系大学連合会議副議長の大泉を「ギフト」で殺害し、「アイツは患者を貪り食うやぶ医者だ。罪悪感を抱く必要は無い」と達臣に声をかけたが、達臣は以前の「人の生命を救う医者になる」と言っていたかつての郡司からの変わりように唖然としていた。その後、白鳥とともに達臣に「ギフト」の培養を続けるように要求した。
しかし、その胸中には「白鳥理事長を超える」という野心を持っており、独断で本坊のバイヤーだった2人を殺害、本坊と達臣に対して自身に忠誠を誓うように要求した。
その後、白鳥が郡司の狙いに気づいたことを達臣から知らされ、鶴下との不倫疑惑をバラされたくなければ麻帆を転院させるように要求された。その後、麻帆と転院の件を話していたが、それを盗み聞きしていたことで麻帆との不倫関係が発覚してしまった。
その後、達臣から鶴下の裏切りを聞かされ、彼女の凶行を止めようとするが、彼女の死を目の当たりにし慟哭した…が、ハナから白鳥を裏切る気は無く、達臣が白鳥への忠誠心を持っているかどうかを試すために白鳥の命令で演技を行っていた。
だが、麻帆を含め無関係の人間を巻き込むことは良しとしておらず、一度は躊躇したが白鳥に従わざるを得なかった。
しかし、白鳥が創造者…もとい奈良と手を組んだことで形勢が逆転。再び従わざるを得なくなったが、達臣と久留米の説得で再び反旗を翻し、2人に協力した。
その後、警察に出頭し逮捕されたが、執行猶予付きの判決を受けた模様。
- 白鳥稔(演:佐々木蔵之介)
教授。麻帆と琴葉の主治医。凄腕のオペスキルを持つ。理事長戦に敗北したため、周囲(特に伊集院)からは「沈みゆく船」と揶揄されている。
しかし、「理事長の人柄によって病院内の医師の志も良い方向に変わっていく」という彼なりの医師としての矜恃があり、少なくとも医師としては奥野理事長よりはマトモ。
達臣から「ギフト」の存在を聞き、達臣に「ギフト」の培養による延命を要請し、隠蔽を図る奥野理事長を解任させる決意を固めた。
その矢先、奥野理事長が心不全により死亡。達臣から水差しに「ギフト」を入れたことを疑われるが、すぐに自白。その直後、自身の野望を語りながら達臣が警察に通報しても疑われるのは培養した達臣自身になるということ、疑いを達臣に向けるために教授会にわざと呼んだことを明かし、自身に歯向かう病院関係者の「ギフト」での抹殺の黙認及び球菌の提供を要求、奥野理事長と同じく心筋細胞シートの認可取り下げを人質とすることで達臣に無理やり条件を呑ませた。
その後、奥野元理事長に代わって新たに理事長に就任。神林が自身を疑っていることを達臣から報告を受け、達臣に捜査情報を横流しするように要求した。
その後、達臣が伊集院に勘づかれたことを指摘し今後「ギフト」の存在が勘づかれるようなことが起きないように培養した「ギフト」の瓶を1つ預かる。しかし、それも大泉の殺害に使用してしまった。
その後「ギフト」の存在に勘づいた鶴下を自らの手で殺害。
そして、医学連合会の議長に就任するために「ギフト」の大量生産及び資金集めのための闇ルートでの売りさばきを行うことを宣言した。
達臣が裏切らないように本坊に頼んで研究室に盗聴器を仕掛けており、彼の動向を追うために神林を自身の陣営へと取り込んでいる。
しかし、「ギフト」の創造者たる真犯人の登場により、医者のプライドにかけて明らかにすることを決意した。
そして、奈良が「ギフト」及び「オクトセブン」の培養レシピ解読に成功したことで不必要となった久留米と達臣を抹殺しようと「ギフト」による暗殺を計画する。
しかし、カウンター球菌の存在により自身の計画が瓦解、頼みの綱である奈良の培養株も本坊に盗み出され、絶体絶命の危機に陥るが、真犯人である創造者に手を組まないかと誘われ、その姿を確認したことで信頼し、喜んで了承した。
その後、創造者…もとい奈良と手を組み、郡司、本坊を無理やり懐柔、自身と対立する達臣と久留米を殺害しようとしたが、郡司、本坊、神林が裏切ったことで理事長室の前で警察待機していた月足の手で琴葉の手術後に殺人未遂罪で逮捕された。
その他
- 鶴下綾香(演:片山萌美)
看護師長。郡司と不倫している。達臣から急性心不全の患者が出たら連絡するように頼まれていたが、その後は連絡しなくて良いと言われた。
郡司や達臣の言動から「ギフト」の存在について勘づいており、郡司の出世のために彼から「ギフト」を貰って邪魔な人間を消そうという魂胆を郡司に語るが、彼女を巻き込むことを恐れる彼から制止された。
その後、郡司と麻帆が不倫関係にあることを察したことで白鳥派に寝返り、白鳥に自身の知っていることを全てバラすと脅して「ギフト」を要求、見事「魔法の薬」である「ギフト」を手にし、麻帆を殺害した…かに思われたが白鳥が渡したのはただの蒸留水だった。その後、白鳥から「ギフト」の筋肉注射で直接手を下され、白鳥への呪詛の言葉を吐きながら死亡した。
- 本坊巧(演:筒井道隆)
事務長。病院の経理を担っている。安曇に好意を持っており、いつか彼女を振り向かせてみせると意気込んでいる。かなりの下世話ネタ好き。
達臣と穂希の会話を盗聴したことによって「ギフト」の存在を知り、彼の研究室から培養していた「ギフト」の小瓶3本を奪い、外部の人間に高値で売りさばき横流ししていた。
その件を達臣に指摘された際には「安曇を振り向かせるため」と私情まみれの理由で悪事に手を染めたことをあっさり自白し、達臣に培養した「ギフト」を横流しするように要求した。しかし、達臣が郡司の要請で偽物を渡したためバイヤーに脅され、本物を持ってくるように要求。その後、本物を持ってきた達臣とその件に勘づいていた郡司が取引する様子を見届けるも、郡司がバイヤーを殺害する様子を見て唖然とした。しかし、郡司が自身に忠誠を誓うように要求した際にはあっさりと彼に忠誠を誓っていた…が、内心彼の存在を妬ましく思っており、反撃を決意する。
…が、これも演技であり、ハナから白鳥の命令で動いていた。
だが、白鳥が絶体絶命の状況に追い込まれたことで、本当に反旗を翻し佳澄と手を組んで白鳥の暗殺を計画した。しかし、白鳥が創造者…もとい奈良と手を組んだことで形勢が逆転。再び従わざるを得なくなったが、達臣と久留米の説得で再び反旗を翻し、2人に協力した。
その後、警察に出頭し逮捕されたが、執行猶予付きの判決を受けた模様。
- 奥野信二(演:坂東彌十郎)
理事長。政財界にも繋がりがある。達臣から新種の殺人球菌「ギフト」を発見したという報告を聞き、感染経路・症状などの原因究明を要請したが、調査後の報告で達臣が「誰かが意図的に入れた」と述べたことから社会的混乱と病院存続の危機を感じ、警察に通報しないことと「ギフト」に関する資料の削除を命令したが、その条件として達臣から麻帆への心筋細胞シート認可を取り付けるよう要求されたため、渋々条件を呑んだ。
しかし、「ギフト」による2人目の犠牲者が出たことで達臣に対し警察に頼らず犯人を捕まえるよう要請し、認可の取り下げを人質にして脅して仕返しとばかりに無理やり要求を呑ませた。
しかし、教授会の最中に心不全により亡くなった。
その後、奈良の口から愛宕元総理を殺した犯人であることが明かされた。
アルカナム
会員制ラウンジ
- 安曇杏梨(演:倉科カナ)
アルカナムオーナー。ミステリアスな風貌を持つ女性。殺人球菌「ギフト」が原因で死亡したとされる政治家・愛宕克己の愛人と自ら名乗っていたが、本人曰く「力を持つ人が好き」とのこと。
愛宕の死後、白鳥と手を組みギフトの売買を請け負っていたが、彼が絶体絶命の状況に追い込まれたことで別の人間が力を持つことを察知し、彼の元を去った。
その後、ギフトの売買の件で警察の取り調べを受けたものの、周囲の人間の証言で特に重い処分とはならなかった。
しかし、最終話ラストにて彼女に酷似した後ろ姿の女性が「ギフト」のサンプルを受け取っており…。
- 立花佑真(演:市川知宏)
ボーイ。郡司ら白鳥派に懐柔されており、死体処理を買って出ている。
警視庁
- 神林育人(演:尾上松也)
警部補。警務部厚生課 職員相談支援センター所属。元・捜査一課の刑事。一人娘・琴葉を持つシングルファーザー。
奥野元理事長の急性心不全を白鳥による「ギフト」を使った殺人だと疑っており、達臣に「友達」として白鳥理事長の監視を依頼する。その後、伊集院が持っていた水筒から白鳥の指紋が出たことで白鳥が何らかの毒物で毒殺したのではないかと推測した。
その後、達臣から真実を伝えられたことで月足とともに捜査に乗り出す…
かと思いきや、彼もまた白鳥派の人間であり、琴葉を助けるために達臣の裏切りを白鳥に伝え、達臣に裏切らないよう釘を刺した。
しかし、白鳥の強大すぎる野心と手段を選ばないやり方に恐怖心を抱いており、一度は久留米と達臣の暗殺計画に躊躇するものの、琴葉を人質にされていたため従わざるを得なかった。
その後、月足に自身の悪事への加担を知られてしまったが、状況を推察したため、琴葉の手術後に逮捕するよう逮捕状請求を遅らせたことで琴葉の手術成功に安堵していた。その後、警察に出頭し逮捕されたが、執行猶予付きの判決を受けた模様。
- 月足修平(演:濱正悟)
巡査部長。捜査一課の刑事。神林の後輩。
神林の悪事への加担に気づいていたが、事情があることを鑑みて慎重な捜査を行い、白鳥と奈良の逮捕に貢献した。
藤巻家
- 藤巻麻帆(演:明日海りお)
達臣の妻。明鏡医科大学付属病院の元看護師。心臓に重篤な疾患を抱えており、心筋細胞シートの認可を待っている状態だったが、達臣のおかげで認可を得ることができた。その後、手術が行われ無事に成功した。夫とは殆ど会話をしていないが、彼の自身に対する愛情は少なからず理解している。
ただ、無理に自分の病室に来ていたことは察していたようで「もう無理に来なくていい」と告げた。
その後、郡司と不倫していたことが夫にバレたため「自由に生きたい」という理由で離婚を切り出し、離婚が成立することとなった。
その後、彼女が生命研の職員として勤務していたことが発覚した。しかし、あくまで短期契約の事務員だったため、彼女は研究者と接点は殆どなく、逆に彼女の証言が犯人逮捕に貢献することとなる。
- 藤巻あかり(演:藤野涼子)
達臣と麻帆の娘。東都薬科大学に通う1年生。父とは最低限の会話しかしておらず、仲が悪い。
一方で、母とは仲が良く、父が家庭に殆ど関与しないため2人で進路等を相談し決めていた。
郡司と麻帆の関係も把握済みであり、「お母さんの自由に生きてほしい」という理由で離婚にも賛成している。
- 郡司佳澄(演:西原亜希)
博光の妻。教授の妻たちが集まる婦人会「明鏡女性会」をまとめ、博光を次の理事長に押し上げようと動き出す…
が、ハナからその気は無く、浮気癖のある夫への復讐のために白鳥と手を組んでいた。
しかし、創造者…もとい奈良の命令で「最も不必要」と判断され、白鳥の手で「ギフト」により殺害されてしまった。
- 愛宕克己(演:山田明郷)
元総理大臣。杏梨の愛人。明鏡医科大学付属病院に検査入院中に容体が急変して死亡する。検死後、死因は「ギフト」によるものだと判断された。
後に、「ギフト」を使った海外ビジネスを展開して外資を稼ごうとする計画を立てていたこと、彼の死は奥野によるものだったことが判明した。
- 稲葉堅三郎(演:川野太郎)
国立生命理工学研究所・元所長。最先端医療の研究のため、10年前に当時の総理大臣だった愛宕の肝煎りで創立された生命研の所長だったが、後ろ盾の愛宕の死と共に失脚し引退。研究所で発見された新種の細菌「Oct7(オクトセブン)」を外部へ持ち出した人間にも心当たりがあるようだったが、それを明かす前に創造者…もとい奈良に殺害される。
後に、愛宕の命令で「ギフト」の実験と称して明鏡医科大学付属病院の患者の殺害を主導していたことが発覚した。
- ???
「ギフト」の創造者。達臣の部屋に白鳥とは別に盗聴器を仕掛けて白鳥派の動向を追跡・把握しており、「ギフト」の闇ルートでの売りさばきを開始した白鳥に「アルカナム」での取引を即刻中止するよう電話でボイスチェンジャーを使用して警告。その見せしめとして明鏡医科大学付属病院の患者を新種の殺人球菌・「オクトセブン」で殺害した。
「ギフト」を「大きな弱点がある」と明言しており、その弱点が「培養の容易さ」ではないかと久留米は推測しており、今回の「オクトセブン」の使用も自身が生殺与奪の権利を握っていることを知らしめるためと思われる。
その後、絶体絶命の状況に追い込まれた白鳥に救いの手を差し伸べ、彼のみに正体を明かした上で手を組まないかと誘った。
後に、その正体が奈良茉莉だったことが判明した。
用語
- ギフト
達臣が発見した謎の不審死をもたらす新たな殺人球菌。白鳥が命名した。口腔内に侵入後、胃を経て心臓に到達して心不全を誘発。その後、首の血管に移動して生き残るために嚢胞を生成する。そのため、皮膚上からは黒いシミのように映る。体内では死後12時間、対外では温度の低下により摘出から1時間程度で消滅するため採取・保存は非常に困難。アルコール内では低温でも多少活動できるようである。
後に久留米の口から「ギフト」こそが「オクトセブン」のプロトタイプであることが判明した。
- オクトセブン
「ギフト」の創造主が新たに生み出し明鏡医科大学付属病院に持ち込んだ新種の殺人球菌。「ギフト」とは形も色も異なる。名前の由来は誕生日の「October 7(10/7)」から。生命医科学研究所では唯一「Bランク」に属していた。
「ギフト」と大きく異なる点は、一種類の培地ではある程度しか成長できず、死滅してしまう点である。一見すると培養に関しては「ギフト」に劣っているように見えるが、培地のレシピの解読は困難を極めるため、コピーできない点こそが最大の特徴と思われる。
後に、久留米の口から偶然の産物であったことが判明した。だが、辞職時に誕生した「オクトセブン」を全て滅却しており、それ以降に誕生したものは創造者が培養したものである可能性が高い。
後に創造者…もとい奈良が改良版「オクトセブンプラス」を開発した。
- メイトゥエルブ
「ギフト」及び「オクトセブン」のデータを元に開発されたレベルAの殺人球菌。最終話ラストにて1つだけ培養されていた。
余談
- タイトルの「グレイトギフト」には、「ギフト」に英語の「贈り物」という意味だけでなくドイツ語の「毒」という意味も含まれていることを考慮すると、白鳥にとっては「神からの最上の贈り物」、達臣にとっては「最悪の毒」という二重の意味が込められていると思われる。
- 佐々木氏と津田氏は同年3月公開の映画『マイホームヒーロー』でも共演している。ただし、その関係性は本作とは真逆。時期が近かったこともあり、そのギャップに驚きを隠せなかった視聴者も多い。